西丹沢 椿丸902m ’6/04/08(土) 曇り→晴れ  3名 Kさん、Sさん、しんご

世附権現山やミツバ岳の西の、地図の空白領域にある山です。
指導標は全く無い山域です。 迷ったらその日のうちに帰れなくなる可能性があります。
途中に水はありません。藪漕ぎなので、目を保護するための眼鏡も必要です。

椿丸の名はネットで知っていたが、藪漕ぎ、ダニ多しの情報なので、あんまり行きたい所ではないと思っていた。
丹沢の赤線、破線コースを殆ど全て歩いた人達の間では、大杉山や椿丸などの空白区域 が気になるらしい。

過日、大杉山系で40分の藪漕ぎを経験したので、藪漕ぎに対する抵抗は、若干薄くなっていた。
最近、お誘いがあったので、再度調べて、初回のコースとしてはS-OKさんの[椿丸周回]コースが良いと決めた。

自分の場合の問題は所要時間、S-OKさんは健脚なので、コースタイムよりも4割位足が速いのだ。
椿丸まで2時間とあるので、こちらは3時間とみなければならない。
その割合で考えると歩程5時間は7時間とみることにして、谷峨から浅瀬ゲートまでタクシーで入る事にした。
中川タクシーは中川から来るので20分位かかる。山北タクシーの方が早いのかも。  4200円。

浅瀬橋を渡って左に数分の林道の曲がり角で、目標の尾根の先端の辺りに取付く踏み跡がある。
ここで、気休めダニ対策のスパッツを着け、出発。  5分ほど、薄い笹の中を急登すれば尾根に乗る。


思ったよりも笹はない。 なかなか快適な尾根道だ。



最初の小ピーク ・519 。この辺り、なかなか感じが良い。


・780の手前の笹は濃いが、踏み跡はしっかりしている。


ここの急登を終えた所に見通しの良いY字分岐があり、左の・780方面に続く道もなかなか感じが良く、
踏み跡も濃く、そちらに引き込まれそうになるが、コンパスで調べると、残念、右に一旦下がる道が正しいのだ。

・795の左の小ピークの所は、左から巻いて鞍部に行く道があり、こちらの方が易しいが、わざと小ピークに上がってから
鞍部を目指すには、方向を正確に定めてから笹の中を下り始める必要がある。

鞍部から登り返すと、広く長い尾根になっている。 最後に狭まって来て急登をこなすと右からの尾根と合流する。


ここで、左に折れると30分ほどで椿丸だ。  案の定、3時間かかった。
写真左端が大栂への分岐点だ。  遠くの山が白いのは雨が降っているのだ。まもなくやってくる。


大五郎のペットボトルが木の股に押し込んである、分岐点に着いた所で、雷と雨。カッパを着る。
雨は15分ほどで止み。快晴の天気に変わったが、寒い北風が吹き始めたので、ちょうど防寒用になった。
織戸峠、大栂方面への道、ダニが多いと脅されているので行かない。今日の所は


椿丸からは快適な西の稜線を行く。

50分ほどで尾根の幅が広くなった。歩を一旦停める。
この辺りが山神峠への下り口だが、枝尾根の姿はブッシュで全く見えない。

ブッシュの梢の上に、山神峠の先の尾根らしきものが見える、写真中央。拡大は こちら 56kb  


稜線の少し先の方に、なにやら赤いものが見える。
山神峠へは左に下るのだから、尾根の真ん中の樹よりも右寄りを進んではいけない。


樹の左側の突き当たりでは、木にマークがあるし、藪で塞がっていて先には行けない。
藪の先にアンテナが立っている。ここが下降ポイントだ。 尾根の突端の840m圏小ピークより100m程手前である。


左に藪がかかった踏み跡の薄い道を15分ほど下ると鞍部に祠が見えた。山神さまだ。

此処は山神峠で、左右に踏み跡薄い沢道がある。

2006年4月8日
2007年2月21日

(2007年9月6-7日に関東地方を襲った2007年台風9号によって、痛んでいた社は倒壊した。) こちら

ここで、昼食をとり、祠の右後ろを上がって尾根に上がる。


この尾根は全体的には不老山の方向に向かい直線的だが、折れ曲がっている所も何箇所かあり、
踏み跡が薄く、コンパスで進む方向を確かめる必要のあるところが何箇所かあり、非常に迷い易い。

・701から先では檜の伐採作業が行われていて、その現場の一つに導くピンクテープにつられて左の尾根を10分ほど下ってしまった。
元のピークに登り返す。 ロスタイム33分。 
( 今日は、GPSは万が一の時以外はなるべく見ないでいるのだ。  GPS軌跡は こちら 22kb  (^^;)  )


正しい方向の方は植林の右脇の背の低い笹の中の寂しい感じなのだ。かまぼこ板私標1枚取付け。

・701から先、笹の中を進むと、切り倒されたばかりの檜が散在していて、避けて歩くのに苦労する。

1本づつ、ワイヤで吊り下げて、吊橋の対岸の所に下ろしている。
ワイヤの張られた切り開きからは正面に不老山が見える。切り開きの左隣の尾根を下る。


下りきって、細尾根を少し下がると、取水口巡視路に降り立つ。
右に進むと20分程で、美保山荘の廃屋の先の(関係者以外通行禁止!)作業用吊橋になる。


板が全面的に新しくなった吊橋を渡って、林道に上がった所に、悪沢取水口の標識がある。
伐採作業は年内続くようである。

林道を左に、両側の景色を楽しみながら下る。

浅瀬のゲートを過ぎて、浅瀬入口を目指して歩き続けるうちに、生ビールが早く飲みたいかなということになり、
中川18時38分のバスよりも早くするべく、朝のタクシーを呼んだ。携帯が通じたのは滝壺橋の所だったし、
30分位してタクシーが来たのは、我々が落合隧道に入ってからだった。朝と同じドライバーだった。 3200円。
電話はゲートの所の売店にあるのだそうだ。今度はそこからかけよう。

9時歩き出し、7時間で林道に出るという予定通りの順調?な山行になった。

松田7:23⇒谷峨⇒浅瀬ゲート→浅瀬橋→尾根取付き8:45→11:53椿丸→12:00分岐12:12
→13:25山神峠13:55→14:45 ・701 15:34→16:00巡視路分岐→16:23悪沢取水口→17:06浅瀬橋
→18:15落合隧道⇒谷峨


地図は こちら 84kb  ( 経緯度線は10秒刻みなので縦300m、横250mの間隔で、青の斜線は磁北線です)
カシミールによると 距離8.4km 累積標高差+840m

本日の歩数 29800歩

ダニは今日は取付かなかったかな。
3週間後に法行沢林道終点から上がって、ダニが一匹ついた。 こちら

後日(2007.2.21)、山神峠から西に沢を下ってみた。
青っぽいザレの中を直角にジグザグに5回ほど曲がって下る踏み跡がある。


硬い川床へ降りる所では、傍らの樹から捨て縄を垂らしたが、バランスの良い人なら不要だろう。

水の流れていない狭く硬い緑色の川床の所に達すると、そばの柔らかい所を進んでも良い。
左に曲がって狭い谷に入ると左岸に踏み跡が続いている。 

7分程で左岸の植林の端を通る道になる。

堰堤を通り越したら、流れを跨いで右岸に移れば、踏み跡通りでなんなく水ノ木幹線林道に降り立てる。
大きな段差も岩場も無い。 山神峠からの所要時間は約20分ほどだった。

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