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< vol. 3 >
TATUYA ISHII
and ASATO SHIZUKI
SPECIAL PROJECT CONCERT TOUR 2002
「MOON」
2002. 7.12 神戸国際会館 こくさいホール
★メニュー★
<アンコール>
ENCORE(by Ishii&Shizuki)
MC(by Ishii&Shizuki)
愛と青春の旅立ち
カーテンコール1
カーテンコール2
カーテンコール3
アンコール
大阪と比べるとこの会場はひとつになり難い印象があったが、この日は違っていた。
とってもイイ感じで手拍子が揃っていく。
幕が開いて晴れやかに曲へ
「ENCORE」
そのあと、「やっと二人っきりになれたね。」で始まる姿月さんとのトーク。
最終日は長かった! いつもの倍の30分!
<ここからかなり長いです^^>
石井:「姿月さんの汗と僕の汗はどうしてこうも違うんでしょう。」
会場: 爆笑!
「姿月さんはすごいですよねー。
歌って、踊って、芝居して……ずっと出ずっぱりなのに
額に薄っすらとしか汗かいてない。
俺は、出てきたときから滝のようですもんね。
これは冷汗なんですけど……(爆)。
姿月:「石井さんはがんばってらっしゃいますから……」
会場: 爆笑!
石井:「(タオルを床に投げつける)バカにしとんのかぁ〜!(爆)」
《まあまあ……^^》
その後はひたすら姿月への賛辞。
「礼儀作法が素晴らしいですよ。
何がすごいって、姿月さんは暖簾をノックするんですよ!
音がするまで(笑)。
あとは、立ち姿。惚れ惚れしますねー
練習のときはボーーとしてるんですよ(爆)。
ところがステージに立つとピシっとして、
首なんか3センチくらい伸びちゃうんですから!
劇のときの姿月さんを後ろから見てるとね、ホントカッコよくて……
男として見てますね。僕は……。
『あ〜、この人のものになりたい……このひとのものになりたい』
(座り込んで胸元でお祈りするようなポーズ)
── そんな感じ。」
姿月:「ガァ〜ハ〜ハ〜ハ」
石井:
「せりから姿月さんがスーーーっと上がってくるじゃないですか。
姿月さんは涼し〜い感じなんですよ。
ところがオレは"熱帯夜"みたいな感じ!(爆)
姿月さんはね……
"杉の木"!(大爆)
ところがオレは、サーフィンやってるみたいなの!」
姿月:「そんなこと無いですよ。石井さんすごく素敵ですよ。」
石井:「いやいや、オレなんかねー、姿月さんの足元にも及びませんよ。」
姿月:「そんなこと無いですって、私は尊敬してますよ。」
びゅー、姿月さんに食ってかかる^^
「何ですか? 私『は』って?
私『は』言ったら、『アナタを尊敬してるのは私くらいのものだわ』
って言ってるみたいじゃないですか!」
姿月:「違いますって!」
石井:「何〜んか剣があるんだよなぁ。その言い方。」
姿月:「じゃあ、ど〜言えばいいんですか?!」」
石井:「私『も』って言ってくださいよ〜!私『も』って!」
《まるでダダッ子みたい^^》
姿月:「私も(強調)、みなさんと同じように(強調)、石井さんのことを尊敬してます!」
石井:「最初からそう言えばいいんですよ(爆)。」
姿月:「でも石井さんは相当素敵ですよ。わたし毎日見てますもん。」
石井:
「あのね、今の言葉はね、……すご〜く綺麗な人に、
『貴女も綺麗よ〜(女言葉)』って言われたような感じですよ(爆)。」
金ちゃん手を叩いて大受けしている^^
姿月:「私はホントに尊敬してるんですよ!」
びゅー「いいですよ。どーせオレなんか……」
姿月:「どうして分かってくれないんですか?」
姿月さん、声が裏返っている(笑)。
石井:「なんか姿月さんに『尊敬してる』って言われても、嫌味にしか聞えないですよ。」
姿月:「じゃあ、どー言えばいいんですか?」
石井:「いろいろあるじゃないですか!」
姿月:「例えば?」
石井:「例えば……"グレート!"とか(爆)。」
《可愛い……^^》
びゅー、なおもスネまくる。
「何か差ァつけられちゃってるんだよなー。
衣装だってオレのはダボダボだし……(爆)」
姿月さんも負けてない。
「石井さんが作ったんじゃないですか〜!(大爆)」
石井ファンを中心に会場は大受け!^^
びゅーが、『一本取られた』という顔をしたように思ったのは気のせいだろうか^^
3階席というのに双眼鏡を忘れたため表情については甚だ心もとない。
石井:「いやぁ〜ところで宝塚っていろいろ習い事もあるんでしょ?」
姿月:「お茶なんかも習いましたよ。」
石井:「えっ?
お茶を摘んでたんですか?こうやって(摘むマネ)」
姿月:「違いますよ〜。」
石井:「揉むんですか?(揉むマネ)」
姿月:「違いますって〜!」
石井:「僕もしたことあるんですよ。裏千家で飲ませて頂いたんです。」
姿月:「飲んだだけですか?」
石井:
「あっ!俺のは飲んだだけか?(笑)」
こうやって出してくれるんですよ(身振りつき)。
あの人たち人の目を見ないんですよ(爆)。
ちゃんと人の目は見ないといけませんよね(爆)。」
姿月:
「でも石井さんもいろいろと"修行"とか…経験を積まれて、
ご立派になられてらっしゃいますよね(爆)。」
《"修行"って!:笑》
石井:「オレはジジイか〜!(大爆)」
姿月さんのトーク、この日は最高にイイ味出ている^^
石井:
「姿月さんはね、人が気を使うように気を使うように持って行くんです。
トップは違いますね〜。楽屋に入ってくるでしょ。ちょっと埃なんが落ちてると、
『あらっ? ……あらっ?』
なんて、周りが『あっ、すいません』って気づくまでやってるんです(笑)。
もうスタッフは大変なんですよ。赤い絨毯は敷かなきゃなんないし……」
姿月:「ア〜ッハッハッハ」
石井:
「いいですよね。普段はすごく二枚目なのに、笑うだけで三枚目にもなれる。
オレなんか…… あっ! 俺は最初っから三枚目か。(爆)」
びゅー、何故かここで大笑いの姿月さんに対して、
『シュッシュッ』とボクシングの身振りをする。
相当対抗意識を燃やしているのか?(笑)
姿月:「石井さんは面白いしカッコイイいし……素敵ですよ。」
石井:
「すいませんけど、『カッコイイ』を先に言ってもらえます?(大爆)
『面白い』を先に言ったら、『カッコイイ』はついでみたいじゃないですか!」
石井:
「(客席に)でも姿月さんはカッコよかったですよね。
どうでした?姿月さんの男役?
2年半ぶりくらいだったんですよね?
なんかねー、宝塚って色が多いでしょ。
赤だの青だの黄だのイエローだの(同じやん^^)……っていっぱ〜い。
(女口調になっていく)でもこっちは色が無いじゃないですか?
だから気を使ったんですよ。
オレのファンは軽〜いヤツが多いから大丈夫だけど、
姿月さんファンは上品だから、どう思うかなーって……。
『なぜ白と黒なのかしら?』
『なぜ花がないのかしら?』
『あの顔は何の意味があるのかしら?!』
『あの4人は一体何なのかしら?!』(4人の男がお尻でくっついた風車のこと)
なんて思ってるんじゃないかな〜って……。」
姿月:
「石井さんのファンて踊るじゃないですか?
パッと見ただけでよくみんな踊れるなぁってビックリしましたよ。
だって、踊る場所だってこれくらい(と、30センチ四方の正方形を描く)
しかないんですよ〜!(大爆)」
会場:大爆笑!
石井:
「こいつらは客席だなんて思ってないですよ。
ステージが自分たちの延長上にあると思ってますから!
『自分たちのために俺らが歌ったり踊ったりしてくれてるんだ。』
くらいに思ってますからね(爆)。」
姿月:「いつもあんなにファンの方が踊るんですか?」
石井:「いつもはこの〇倍くらい踊ってますよ(笑)。」
姿月:
「石井さんのファンの方がみんな楽しそうに踊ってるのを見て私のファンも、
『踊っどろっかなぁ〜』って……(爆)
そんな感じで踊ってましたよ(笑)。
私も長くやってきましたけど、こっちから見ててですねー、
客席が一緒に踊るっていうのがとても新鮮でした。」
石井:「じゃあ今度は姿月さんもみんなを踊らせますから(笑)!」
会場:拍手〜!!
石井:
「今度また是非僕のコンサートにゲストで出てくださいよ。
姿月さんは大阪の出身なんですよね。大阪の何処ですか?」
姿月:「市内ですよ。」
石井:「じゃあもう梅田とかそのあたりなんですか?」
姿月:「そうですよ。」
石井:「それにしては大阪弁出ませんね。」
姿月:
「宝塚に入って注意されましたから……。
でも相手が大阪弁で喋ると私も大阪弁になります。」
石井:「(すかさず)そうなんや。」
姿月:「はい。そうなんです」
── まったくの標準語^^
石井:「ちっとも大阪弁になってないじゃないですか〜!」
姿月:「それは石井さんの大阪弁が下手だから(大爆)。」
トツトツとした言い方が最高で、会場はバカ受け!
びゅーはヤラレタって顔をしてから、
わざと全く何事も無かったかのような顔で、次の話へ。
石井:
「でも大阪の方って乗せるのが上手いですよね。
こう……前へ前へと持って行くんです(笑)。
だからすごくやりやすいんですけど、失敗すると大変なんです。
突っ込みますからねー。
『何言うとるんやー』なんてね。」
姿月:「いいじゃないですか。突っ込まれた方が逆に……」
石井:「…………(怒)。何か上からものを見てません?」
姿月:「そーんなことないですよ。」
石井:
「そう、僕、最初、歌のとき失敗したじゃないですか。
それで、ずっと気にしてたんですよ。
楽屋に帰ってみると、姿月さんがこんな感じでストレッチなんかやってんですよ。
そしたら僕の顔を見てこうですよ。(上目使いの冷たい視線再現)
もう、どうしようかと思って(爆)。」
姿月:「何言ってんですか〜!そんなことしてませんよ〜。」
石井:
「その後、歌のとき階段ですれ違うときも、姿月さん顔が怖いんですよ。
『あ〜怒ってる』って思わず謝ったんです。
そしたら、姿月さんはこうですよ!(横目でちらっと軽蔑する目つき)。」
姿月:「そ〜んなことしてないじゃないですか〜!」
石井:
「僕はどんなにこのMCを待っていたことか(爆)。
今日はホントすいませんでした(笑)。
(←頭をペコリ)」
姿月:
「でも石井さんはそれ以外のところでものすごく気を使ってらっしゃるじゃないですか?
セットも衣装もメイクも全部石井さんがやってるんですよ、みなさん。」
びゅーは『もっと言って』という嬉しげなご様子。
石井:
「だけどあの時はホント心臓が縮みましたよ。
やっぱりトップの方というのは許すことが出来ないんですね。」
姿月:
「だってあそこは階段ですれ違ってるんだけど、お互いは見えてないんだよ。
っていう設定で石井さん説明してくれたじゃないですか?
それが急に石井さんが「悪かったな」って言うもんだから、ビックリしたんですよ。」
石井:「要するにお前は勝手だと?…そういうことですか?」
再びスネるびゅーちー。
何時までたってもこの話題から離れられないとみえる(笑)。
姿月:
「違いますって!
これほど私が石井さんを尊敬してるのに、
どーして分かってくれないんですか!」
「姿月さんはイイ人ですよね。
僕に対しても『石井さんはスゴイ人だ』って言ってくれるんですけど、
言えば言うほどどんどん落ち込んで行くんです。
姿月さんは何て言ってもトップですからねー。
宝塚のファンってすごいじゃないですか。出待ちのときもピシッと並んで。
花びらなんか撒いちゃったりするんですよ!」
姿月:「しませんって。じゃあ今度石井さんもやればいいじゃないですか。」
客席:「(口々に)やるよーー!」
石井:「(うろたえる)……いや、それはちょっと遠慮しとこうかな……。」
《どないやねん :笑》
石井:
「俺は弱い人間だから。ほら、姿月さんは強いから。」
姿月さんみたいにトップでもないし。」
姿月:「もうトップじゃないですから。」
石井:
「ああ、そっか今は"姿月あさと"としてソロで活躍なさってるんですもんね。
みなさん、今度姿月さんにどんな役やってもらいたいですか?」
客席:「男役〜!」
石井:
「ああ、男役ねぇ。……(今も)男役じゃないですか(爆)。
僕はね、姿月さんてスッとした役が多かったと思うから、
逆にボッコボコにやられる役なんてやって欲しいな。
『ウェーーー』かなんか言いながら、それでも立ち上がって最後には復讐するの。」
客席:「あぁーー。」
石井:「姿月さんはどんな役がやってみたいですか?」
姿月:
「私は……どんな役でも決め付けないでいろんなことを"一生懸命がんばり中"です。」
《なんて可愛い……》
石井:「さ、それじゃあ曲に行きますか。」
姿月:
「石井さん、私は石井さんのことをとっても尊敬してるので
その印として私からのプレゼントを受け取ってください。」
そう言ってびゅーの胸に一輪のバラを挿す。
客席:拍手〜〜
石井:
「わぁすんごいわ……。(ちょと照れてる?)
さあ、最後の曲になりましたね。……何が嬉しいって、
これで髪を切れるのが嬉しくて(爆)。」
客席:歓声!
ということで、最後の曲の説明が……。
日本語歌詞を自分で書いたという下りはちょっと得意げにも見える(笑)。
石井:
「さ、それじゃ最後の曲。……何度同じこと言ってるんでしょうね。
じゃあ行きましょうか?」
姿月:「〇△◆♪□」
びゅー:「姿月さんって力抜けさせますよね。」
客席:笑い
ということで今度は本当にラストの曲。
《ふーー、長かった^^ 》
「愛と青春の旅立ち」
びゅーの胸に挿した一輪のバラが途中ポロっと落ちる。
慌てて拾う びゅーちーに笑いが。
歌い終わって礼。
緞帳下りてくる。
二人、階段を上がっていく。
緞帳アップ
カーテンコール。階段に整列したメンバー全員ステージへ。
上手、下手、まん中へ礼。
緞帳にエンドロールが流れる。
再び幕
アンコールは続く。
緞帳アップ
全員が再び一列にラインナップ。
手を繋いで客席に礼。幕。
最後、びゅーが幕に張り付いてサービス。
客電がつき、終演のアナウンスが流れる中、アンコールはなおも続く。
このあたり帰る客が目立つ。
祈るような気持ちで出口へ向う流れが止まるのを見守る。
そして、止まった〜。
姿月さんとおぼしき客もまだ残ったままだ。
手拍子はいよいよ活気づく。
いいぞ、これでいけるかも。
係員が激しくトランシーバーで交信している。
会場の手拍子がピッタリと揃いあとは主役の登場をひたすら待つのみ。
果たしてどうだろう?
すると、緞帳アップ。
びゅーと姿月さんが出てきた!
二人で声を揃えて、
「サンキューーーーー!!」
客席:「キャーーーーー!!」
最後、びゅーが花を客席に投げたかどうか……覚えてません。
というわけで、大盛り上がりのうちに「MOON」は幕を閉じたのでした。
さて、石井さんは敢えて途中の間違いを逆手に取り、詰め掛けたファンに
タップリのサービスをしてくれたと思うのだけれど、殊更間違えにフォーカス
しなくてもいいのに……と言う気はしないでもなかった。
石井さん一人が素人っぽさを全面に押し出していたのがこのコンセプトに合致
していたのだろうか? と気になった。
神戸が最初で最後という観客にとっては、崩しすぎたのではないか。
反面、楽しませたらよし。ということもできるだろう。
そう、笑いの量で言えば確かに神戸は最高だった。
余りに完璧で段取り通りだったら石井さんの魅力は出て来ない。
そういう意味で米米を卒業しても"偉大なる素人"なんじゃないか。
石井さんはより本格的なもの、洗練されたものを求めてきている。
それは石井さんが"偉大なる素人"であるとしたら、相当なジレンマ
なのではないかと気になった。
それから石井さんの目指すエンターティンメントは、既存のジャンル
の殻を破るものだけに、正しく評価するのが難しいだろうと思った。
本物を目指しつつも決して正当派ではない世界。
ジャンルの枠を越えた世界。
石井さんが目指すものは非常に微妙なバランスの上で築かれていく
エンターティメントになっていくのかも知れない。
これからますます難しい舵取りが必要だなぁとつくづく感じた次第です。
Thanks to レポートにあたり、お力をお借りしたみなさま。(50音順) ごまさま サヤカさま チャコさま チョビさま その他のみなさま どうもありがとうございました。 |
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