駅弁としてはナンバーワンの人気を誇る「いかめし」で有名な駅、森の一つ先にあるのが桂川でホームは列車1両分の長さしかない。非電化にしては珍しい複線区間内の途中駅だが元々は信号場として開設され、後に駅として昇格された。

 ホームは上下にずれていて、その間に待合室がある。待合室は線路よりも低い位置にあるせいか少しきまりが悪そうな佇まいをしている。駅の出入口のまん前に漁業用の網が置いてあるように小さな漁港を控えた駅でホームからは年配の人なら噴火湾として教わった内浦湾が広がり、函館方面を向けば駒ケ岳が望める。

 桂川の近くに国道5号線が通っているが、駅の裏の高台にあるのでいたって静かな雰囲気を味わう事ができる。国道5号線に出て長万部方向に向かっていくと史跡公園がある。これは桂川の周辺が昔は鷲ノ木村と呼ばれていたそうで、明治元(1868)年、旧暦の10月20日に榎本武陽率いる艦隊が鷲ノ木村に上陸したのに由来するものである。史跡公園と名前がついているが、お墓と一段下った広場に東屋が一つあるだけだ。

 北海道の無人駅と言うと駅ノートのイメージを持たれるかも知れないが、道南はノートが置かれている駅がなかなか見当たらない。

 道南の駅を訪問する場合はノートの期待をして駅を降りると肩透かしを食らってしまうかも知れない。

                                                            (2004.8.28)
桂川の駅入口


ホームに戻る
路線別リストに戻る 都道府県別リストに戻る
桂川のホームと駒ケ岳
桂川の駅名標
桂川のホーム
Katsuragawa
桂川