九月の朝に乾杯
暑かった夏の終わりに ふと乾いた風に急かされるような
夜ごと一人でいられないほど 寂しさが俺を包んでしまう
そんな時行きつけの店で ウイスキーバーボン飲んでいる
俺は今のままでいいのかな 頭の中は自問自答していた
あの日の夜もそうだったんだ 夜ごと風がよぎっていた
今夜も朝まで飲んでしまおうと 独り言のようにつぶやいていた
そんな時君がやって来た 申し訳なさそうな顔でひょっこり
俺の隣に座って来た 君のいじらしさがかわいく見えた
酔った勢いもない ただ君の話しぶりがいとおしくて
いつのまにか耳を澄ましていると 君の声しか聞こえなかった
飲んじまえ 気が済むまで 心の憂さなど忘れちまえ
飲んじまえ 気が晴れるまで 心の寂しさ忘れちまえ
初めて出会った君なのに 心から君を待っていたようで
恋の予感も感じさせないほど 気楽な朝がやってきました
俺のアパートで飲もうかって 君はトロンな顔でつぶやいた
バドワイザー手に余るほど買い込んだ 午前八時の日曜日
飲んじまえ 気が済むまで 二人の出会いに乾杯
飲んじまえ 気が晴れるまで 二人の朝に乾杯