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稲葉新右衛門 天明改元辛丑秋九月發行
『装劍奇賞』   第六巻 附録 印籠師名譜
 
第七巻 附録 根附師名譜
        緒締玉石類

 「装劍奇賞(そうけんきしょう)」とは、大阪の刀装具・雑貨商であった稲葉新右衛門(1740-1786年)によって書かれた日本最初の本格的な根付師人名録を含む本である。発刊は、天明改元年(1781年)9月。もともとは刀装具を紹介した本であるが、その付録として第6巻に印籠師名譜、第7巻に根付師名譜と緒締・玉石に関する紹介が書かれている。

 根付師名譜には合計54名の氏名や特徴がリストされ、作品の一部が図説されている。有名な三輪、友忠、我楽、為隆、舟月、岡友、京都正直、牙虫、吉長らが掲載されており、彼らが既に18世紀後半までには有名な根付師になっていたことが分かる貴重な歴史的資料となっている。ただし、大阪の雑貨商が書いた本であるため、京都・大阪の根付師が多く言及され、江戸や地方の根付師は掲載漏れとなっている、という指摘もある。      


 印籠師のリストの中に根附師・友忠が紹介されており、当時の印籠師と根附師の深い関係がうかがい知ることができる。根附師名譜の現代読み下しは、稲垣規一著「根付讃歌」(里文出版)の巻末にも掲載されているので参照されたい。

装劍奇賞 第七巻 附録 根附師名譜    (後刷り版)              
根附師名譜の現代読み下しは、こちら
表紙 1 2 3 4
5 6 7 8 9
10 11 12 13 14
15 16 17 18 奥付


 
装劍奇賞 第六巻 附録 印籠師名譜
表紙 1 2 3 4
5 6 7 8(第六巻末)


装劍奇賞 第七巻 附録 緒締玉石類
1 2 3 4 5
6 7 8 9 10
11(第七巻末)


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