不況な世の中にあって地道な働きぶりで健闘しているのがクリーニング(清掃)業である。不況が続いているから、企業も改装より、徹底したクリーニングで済まそうというところが多く、商店の内外装、ビルの外壁、温泉の大浴場などに需要は広がり仕事内容が大型化しているようだ。バブル期に白い外装が増え、酸性雨の影響で汚れやすくなったこともある。また一般家庭の清掃も(ハウスクリーニング)も、働く女性の増加や汚ギャルなど掃除が苦手な若者などの増加で需要が増えている。
ビルのクリーニングの場合、6階建てのビルを洗って4日間で150万円、アパートマンションのハウスクリーニングなら3DKで5万円、水まわりかキッチン、バス、トイレのセットで1万8千円がQ相場らしい。未経験者の開業志望者の場合でも、大手チェーンによる研修制度があり2週間程度で技術が身に付く。あとは道具代として90〜350万円の資金と車があれば独立できる。経費は洗剤代とガソリン代ぐらいしか掛からないのも魅力だ。
ちょっと変わり種のクリーニング業もある。「墓石クリーニング」は、大手チェーンにが墓石を傷つけずに磨ける電動クリーニング機の購入から技術指導まで面倒見てくれて、その費用は170万円程度。収入は墓一基、所要時間3時間で平均4万円。また「風呂釜クリーニング」は、20万〜40万の専用機を購入すればその日にも開業でき、一軒の相場は7千円。これらの仕事は、土日に、あるいは本業の追加サービスとして副業でやっている人も多い。
まさに花盛りのクリーニング業界、最近では「清掃員」の代わりに「クリーンクルー」のネーミングが採用され、イメージも変わりつつある。
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