MS(多発性硬化症)との関係について
MS(多発性硬化症)とは、中枢神経系の、髄鞘をもった神経線維の集まっている場所に
脱髄が繰り返しおこることによって、さまざまな症状がでる病気のことである。
視神経炎は、MSの初発 or 部分症
としておこることもある。
他に、MSの初発症状で多いのは、感覚障害、運動麻痺、複視/動揺視である。
(MSについてのより詳しい内容は、MSキャビン
をご覧下さい)
神経内科の疾患です。
視神経炎がMSに移行する危険因子は次の通り。
項目 | 危険因子と移行確立 |
髄液異常所見 | 異常78.9%、正常10% 異常47.3%、正常22.6% |
MRI異常所見 | 異常82%、正常6% 病変3個以上50%、1〜2個35%、なし13% |
(コメント)
視神経炎からMSに移行する確率には諸説ありますが、
日本人では欧米人に比べて遥かに少ないというのが定説です。
欧米 | 日本 | |
MS有病率(人口10万人当たり) | 30〜80人 | 1〜4人 |
視神経炎からのMS移行率 | 男性:34%、女性:75% | 6〜27% |
MS初発症状としての視力障害 | 多い(約25%) | さらに多い(約35%) |
文献: 新臨床神経眼科学