女族隷属

2−3 外肉蹂躙

朝の日差しの中を電車が通勤ラッシュの満員の乗客を乗せて走っている。
たまたま席に座れた数割のラッキーな人は朝の数分の眠りにつき、ぎゅうぎゅうに押し込められ手すりや棒に掴まり立つ人達はじっと耐えたり折り曲げた新聞を読んだり、ウォークマンを聞いたり、携帯でメールをおくったり、とそれぞれ苦痛な朝の通勤時間をやり過していた。
そして、その一角、連結器寄りのドアの片隅で、他の乗客とまったく異なる行為を行う人影があった。
「んん…ちゅう…あん…指ズボズボしてるぅ」
「いいよ、マイカさん、ほら、4本入っちゃったよ」
「あぁぁぁ、ぐぐっうぅ」
まるで絡み合うように蠢く淫蕩な肉体。
「……だめです…ひっぱっては、そんな…乳首切れてしまうぅ」
「そんなこといって、僕のち○こを…ああぁ」
もちろん、正樹達だった。
ドアの角に正樹を押し込み、二人の美人外国女性、マイカとレンが壁になって他の乗客からの視線をさえぎると肉欲の限りをつくして絡みあっていたのだ。
そんなスケベな正樹達をよそに、電車は走りつづける。
何度かホームに立ち寄ったが、すべて反対側のドアが開くだけだった。
もっとも愛撫に夢中の三人には電車のことなど、どうでもよかったのだが。
「あううぅ、指がすごいの」
「……はあぁぁ、おっぱいぃ」
二人の美女はそれぞれ服の襟や、髪の毛を噛み締めて、ほとばしる絶叫を抑えている。
「はぁはぁ、どう?ああ、いい?」
「うん、いい、いいわ、いいぃ」
「……はい、気持ちよすぎて」
トロンと目を潤ませて正樹にしがみついてくる二人の美女。
数駅前から、正樹と彼女達の立場は逆転していた。
スタイル抜群の美貌外人組は正樹のペニスと玉袋を丹念に愛撫するが、それ以上に与えられる愛撫にもうメロメロだった。

「ひぃひぃ…はぁはぁ」
正樹の右肩に抱きつく金髪のマイカはすでに息もあがり、大きめの赤い口からは唾液がダラダラこぼれている。
そのスカートには正樹の右手が突っ込まれ、もぞもぞと動くたびにマイカの体がビクンビクンと揺れていた。
さらに、太腿まで垂れ落ちてきた愛液が淫蕩な湯気を立てている。

「あうう…あ、あ、あ」
左肩に抱きついてるレンもすでに何度かイってしまっていた。
赤くレイヤーのはいった短めの髪を揺らして快感に耐えていた。
その突き出したスーツの胸の部分が、まるで虫が這いずり回るように蠢いている。
下から突き入れられた正樹の腕だった。
その手は大きな乳房に突き刺さるように押し込まれ、バストの中心を揉みまくり、ひねり、乳首をしごいている。
レンの胸はそうとう敏感だったのか、正樹に乳首をいじめられる度に、頬をピンク色に染めて小さなオルガズムに何度も押し上げられていた。
その時、
ガタンン
電車が大きくカーブをまた描きだす。
「あん」
「きゃっ」
二人の美女は正樹のほうに遠心力でまた押し付けられていた。
ずびゅうう、むちゅう
その衝撃で、正樹の指が今までに無いほどマイカの膣奥を貫き、レンの胸をおしつぶす。
「ああぁぁぁぁぁんん」
「あふうううぅ」
マイカの体がピンとつっぱり、レンが身をよじらせる。
二人の蜜壷から流れ出た愛の汁が、つつつつっと同時に太腿を伝わりハイヒールにまで到達していた。
「あふうぅ、すごい、いっちゃったわ、ふふふふ」
「……わたしも胸だけで…達してしまいました」
欲望に満ちている外人女達が勿論これぐらいで満足するはずがなかった。
「ふふふふ、お返ししないとね」
「……ですね」
含み笑いをする美女達。
いままで、正樹の猛攻で動きがおろそかになっていた白い手を激しく上下させる
シコシコシコシコ、にゅにゅにゅにゅるうう
肉鞘を激しくさするマイカは強弱をつけて握りながら、さらに指の一本一本をまるで笛を操るように巧みに動かす。
コリコリコリコリ、きゅきゅきゅきゅううう
レンは玉袋を大事そうに握り締めると、やわやわと揉みしだき、性感帯を刺激し続ける。
「あうううぅうう」
魅惑のダブル手淫は二人の連携プレーで例えようも無い快感を送り続けてくる。
それは、すぐに正樹の股間に熱い衝動をこみ上げさせていた。
「うううっ」
もう、出そうだ!
玉袋を揉み上げるレンの指がコリコリと動き、マイカの手が限界まで上下に揺れる。
正樹は叫びそうになる声を押し殺すため、マイカの胸に顔をうずめる。
マイカにしっかり抱きつくその体がビクッと震えた。
「うっ」
どぴゅっどぴゅどぴゅどぴゅ
まるでホースの先から放水するように、白濁して濃厚なドロドロした液が先端から迸り出る。
「ふふふふ、でてるわよ正樹」
マイカは脈うつペニスを自分の手のひらで感じながら、さらに搾り出すように肉筒を上下に擦る。
「そ、そんなぁ」
もだえる正樹を無視して、精液を放ちつづける肉棒をしごきつづける。
さらにレンも玉袋に残る精液も搾り出そうと愛撫を加えてくる。
「……全部だしてください」
びゅくびゅくびゅく
「うぅっつう」
狂ったように腰をガクガクさせ射精する正樹を胸の中に抱きしめながら、マイカとレンはもう片方の手で搾り出し続けるザーメンを受け止めていた。
シコシコシコシコ、コリコリコリ
どぴゅどぴゅどぴゅぅうううううう
「ふふふふ、沢山でたわね」
「……ほんと、それにまだ元気」
数十秒にも及ぶ常人では考えられない長い射精がおわった時、二人の美女の手にはべったりとザーメンがこびりついていた。
しかも、それだけの射精をしたにもかかわらず正樹のペニスは隆々と勃起し、その先端からぬらぬらと精液をこぼしている。
「ふふふ、見なさい、こんなにドロドロよ」
スッと目の前に差し出されたしなやかな手には正樹の放った欲望が張り付いている。
「……凄い量です…んっ」
チロチロチロ
なんと、マイカとレンは共に自分の手についた正樹のザーメンを大切そうに舐め取り出した。
赤い舌が蠢くと、半溶のゼリーのように固まってドロリとした精液をこそぎ落とし、口の中に運んでいく。
「んん…すごい…濃いわね」
「……はぁうん、んぐんぐ」
二人の美女にとっても男性の精液を飲むのは初めての経験だった。
有機物の匂いのする美味しいとはいえないそのゲル状の液体。
本当なら絶対に飲むどころか、触ることもしないであろう。
だが、これが正樹のモノだと思うと、なぜか異臭も不快感も綺麗に消え去っていた。
むしろ、進んで飲みくだしたい例えようも無い甘露に感じてしまうのだ。
「あん、もったいない」
マイカは手にこびりついた精液をすべて飲みほすと、正樹のペニスに滴るザーメンも指先で拭い取り口に運ぶ。
レンは自分のビジネススーツに飛び散った精液を丹念に舐め取っている。
そんな、二人を見せられ正樹はもう我慢の限界にいた。
あの指をぎゅっと締め返してくれたマイカの膣を自分の肉棒で味わいたかった。
でも、でも、ここは電車の中……
いまさら、何を、と言われればそれまでだが、正樹にとっては重要な問題だった。
「マイカさん……僕」
「わかってるわ」
金色の淫乱な雌は正樹のザーメン付きの指を、大きな口でちゅぱちゅぱしゃぶりながら、ぐいっと体を押し付けてくる。
正樹よりも格段に背が高く、腰の位置も全然違う彼女達は、正樹の上に覆い被さるように今までになく体を密着させる。
レンが正樹の上半身を、その豊満な胸でしっかり抱きしめると、マイカが正樹の後ろのドアの上部にある吊り輪に指をかけ、自分の体を少し浮かす。

その時、電車が鉄橋にさしかかっていた。
二つの一級河川を越える長めの鉄橋だ。
ゴトン、ゴトン、ゴトン、ゴトン、ゴトン
電車がたてる騒音が車内に響き正樹達の嬌声をさえぎる。
「何を…あ!」
「ふふふ、正樹、もういいわよね」
「……ご準備はもう万端ですね」
正樹を抱きかかえたレンが未だに勃起するペニスの根元を掴むと、ぐいっと位置を調整する。
「いくわよ、正樹しっかり見ててね」
正樹の斜め上に伸し掛かるマイカが吊り輪に掴まった肘をゆっくり伸ばす。
「あぁぁあぁ」
徐々に降りてくる雌豹の腰、タイトスカートに隠れて見えないが、スリットから覗く美脚のストッキングは破れ、愛液にまみれている。
「……どうぞ、ボス」
レンがまるで熟練のオペレーターのように正樹のペニスを動かすと、マイカの腰に狙いを定める。
ゆっくりとスカートの中にペニスが飲み込まれた。
次の瞬間
ずにゅうううううう
正樹は柔らかい肉の中に埋没していた。
「ううぅうううう」
「あぁ……んん」
流れる金髪を噛み締めてたえるマイカ。
レンは叫びそうになる正樹を抱きしめて口づけをする。
ずずずずずずずずずずずっ
マイカの肘が伸び、正樹のペニスは容赦なく気持ちのよい肉の中にわけいっていく。
マイカと正樹はお互い立ったまま、ずっぽりつながっていた。
「おおううぅ、ううっ、いっいいぃ…っぁぁ」
マイカは口の端から息を噴出すように快楽を享受する。
「ちゅう…んん…ぷはぁ」
正樹のペニスがぎっちりと根元まで咥えこまれていた。
そして、その亀頭の先が輪ゴムで絞められるようにきつく感じられる。
「うぅう、子宮口までつかれてるぅう」
汗まみれのマイカはお腹の中でビクビク脈打つ愛しい主人の一物を感じて幸せそうな笑みをうかべる。
「ふふふふ、すごいわね、ちょうどぴったりよ、あううう」
少しでも動くと快感でどうにかなりそうだった。
無理な姿勢でつながってるため、得られる快感もけた違いなのかもしれない。
マイカは吊り輪を持つ手を片方はずすと、服の上から下腹部をさわる。
「ああぁ、わかるわ、ここに正樹がいるのね」
微かに恥丘の上の方が内側から正樹のペニスに押されて膨らんでいる。
「あううぅうう」
「ううう」
その微かな動きが程よくしまるマイカの名器をさらに刺激する。
「あううぅ、マイカさん、マイカさん、もうぅう」
正樹が我慢できずに、自分を抱きしめるレンの胸にしがみつきながら嗚咽をもらす。
「ふふふ、いいわよ、動いたげるわ」
青い瞳の雌の獣はぐっと天井に付けられた吊り輪に両手をかけた。
「ああぁぁ…んんんっ」
「ううう、締まる」
きゅぅと腰を捻りながら吊り輪の要領でマイカの腰がずりずりあがっていく。
「あん…いいわね…いくわよ」
立ったままの二人の腰が上下に離れ、正樹のペニスがスカートの縁から顔をだす。
「はぁはぁはぁ……えっなっ何……あっああぁっ」
その時、マイカが吊り輪を手放した。
ずぷうううううううううっ
粘着質な大きな音がして、落ちてくる淫膣肉を正樹のそそり立つペニスが串刺しにする。
「ああ……いいぃ……っっ」
白目をむいて涎を流しながら正樹はレンの胸にしがみつく。
その体が倒れないようにしっかり抱きしめる赤毛の美女は、正樹のペニスの根元をもしっかり掴み、マイカの膣に誘導していた。
「はぁぁ…すごい、正樹いいよ、いいぃ」
レンに負けず劣らずの爆乳がぶるぶる揺れる。
しかし、快感に狂い喘ぎうわ言のように呟く正樹を見つめながら、マイカは唇をやらしく舐めると、また吊り輪をつかんでその身を引き上げだしていた。
「…まさか、マイカさん」
「ふふふ、そのまさかよ、たっぷり食べてねぇ」
ねっとりと淫蕩な笑みをうかべる金髪の美女。
そしてまた、その手が吊り輪から離れる!
ずにゅうううう
「うひいいぃい、凄いい」
「あはぁ、奥まで来る、ゴリゴリして、突き上げてるぅうううう」
噛み締めた嬌声をあげる二人。
しかし、これぐらいで終わることはなかった。
マイカはぐりぐりと腰を動かしながら、両手を上に挙げ。
そして、吊り輪を掴みその身を引き上げると、また…落とす!
すぼおおおぉ
「あがぁぁあああぁぁぁ」
「ひいぃ、お腹の中こわれちゃううぅうう」
さらにまた引き上げられるその魅惑の肢体、スカートからはドロっと淫液が溢れだしている。
「はぁはぁはぁ、死んじゃうかもね、ふふふふ」
吊り輪を掴む手がまた離れる。
「あぁぁ、あっ、あっ、あっ」
「ほら、ほら、ほら、いいでしょ、いいでしょ、正樹いぃいい」
ガクンガクンと上下に動くマイカの体。
吊り上げる度に抜けるペニスをレンが睾丸を愛撫しながら肉ひだの中に突き込ませる。
正樹はいままでに感じたことも無い激しい出し入れを繰り返させられながら、快感にむせびレンの胸に顔を埋める。
腰を垂直落下させるマイカの淫肉を貪り、レンに抱きつき鼻先でスーツの胸元にもぐり込んでいく。
「……ああ、正樹様」
プチプチッと飛び散るボタンを無視して、正樹はブラに包まれた豊乳の谷間を見つけると、その白い柔肉にむしゃぶりつく。
「あ、あ、あ、あ、あ、あ、ああああ」
「いいぃ、死ぬぅう、ゴンゴンあたるわぁ、正樹を犯してるぅ」
「……あひぃ、あん正樹様、お胸はだめぇ、ああぁ、噛んじゃダメぇ」
かみ殺すように叫びつづける美女達は正樹のために体をくねらす。
ずぷずぷっぅずるうううう、ずぷずっぷぅずちゃちゃ
激しく胸を揺らすマイカの下半身に、正樹のペニスが出入りする。
ぶつかりあう肉、とびちる淫液、ガクガク揺れながら快楽を貪る膣壁。
さらにレンが蕩けながら結合する二人の肉に手をのばすと、正樹のペニスをしごきたて、マイカのクリトリスを摘みひねりあげる。
「うおおおおぉ」
「あひぃいい、いいの、凄い、火花がでてるぅう」
「……ふふふ、あうぅ、お乳がぁ」
正樹は甘噛みしていたレンの乳肉をひっぱりだすように噛み付くとぶるんぶるんと振るわせる。
激しく動く腰の横で、レンのおっぱいがブラの戒めより開放されブルンと溢れ出る。
手では掴みきれない巨乳は、白く透き通る肌のそこかしこに正樹の赤い手形を残していた。
「綺麗ですぅ、うう、う、う、う」
正樹はマイカに向かって腰を激しく突き上げながら、レンの胸に舌を這わせると、勃起して大きくなった薄い桃色の乳首を口に含み、舐め噛み倒す。
「……ああ、だめぇ、やめて、私そこ弱いんです」
やめてといいながら、レンは正樹を自分の爆乳にしっかり抱きしめ放さない。
「あ、あ、あ、あ、いいわよ、正樹ぃ、ずーーっと愛したげるわ」
「……ああぁ私もですぅ、ご主人さまぁ」
バコンバコンとぶつかるペニスと淫肉壷。
そのスピードが徐々に増し、マイカは余りの快楽のためぷるぷる震えながら最後のスパートに入る。
そして正樹ももっと貪欲にマイカを貪ろうと腰を突き上げる。
「うううっいっちゃうよぉ」
「ああ、お願いぃちょうだい、正樹のザーメンわたしの子宮に注ぎ込んでぇ、奥までちょうだいぃいいいい」
どくどくどくどくどぴゅうううう
「うあああぁ」
「あああぁぁ、でてるドクドクいって、ザーメンでてるぅ」
正樹はあまりの快楽に噛み付いていたレンの乳首をキリキリと噛み締める。
「……あああぁぁ、いくくぅうう」
乳首が弱点のレンも同時に気をやりながら、正樹の玉袋を揉みあげる。
まるで、最後の一滴までも搾り出すようなその絶妙の愛撫。
ドクン ドクン ドクン
「ああぁまだでてるぅう、わたし犯されてるわ、正樹の子種孕んじゃうぅぅぅぅ」
「ああぁぁぁ」
正樹はマイカの子宮と膣奥を満たすとボタボタ逆流するまで射精し続けていた。


「はぁ、ホントすごいわね、この子」
マイカがレンの胸に顔をうずめて荒い息を立てている正樹の髪をやさしく撫でる。
レンも慈愛に満ちた瞳で正樹の体をしっかり抱きしめていた。
二人とももう正樹なしではいられない身体になっていることをお互い自覚していた。
「……不思議な方ですね」
「そうね、ほんと不思議…わたしにもこんな大切に思える人ができるなんて」
「……はい、わたしも…あん」
快楽のためしばらく、呆然としていた正樹が口の中にあるレンのピンクの乳首を刺激したのだ。
「ううううっ…僕は、あ!」
正樹はぷにぷにした白いバストから顔を上げた。
そうだ、あまりもの気持ちのよさに立ったまま気絶しちゃったんだ。
あわてて、辺りを見回すが、外人美女二人がしっかり正樹を抱きしめている以外様子はわからない。
「ふふふふ、よかった?」
「……はい」
おもわず赤くなる正樹につられて、マイカまで赤くなってしまう。
ほんとに、かわいい子ね。
金髪の雌豹は人に見せることの無いやさしい笑顔でその頬を撫でる。
「……でも、まだ元気ですね」
レンも顔を赤らめながら、自分の太腿に擦りつけられるご主人様の勃起を感じていた。
「あう…それはぁ…」
「……次はわたしに精液ください、正樹様」
レンはにっこり笑うと、そっと正樹にキスをする。
「ふふふ…その後はもう一度わたしと…」
マイカが正樹のペニスに手を伸ばそうとした。
その時、
『まもなく、学園前、学園前です、お忘れ物のないようご注意ください、まもなく、学園…』
車内に無機質なアナウンスが流れる。
「!!!」
正樹は魅惑的な肉の枕から顔をあげると、あわててドアの窓から外を見る。
そこにはホームにすべり込んでいく電車の光景が流れていた。
そして、白い看板に『学園前』の文字!
そうだ、ここで降りないと駄目だったんだ。
「どうしたの?」
「僕、もう降りないと…その」
「……ええっそんなぁ」
「学校いかないと…すいません……」
「もう少しだめ?」
ガタン、プシュ――――
おもむろに電車が止まると、あたふたとする三人の背後で扉が開く。
良かったドアこっち側だったんだ。
正樹はいそいで、チャックを閉めると、足元に転がっていたお守りの腕輪を偶然見つけ拾いあげる。
「ふぅ、しかたないわね……学校がんばってね、正樹」
ちゅっ
マイカが正樹に舌を少し絡めたキスをする。
「……ご主人様ぁ」
レンがしっかりと正樹の顔を抱きかかえると、深い深いキスをする。
じゅるるるる
『まもなく扉閉まります、ご注意ください』
レンにとって無常なアナウンスが流れる。
これ以上ひきとめて正樹様を困らせたくない。
レンはしぶしぶ口を放した。
ぽんっと音がするようにはなれた口から唾液の橋が滴り落ちる。
「あ…あの、それじゃぁ」
「あ!正樹ぃ」
「正樹様」
急いで、車内からホームに飛び出る正樹。
いとおしげにそんな少年を見つめる二人の白人美女。
あらためてみると、その奮い立つような美しさに正樹は生唾を飲み込む。
こんな凄い人達とエッチしちゃうなんて、しかも電車の中で…。
プシュ――――
鉄の扉が正樹と彼女達をわける。
むこうで扉越しに手をふってくれる金髪と赤毛の女性達。
正樹も手を振り返すと、彼女達は口をパクパクさせていた。
唇の形で何かを伝えようとしているのだ。
『さ・よ・な・ら』
別れの言葉を言っているのだだろう、正樹は少しさみしくなりながら手をふって微笑む。
すると彼女達もにっこり笑って。
『また 明日 ね』
二人の美女はにっこり笑ってそう付け足した。
「え!」
『明日は もっと しようね』
とんでもない事を口パクで伝える二人を乗せた電車がホームから動き出した。
「な、なにをするの?」
おもわず声をあげる正樹はホームから走り去る最後の瞬間、美女達の妖艶な唇が形づくった言葉を頭の中で組み立てていた

ひゅーーーーー
冷たい風がホームを吹き抜けていく。
電車が去ってからも、しばらく正樹は呆然と線路をながめていた。
彼の手にはいつの間にか握らされていたマイカとレンのプライベートな電話番号が書き加えられた名刺が押し込まれている。
そして、呆然とする正樹の脳裏に、彼女達が最後にいった言葉が何度もリフレインして流れていた。
『SEX しようね』


誤字脱字指摘
11/28 mutsuk0i様 12/10 2/1 TKX様 3/11 北綾瀬様 12/12 あき様 7/26 花房様
ありがとうございました。