篠栗線の九郎原は九州内では最長の篠栗トンネル(4550m)を抜けた所にある駅で、交換可能のホームを持つ。この駅は主要の道路から若干離れたところにあり、篠栗線内の駅の中では最も静かな駅で、一人で静かにしていると裏を流れる内住川のせせらぎが聞こえてくる。

 駅から徒歩1分の所には篠栗線全通の記念碑が建てられ、そこから300メートル離れた所にはゴルフ場がある。またこの記念碑から信号のある主要道の方へ行くと竜王霊園というお墓がある。

 この駅には駅ノートが設置されている。駅ノートというと都市からかなり離れたローカル線の利用者が極端に少ない無人駅に置かれているイメージがあるかも知れないが、ノートが置かれる元となったのはGLAYの「GLOBAL COMMUNICATION」という曲から来ている。「GLAYがこの駅に来る事はないが、この見知らぬ駅で色々な人と交流を図っていこう」というコンセプトの元で駅ノートが置かれ、ノートのタイトルも「GLOBAL COMMUNICATION」にちなんで「クロウバル コミュニケーション」である。

 かつてはGLAYの2001年の福岡ドームのコンサートのPRを兼ねたラッピングを施した車両の写真がノートの表紙に貼ってあったそうだが、現在では普通の大学ノートになっている。今でもノートに書き込みをする人がおり、九郎原での素晴らしいコミュニケーションが図られている。私もそんな九郎原の駅を降りてみて、篠栗線内の駅ではこの駅がいちばん好きになってしまった。

                                                                 (2003.5.14)
                                      
篠栗線の開通の記念碑


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九郎原のホームとその周辺
九郎原の駅名標とホーム
九郎原の駅入口
Kurobaru
九郎原