金野は飯田線内の駅の中で人気が高い駅の一つである。その人気の理由は駅が山深い所にあり、さらにこの周辺に人家が全く見当たらない事から「秘境駅」としてファンの間で親しまれて来ているのである。

 駅の待合室には駅ノートが置いてあり、金野到着の報告や金野に行くまでの旅の経緯など読んでみると旅の仕方に個性あって面白い。

 この金野の駅周辺には何もない。実際にここから10分くらい歩いてもまったく人家が見当たらないのである。聞いた所によると金野の駅から3キロ離れた所に金野という集落が存在する。金野の駅が出来たのは戦前の飯田線の前身、三信鉄道の時代だった。当時としては建築技術も大して高度な物はなく、谷間を縫うようにしてレールを敷き、出来るだけ小さな集落の近くに駅を造ろうとしたが金野の駅はこの山深い場所に造らざるを得なかったんだと思う。

 戦前や戦後の高度成長の時代までは小さな村にとって(一般のサラリーマンも)車は高嶺の花だったから金野の集落の人は3キロも離れたこの駅まで時間をかけてやってきたのだろう。だが今では車が生活の足になってしまい、駅に行く必要がなくなってしまったに違いない。

 だがそんな紆余曲折があったからこそこの金野の駅は静かで秘境の雰囲気を漂わせて現在に至っており、たくさんのファンの方が訪れている。この駅がいつまでも残っていることを心から願っているのはきっと私だけではないと思う。

 このような厳しい立地条件の中で、小さな集落の人々の為にやや強引ながらも所々に駅を造った三信鉄道は本当にスゴイと感じた。
 
金野の駅前広場
金野の駅名標と待合室
Kinno
金野のホーム


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金野