2006年春 イタリア旅行記


4月30日(日)晴れ時々曇り
トリノ、ビエッラ


ビエッラの大聖堂

この日は、友人のお母さんが車を運転する車で、トリノ近郊の小都市ビエッラ Biellaに案内して頂きました。お母さんの妹さんとその娘さん(つまり友人の従姉妹)が同行してくれました。友人は、翻訳の締め切りが迫っているとのことで、トリノに残ってお仕事でした。

ビエッラは友人のお母さん姉妹の生まれ故郷だそうで、アルプスの麓の小さな町でした。車を降りると、トリノよりずっと空気の澄んでいることに気づきます。日曜日で商店が閉まっていることもあり、外出している人も少なく、静かな佇まいでした。町の中心街(centro)は、石畳の歩道と回廊(portico)が続き、いかにも北イタリアの小都市らしさを漂わせていました。

町の中心にある大聖堂は、上に掲げた写真のとおりに、柱のアーチが連なる均整の取れたファサードを持つ荘厳なもの。
その傍らに佇む石造りの洗礼堂(写真・左)は、11世紀の建立だそうで、このアルプスの麓の小都市が、古くから栄えていたことが伺われます。

昼食は、町の中心にある Caffe' pasitcceria Ferruaで。菓子店(pasitcceria)と名乗っているだけあり、パニーニの後に、大皿に盛られた色々な種類の一口サイズのお菓子を皆で頂きました。ここは、ビエッラで一番の老舗カフェだそうで、Liberty stiyleすなわちアール・ヌーヴォーの室内装飾が印象的でした。日本に戻ってから、ネットで検索してみたら(公式サイトがないのが残念)、この店はチョコレート・ウエハースやPane d'Oropaというカカオ入りのパンが名物だそうで、次に訪れる機会があるとしたら、ぜひ食してみたいと思っています。


その後も、町を散策していましたが、谷間が開けて、一望に見渡せる場所に出ました。右の写真がそれですが、下に見える建物群は、繊維工場です。ビエッラは織物の町として有名で、アパレル関係の仕事で訪れた日本人を街中で見かけることも珍しくないとか。
しかしながら、この谷間の工場を見渡しながら伺った、友人のお母さんのお話によると、中国の安価な製品に押されて、現在ビエッラの繊維産業は、斜陽気味だとか。このアルプスの麓の小都市にも、そんな時代の波が押し寄せているとは…。"手の技の国"イタリアも日本も頑張れ!と願わずにはいられません。


その夜、トリノに帰ってからは、ビエッラでご一緒頂いた友人のお母さんの妹さん宅に夕食に招かれ、賑やかな夕べを過ごしました。
今回のトリノ滞在中は、友人のご一家の暖かいおもてなしにすっかり甘えさせて頂き、感謝の念でいっぱいです。


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2007年2月14日

→5月1日に続く

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