伝  言


流れる空の星の下 暗闇の獣道夢中に駆けました

一心不乱に駆け登っていました ただ一人の母親に会いたくて

街の灯りが遠くなる 峠を越えたら安らぎの場所

後ろ振り返る暇もない ささやかな家族の温もりを

いつからでしょうか 生まれたときから

父母から引き離されてきたのですね

目まぐるしく時代は変わったけれど 私の心は傷ついたまま

癒やされない私の思いの丈を 誰か聞いてくれるのでしょうか

 

繰り返す大人の罵声を浴びながら 学びの道も閉ざされました

人の心が怖かったんです 悪しざまな言葉に震えてきました

故郷そしてどこに居ても 止まない声に怯えてきました

心隠して私生きてきました どうして生んだのと母を責めました

いつからでしょうか 幼い頃から

世間の恨み辛み 母は背負ってきたのですね

目まぐるしく時代は変わったけれど 私の心は傷ついたまま

癒やされない私の思いの丈を 思いっきり誰かに伝えたかった

 

いつかはきっと 心は晴れるのでしょうか

この長い道のりに 答えはあるのでしょうか

目まぐるしく時代は変わったけれど 私の心は傷ついたまま

癒やされない私の思いの丈を 今こそ誰かに伝えたい

 

もしも願いが叶うのなら せめて人として見つめてほしい

あなたに大切な家族があるように 私にも家族がいたのです



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