8月11日 オスロ(2)
その良い感じのホテルで朝ゴハンを食べます。北欧では安宿を除いて大体朝食が付いてきます。ビュッフェと言って、日本で言うバイキング形式のものです。当然もりもり食べます。

その良い感じのホテルではエレベーターの動作がみょーに怪しげです。そういえば自分達の目の前で壊れて、配送の兄ちゃんが中に閉じ込められてました。1階だったので良かったですが。ノックしたら中からノックし返してくれました。

それはさておき、まずは国立美術館に行きました。入場料無料でした。
中にはムンクの代表作とかがフツーに飾ってあります。柵も何もありません。ぎりぎりまで近寄って観察できます。でも個人的には日本みたいな仰々しい展示方法で「ホラホラこれがムンクの有難い作品だぞ」ってのも好きなのですが。権威主義的で。
ちなみにここらへんの美術館や博物館ではフラッシュさえ焚かなければ写真撮影できます。自分はここでは何も撮りませんでしたが。

で、次はオスロ湾に面するアーケシュフース城に向かいます。
自分何でこんなに城が好きなんだろう?理由はよく分かりませんがとにかく好きなのです。
特に城の内部云々より、草の緑と混じった外壁の感じが大好きなのです。



ホラたまりませんな。と、ひとりでうっとり。
ちょうど日ざしも良い感じでした。

翌日、フログネル公園に行きました。ここはオスロ市の中央公園にもなっている広大な公園です。別名ヴィラーゲン公園とも呼ばれています。
ヴィラーゲンはノルウェ−の彫刻家で、この公園の設計に深く携わった人です。
彼はこの公園を彫刻公園としてデザインし、30年にもわたって無償で650体の人の像が刻まれている彫刻群を作成しました。オスロ市は彼にアトリエを寄贈し、そこで製作に打ち込みました。まさに芸術家としてのライフワークであり、パブリックアートの先駆けであったのです。このときオスロ市民の意見は賛否両論、真っ二つに分かれたそうです。
いやあ、熱い話ですなあ。良いですなあ。

ヴィラーゲンの彫刻は、全体が丸みを帯びた、独特な形をしています。
老若男女、さまざまな人間の姿が表されています。
ですがヴィラーゲン本人が作品の解説を一切拒否しているので、これらが何を意図しているのか断定することは出来ません。一応、人間の輪廻転生を表しているのではないかという説が有力ではありますが。
その中でも特に生まれることへの苦しみと、老いて死んでいくことへの苦しみが強く表されている気がします。そのほかでも、悶々とした苦悩が表されているものが多いような気がします。バランス的には2の苦しみ、6の苦悩、2の歓喜といったところでしょうか。
あ、これはあくまで自分の感じたことです。この公園に入って感じることは人それぞれだと思いますので。


まあ公園のふかふかの芝生でうずくまって首元まで埋まりながら日向ぼっこをしていたカモメ達でも見て和んで下さい。
メチャ気持ち良さそう・・・

すぐ隣にあるヴィラーゲン美術館も見に行きます。ここでは公園に飾られた彫刻達の製作課程などを見ることができます。というか実はここが上にも書いた、オスロ市が提供したアトリエなのです。ぎこちない日本語訳のついた作品集を買うこともできます。

そのほかあちこちまわったのですが細かくなるのでパス。
お土産なんかも買ったりしつつ14日に次の目的地、スタヴァンゲルへ向けて旅立ったのでした。

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