ビジネスマンの自習室 (おくさまネットと明石海人)
繊維関連技術史
旧人(ネアンデルタール人)動物の毛皮利用〜クロマニヨン人(1万年前)動物の毛皮からの衣服
10000年以上前 羊の家畜化(メソポタミア)
9000年前 亜麻の布(トルコ・チャイオヌゥ遺跡)
7000年前 紡錘道具の発明(短い繊維を紡いで糸にする技術)
7000〜6000年前 養蚕、絹糸織物(中国)
6500年前 織機による亜麻の織物(エジプト)
6000年前 羊毛の織物(メソポタミア)
5500年前 綿の栽培(ペルー)(モヘンジョダロ)
5000年前 毛織物工場(シュメールの都市ウル)
5000年前 綿の織物(パキスタン・モヘンジョダロ遺跡)
4000〜5000年前 亜麻の栽培(エジプト・メソポタミア)
   (ミイラは亜麻布に包まれている)
4000年前 藍染めの開始(インド)
3000年前 綿花の栽培(インド)
2100年前 編物の開始(中近東)
1200〜2400年前 日本で麻が利用される(縄文時代)
2世紀 日本に養蚕技術伝来
5〜6世紀 日本に藍染めの伝来
7世紀 編物の発展(サラセン帝国)
10世紀 セーターの原型考案(スカンジナビア)
12世紀 メリノ種誕生(スペイン)
13世紀〜14世紀 綿紡績工業始まる(ヨーロッパ)
(1492年コロンブス、アメリカ大陸発見)
1589年 W.リー(英)足踏み式靴下編み機発明
1592年〜1596年 日本での綿の栽培開始
(1665年ニュートン、万有引力の法則)
1733年 J.ケイ(英)織機の飛び杼(ひ)発明
1748年 カード機の発明(英)
1752年 F.ニクソン(アイルランド)銅板捺染発明
1764年 J.ハーグリーブス(英)ジェニー紡績機発明
(1765年ジェームス・ワット(英)蒸気機関発明)
1768年 R.アークライト(英)ウォーターフレーム紡績機発明
1775年 E.クレーン(英)トリコット編み機の発明
(1776年 アメリカ独立宣言)
1779年 S.クロンプトン(英)ミュール紡績機発明
1783年 T.ベル ローラー捺染発明
1785年 E.カートライト(英)力織機の発明
(1789年 フランス革命)
1793年 E.ホイットニー(米)繰り綿機発明
1760年〜1840年 産業革命により最初の工場制近代工業の繊維工業が誕生
1804年 ジャカール(仏)ジャカード織機発明
(1814年 スチーブンソン蒸気機関車試運転)
1820年〜1830年 綿繊維用に動力機械が普及(英)
1829年 ティモニエ(仏)単環縫ミシン発明
1841年 E.ハウ(米)本縫いミシン発明
1842年〜1853年 羊毛繊維全製造工程が完全に機械化(英)
1854年 I.M.シンガー布送り装置付きミシン発明(日米和親条約締結)
1856年 W.H.パーキン(英)最初の合成染料モーベイン発明
1862年 オザナム(英)紡糸口金発明
1862年 最初の酸性染料の合成
1862年 日本に合成染料モーベイン伝わる
1867年 日本最初の洋式機械紡績工場が島津藩営で開業
(1868年 明治維新)
1868年 リング式紡績機稼動
1871年 日本初のメリヤス工場東京築地に誕生
1872年 官営富岡製糸所操業開始
1879年 日本で最初の羊毛工場千住製絨所誕生
1883年 スワン(英)人造絹糸発明
1884年 シャルドンネ伯(仏)硝化法レーヨン製造に成功
1890年 W.スコット(英)靴下自動編み機発明
1890年 ディスペイシス(仏)銅アンモニア法人造繊維発明
1892年 クロス、ビバン、ビードル(英)ビスコース法レーヨン発明
1893年 合成インジゴ発売開始
1894年 ノースロップ(米)自動織機発明
(1896年 第一回近代オリンピック開催アテネ)
1904年 コートルズ社(英)ビスコース法人絹の本格的工業化開始
1907年 豊田佐吉(日)自動有杼(ひ)織機発明
(1914年〜1918年 第一次世界大戦)
1915年 H.シュタウディンガー(独)巨大分子説発表
1916年 日本最初のビスコース法レーヨン工業化開始
1924年 セラニーズ社(米)アセテートの製造開始
1927年 I.G.社(独)アセテート用分散染料の発明
1928年 日本で銅アンモニア法セルロース繊維生産開始
1930年 スクリーン捺染法が発展
1934年 I.G.社 最初の合成繊維ポリ塩化ビニル繊維試験生産
1935年 デュポン社カローザス(米)、ナイロン66を発明
1936年 蛍光増白剤使用開始
1938年 デュポン社、ナイロン発表
(1939年〜1945年 第ニ次世界大戦)
1939年 京都大学矢沢将英、桜田一郎(日)、ビニロン発明
1940年 ポリウレタン発明(独)
1940年 東工大神原周湿式アクリル繊維発明(日)
1941年 東洋レーヨン(日)ナイロン6発明
1941年 J.Rウインフィールド、J.T.ディクソン、ポリエステル発明
1950年 倉敷レイヨン(日)ビニロン生産開始
1950年 デュポン社(米)乾式アクリル生産開始
1951年 東洋レーヨン(日)ナイロン6生産開始
1955年 ICI(英)ポリエステル繊維生産開始
(1955年 東通工(現ソニー) トランジスタ-ラジオ発売)
1956年 ICI(英) 反応性染料発表
1958年 日本でのポリエステル繊維「テトロン」生産開始
1958年 日本でのアクリル繊維生産開始
1959年 モンテカチーニ社(伊)ポリプロピレン繊維生産開始
1962年 デュポン(米)ポリウレタン弾性糸「ライクラ」工業化
1962年 日本でのポリプロピレン繊維生産開始
1966年 デュポン(米)メタ系アラミド繊維「ノーメックス」生産開始
1969年 コートルズ(英)PAN系炭素繊維生産開始
(1969年 アポロ11号人類月面初着陸)
1971年 東レ(日)PAN系炭素繊維生産開始
1971年 デュポン(米)パラアラミド繊維「ケプラー」生産開始
1974年 帝人(日)メタ系アラミド繊維「コーネックス」生産開始
1975年 三菱レイヨン(日)プラスチック系ファイバー工業化
1978年 東邦レーヨン(日)PAN系耐炎繊維「パイロメックス」生産開始
1984年 三菱レイヨン(日)家庭用浄水器に中空糸膜対応
(1985年 NTT携帯電話発売)
1987年 帝人(日)パラ系アラミド繊維「テクノーラ」生産開始
1988年 新合繊時代始まる(日)
1989年 東洋紡(日)超高強度ポリエチレン繊維「ダイニーマ」生産開始
(1989年 インターネットWWWサービス開始)
1990年 クラレ(日)ポリアリレート繊維「べクトラン」生産開始
1992年 コートルズ社(英) 溶剤紡糸セルロース繊維 「テンセル」
製造開始
1994年 カネボウ合繊(日)生分解性ポリ乳酸繊維「ラクトロン」製造開始
1998年 クラレ(日)新ビニロン「クラロンK-U」操業化
1998年 東洋紡(日)PBO繊維「ザイロン」生産開始
1999年 旭化成(日)PTT繊維「ソロ」生産開始
繊維の歴史も人と共に進化してきたのがわかります。
日本の繊維も技術力でこれからも生き残っていくのでしょう。
引用文献: 「繊維のわかる本」(日本実業出版・平井東幸編著)
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