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アーカイブ(歌舞伎・舞踊・その他演劇)

 


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「苦労納御礼 今昔桃太郎」 2005年12月 歌舞伎座 (勘九郎DVD-BOX)


準備中




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平成中村座ニューヨーク公演 「夏祭浪速鑑」(VTR)


大興奮の平成中村座ニューヨーク公演でした。
日本でも何度も放映され、その度に和服姿のわっちゃんを拝見しました(笑)。

冒頭に英語のナレーションと登場人物紹介が行われたのが面白かったです。
また、悪役にアメリカ人さながらの首をすくめるジェスチャーをさせたり、ちょっとしたことですが心憎いサービス精神です。

目玉は幕切れでのニューヨーク州警察の登場〜。パトカーを乱入させることは叶わなかったようですが、本物さながらの警察官が飛び込んできて「フリーズ!」と団七を追い詰めるところで幕切れとなります。

日本とアメリカ、過去と現代が交錯する伝統的な歌舞伎にはあり得ないこの演出をニューヨーカーも大絶賛だったようです。
演劇は虚構ではありますが、様式美を追求する歌舞伎には西洋も東洋も、過去も現代も飲み込んで板の上で料理できる、とてつもない幅の広さに吃驚し心が沸き立ちました。

 


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「怪談 牡丹燈篭」 2003年8月 歌舞伎座(VTR)


歌舞伎座での納涼歌舞伎、通し狂言「怪談 牡丹燈篭」。
これは歌舞伎チャンネル放映を録画していただいたものです。
欲に目がくらんで人を危めた2組の男女に天罰が下りる様子を描いていきます。
それがどうしようもない悪人というのではなく、善人の部分もあるものの、
自分勝手な欲望に勝てなかった哀れな人たちという設定が面白く、共感を呼びます。

三津五郎と福助の夫婦のやりとりがとても面白い。
本当にどこにでもいそうな夫婦なのですが幽霊に百両もらって、いわば悪魔に魂を売ってしまったところから悲劇が始まります。
小心者の夫は成功していつしか昔のその日その日をコツコツと善良に暮らしていた頃のことを忘れて、鼻持ちならない尊大な男になっていきます。そして"お金はなくとも長屋暮らしをしていた頃の方が夫婦力を合わせて仲良く暮らしていた、罰が当たったのかねえ"と、女房がこぼす。
現代でもあちこちに転がっていそうな話です。

怪談といっても幽霊がでるお話というよりは、人間の欲の恐ろしさと因果応報を描いていて仏教的なにおいが濃い。現代のホラーとは大きく違います。

勘九郎が船頭、馬子そして落語家の三役で登場し、これがなかなかおいしい役でした。

 


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「日本橋」 収録日不明(VTR)


稲葉屋 お孝 坂東玉三郎
清葉 水谷良重(現 八重子)
葛城晋三 片岡孝夫

新派100周年記念として、片岡孝雄(現 仁左衛門)と坂東玉三郎を迎え泉鏡花の「日本橋」が上演されたときの模様が古いビデオテープに残っています。(残念ながら今は一部だけしか残っていないのですが)
これを見たのはまだ子供の頃(だったハズ)で、よくもまあビデオに録っていたものだと思います。
忘れられないシーンは玉三郎登場の場面。
ひな祭りの翌日、雛に供えた蛤を男(孝夫)が川に返すところを警官に怪しまれ難儀しているところへ、潰し島田に駒下駄で川風に吹かれていたほろ酔いのお孝(玉三郎)が割って入ってくる。
その台詞の粋なこと〜。
お孝は清葉に振られた男を好きになるという奇妙な性格を持っていたのですが、実はそれは心の底で清葉を想っていたからでした。
やがて葛城に振られたお孝は気が狂ってしまいます。玉三郎の美しさとお孝の狂気、伝奇的でありながら、ドロドロしたというよりは、悲しくそして純粋なまでに美しい物語です。


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