ビジネスマンの食と健康
食と健康 項目 ◇健康はビジネスマンにとっても一番大切なことです。
◆カルシウムを十分にとる ◆通風とプリン体
◆ユズ(柚子)の効能 ◆お寿司屋のマナー
◆風邪気味の時の食材は ◆なまこ(ナマコ)とコラーゲン
◆懐石・会席 料理とは ◆ビタミン・ミネラルで体の抵抗力をつける
◆朝食はしっかりとりましょう ◆味覚障害について
◆食中毒に注意(ノロウィルスとは) ◆旬の魚をおいしく
◆旬の魚のことわざ ◆小豆(あずき)の効用
◆食べ合わせを知ろう
 
★ここの項目内容は、人によってはアレルギーとかもあり、個々の責任で調べてから試すなりして下さいネ。
ビジネスマンも体が資本ですよ、普段の食生活もバランスよく大切にしていきたいものです。
食に関することは文章を鵜呑みにせず、必ず自分で調べて下さい。

 (参考文献「博学ものしり 超雑学王」 生島ヒロシ著 成美文庫/「ビジネスマン雑学読本」廣済堂 夏目利通 監修
  「パソコン通信とインターネット」三笠書房 宮田茂著 等より抜粋・参考にしています)
★働く人の館(ビジネスマンの悩める部屋) BBSのHP、同じ悩みをもつビジネスマンの交流の場です
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◆カルシウムを十分にとる
血液中のカルシウムが不足すると、不足したカルシウムを補おうと、骨からカルシウムが溶け出してしまいます。慢性的なカルシウム不足は、骨に備蓄されたカルシウムを使い、骨がスカスカとなる骨粗しょう症となってしまいます。成人では1日600r以上摂取するのが望ましいとされていますが、摂取したものが100%体内に吸収されるわけではありません。なるべく吸収されやすいもの、されやすい方法で積極的にとることが望ましいと思います。
毎日約300〜400rのカルシウムを摂取する為には、牛乳や小魚を意識して口に入れることを心がけましょう。その他に緑黄色野菜を一緒に食べると1日に必要な摂取量は確保出来るようです。家庭に、サクラエビやシラス(シラス干)などご家庭に常備し、口に毎日入れると良いでしょう。働き盛りの時代は勿論、定年後も、骨を丈夫にする食事、適度の運動や日光浴などで骨を丈夫にしましょう。日常で1日中座って仕事をしている人は、摂取量を確保してあれば、立って仕事が出来る機会(方法)があれば少しの時間でも立っていた方が骨は丈夫になるようです。
参考までに、素干のサクラエビ3g(大さじ一杯)でカルシウム約60r、シラス干6gでカルシウム約30rぐらいです。
◆ユズ(柚子)の効能 (上に)目次へもどる
冬至と言えば柚子湯、古来ユズ湯は風邪を引かない、肌を美しくする効能があるといわれています。風呂上りにカボチャでも食べると体はよく温まる。ユズはみかん属の中でも最も耐寒性が強い。みかん類の木は一般的に小ぶりなのに柚子は樹勢が強く、まっすぐ伸びて大木となる。寒いところでも育つというのは果実としては陽性で、体を温める力が強くあるということらしい。すなわち冬至に限らず寒い時期にユズを風呂や料理に使うのは理にかなっているということです。
料理では柚子味噌が風雅であるという。すり下ろした柚子に味噌をあえるだけのことだが、その風味はなんともいえない。ふろふき大根につければ、日本食ならではの食感が味わえる。また表皮を薄く削いで吸い口にしたり、煮物や和え物の添えにもする。絞れば鍋ものの風味は、増そうというものである。夏から秋には青い実が、秋から冬場は熟した黄色い実が出回る。ともに酸味と香りがある。
昔、青野菜が少なくなる冬には、柚子の豊富なビタミンCは貴重だったのだろう。柚子でも、忘れられないのは「柚餅子(ゆべし)」である。柚子の上部を切り落として中身を出し、その器に米紛、味噌、砂糖、柚子の汁を練ったものを詰めて蒸したものだ。昔は柚圧(ゆべし)と書き、生姜や胡椒を加えたりもしたらしい。最近では柚餅子といえば練り菓子の一種で、岩手県など各地で名産品として売られている。柚子は芽が出てから実がなるまで長くかかるので、俗に「桃栗三年、柿八年、柚子の大馬鹿十六年」などといわれたが昔から冬の時期にビタミンCを供給してきたのである。人でいえば大器晩成型であろう、毎年こんな効用を思い柚子湯に入って健康に留意していきたいものです。
   
(商工経済情報紙「岡目八目」より抜粋、参考)
◆風邪気味の時の食材は (上に)目次へもどる
風邪でゾクゾクと寒気がするそんな時のお勧め食材は

ゾクゾクする時は「生姜・ニラ」には発刊作用があります。「ネギ」も漢方生薬の一種で、ネギの白い部分は殺菌作用が高い、熱のある部分に貼ることも可能。卵酒・シナモンなども有効です。熱っぽい時は「バナナ」には熱をさまし、下痢を止める作用があります。「麦・そば」など穀物類を多くとると体の熱が下がりやすくなります。

寒気には・・・・
「シソ」は漢方では蘇葉と呼び解熱、発刊作用もあり魚やカニの食中毒にもよく効く。
「みかん」はもちろんビタミンCの補給、風邪には黒焼きがよい皮を乾燥させたものが陳皮(チンピ)で重要な漢方薬であるどうです。
「しょうが湯」は、すりおろした生姜に蜂蜜を加え熱湯を注いでつくります。
「ニラがゆ」は、おかゆにニラをたっぷり入れると体が温まります。風邪の時の定番メニューとか・・

熱っぽい時は・・・・
「アイスミントティー」を、のどが渇いたら、体を冷やす効果のあるミントのアイスティーを
「フルーツ入りヨーグルト」を、整腸作用もあるヨーグルトにフルーツを入れて、食欲がないときにもバナナにヨーグルトをたっぷりかけていただきましょう。
「ゴボウ」も種子のには解熱、解毒作用があり、根は暖下便通さようがある。
「ナシ」はタンを去り、セキを鎮め、熱を下げ、利尿作用があり、ぬくみをとる。

私は、風邪気味と感じたら熱いお風呂で体を十分温めて、ポカリスエット・アクエリアスなどで水分を補充して、風邪薬を飲んで早く寝ます、必ず翌日はすっきりしています。自己管理もビジネスマンには大切ですよ・・
◆懐石・会席 料理とは (上に)目次へもどる
若い営業マンはまだ懐石料理など好まないかもしれませんが、少し知識だけでも営業の糧になればと思います。
懐石料理の「懐石」とは、禅僧が石を温めて懐に入れて空腹を忍んだという故事に由来する。温めた石(温石[オンジャク]というそうです)程度に空腹を満たす軽い食事というネーミングのようです。また、茶会の前に出す膳の献立の称で一汁三菜を基本とし時にはニ菜もあるようで、華美を避け、味わいを本意とするとも聞きます。ですから懐石で満腹というのは本来おかしいのですが、一品は少量でも多彩なものが出て、けっこうお腹一杯になります。
最近は「ミニ懐石」とかで少し価格を低めに設定したものもありようですが、こちらもそこそこ満腹になります。また酒席に供される「会席料理」は「俳句の集まりに出す「俳席料理」が会合の「会」と混同して会席となった説もあり、懐石の当て字ともいわれます。
ともあれ、懐石も会席も季節の素材特性を生かし、量も控えめにし、料理を作る人の意を理解し残さないで食べるのが作法でした。でも最近の懐石料理は高級料亭で、値段も高い、といったイメージがあり量も多く、華やかなものが定着している感があります。
◆朝食はしっかりとりましょう (上に)目次へもどる

睡眠中でも脳が使う糖分は消費されているのだそうです。ですから起きたては、頭が糖分不足でボーっとしているようです。朝食は体と悩を目覚めさせるために、しっかりとりたいものです。
朝、コーヒーとトースト目玉焼きとフルーツなどは脳や体を目覚めさせるのに理にかなっているようです。1日の活動エネルギー源となるご飯やパンなど、炭水化物をとり、脳と体を目覚めさせ、体温を上げる効果のあるハムエッグやチーズ、牛乳などのたんぱく質に果物などを加えるメニューが、体を「ONモード」にするのに効果があります。
仕事で疲れ集中力がなくなったときに必要なのは適度の糖分です。3時にようかんや和菓子を食べるのは集中力を維持させるのに効果があります。ただ、体が必要としている時に適度な糖分摂取はいいのですが、糖分や脂肪をやたらと時間を考えずにとるのは肥満の原因となります。
栄養のバランスを考える人は多いいのですが、食べるタイミングを考える人は少ないもの、タイミングが合っていないと栄養素が無駄になるばかりでなく、肥満になってしまいます。健康には食べるタイミングというものが重要な要素であることをお忘れなく。

◆ノロウィルス食中毒に注意を (上に)目次へもどる

ビジネスマンは出張も多く、さまざまな地方でいろいろな物を食べます。グルメな人には楽しみなものですが、初夏から初秋にかけては、食には注意をしましょう。
1968年にアメリカ、オハイオ州ノーウォークで発祥した「ノロウィルス」はノーウォークの小学校で急性胃腸炎の患者の便からこのウィルスが検出されました。2002年に国際ウィルス学会で「ノロウィルス」と正式に命名された新しいウィルスです。日本でも全国的に広がっています。最近の食中毒ニュースはこのウィルスがよく登場します。このウィルスは冬場から春先に多く発生し、時には死に至ることもあります。
感染経路は貝類を生で食べたり、十分に加熱ぜずに食べた場合であったり、接触感染で人から人へ直接感染したり、感染者の嘔吐物や便からの二次感染があります。日本でもカキに注意などの報道があって、カキ業者が巻き添えで販売量が大幅ダウンなどの影響がでたりしました。症状は「吐き気、嘔吐、下痢、腹痛、発熱」など、また軽い風邪のような症状もあるようです。
予防としては、熱に弱いので生ものは調理する時十分に加熱することです。
二次感染は嘔吐物などビニール等で直接触れずにして、使った雑巾などは塩素系の漂白剤で消毒しましょう。
このウィルスのワクチンはまだ開発されていないので、食堂や給食センターなどの衛生面の管理が大切です。

◆旬の魚のことわざ (上に)目次へもどる

日本ほど、四季に富、旬の味に親しめる国はないでしょう。
旬の美味に関することわざは、「寒鰤、寒鯔、寒鰈」(かんぶり、かんぼら、かんかれい)や「寒鮒、寒鰤、寒鱸」(かんぶな、かんぶり、かんすずき)のように冬は魚が美味い最高のシーズンとし、寒鰤が大変に好まれた。
これは「寒鰤一本米一表」などといわれ、寒鰤一匹が港では米一斗で、江戸へ行くとその数倍の米一表というほどの高い値がついたことを示す。鰈も寒さが増すにつれ美味となり、「かます」や「鯖」なども脂が乗って美味しい。「カマスの塩焼き一升メシ」というように食が進む。魚の栄養とは、良質の蛋白源で肉と比較しても、遜色ないし、かえってダイエット的に魚の方が優れているのかも、
  青魚は野菜以上にビタミンを持つものも多い。魚の栄養素は季節、漁場、鮮度、また魚齢で大きく変化する。季節ではやはり「旬」の時が最高である。しかも大漁時期なので値段が一番やすいとき。多くは春の産卵に備えて餌を食べ脂がのるのでなんといっても寒の時期がベスト。水産日本、魚は日本の旬の食物の代表です。

ちなみに「麦の穂が出たら浅蜊食うな」、「春過ぎたら牡蠣(カキ)食うな」、などは食中毒警報のことわざで。「夏の蛤は犬も食わない」、「麦わら鯛は馬も食わない」はまずいことの表現、「麦わら鯛」とは初夏に取れる鯛のことで産卵後脂肪が落ちたパサパ鯛がまずいことを表している。
国が南北に長く四季があり、暖寒流の囲まれた最高の条件の国にいるのです。旬の食物で健康に暮らしましょう。

(商工経済情報紙「岡目八目」より抜粋、参考)

◆食べ合わせを知ろう (上に)目次へもどる
昔から悪い食べ合わせというものをよく聞きます。例えば、「スイカにうなぎ・てんぷら」、「エビにカキ・キノコ」、「そば・うどんにスイカ・クルミ」、「山芋にどじょう・アヒル」、「キノコにほうれんそう・カニ」、「かにはあずき飯・しいたけ」、「タコにわらび、柿、浅漬け」などなど、しかしこれらには科学的根拠はないそうです。(昔から伝わっているのにはなにか根拠がありそうですが?)
現代では、複数の食品の組み合わせで、より健康的な食べ方になることがわかっています。
例えば
「リンゴとソーセージ」・・・リンゴに含まれるペクチンは、大腸の乳酸菌の増殖を妨害せず、飽和脂肪酸を吸収して肥満防止となります。
「生魚とショウガ」・・・生姜には殺菌力があり、生魚や寿司などにおろし生姜やガリを添えてだす
「大根おろしと揚げ物」・・・大根には、揚げ物などは加熱して空気にさらすと酸化しやすい脂を酸化させにくくする働きがある。酸化した油は体に入ると細胞の老化原因となるので、老化防止に役立つ。
「にんにくと豚肉」・・・ニンニクに含まれるアリシンという物質は豚肉の中のビタミンB1と結合して、アリルサイアミンという物質に、これが活性ビタミンB1といわれ、ビタミンB1の吸収を良くする働きがある。
「パパイヤと肉」・・・パパイヤにはパパインというタンパク質の消化を助ける酵素がふくまれているので、肉を食べ過ぎた時に、パパイヤを食べるとよい。
「ワカメのみそ汁」・・・アルギン酸カリウムがワカメに含まれていて、みそ汁に含まれている食塩のナトリウムと入れ替わって結びつくので、食塩が体に吸収されず排泄されるので、ナトリウムの摂取量を減らすことができる。
これらの食べ合わせは消化吸収を助け、体に有害なものの吸収を抑えたりします。
◆通風とプリン体 (上に)目次へもどる
ビールのおいしい季節がやってきますが、スーパーでビールや発泡酒に「プリン体95%カット」などの文字がみられます。足の親指の関節に激痛がして医者に行ったら「通風」だと言われたのでビールをやめようかなどの会話が聞かれます。プリン体とは、細胞の核に含まれ(DNAの主成分)、エネルギー伝達物質のもとになる物質で、ほとんどすべての食品に含まれているそうです。
このプリン体が肝臓で分解されると、老廃物として尿酸がでます。尿酸は血液中に一定量存在ていて余分なものは便や尿で排泄されますが、腎臓の働きが悪くてオシッコで排泄が少なかったりすると血中に溶けなかった分が、体内に結晶化し、たまります。こういった尿酸値の高い状態(高尿酸血症)が続くと、腎臓や尿路に結石ができたり、風が吹いても痛いという痛風が引き起こされるのです。
アルコール類の中で、ビールや発泡酒は特にプリン体が多いとされ、「プリン体カット」のビールや発泡酒は売れ行きがいいそうです。ただ飲みすぎると「通風」になるというのは、いささか言いすぎで、ビールを飲んだ後の尿酸値は一時的には高くなるようですが、5〜6時間後にはほぼ元の数値に戻るようです。ただ飲みすぎはいけませんよ。尿酸値の問題だけでなく健康を害するような飲み方はいけません。適量のアルコールを取る分にはストレス解消などでかえっていい効果があるのですから。
 注意すべきは、肥満や高血圧の人で、尿酸値の高さは腎臓障害や糖尿病、動脈硬化などによる心疾患のひきがねになるおそれがあるのです。まあ多少正常値を超えていても肥満や高血圧の合併症がなければ、安心のようですが暑いシーズンは、脱水症状になりやすいので、水分が不足すると尿酸値は高くなり結石など生じやすくなります。尿酸値が気になる人は、できるだけ水分をたっぷり取るようにしましょう。

プリン体の多い食品は、イクラやタラコ、キャビア、ほかには鶏レバーやあんこう肝、イサキ白子など内臓や精巣、卵巣関連の食べ物、マイワシ干物、カツオブシ、干し椎茸、ニボシなどが多いい方(300r〜)です。
豚レバー、牛レバー、カツオ、サンマ干物、マイワシ、大正エビ、など(200r〜300r)です。
豚ロース、豚バラ、牛肩ロース、マトン、ベーコン、プレスハム、野菜は全体に少ないのですが、ホウレンソウやカリフラワー、キノコなどは比較的多く、うなぎ、ワカサギ、など(50r〜100r)です。
少ない物としては、同じ卵でも鶏卵は低く、コンビーフ、かまぼこ、焼きちくわ、さつま揚、カズノコ、スジコ、豆乳、牛乳、チーズ、バター、ウインナー、魚肉ソーセージ、とうもろこし、じゃがいも、さつまいも、米、パン、そば、ウドン、果物など(〜50r)です。
魚の場合は白身より赤身の方が含有量が多く、干物にすると乾燥によってプリン体が増えます。お酒ではビール(発泡酒)、日本酒、ワイン、ウイスキー、焼酎、の順運にプリン体は少なくなります。
◆お寿司屋のマナー (上に)目次へもどる
お客様とお食事となると、いつも気になるのが食事のマナー。知っているようでいざとなると案外あやふやなマナーです。少しお鮨の知識とマナーをおさらいしてみましょう。
まず、お店に入ってから、どういった順で注文すればいいのでしょう。
俗に、「寿司は味の薄い白身に始まって味の濃いネタで終わる」と言われています。これには多少理由があって味の淡白な白身魚から、トロやアナゴなどの味の濃いネタを食べた方がいいとの理由があります。しかし、白身魚やヒカリモノなどが好きではない人もいます。寿司は「好きなものからすきな順番で」食べです。ただ、次のネタを食べる前にガリかお茶で舌をリフレッシュさせるのが、マナーなのです。出てきた寿司はすぐに食べるのも基本的マナーです。
寿司屋さんに行くと、「あがり」「むらさき」などの符牒があります。「あがりはお茶」、「ムラサキは醤油」「ガリはショウガ」などの一般用語として定着した符牒です。本来、この符牒はお店の側で使う言葉であって、客の立場から使う言葉ではないのだそうです。例えば「おあいそ」と言う言葉は、あまりよく無い意味で、「お愛想をくれてやれ」との、店がわで使われたものが語源です。符牒は意識して使うことはないのです。「ガリを」(生姜を、より言い易い)「お醤油を」「お茶を」でいいのでは、むしろ「美味しかった」などを伝える方がエチケットかな。
よく「江戸前寿司」という看板をみかけます。江戸前を厳密に言うと、江戸前島の海で獲れた魚を寿司ネタとして使ったものが江戸前寿司とのことです。江戸前島とは、現在の京橋・銀座あたりがちょうどその江戸前島の中心で、江戸前鮨は江戸、それも日本橋あたりで生まれたものを言うようです。

寿司は、「江戸前の時代から手掴みで食べるものと」とよく言われますが、箸で食べる人も居ます。これはどちらがいいのでしょう。 それは「その人にとって食べやすい方で」なのです。箸で食べると崩れたり、手で掴むと手の温度が移るなど、一長一短です。結局のところ、手も箸も「綺麗に寿司を食べるためにある」です。箸でつまむ時は優しくネタとシャリの両方から挟むよう、また、寿司をひっくり返すようにしてネタを下にして人差し指と中指で支えて、この掴み方は、醤油に漬けるときシャリにつかないように、ご飯に醤油がつくと崩れやすいことでこうした方がいいのでしょう。持ちつ、持たれつ、崩さず、崩れずでしょうか。醤油は控えめにし、なくなれば足していきましょう、つけるのはネタに・・です。

さて、お鮨という料理はいつごろ誕生したのでしょうか。一般的には新鮮な魚貝類を酢飯にあわせたものですが、それは「すし」という料理のほんの一部で、日本各地にいろいろな種類の「すし」があるようです。「なれずし」、「きずし」などの醗酵食品もお鮨です。海から遠い地域で塩で漬け込む「なれずし」という料理も開発されました。このように長くもたせる酸味のある醗酵食品から。これが“すし”という名前の由来とも。こういう醗酵系のお鮨は、「日本書紀」の時代からあったようです。“早すし”というのは、陸揚げして魚市場から持って出ると、たちまちいたんでしまうので、工夫して魚を販売し、まだ魚の鮮度が感じられるよう調理したものを総称して言うようです。時代とともに鮨の主流は、乳酸醗酵した鮨から酢酸の味をつけた鮨に変わって、今のお鮨という料理ができあがったようです。
寿司のネタには、その味と香りを楽しむものがあります、味わいの中には香りも含まれているので、タバコ(喫煙)や匂いの強い香水はマナー違反となります、注意しましょう。
◆なまこ(ナマコ)のコラーゲン (上に)目次へもどる

私も鼠(ねずみ)という字を書けない一人ですが、今の若い人で海鼠(なまこ)と書ける人は少ないと思います。この「なまこ」は夜行性のために「うみねずみ」という漢字をあてたのかもしれないのですが・・、本当は「こ」といい、干したものを、「ホシコ」、煎ったのは「イリコ」、「こ」に「なま」がついて「なまこ」と呼ぶのだとか。中国では陸の高麗人参のような作用や効果があるところから「なまこ」を「海参」と書くようです。「なまこ」は見た目が悪いので敬遠する人が多いのですが、体はコラーゲンで出来ているので、滋養や新陳代謝の促進になることで人気があるようです。
中国では「なまこ」を乾燥させたものを一昼夜水につけて柔らかくしてスープに煮込んだりして使います。日本では大根おろしに三杯酢で「こりこりしたのが美味い」などと、生の「なまこ」を酢のもにしますが、酢の物のつるりとした感触は嫌う人もいますが、冬の味の代表的ものです。「なまこ」の内臓の塩辛は「このわた」、卵巣の「コノコ」あるいは「クチコ」として高級珍味として珍重されています。「なまこ」は腸の老廃物を追い出し腎臓の機能を促進させ新陳代謝が良くなるようです。中国で「なまこ」は滋養強壮作用があると言われているようですが、科学的には大部分の肉がコラーゲンで栄養的価値はほとんどないとされています、中国で滋養強壮作用があるとされるのは「干す」というところに秘密があるのかもしれません。
コラーゲンとは、体や臓器の形を支える構造材としての機能や細胞同士の接着剤の役割も果たしてるようです。またコラーゲンは器官の形成や細胞の増殖、傷口の治癒促進等、生体活動にもコラーゲンが大きな影響を与えていることがわかっているようです。コラーゲンが不足すると、しみやしわが発生したり、関節や骨が痛みの原因になることがあるようです。 コラーゲンには「老化を防ぐ」「毛髪(抜け毛・薄毛)にいい」「目の疲れをいやし」「肌荒れを防ぎ美肌をつくる」などの効果があると思われます。女性は見た目で気持ち悪いなどと嫌いますが、美容のため「なまこ」をときどきは食べましょう・・

◆ビタミン・ミネラルで体の抵抗力をつける (上に)目次へもどる
ビタミンA・βカロテンは、抗酸化作用があるほか、明暗順応にかかわりがあり、また皮膚・粘膜を正常に保つ作用や、免疫・生殖機能の維持や成長促進の作用があります。このため、夜盲症や視力低下予防に効果があり、また皮膚や髪を美しく保つ、さらには感染症の予防にも効果的です。多く含む食品としては、ビタミンAは魚肝油、うなぎ、レバーなどで、βカロテンはピーマン、ほうれん草、カボチャなどの緑黄色野菜や果物です。

ビタミンB郡は神経機能を正常に保つ作用や脂質の代謝促進、タンパク質の代謝促進といったさまざまな作用を持ち、疲労回復や肩こり、腰痛予防などに効果がありますが、これらを同時にとることでその効果がより高められる特徴があります。多く含む食品としては、豚肉や魚介類、レバー、豆類です。

ビタミンCは抗酸化・抗ウイルス作用や解毒作用、メラニン色素生成抑制、鉄・銅の吸収促進などの作用があり、抗酸化対策やストレス対策、皮膚の健康維持、免疫力アップ、かぜの予防に効果的です。(ビタミンCはいちご、ブロッコリー、ジャガイモなどに多く含まれています)
・ビタミンDはリン、カルシウムの吸収を促進することから骨粗しょう症予防、骨や歯の成長促進に効果があります。
ビタミンEは抗酸化作用があるため、各細胞を酸化から守り、老化防止や更年期障害の改善などに効果があります。ビタミンEを生活習慣病の予防に用いる場合、一般の食品ではその目的摂取量をとることが難しいのでサプリメントの活用が効果的です。

さまざまな病気のもととなる活性酸素の害を防ぐのにもっとも効果的なビタミンがA・C・Eの3つです。さらに、注目すべきは、この3つを組み合わせることで相乗効果が生まれることです。

ミネラルの必要量は微量ですが体にとってはなくてはならない大切な栄養素です。ミネラルの中でよく知られているのがカルシウム。骨や歯をつくる作用や筋肉の収縮や細胞の浸透圧の調整にも大きな働きをしています。またカルシウムの吸収にはビタミンDが必要です。骨粗しょう症や高血圧、動脈硬化、腎臓結石などの予防に効果的です。
マグネシウムは神経の興奮を鎮め、筋肉の収縮を促す作用や糖質、脂質、たんぱく質の代謝や核酸の合成、副甲状線ホルモンの合成に関与しますので、精神安定や高血圧、動脈硬化の予防、腎臓結石の予防、骨粗しょう症の予防に効果的です。また最近では、カルシウムと合わせてとると効果的であると注目されています。
「鉄」は日本人に非常に多い鉄欠乏症貧血の予防に重要です。鉄の吸収率は非常に低いのですがビタミンCと一緒にとることで吸収率のアップが図れます。そのほか、成長の促進や全身機能の向上、冷え性の改善にも役立ちます。
亜鉛は男性の強精剤として有名ですが、そのほかに有害金属の体外への排出を促したり、免疫力のアップも図れます。ただし、とりすぎは過剰症を引き起こす危険があります。
                     (株式会社法研 「オン&オフ生活術」より抜粋)

◆味覚障害について

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 現代人は、飢えを知らず、食べ物があふれ、コンビニやファーストフードなどを利用し、インスタント食品での食事が増えています。自分の好きな物ばかり食べているため、栄養が偏り、必須ミネラルやたんぱく質などの不足により、食べ物が美味しくない、味が分からないという、味覚障害が高齢者だけでなくダイエットをする若い女性や1人暮らしの若者、若い主婦や小さい子供まで広がっていると聞きます。高齢者でも加齢以外に、家族構成の変化で孤老者の食事が量も少なく、栄養も偏り、食品化合物の多い食品を利用することで味覚障害が増えているようです。
 社会保険という雑誌に「へるすの時代」というコラムがあり、奈良県立医科大学の松永喬先生が「味覚障害」について書いていましたので、抜粋して紹介します。
味覚障害の病態
1.舌に炎症や火傷があるとき
2.舌に苔が生えたり、唾液がなくなったとき
3.味覚を感じる味細胞の動きが悪くなったとき
4.味覚を脳に伝える味覚神経のトラブルがあるとき
5.カゼで鼻がつまったとき
6.入れ歯をしたときの舌ざわり、歯ざわりの変化で食べ物の味がしないとき
7.若い人の原因不明の味覚障害(特発性味覚障害)のとき
8.加齢以外に原因が考えられない時   ・・・など
味覚障害の原因
1.特発性味覚障害・・原因不明で味覚障害の中で一番多く、血中亜鉛値が低下していて亜鉛欠乏症に分類されることがあります。味蕾(みらい)の味細胞は新陳代謝が非常に活発で、約10日間のサイクルで新しい細胞に生まれ変わります。亜鉛はこの新陳代謝に必要で、偏った食生活で亜鉛が不足すると新しい味細胞が十分つくられず味覚が低下するとされています。
2.薬剤性味覚障害・・亜鉛キレート作用を持つ薬の長期服用により、体内で亜鉛と結合して亜鉛を体外へ排除し亜鉛不足を起こし味覚障害となります。例えば降圧利尿剤、血管拡張剤、消化性潰えき治療薬、抗菌薬、抗癌剤など約170種類以上あるといわれています。長期間飲むときは十分注意したいものです。
3.感冒後味覚障害・・感冒時のウイルス感染により味蕾が障害されたり、体内の亜鉛やビタミン類の消耗でおこります。鼻閉による味覚障害で「匂いが分からないために味が分からない」という訴えは味覚障害ではなく風味障害といわれています。
4.心因性味覚障害・・味覚機能に異常なく口腔内にも病気がないのに味を感じないときです
5.口腔内の病気に伴う味覚障害・・アフタ・口内炎・舌炎・真菌症・口内乾燥症・入れ歯不適合などにより生じる味覚障害で全身状態の低下した時に多いようです。
6.全身性病気に伴う味覚障害・・糖尿病・肝炎・鉄欠乏性貧血などの全身性の病気で起こることがあります。
7.加齢に伴う味覚障害・・高齢になると味の好みが濃くなるといわれます。加齢に伴ってすべての感覚が低下し味覚も落ちます。さらに味の要素は唾液にとけて味蕾に達しますが、加齢で唾液の分泌が少なくなると味の要素が味蕾まで十分入らず味を感じなくなります。原因が何であれ、その6・7割に血中の亜鉛が欠乏しているといわれています。

味覚障害を起こさないため、他の生活習慣病を起こさないためには、バランスの良い食生活をすることです。栄養のバランスを考えて多少苦手なもの、嫌いなものも食べて、食生活を改善したいものです

◆旬の魚をおいしく (上に)目次へもどる
旬の魚の「ことわざ」で日本ほど、四季に富、旬の味に親しめる国はないでしょうと紹介しましたが、冬が旬の魚もたくさんあります。美味しく頂きましょう。

河豚(フグ) 
「ふぐ」は白身で弾力があり淡白な味わいが冬の味覚として、卵巣や精巣が成熟し始める12月ごろが美味しく冬にはかかせません。
トラフグなどの真フグの仲間が食用にされています。日本ではフグは海のものとされていますが、中国の揚子江や黄河には淡水のフグがいでブーブーと鳴くので河の豚という字になったとういう説があります。フグちり、フグ刺しなど、残った汁で雑炊を美味しく頂きます。でも素人料理でフグ中毒となり命を落とす人もいます。ご用心、ご用心
ハタハタ
真冬の日本海産のハタハタは身離れがよく、柔らかな美味しい魚です。
やはり冬は卵巣(ブリコ)が最も美味しい季節。塩漬けにして三枚におろし、酢にに漬け、ご飯、麹とで野菜を混ぜて漬け込みしたものがハタハタ寿司。塩漬けした時に出る汁をショッツル(塩汁)といって、これを「だし」にし煮込んだショッツル鍋も有名。塩焼き、天ぷら、フライ、煮付けなど美味しい冬の味覚です。
ムツ
ムツは旬の時期は、寒中から2月ころ、日本の東北地方から南日本周辺に分布していて、成魚は300〜500メートルの深海に住み、夜間は餌を求めて浅い所まで浮上してくるようです。この時期は、脂ががのってほんのりと甘みある味となり「寒ムツ」と呼ばれます。やはり、卵巣(ムツコ)、や白子(シラコ/雄)も美味しく珍重されています。とれたばかりのものはワサビ醤油で刺身に、チリ鍋や煮魚で食べることが多く、煮こごり、照焼きも美味しく、幼魚は唐揚げに・・・。
ボラ
「寒鰤、寒鯔、寒鰈」(かんぶり、かんぼら、かんかれい)と諺の中にあるボラは出世魚で1年目を「ハク」、2年目は「イナ」といい、3年魚を「ボラ」といいます。旬は秋から真冬にかけてです。縁起のいい魚として、関東では生後100日目に「お食い初め」や、伊勢地方では「豊漁祈願」に使われたりします。冬になると、脂がのり泥臭さが消え、鮮度のあるうちは刺身に。卵巣の塩漬けは「カラスミ」として珍重されます。塩焼き、味噌煮、フライ、ムニエルも美味しい。
◆小豆(あずき)の効用 (上に)目次へもどる
日本人は昔から小豆を利用してきました。最中や饅頭の「あんこ」、「おしるこ」「ぜんざい」「お赤飯」などとして食してきました。平安時代の「和名抄」には小豆を「あかあずき」と読んで「赤」が強調されているようです。この小豆の赤色が抗酸化物質として注目されているポリフェノールの一種のアントシアニンで、酸化は体や脳の細胞の老廃物でガンや痴呆症などさまざまな病気の引き金になるようです。小豆はこのアントシアニンによって体の酸化を防ぐ長生きの知恵だったのです。
また古代から「赤」は縁起のよい色として、特別の霊力があり福を呼び寄せる、魔除けになる、と思われ儀式には欠かせない食材としての「赤飯」や、おめでたいときに使う紅白幕などもあります。1且15日に小豆がゆを食べる習慣は平安時代にはあったようです。旧暦で生活していた昔は、新月の1日と満月の15日に「赤まんま」を食べる習慣が各地にあり、今でもこの習慣が残る土地があります。小豆に豊富に含まれるビタミンB1は物忘れを防ぎ、脳のたった一つのエネルギー源となるブドウ糖の代謝に不可欠なビタミンです。不足すると集中力が落ちたり、記憶力の低下につながり、イライラや無気力の原因となったりするようです。また小豆にはサポニンも含、コレステロールや中性脂肪を低下させ、血栓が出きるのを防ぎ肥満の予防にもなると注目され、とり過ぎた脂肪がたまるのを防ぐ働きもあります。これら以外にも小豆は利尿作用や便通をととのえ、むくみや便秘の解消にも効果的で、小豆100g中には約18gの食物繊維があり整腸効果も期待でき、ビタミンEも多くふくまれ、若返りに役立つなど小豆は人間の「長寿」に大いに貢献する食べ物なのです。
(参考・抜粋:雑誌「ELDER」の「日本史にみる長寿力」(食文化史研究家 永山久夫)「赤まんま」の長寿力より)
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