2006年10月7日の白馬岳遭難

ネットでの毎日新聞(長野支局)情報ですが、既にリンクが切れてしまってています。
それに備えてコピーして おいたものです。


10月11日朝刊
(毎日新聞) - 10月11日12時1分更新

愛した山 悲劇なぜ 白馬岳遭難死 福岡市の古賀さん姉妹

 福岡、熊本両県の男女7人が北アルプス・白馬岳(2、932メートル)で遭難した事故は、両県の女性2人ずつが亡くなる惨事となった。犠牲になった福岡市城南区の古賀利枝さん(66)、純子さん(61)姉妹の知人や親類は、突然の悲報に「慎重に行動する人だったのに信じられない」と言葉を失った。


 「屋久島に行ったときも、富士山に登ったときも『天気が悪くなったから途中で引き返してきた』と話していた。そんな慎重な人が遭難するなんて」。利枝さんの高校の級友、吉田礼子さん(67)=福岡市早良区=は、肩を落とした。利枝さんは高校時代からよく山登りに出かけていたが「どんなときも冷静で、状況判断ができる人。心配したことはなかった」。今回の出発前にも「今度はすごい装備を背負って長い時間歩くから」と、直前に福岡・佐賀県境の脊振山系で予行演習する念の入れようだったという。

 「山と結婚したような人だった。本人も『山で死んだって私泣かないよ』とよく口にしていたけど、実際そうなってしまうとつらい」と、吉田さんは何度も顔を覆った。

 利枝さんの電話友達という木下久美子さん(66)=同市博多区=は「体重40キロに満たない小柄な体だったから、さぞ寒かったでしょう」と涙で声を詰まらせた。

 また、純子さんが昨年まで勤務していた運送会社の同僚、三崎善文さん(50)=同市南区=は「総務も経理も何でもこなしたが、趣味は仕事ときちんと両立していた。『定年後はたくさん(山に)登れる』とうれしそうに話していて、それがこんなことに」とショックを隠さなかった。

 遭難時、利枝さんはいったんはガイドに抱えられたが、「妹を置いてはいけん」と振りほどき、純子さんの元に残ったという。

 姉妹の兄、博行さん(68)=佐賀県唐津市=は今年の夏、2人が帰省した際に山登りの話で盛り上がった思い出を振り返り、「山登りの暑さに耐えられるよう、夏でもエアコンを使わないで体を鍛えていた。2人とも本当に山が好きでした」と静かに語った。

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2006年10月 連休中の遭難死者計7人に 白馬岳の4人を収容

 北アルプス・白馬岳で7日に遭難した7人パーティーの死者は計4人となり、9日、ヘリコプターで収容された。また、白馬岳北東方の小蓮華山、北ア南部の前穂高岳、さらに御岳山で同日、それぞれ登山者1人が遺体で見つかり収容され、連休中の登山による遭難死者は計7人となった。いずれも凍死とみられる。

 白馬岳での遭難で7日に救助要請した福岡県大牟田市の登山ガイド田上和弘さん(48)と軽傷の女性2人は9日、山小屋からヘリで救助された。

 死亡が確認されたのは、山小屋に収容されていた熊本県大津町、無職小場佐香代子さん(53)、稜線(りょうせん)上で倒れていた熊本市の無職渡辺和江さん(61)と、ビバークしたまま連絡が取れなくなっていた、いずれも福岡市の無職、古賀利枝さん(66)と古賀純子さん(61)の姉妹。

 大町署によると、古賀さん姉妹は7日に宿泊予定だった山頂直下の白馬山荘まで約4、500メートルの場所で見つかった。

 一行は田上さんが募集したツアー登山。富山県側から清水尾根を登った7日、吹雪に遭い、午後5時半ごろ白馬山荘に救助を求めた。

 また、9日午前9時40分ごろ、前穂高岳の山頂近くでビバークしていた兵庫県高砂市、薬剤師安田尚代さん(50)が動かなくなった−と、同行の男性が携帯電話で岐阜県警高山署に救助を求めた。長野県の防災ヘリが2人を松本市内の病院に運んだが、午後3時すぎ、安田さんは死亡した。男性にけがはなかった。松本署によると、2人は6日に上高地から入山。テント泊で前穂高岳北尾根を登山中、悪天候で8日にルートを見失ったという。

 さらに、小蓮華山頂付近では9日午前10時半ごろ、男性の遺体を登山者が見つけ、新潟県警がヘリで収容。糸魚川署によると、遺体は京都市右京区の会社員岡田景介さん(30)。7日に「これから白馬に登る」と家族に連絡した後、行方が分からなくなっていた。

 一方、木曽郡木曽町三岳の御岳山では9日午前8時半ごろ、男性が倒れているのを登山者が見つけた。県警ヘリが郡内の病院に収容したが、既に死亡していた。木曽署によると、男性は神奈川県逗子市、歯科医足立光弘さん(47)。8日に入山したが、宿泊予定の山小屋に泊まっていなかった。

10月10日(火)

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登山経験豊富な参加者「予想外の積雪が原因か

 ガイドの田上和弘さんは、日本アルパイン・ガイド協会(東京)の認定ガイドで、ヒマラヤの世界第2の高峰K2(8、611メートル)に挑んだこともある経験豊かな登山家。パーティーは田上さんが募集したツアーで、参加したサブガイドの女性やほかの女性5人も5年以上の登山歴があり、北アルプス縦走も経験していたという。

 田上さんは月に2、3回、福岡市内の登山用品専門店のスタッフとして常連客らに登山に関するアドバイスなどをしていた。同店によると、田上さんは、店内にツアー公告を掲示し、中級者を対象に参加者を募集。応募した6人は、これまでも何度か田上さんのツアーに参加したことがあるという。

 同店の浦一美代表(59)は「田上さんは、夏はほとんど北アルプスに行きっぱなし。経験も豊富で、無理はなかったと思う。予想外の積雪が原因としか考えられない」と話している。

 死亡したとみられる渡辺和江さんの長男の和郎さん(37)は8日午後、大町署に駆け付けた。「(母は)少なくとも4、5年前から山を登り始め、冬山に行くようになっていたし、山がおもしろいようだった。普段から山歩きのトレーニングはしていた。今は捜索を待つだけ。覚悟はできている」と、時折涙を浮かべ不安そうに話した。

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雨か雪か微妙な時期の北ア 荒天予報の中…

 北アルプス・白馬岳で7人パーティーが遭難した7日は、日本の東海上を発達した低気圧が進み、中国大陸から寒気が入り込む冬型の気圧配置となったため、山頂付近は吹雪となった。10月初旬の北アは、雨になるか雪になるか微妙な時期。関係者からは、天候が荒れる予報の中で登山を決行した判断を疑問視する声が上がっている。

 同日救助に向かった山小屋従業員によると、当時の現場周辺は、「あられ状の雪が横なぐりに降りつけ、視界がほとんどない状態」だった。近くの山小屋への避難にかかった時間は20―30分ほど。場所によっては10―15センチの積雪があり、「真っすぐ歩くことも難しかった」という。

 県内は、この低気圧の影響で、7日ころまでは雨が降るとの週間予報だった。長野地方気象台によると、低気圧は台風並みの勢力があり、「天気図から天候が荒れることは予見できた」と指摘する。

 同日午後9時の高層気象観測によると、日本の上空3、000メートル付近では風速25メートルの強風が吹いていた。北ア山頂付近の状況について同気象台は「7日の日中も山沿いでは風速20メートルを超える強風だったとみられ、相当強い吹雪になったと推測できる」とする。

 冬型は8日も続き、松本測候所は平年より15日早く常念岳の初冠雪を観測。南信州広域連合も同日、南ア・仙丈ケ岳で平年より13日早く、塩見岳でも17日早く観測した。

 6日にパーティーが泊まった富山県側の山小屋の従業員は、出発前、田上和弘さんに「雨ですけど大丈夫ですか」と声をかけている。その際、田上さんは2年前の同じ時期にも、雨の中、同じルートをツアーで登った経験を挙げ、「大丈夫」と答えて出掛けたという。

 登山計画書によると、パーティーは7日朝、富山県側の祖母谷(ばばだに)温泉を出発。尾根を登って稜線に至り、同日夜は白馬山荘に宿泊する予定だった。

 しかし、そのルートは「健脚コース」として知られ、10時間前後かかる。県山岳協会の柳沢昭夫会長(66)=北安曇郡池田町=は「この尾根を1日で登るのは、中高年にはきつい。雨でぬれて体力が低下したところに、稜線で強風にさらされたとしたら最悪のケース」と話している。

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気象判断誤った」ガイドが会見、冬山装備なく

 「想像を絶するブリザードだった。気象判断のミスだと思っている」。北アルプス白馬岳で4人が凍死した九州の7人パーティーの1人で、登山ガイドの田上和弘さん(48)は9日、大町署で記者会見し沈痛な表情で遭難を振り返った。 こちら

 入山前日の6日夜、山小屋で見た天気予報からは「低気圧が台風並みに発達するとは判断できなかった」。ヤッケなども冬山に対応できるものではなかったという。

 7日午前5時10分、小雨の中、富山県の祖母谷(ばばだに)温泉を出発。白馬岳の白馬山荘まで約11時間とみた日程のうち、約9時間余で着いた清水(しょうず)岳まではほぼ予定通り。「余裕もあった」という。

 雨がみぞれに変わり、午後3時半ごろには猛吹雪に。7人は腕を組み横一列で歩いたが、「腕がちぎれそうだった」。

 古賀利枝さん、純子さん姉妹は眼鏡が曇り、歩みが遅れる。田上さんを含めた3人と、ほかの4人との距離が開いていった。古賀さん姉妹が進めなくなった。「1人でも担いで小屋に駆け込もう」と、利枝さんを抱き上げようとすると、利枝さんは「妹を置いていけん」と拒んだ。

 取り出したツェルトは強風で飛ばされた。ハイマツのくぼ地に姉妹を入れ、ザックをかぶせた。救助要請のため午後4時半ごろ、その場を離れた。最後に聞いた言葉は「田上さん、ごめんね」だったという。

 田上さんは「皆さんに非常に迷惑をかけました。ご遺族の方につぐなっていなかいといけないと思っている」と話した

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白馬岳遭難:姉妹、悲しみの凍死 想像絶するブリザード /長野

 ◇ガイドの田上さん「自分の天候判断ミス…」
 発達した低気圧の影響で北アルプスは大荒れの天候となり、白馬岳(2932メートル)で九州の7人パーティーが遭難して姉妹2人を含む4人が死亡するなど、県内各地で遭難事故が相次いだ。紅葉で色付き始めた山は突然の積雪で悲劇の現場に急変した。軽装で気軽に登山を楽しむ人が多い半面、寒暖の差が大きく危険性をはらむ山の怖さを改めて印象付けた。
 「妹は置いていけん」。宿泊予定の山荘の目前で亡くなった古賀利枝さん(66)は「とにかく1人でも」と利枝さんを担いで山荘を目指そうとした田上和弘さん(48)を制し、姉妹で残ることを伝えたという。「田上さん、ごめんね」が最後の言葉だったという。田上さんが9日、大町署内で会見し、遭難時を振り返った。
 7日は午後に雨が雪に変わるまで順調だったが、白馬岳から吹き下ろす風を直接受ける場所に差し掛かり、足が止まった。7人が横一列になり腕を組んで歩いたが、姉妹が徐々に遅れた。動けなくなった姉妹に簡易テントをかぶせようとしたが吹き飛ばされ、3人分のザックで風を遮るのが精いっぱいだった。
 好天時なら山荘までわずか15分程度の距離だった。「想像を絶するブリザードで、自分の天候の判断ミス。お客さんを亡くし一生償っていきたい」と憔悴(しょうすい)した。
 ヘリコプターで姉妹を捜索した県警山岳救助隊の小倉昌明さん(46)は、「2人は寄り添うように重なっていた」と発見時の様子を説明した。「湿った雪が吹きつけ、気温も低く厳しい状況だったと思う」と話した。
 7人が選んだ富山県の祖母谷温泉から清水尾根を通るコースは、長距離で10時間以上掛かる健脚者向けだ。展望が良い半面、雨でぬれて風を受けるという。北側の白馬岳や旭岳(2867メートル)から吹き下ろす風を直接受け、一気に体力を奪われたようだ。田上さんは「(参加者は登山の上級者で)登山歴から大丈夫と判断した。(立ち往生する)1時間前はみんな元気だった。真冬並みの装備ではなく、雨具やフリースなどは用意していたが、冬用のヤッケなどの装備はしていなかった。(低気圧が)急激に台風並みに発達するとは思わなかった」と話した。
 長野地方気象台によると、7日は日本海側からの寒気の影響で気温が下がり、標高の高い山では吹雪になった。9日に捜索・救助活動に当たった県警によると、付近の積雪は約10センチ。現場に残されたザックは凍り付いていた。
 県山岳協会の柳沢昭夫会長(66)は「雨でぬれた体が強風に吹き付けられると真冬より厳しい環境になるため、真冬用の装備が必要となる。10月上旬は天候が荒れやすい時期。天候の悪化程度を読み間違えた上に、装備も不十分だったのでは」と指摘した。
     ◇
 地元の北アルプス北部救助隊で隊長を務める降籏義道さん(58)=白馬村=によると、7人が取った富山県の祖母谷温泉から清水尾根を通り白馬岳を目指すルートは、主に下るルートとして利用されているという。ルートの中ほどの不帰岳(2053メートル)付近に不帰岳避難小屋があり、降籏さんは「この小屋を使うなら分かる。日程はあと1日は必要だったのでは」と指摘する。
 不帰岳付近を過ぎて清水尾根に差し掛かると風を遮る場所はないといい、「雨にぬれたまま長時間、風にさらされ、体力を奪われたのでは」と話した。【江連能弘、藤原章博】 (毎日新聞長野支局)

10月9日(月)
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遭難の4人死亡、3人救助 白馬岳のパーティー

 県警は9日朝、北アルプス・白馬岳(2、932メートル)で遭難した福岡、熊本両県の男女7人のうち3人をヘリコプターで救助、女性4人の遺体を収容した。

 大町署によると、死亡したのは熊本市の無職渡辺和江さん(61)と熊本県大津町の無職小場佐香代子さん(53)、山頂付近でビバークしていた福岡市城南区の無職古賀利枝さん(66)、同純子さん(61)の姉妹。同署が死因を調べている。

 山頂付近の山小屋に避難していた福岡県宗像市の無職埜村延子さん(67)と、サブガイドの無職山口千絵子さん(42)=同県春日市=が救助され、大町市内の病院に搬送された。ともに軽傷。

 山小屋で待機していた登山ガイドの田上和弘さん(48)=福岡県大牟田市=もヘリで下山し、同署が遭難の状況について話を聞いている。

 7人が遭難した7日午後の白馬岳は吹雪だった。8日も積雪や強風のため捜索が難航した。(10月09日09:55)

   ◇

 北アルプス・白馬岳(2、932メートル)で7日起きた7人パーティーの遭難で、大町署は8日、北安曇郡白馬村の登山口から県警山岳遭難救助隊員6人を山頂近くの現場に向かわせた。しかし、吹雪や白馬大雪渓での雪崩発生などのため、大雪渓下部の山小屋で待機。ヘリコプターも悪天候で飛ばせず、同日午後5時にこの日の捜索を打ち切った。9日朝から再開する。

 大町署によると、パーティーは、福岡県大牟田市、登山ガイド田上和弘さん(48)が福岡市内の登山用品専門店を通じて募集したツアー登山。同署の調べで、7日に死亡したとみられる2人は、山小屋に収容された女性が熊本県大津町の無職小場佐香代子さん(53)、稜線(りょうせん)上で倒れている女性が熊本市の無職渡辺和江さん(61)と判明した。

 渡辺さんから約100メートル離れた場所では、いずれも福岡市在住で無職の、66歳と61歳の姉妹がビバークしたままとなっているが、連絡が取れないでいる。

 山小屋に収容された3人のうち、パーティーのサブガイドを務めた福岡県春日市の女性(42)と同県宗像市の女性(67)は凍傷などの軽傷。救助要請した田上さんにけがはないという。

 大町署が田上さんから電話で聞いた話によると、7日は午後2時すぎから吹雪になり、着衣が凍り付いたような状態になった。福岡市の姉妹が、掛けていた眼鏡が曇って足元が見えなくなり遅れ気味に。田上さんがこの姉妹に付き、ほかの4人を先に行かせた。

 その後、ビバークするために、姉妹を横たわらせツェルト(簡易テント)をかぶせようとしたが、強風でツェルトが飛ばされた。そこで、3人のザックで姉妹の体を覆い、自らは救助要請へ。稜線に出てから約50メートル登った場所で、先行の4人グループと出会ったが、既に1人が倒れていたという。
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2006.10.08 upload 千葉日報

北日本で記録的大雨と暴風
気象庁が警戒呼び掛け
 発達した低気圧の影響で8日、北日本を中心に大雨と暴風で大荒れの天候が続いた。大雨は峠を越えたとみられるが、気象庁は北日本の強風は9日にかけて続くとみており、厳重な警戒を呼び掛けた。

 北海道の根室で8日午前6時すぎ、最大瞬間風速42・2メートルと、同地点としては観測史上最大を記録。仙台市でも27・0メートル、福島市では26・6メートルを観測した。

 北海道の赤井川や遠軽、中標津、別海など11地点で、8日午後までの24時間雨量が142−220ミリと観測史上最多。72時間雨量は、北海道の佐呂間など8地点、青森市など青森県の6地点、岩手県の岩泉など5地点、福島県の広野など3地点、秋田県の八幡平の計23地点で382−176ミリと最多記録を更新した。

 北日本以外でも、新潟県や石川県、長野県で大雨で地盤が緩み、土砂災害の発生しやすい状態となっている。

 北日本太平洋側では9日朝まで、波の高さが6メートルを超す大しけとなる見込み。最大風速は海上で20−25メートル、陸上で15−20メートルに達するとみられる。

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2006.10.08 upload千葉日報

悪天候で救助活動を中断
白馬岳の7人遭難
 長野県の北アルプス・白馬岳(2、932メートル)で遭難した福岡、熊本両県の7人のパーティーを救出するため、長野県警の山岳救助隊が8日朝から現場に向かったが、吹雪と30センチ近い積雪に阻まれ難航。同日夕、中腹付近で活動を中断した。

 天候が回復すれば9日朝から再開し、ヘリコプターによる救助も始める予定。

 大町署によると、山頂付近に残された無職渡辺和江さん(61)=熊本市長嶺東=と、山小屋に運ばれた無職小場佐香代子さん(53)=熊本県大津町=は、山小屋のスタッフらの呼び掛けに反応はなく、死亡したもよう。

 ルート上でビバークしている無職古賀利枝さん(66)=福岡市城南区東油山=と純子さん(61)=同=姉妹は、連絡が取れず安否は不明。

 7人は登山ガイド田上和弘さん(48)=福岡県大牟田市三川町=と、サブガイドの無職山口千絵子さん(42)=同県春日市昇町=が引率するツアーで、白馬岳を経て新潟県側に下山する予定だった。

 山口さんと参加者の無職埜村延子さん(67)=同県宗像市上八(こうじょう)=は小場佐さんと同じ山小屋に避難し、軽傷という。田上さんにけがはなかった。

 8日未明には、北アルプス・奥穂高岳(3、190メートル)の長野県松本市側で遭難した川崎市の小学校教諭(28)と妻(30)から、無事を知らせる連絡が山小屋にあり、地元の山岳遭難防止対策協会メンバーが午前7時15分ごろ2人を救助。命に別条はないという。

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ガイドの二人については;
ネパールヒマラヤ ゴーキョピーク(5,360m)・ニレカピーク(6,159m)
福岡勤労者山岳連盟創立40周年記念海外登山 2006年4月19日〜5月14日(26日間)
に8人で出かけて、田上和弘さん等3人だけがポーター二人と登頂成功の記録がある。
福岡想山会 会報No.152-2 こちら
参加者の一人の HP こちら

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