「私も」
「我輩も」
次々に、仲間が集まってきた。彼らは、ウミネコの大群に立ち向おうとするが…
「……!」
その鋭い嘴と、強力な爪、その上スピードと数で襲いかかられては敵わない。ガンバ達は慌ててリンゴ箱の中に避難した。
しかし、次々と襲ってくるウミネコの前に、リンゴ箱は崩壊寸前…
「くそっ、これでもくらえっ!」
ガンバが苦し紛れに投げたリンゴが当たって、ウミネコにダメージを与えた。
「や、やったっ!」
「お、いいぞ。これだ!リンゴを投げろっ!」
彼らは、一斉にリンゴを投げる。ボーボは独りもったいないと、乗り気でないが…やがて、この攻撃にウミネコがひるんだ隙に
彼らは軍艦の中に逃げ込んだ。
「いやあ、助かったぜ」
「これもガンバが、リンゴを投げてくれたおかげよ。なかなか見所あるぜ、ガンバ」
その場を何とかしのいだ彼らは、ホッと一息つくが、ガクシャは意味ありげに咳払い。
「いいかね、今は助かったが…見たまえ、我々は完全に食料と船とを失ったんだよ。つまり…つまりだ。これからどうする?」
確かにそうだ…沈みかかった空気を、ガンバが振り払うように言った。
「心配ないよ。これだけでかい軍艦だ、俺たちの食料と船くらい何とかなるさ…」
その言葉に、ヨイショが呼応するがガクシャは独り、考え事をはじめたように歩き出した。
「ガクシャ…どうしたの?」
不思議そうに背中を見送ったガンバの言葉に、ヨイショが答える。
「知らねぇ…でも、あいつが訳もなく歩き出したのは、何か考え事をしている証拠よ。ともかく、先立つものは食いモンだ
みんなで手分けして探そうぜ!」
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