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ある、脚力ランク付けの御説明

あるとき、丹沢の大倉〜塔ノ岳コースを歩いていて、年配のご夫婦と一緒になりました。
その方たちは、数百人規模のハイキングの会員だとか。
会員の脚力を揃えた山行をするために、脚力の基準を以下の如く定めているとか。

       大倉〜塔ノ岳の登りでの所要時間での中高年脚力ランク分け
ランク分け
A
B
C
D
E
所要時間
2時間半
3時間
3時間半
4時間
4時間半
平均標高差

500m/時

400m/時
340m/時
300m/時
270m/時
   (所要時間は休憩込みの時間ですが、BやAの人達は、殆ど休みません。)

ご自分達はDになると言われましたが、
小生はC(3月)〜E(夏)になるので、黙って頷くしかありませんでした。
Fは無いの?という感じでした。 時々、自己確認に上がるのだそうです。

無理して、出来るだけ休まずに登れば30分位は誰でも短縮できますが、無理は無理なんです。
Dクラスの自分でも一度だけ、どんなものかと10分休みだけで、2時間40分で上がった事が
ありますが、翌週は反動で4時間半でした。 
それ以来、タイムとの競争は止めて、3時間半から4時間半が自分の程度とわきまえる事にしました。

健脚の山ヤさんは、大倉尾根を2時間位、山岳競技クラスでは1時間半近辺、
走って上がる人たちは1時間前後だそうです。 これは大いに無理して上がってる話ですよね。

もし、少し無理があったと思ったら、次は30分程度、余分にかけて登りましょう。(^^;)

大倉〜塔ノ岳は6.9km 標高差1200mで山と高原地図では3時間(休憩含まず)でしたが、
 2004・2005年全面改訂版では3時間半になっています 。降りも2時間が2時間20分に。

西丹沢〜つつじ新道〜檜洞丸は5.2km 標高差1050mで、参考コースタイムは同じ3時間でしたが、
こちらも2004・2005年全面改訂版では3時間20分に訂正されています 。

以下は全然話は変わります。
一般に言われている登山道の傾斜は、以下の如し、

              登山道の登高(傾斜)  (標高差m/毎時)
500m/時以上
400m〜450m
300m/時
欧州アルプスで
要求される脚力
日本アルプス
の急登
日本の
平均的登山道


Bクラスの人は、大倉尾根1200mを3時間だから、400m/時を3時間以上継続出来る脚力。
これが大倉尾根の元の標準コースタイム。
ものの本に依ると、この程度以上だと日本百名山も楽だそうだ。

聞くところに依ると、モンブランでの日本人客の完登率は2〜3割だそうで、
ゆっくり歩いて30分や1時間で休憩の日本と違って、あちらのガイドは早歩きで2時間は
歩き続けさせるそうだ。
相当な準備をして臨んだ筈だが、歩きが遅くて途中の小屋から帰されてしまう日本人客が7、8割。
残った人でも、その8割は要所でガイドがザイルを引っ張って何度も急かせて登頂だとか。
それ位大変な山なんですね。4807mの標高の山で脚力を要求されたら大変だ。

先に挙げたランクA以上位の脚力でないとモンブランのガイド登山は無理らしい。
(Aランク:大倉尾根2時間半は、凡そ500m/時)
もう一つ、夏の富士山五合目から山頂までを5時間以内で登る体力が目安らしい。

Cクラス以下の若い人が、どうしても行きたい場合には、鍛える事だそうです。
年寄り? 「いまさら鍛える年ではないでしょ!」 と言われます。

どうですか?大倉〜塔ノ岳は脚力の自己判定にも役立つんですよ。
たまさか、2月の残雪の大倉尾根に登ったときの、Dクラスの記事 こちら です。

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