ピンポン (Pingpong)   〔2002/7/20全国単館公開〕

卓球に青春をかける5人の少年達の熱い夏



ペコこと星野裕とスマイルこと月本誠は、小さい頃からオババの営む卓球場タムラに一緒に通う幼なじみだ。人付き合いが苦手でいじめられっ子だったスマイルにとって、ピンチの時に必ず助けにきてくれるペコはヒーローだった。「卓球で世界のてっぺんとる」と天真爛漫なペコと、「卓球なんか死ぬまでの暇つぶし」とクールなスマイルは、共に片瀬高校1年の卓球部員である。二人にとって初めてのインターハイ予選。スマイルは三回戦で、中国での挫折から再起をかけて辻堂学院高校に留学してきたチャイナこと孔文革とあたる。試合を前にスマイルはコーチの小泉と「チャイナに負けたら小泉に絶対服従。勝ったらコーチは二度と受けない」という条件で掛けをする。昔、バターフライジョーの異名を持ち日本卓球界で無敵の実力を持っていた小泉は、スマイルにかつての自分を重ね合わせ、スマイルの才能に強く執着している。スマイルはそんな小泉が疎ましかったのだ。しかし、チャイナのレベルの高いプレイに才能を呼び覚まされあわや勝利かという時、追い詰められたチャイナの心情を察したスマイルは、たちまち戦意を失い負ける。ペコは三回戦で、もう一人の幼なじみ海王学園のアクマこと佐久間学と対戦。過去の戦績から楽勝だと侮っていたペコだが、努力の末みちがえるように力を付けていたアクマに惨敗する。


敬愛する海王学園の先輩、ドラゴンこと風間竜一がスマイルの才能を高く評価している事に嫉妬したアクマは、退学覚悟でスマイルに対外試合を申し込む。だが、力の差を見せ付けられた上「アクマに卓球の才能がないからだ」とスマイルに冷たく言い放たれたアクマは、自分の才能に見切りを付け、退学して卓球から足を洗う。


一方、アクマに負けたショックからすさんだ毎日を送るペコは、その二人の様子を見て自分も愛用のラケットに別れを告げる。しかし、「卓球続けろ。才能あんだからよ」というアクマの言葉に「もう一回握り方から教えてくれ」とオババに頼む。ペコとオババ。スマイルと小泉。次の夏に向けて4人の猛特訓が始まった。


そして2度目のインターハイ予選。
二人とも順当に勝ち進み、いよいよペコは準決勝の対ドラゴン戦を迎える。しかし、練習中に痛めた膝が限界にきていた。棄権を説得するオババに、「スマイルが待ってる」と言ってペコは試合に臨む。
膝の痛みに気を取られ苦戦するペコの心に「…ペコなら楽しめるさ」とスマイルの声が届く。「うん」と大きく頷くペコ。自分の卓球を取り戻したペコは、飛び!跳ね!弾むように球を追う。卓球を愛して止まない彼が帰ってきたのだ。ペコとの対戦で、勝つことを宿命付けられた苦痛から離れ完全燃焼したドラゴンは、晴れやかな笑顔で今大会から姿を消す。
そして、ペコとスマイルの決勝戦が始まった・・・
「いくぜ相棒!」
「お帰りヒーロー」


数年後…
卓球を愛する皆の夢を背負って、ペコは世界にはばたいた。
「ヒーロー見参!」

 

 

ピンポン・サントラ

©キューン レコード





HIGHVISION

 スーパーカのアルバム
  主題歌収録
 「YUMEGIWA  LAST  BOY」
©スーパーカー
キューン レコード
(文:フラボ・2002/11)
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