畝傍の駅舎の中
畝傍の跨線橋から見た風景
畝傍の駅名標
畝傍の駅舎
Unebi
畝傍
 個性的な駅名が多い事で知られる桜井線。畝傍は「うねび」と読み、戦前は橿原神宮の参拝の時の下車駅として賑わっていたそうで駅のすぐそばには橿原神宮の参拝道の碑が建っている。また昭和15(1940)年に改築されて今日まで現存している総檜造りの大きな駅舎には貴賓室があり、天皇陛下もご利用していた事が伺える。

 無人となった今では大きな駅舎の屋根の下は学生の自転車の駐輪場と化し、駅舎内の改札口付近はジュースの自販機と自動券売機があるだけで中はがらんとしている。

 無人駅であるがゆえにかつての駅事務室や貴賓室の入口は板で貼り付けられている様で中を窺い知る事ができず、大きな駅舎を持て余してしまっている感じである。

 桜井線はこの辺りでは日中は1時間に1本という都市部にしては寂しいローカル線で、近くには近鉄の大和八木駅があり、そちらの方がショッピングセンターなどがあり、町の中心部を取られてしまった感があり、畝傍のある橿原市ではJRよりも近鉄の利用者が多いと言うのが現状の様である。

 橿原市役所に近いが市役所の入口は駅と正反対の方向を向いておりどこかソッポを向かれている。また橿原神宮まではこの駅から3キロくらい離れていてとても歩いて行ける距離ではない上に近鉄の利用が便利なため、町の中心や観光の拠点など何もかも近鉄にお株を奪われた形に見えてしまった。

                                                                  (2003.7.25)


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