あしひきの国上の山の冬ごもり
日に日に雪の降るなべに
ゆききの道の跡も絶え
ふるさと人の音もなし
うき世をここに門鎖して
飛騨の匠が打つなわの
ただひと筋の岩清水
そを命にてあらたまの
今年のけふも暮らしつるかも
良寛