これは結構最近の話。7月4日に起こった出来事です。
梨は学校まで自転車通いであり、最速で20分ほどかかります。
通学路の途中には割と長い下り坂がひとつあって、
そこはスピード狂な梨ですから、当然飛ばしまくります。
いつもはこれでブイブイ言わしてるわけですが、この日ばっかりは勝手が違いました。
その下り坂には一組の信号と十字路があります。
それはボタンを押すタイプのアレですので、どなたかがボタンを押さない限り信号が変わることはありません。
その坂は普段から人通りがないためいつも青信号なのですが、
この日に限ってどこぞの隠密組織(誰…?)に赤信号にさせられていました。
仕方がないので急ブレーキ、青になるまで待つことにします。
信号無視なんて、ナイスガイな梨はしません(自分で言うのも虚しい…)
さて信号が黄色になり、まもなく赤になろうというところ、
待ちきれず梨はかるーく前に出て、スピードダッシュする準備をしました。
するとそこに、左手からすっげえ勢いで爆走する車がやってくるではないですか。
その車は右(この場合、私のいる側)のウインカーを出し、こっちに向かってきます。
「おいおい、そのスピードで曲がる気か?無ー理無ー理」
なんてのんきなことを考えていた次の瞬間…
梨は鳥となって青空を駆け飛んでしまっていました!
…まあ要するに吹っ飛ばされたってことです、車に。
俗にいう交通事故ですな。
あんな爆走車にぶっ飛ばされた割には「なんか足が痛ぇや」ぐらいの怪我で、
見た目にもちっとも表れていなかったので、
「日ごろから鍛えておいてよかったなぁ」と、とりあえず自分で自分を褒めておきます。
人、これを自画自賛と言う(閑話休題)。
自転車にもたいした破損はみられず、よかったよかったとホッとしていたところに車から中年のおばさんが降りてきました。
この前みたいに「そっち系」の人じゃなくてよかった、と心底安心(参考:そっち系)。
とりあえずお互いに「すいません」を二十回ほど言った後、
一時限目に講義があったことを思い出したので、「ホント、ダイジョーブですんで」と言いまくって
おばさんを安心させ、この事件を打ち切ることにしました。
梨の狙いどおり、安心したおばさんは車に乗って(先ほどより安全運転気味に)行ってくれたので
梨も大学へ急ぐべく自転車へ乗り込みます。
瞬間、異変に気づきました。
自転車の、車に当たられた左側面の様子が何かおかしい。
よくよく調べてみると左のペダルが大破していました。見た目は何ともないのに。
なんてこった、一時限目の講義の時間が差し迫っているというのに、これではスピードが出せないではないか。
この瞬間、遅刻は確定しました…。
しかたがないので、できる限りのスピードを出して学校に急ぐことにします。
その後、大破した自転車で大学へ到着。
さあやっと教室についたぞ、ってときに、教室の目の前にて友人のYくんと遭遇。
そこでの梨とYくんの会話は以下の通りです。
梨:あれ?教室入んないの?
Yくん:なんか休講みたい。
梨:…………。
教室のドアを見るとなにやら張り紙があるじゃあないですか。
それをよぉく見てみると…。
『本日の「○○○〜〜〜」の講義は休講です』
と情け容赦ない一文が。
ほっほぉ〜〜、こちとら命張ってまで急いだってのに休講ですかい。
こりゃ〜おじちゃん、一本取られたわ。あっはっは〜…。
…グレるぞ、ちくしょうめ。
と、ここまでは結構ありがちな展開でしたが。
梨の体験には、まだ続きがあります。
その日は珍しく生協の学食で昼飯でした。
食券を買った後、友人のSくん、Wくんと共に席につきます。
荷物を置いて、さあ、いざチャーシューメンを受け取らんとカウンターへ足を運んだその時。
梨は見ました。見てしまいました。
そのカウンターで働いていたおばさんのうちの一人が、先ほど梨を轢いていった人に酷似していたのを。
いやいや、酷似なんてものじゃないです。あれは間違いなく、本人と確信します。
これは気まずい。
もし目が合おうものなら「あなたは!?」と少女漫画のような(どの辺が?)
運命の出会いをしてしまうことは決定事項。
必死に目を伏せることでなんとかその場の難を回避した梨ですが、あれは気まずかったなぁ。
という訳で。
今回の教訓:
ごちゃごちゃ書いてしまったが、まあとにかく、道中で爆走する車には気をつけろ!
ただ、ちょっと気になったのは。
左側面から当たられたっていうのに、なぜ痛みを感じるのが右足なのでしょう?
…謎です。人体の神秘を感じずにはいられません。