富良野盆地に造られた広大な田んぼの中に短いホームと教会風のメルヘンチックな待合室の無人駅、鹿討はかつてこの地に農場を開いた鹿討豊太郎に由来する駅名である。

 田んぼと大空が織り成す絶景の駅と言ってよい鹿討の待合室に入ってみると、地元の方からは夏や収穫前の秋ごろの風景を推しているが、駅旅写真家として活動する越信行氏の場合は田んぼに雪が降り積もって雪原となった冬が最もよいとのこと。

 越氏が得意とする駅に入線あるいは出発していく列車を撮る瞬間は、列車が旭川寄りに微妙に離れているのがベストとされている。

 田んぼが広がる絶景駅ではあるが、裏を返せば民家から離れている立地であるがゆえに利用者はさほど多くない。事実普通列車でも鹿討を通過する便が設定されており、鹿討に停車する最終列車は上下線ともに19時台となっている。

                                                       (2021.12.14)

   
雪に覆われた田んぼが雪原と化す姿が美しい鹿討。駅旅写真家の越信行氏が冬の絶景駅として推す駅だ。


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鹿討のホームと駅名標の位置が離れてしまっている。
鹿討のホーム。絶景駅の反面、普通列車の通過が設定されている駅でもある。
鹿討の駅前景。短いホームと教会風の小さな待合室が建てられた無人駅である。
Shikauchi
鹿討