8月7日 カラショク
ロヴァニエミからバスで6時間、一路カラショクへと向かいます。
途中数カ所小さな街に立ち寄るのですが、そのほかは延々と森や川や湖が果てしなく続く土地を進んでいきます。
ずっと座りっぱなしで退屈するかもと思ったりしましたが、ひたすら外の景色に見惚れっぱなしで、「あれもう着いちゃったの?」という感じでした。


カラショクに着く少し手前に、フィンランドとノルウェ−の国境があります。ノルウェ−はEUに加盟していないので、すべての車がここで止められ入国審査を受けます。自分達の乗ったバスも、検問所の前で止まり、入国審査官と運転手が手を振り合うだけという画期的な審査方法で国境を通過したのでした。・・・・・・・・・。

カラショクは「サ−メ人の首都」と呼ばれています。
一般的にはラップ人と呼ばれていますが、それはスオミの人達の呼び方だそうで、自身のことをサ−メ人(サミ人)と呼んでいる民族です。もともとはスカンジナビアの先住民族でしたが、他の民族の移動に伴い、この地(北極圏)に移って来ました。
今ではフィンランド、ノルウェ−、スウェ−デン、ロシアの4カ国の国境が接するラップランド(サ−メランド)と呼ばれる地域で自治権を持ち、昔ながらのトナカイの遊牧といったスタイルを守って生活しています。定住政策によって町に住むようになった人達も多いらしいですが。

どこを撮って良いのか分からないぐらい、森に囲まれた小さな町です。
この辺りまで来ると背の高い木や白樺などはすっかり姿を消し、少し控えめな大きさの針葉樹が目立つようになります。「ああ、北に向かってるんだなあ」という事を実感させてくれますね。
旅情ってヤツですか?

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