Teatro alla Scala |
サンタ・マリア・デッレ・グラツィエ教会 Santa Maria delle Grazie |
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今回の旅での初めての電話予約で痛い思いをしました。金曜日にミラノに入ってから、のんびりと電話を入れたところ、日曜日まで既に見学の予約はいっぱいとのこと。 閉館間際やキャンセルが出た場合には、予約なしでも見学できることがあるらしいという噂を聞いていたので、夕方になってからサンタ・マリア・デッレ・グラツィエ教会へ赴きました。 結果的には、まったくの徒労に終りました。私のほかにもツァーの自由時間を利用して、予約なしで立ち寄った日本人のグループがいたので、しばらく一緒にキャンセル待ちで窓口の近くで待ってみましたが、まず係員に大変迷惑がられます。彼らの立場からすれば無理もないのですが、チケット売り場横の空いているベンチにすわっただけでも怒られ、はっきりと待っていても無駄だと言われました。私はそれであきらめましたが、他の日本人の方々は、閉館時間まで粘るとのことでした。その結果、どうなったかは、わかりません。 とにかくレオナルドの『最後の晩餐』を確実に見たい方は、日本からでも電話予約取るべきです。見学の1週間前までが目安だと思います。ウフィッツィ美術館同様、電話はつながりにくいですが、見せる側も見る側も、お互いに不愉快な思いをしないためにも。 私は修復中に一度、『最後の晩餐』を見学したことがあります。照明は暗く、足場が組んでありましたが、現在の盛況ぶりが嘘のような静けさで、私は30分あまり心行くまで鑑賞出来ました。私が見ている間に入ってきた他の鑑賞者は、一人で来る日本人の初老の紳士が多く(というより、ほとんど?)、ミラノに来たなら『最後の晩餐』を!というのが、ある程度以上の年齢の教養ある日本人にはあるのだな、と興味深く感じました。 照明や足場という障害だけでなく、修復前は輪郭もおぼろで、作品の形を取っているかどうかも微妙な段階までだったので、修復の成果をぜひ見たいものです。次の機会には必ず予約を取ってから! |
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予約必要 日本からの予約電話番号 02−89421146 イタリア国内からの予約電話番号 199199100 |
ブレラ絵画館 Pinacoteca di Brera | ||
主な印象に残った作品 | ||
ピエロ・デッラ・フランチェスカ 「モンテフェルトロの祭壇画」 | ||
六聖人、四天使に囲まれ玉座に座す聖母子。そして画面前面では、この祭壇画の注文主ウルビーノ公フェデリーコ・ダ・モンテフェルトロが、あの独特の横顔を見せ、聖母子を礼拝しています。明晰で透明感のある描写、背後の建築の完璧な遠近法、ピエロ芸術の頂点を示す作品のひとつでしょう。なお、聖母の顔は、ウルビーノ公妃バッティスタ・スフォルツァを写したものであるとも言われています。 |
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ジョヴァンニ・ベッリーニ 「ピエタ」 「聖母子」 | ||
ヴェネツィア派の巨匠ベッリーニの名作が2点。 前者は、キリストの遺体とそれを支える聖母と聖ヨハネを立ち姿で平面的に並べた構図。キリストの傷口、老いたるマリアの顔、それにヨハネの髪の描写がなまなましい。 後者は、愛らしい聖母子像。カーテンの背後の美しい風景描写は、後のジョルジョーネやティツィアーノに引き継がれるものです。 |
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フランチェスコ・アイエツ 「接吻」 | ||
時代は下って、19世紀イタリア浪漫主義の絵画。この絵の男女のポーズをモデルにして映画監督ルキノ・ヴィスコンティは、「夏の嵐」のラヴ・シーンの構図を決めたといわれます。物語性を強く感じさせる、まさにロマン派ならではの作品。 そのほか文豪マンゾーニの肖像もあり、アイエツの作品の背景には、統一国家が形成されて行く19世紀のイタリアの歴史が色濃く感じられました。 |
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予約不要 |
市立近代美術館 Civica Galleria d’Arte Moderna | ||
かつてナポレオンが住居としていたというVilla Realeの一角にある19世紀のイタリア絵画・彫刻を集めた美術館。 私のお目当てだったのは、ベルナルド・ベルトルッチ監督の大作映画「1900年」”Novecento”の冒頭のタイトルに使われた19世紀ロンバルディア派のペッリツァの「第四階級」”Quarto Stato”でした。ところが、この美術館目玉であるこの作品は、2001年6月、展示されていませんでした。ブレラ美術館に同じ構図の作品(習作?)があるのですが、映画で使われたオリジナルが見られず、がっかり。 |
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予約不要 入場無料 |
スカラ座博物館 Museo Teatrale alla Scala | ||
イタリアオペラの殿堂、スカラ座正面左手に入場口のあった付属の博物館。オペラが誕生して以来の偉大な作曲家、歌手などの肖像画、彫像、遺品などのほか、上演に使用された衣装の展示が見られます。また、18世紀にスカラ座が建造された際に、偶然発掘された古代ローマの演劇用の仮面も興味深い。 博物館に入場すると、スカラ座劇場内部も桟敷席から見学できましたが、現在は劇場が長期にわたる修復中のため、2002年5月に博物館はサンタ・マリア・デッレ・グラツィエ教会横に移転したとのこと。 追記 : |
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予約不要 |
ゴシック様式の荘厳なファサードを持つ大聖堂ドゥオーモと、何度くぐってもため息の出るほど美しいヴィットリオ・エマヌエーレ二世のガレリアについては、言うまでもないでしょう。ドゥオーモは、有料のエレベーターで屋根に昇れます。ヴィスコンティの映画「若者のすべて」をご覧になった方には、印象深い光景のはず。
今回、訪ねられなかったものの、過去に訪れて印象に残っているところは、ミラノの貴族ポルディ・ペッツォーリ家の邸宅とコレクションが楽しめる優雅なポルディ・ペッツォーリ美術館Museo Pordi-Pezzoli、ミラノ最古の聖堂サンタンブロージョ聖堂Sant’Ambrogio(余談ながら、2001年訪れた際に付属博物館の切符売り場のおばちゃんに、日本に帰ったらこの聖堂のことを宣伝してくれと頼まれました)等。 今回、6月の第一日曜日にあたったので、ナヴィリオ地区の運河祭りFesta di Naviglioを訪れることができました。古いミラノの面影を宿した地区で、アンティークなどの屋台をひやかし、のんびりとした時間を過ごしました。が、残念なことにお昼頃雨が降り出して、地下鉄駅に逃げ込み、雨具がなかったのでそのままホテルに戻ることになってしまいました。 |