「かーっ、酒は美味いし故郷は近いとね。言うことないぜ。うーさぎおーいし、かのやまー…おっかさーん!」
これには、仲間たちも大受け。笑い転げた。と、馬車は二叉路にさしかかる。どっちの道を行けばいいのか、ガンバ達には分からない。
すると、トラゴローが
「左、左。こっちの方がはるかに近道よ」
「何…よし、手綱を左に引くんだ」
イカサマとガンバが、必死に手綱を操る様子を見て
「そうそう、その調子。いいよ、大統領!へへへ」
彼らを例の調子ではやしながらも、トラゴローはちょっとニヤリと笑っていた。
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