特別監察官室（警察組織の内部犯罪を調査する、通称トッカン）は、ある危険人物、石巻修二（警視庁公安部・警部）をマークしてた。大手企業の癒着や、中国マフィアとの関係など、警察機構の大スキャンダルになりかねない疑惑があった。そこで、懲戒免職寸前の２ 人の刑事白洲勝彦、秋吉宗貴が内偵捜査に起用された。時を同じくして、ある大手企業に「溺れる魚」と名乗る者から、Ｅメールで脅迫文が。当初、愉快犯と思われたが、その脅かしはハッタリでは無かった。完璧な犯罪計画だが、通常の企業恐喝とは相違する点があったのだ。要求はお金では無く、役員、幹部クラスの人間に次々と、公衆の面前で“生き恥さらしなことをさせる“というものであった。また石巻は、気鋭のグラフィックアーティスト・岡部哲晃の経営する『ゲイ・クラブ』に姿を現す。そこで秋吉と白洲はゲイカップルになりすまし、潜入捜査に。見るもの全てが異常に感じる 白洲、目が輝き水を得た魚のような秋吉、二人は異様な世界に足を 踏み入れてゆく・・・。次々と明かされる意外な過去、白昼繰り広げられる銃撃戦、複雑な人間達の欲望、憎悪、復讐。それらが織り成す裏の世界へ足を踏み入れてしまった秋吉、白洲がたどり着いたのは・・・衝撃の事実だった。公安部の背信行為に迫る、はらはらドキドキの101分・・・。（文：ｍｏｍｏ）

すでに「ＩＷＧＰ」のころから洋介くんを映画にとの、堤監督の熱望から実現したという作品。ダブルキャストながら初の主演映画。スクリーンのあちらこちらに細かいディティール、堤監督さん思いっきり遊んじゃって楽しませてくれます。堤ワールドの中のリアリティーを追求したという洋介くん、女装姿は妖艶かつ、ちょっと笑えるコミックキャラはすてきでした。ＩＺＡＭくん演じる岡部との息を飲むようなシーン・・・あぁため息です。この作品は、出演俳優ファンのエキストラ出演という、うれしい企画もありましたね。そして監督自らもバンドで活躍、盛り上げてくれました。
もうひとつ、１時間２０分、声だけの出演といっていい程「顔が出なかった」俳優・渡邊　謙さん。それには毎日２時間のべ３０時間かけたという特殊メークに理由があったそうですよ。（文：ｍｏｍｏ/yuma）