ZERO CITY -AQI-
2001.10.21
東京国際フォ−ラム(ホールA)
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曲 目> |
1.オープニング
HALに引き続き、東京へ遠征敢行!
前日は5時起きで三重県の長島スパーランドへ拉致され、世界最高の高度とスピードと全長距離を誇るスチールドラゴン2000に乗せられまして、……恐怖の初体験!
97メートルの高所から、落ちる落ちる落ちる………!!!
びゅーらーなら誰しも心引かれるネーミングのこの乗り物。乗るのは相当の勇気と決断が必要かも…(笑)。
さて、そのまま東京へ向い、何故かチケットもないのに国フォへ向い、ライブを終えたびゅーらー友を出迎え。そのまま銀座で打ち上げをし、さらに翌日、またまたびゅーらー仲間とのランチパーティーに参加。そして龍屋へ寄ってから、ライブ参加というてんこ盛りの東京STAYでした〜。
この日は国際フォーラム名物(?)揺れる二階を初体験!
いや〜これって3階くらいの高さがあるやん!
下から見ていると分からなかったけど、2階席の角度はかなりの急勾配。私の席はまん中より前だったにも関わらず、むちゃむちゃ高い!びゅーちーを頭上から見下ろすという天上席だ〜(笑)。
広い会場の両端にはHAL同様、オベリスクが2本追加されて、スティック席は今回も健在でした。
そして、なんと言ってもこの日はカメラクルーが入っている。
前列の3列目くらいまでがこのカメラクルーのセッティングに使われる。
友達と離れて、ひとりポツンと席についた私。強行スケジュールで遠征してきて、いまここでライブを見ようとしている自分が何だか不思議。そこまでにわたしを突き動かすものは一体何なんだろう?
広い国際フォーラムの会場に風の音が漂い始める。
寒々とそして荒涼としたこの風の音なのに、聞えると心が躍る。
やがてその音は耳にはっきりと聞えだし、そしてみるみる大きくなっていく。
どん帳が大きく揺れ始めた。
── いよいよ。
(毎回、このオープニングの風の音から書かないと気がすまない。しつこくてごめんなさい。)
老人(司祭?)登場。
そして、佐々木フランチェスコ氏の登場。前回までのあらすじを簡単に紹介(だいたい以下の内容)。
── 世界軍が大挙して押し寄せ、ZERO CITYに襲い掛かろうととしたとき、まさに天の助けか……大嵐がきて、この戦いに勝つことが出来た──。
この「出来た」という言い方が大好きだったりする(笑)。
そう言ってサッと退場していく佐々木さんがとってもカッコいい。
しかし、元寇の世ならいざ知らず、130年後のハイテク時代で、大嵐ごときで戦況が逆転するものなのか──
ということは敢えて問いますまい(爆)。
やっぱりびゅーも大河ドラマ見てるのかな(笑)。
ナレーションは打ち込みに変わり、ZERO CITY
への序章となる。2130年紀元節の日に予言者サウス・ハルオによってもたらされた恐ろしい予言。ZERO
CITYにまた新たなる危機が迫ろうとしていた──。
どん帳がゆっくりと上がっていき、ドラスレによるオープニングテーマの演奏が始まる。うっそうとしたジャクグルの奥地といったこの音楽が妙に気に入っている。
ステージ上手からは老人(司祭?)登場。何やらぶつぶつ呟いてる風で下手へと歩いていく……。
この音楽もグレードアップしていた!
時折差し込まれる、悲鳴のような効果音がパワーアップされている。そして、電子処理されたびゅーの声(?)で「ZERO
CITY〜〜!」という雄叫びまで入っている〜〜(笑)。
東京公演に合わせての改良か?
憑き物がとれるように、重々しい音楽がスッ〜と晴れる。ここで聞えるびゅーのスキャットは、「トラウマ」のサビ部分のようだ。階段の中央にスポットが差し込み、したからせリ上がってくる3人。
すぐに動き出すダンサー。
一方、椅子にかけたまま微動だにしないびゅーちー。
<頬づえ>だったか、<顎に手>のポーズだったか…(笑)
その対比がカッコいい〜〜!
イントロの終わりの方でやっと立ち上がり、スルスルとダンサーの間を抜けてステージに降りていく。階段を下りる計算され尽くした足さばきがステキ(笑)。
この「トラウマ」は、今回のツアーで<大好き度>急上昇。ひとつは歌詞がよく聞き取れることがあるかも知れない。サビじゃないところでは、これまで歌がよく聞き取れないことが多く、本当に念仏みたいだった(笑)。びゅーの歌い方というよりこれは音声さんの成果か?
つづいての、「FOXY〜危険な恋〜」。
重めのリズムでビート感がアップした今回の「FOXY」。
ダンサーと一緒に踊る足を閉じて開いてステップがイイ。
ダンサーの振りに構わず自由に踊ってしまった。2階席だし、見えないし、これは面白いかも。ここで味をしめ、<自分勝手ダンス>を通すことにしようか(笑)。
さて、いよいよ……! お待ちかねの「Rain Song」。この曲、ホント大好き!
軽めのポップスよりもこういう翳りのあるのが大好きなので、たまらない曲なのです。ダンサーの振りがこれまた最高。膝をついたまま、悔恨にさいなまれるように身体を揺らすところとか……いいのよねぇぇぇ(笑)
そして、ダンサーと一緒に膝をつくびゅーにヤラレているファンも多い!これは私の知る限り名古屋からだったと思う。
前日のびゅーらーとの打ち上げでもその話題が飛び出し、──
膝をついたまま、マイクを持たない左手は後ろにやって身体を反らせたまま歌っている!
ということで大盛り上がりになってしまった(爆)。
みんな本当によく見ているので感心する……(笑)。
膝をつくところは3回あるけど、注目はその3回目!
(爆)
♪愛は消えるのか〜♪(←歌詞は多分違うと思う^^
)
二歩三歩と繰り出しつつ、膝を付いた!
《おおおお!ええゾ〜》
すると、この日は左手を後ろにはやらずに、手を横に伸ばしたまま雨にでも打たれるような格好でお歌いになられている!
そうだ、このポーズ、きっと雨に打たれているんだわ……。
びゅーの歌声がまたたまらない。実はびゅーのシャウトが大好きなのです。
膝付き部分はシャウトしながら歌う。
これがまた、………。
そして、サビ部分の「イェー」でその声はひときわ艶っぽく光る……。(溜息)
やがて、ダンサーがゆっくり階段を上っていき、左右に別れてはけていく──
身体を斜め気味に、リズムに合わせて力強い身振りで終わりを締めくくって、MCへ。
2.MC
1階〜〜! 2階〜〜!と、「イェー」の応酬。「万遍なく良いお席」に続いて、
MC「わたくしがかの有名な石井ビューティーことカール・ビューチー・テツでーーーす!」(笑)
……声が、枯れている(爆)
これが歌に出ないのが不思議だ〜。ボーカリストとして何か秘伝でも身に付けたのだろうか!?
「今日はカメラが回っています。みなさん良い顔で、よそ行きの顔で映ってくださいね。……これで、DVDが作られるというわけでございます〜。」
(会場) 拍手〜〜!
ビデオと言わず、DVDというところが時代を感じさせる。でも、まだDVDを持っていない私なのに……(爆)。
そして、またもや、1階、2階と会場を煽っておいて──
びゅー:「ノッテるノッテるノッテるよォ〜〜」(←
最後イントネーションが上がるのがポイント^^)
お遊びトークが飛び出したら彼のペースになりつつあるんだけど、どこか緊張している感じ。
スィッチONになったからには、突っ走るしかないとでも言うような…。
彼は、スティック席をいじって、
「僕はまん中見てても、意識はそっちに向ってますから……こういう感じ…」
と、横を意識したポーズ。
そして、2階〜!
「先ほど2階席へ行ってきました。2階席のためにこのセットを作りましたからね。」
《ハイハイ……(爆)》
「後ろ」とは言わない「正面」席に対しては、
「正面、正面……」(← アニメ
一休さんの「一休み一休み…」風の言い方。って分かるかなぁ〜:笑)
このマッタリした言い方がちょっとしたツボでした。
話はMCの中心。ペットブームのお話へ…。
ペットの話を装いつつ、<実は○ンコ話なんじゃないだろうか>という展開に突入していく。
まずは、「アート君、里子に出される」のニュース。
びゅー:「しかし、大変でしたよ〜。散歩に連れて行くとブリブリっとやるでしょ(笑)。
そしたらソレを取らなきゃならない(笑)。こういう風に
(と、拾うポーズ)
取ろうとしてると、……そんなときに限って後ろから声を掛けられたりしてね。……」
拾ったものに目を落とし──
びゅー:「 ……かりんとう!(笑)……って言って食べるわけには行きませんしね。」
なおも続く。
大きい犬飼ってる人いますか〜
──
ああ、結構いますねぇ。手間がかかるから大変ですね。
ネコは〜?
── ウンコくさいでしょ(爆)。
鳥はいますか〜?
──(吐き捨てるように)
ピッーピッーて鳴く小鳥。めじろとか日本の鳥は飼うのが大変らしいですね。そこえいくとインコとかウンコは簡単みたいですけれど。
じゃあハムスター飼ってる人〜?
──
ポロポロポロポロとやるんだこれが。やっぱりハムちゃんっていう名前ですか?すぐ死ぬんですよね。でも3年くらいは生きるらしいですね。……昨日聞きました(笑)。」
にくこっぷんネタ──。
この日は、♪にくこっぷん〜にくこっぷん♪
などど歌になっておりました(笑)。
「ドクダミみたいにすごい名前でないと怖い気がしませんね。」
そして、
「今でもガンガン肉食ってるって人います?ああ、いますねぇ。だって食べたいですよね。………でも僕は怖いな。。(大爆)」
《オイ……そこで見捨てるのか〜》
でもこの言い方とても可愛かったのです(笑)。
このときだったか、金ちゃんがさかんにチャチャを入れていた。それもガムランのスティックで(笑)。
「ここからは僕のショーを見ていただきたいと思います。」
といって客席に座るように促したびゅーちー、ここからMCのツボです(笑)。
びゅー:「僕の<歌唱力>と<身のさばき>を見ていただきたいと思います。」
自分で言うから場内爆笑!
「よく注意して見ておかないと……、ビミョーーーな動きをしますからね(笑)。」
と、言いつつ、腰を妖しく動かして
「2階席の方、コレ見えますか〜?!」
客も心得たもので、すかさず
「見えない〜!」(もちろん私は「見えへん〜!」)
「そうですか。じゃあコレは?」
お尻を突き出したようなポーズ。
《……また尻アス?……》
と、お尻の方に気をとられていたら、ナント──
「ちょっとだけ、大きくしてみました〜(劇爆)
ヒヒヒ〜〜」
どおおおおおおお〜〜!!! 《
ンなもん分かるかい〜(笑) 》
びゅーは自分でも大笑いをしつつ、
「あ、カメラ回ってたんですねーーー!!(爆爆)
アブナイアブナイ」
ドラスレメンバーまでが仰け反って笑っていた。そして、金ちゃんの大笑いも双眼鏡でチェック!
<身のさばき編>で時間をとったためか、曲紹介はタタタ〜っと済ませてすぐに歌へ。
曲はびゅーちーの大好きな ──
3.「天使の標的」
イントロで、手を耳の高さに上げて心地よさそうに揺れている。
(ちょうど、 「勝手にしやがれ」(by
ジュリー)の♪ア〜アアア〜〜アアアア〜ア〜アアア〜♪っていうときのポーズ:古過ぎ?)
土岐参加組から聞いたとき、過剰な動きのような気がしていたけど、やり過ぎ感もなく、いい感じ。
吐息とともに歌うようなそのボーカルが最高にSEXYで、さきほどのお調子トークはどこへやら。みんなアンニュイな雰囲気に酔いしれていたのでありました。
そして、♪OH YEAH〜♪
というところに差し掛かったとき ──
ことさらセクシーに歌いつつ、<超>艶かしい腰つき!
客席からはすかさず「ヒューーーーー!!」という歓声が。
びゅー:「……ちょっと、ビミョーーです。(爆爆爆)」
《解説つきかい〜〜!(笑) 》
最後は、伴奏が大儀見さんのコンガだけになってフィニッシュ。
それに合わせて(多分…)上げた手をスパッと下ろして鋭くポーズを決めていた。
サービス精神から<身のこなし>も少しずつ大きくなっていくように見える。
《ここは、もちっとソフトでもいいかな…?:笑》
ゆったりと切ない金ちゃんのソプラノサックスが漂い、
多くのファンを惹きつける「予感」── 。
「約束」というところでは小指を立てるびゅーちー。芸が細かい。
身振りチェックをするようになってからというもの、その繊細な身振りに毎回壊れっ放しだ〜。
そして、注目の♪深い傷は残る〜♪
では、胸を傷つけるしぐさを3往復くらいやっていた〜〜(笑)。えらい多い(笑)。
歌のツボは
♪生き方の先に〜♪
のこところの「さっきに〜(先に)」の歌い方。これまた繊細でよい。
このときの身振りは名古屋での指弾きではなく、手全体ををパッと開くものだった。
《こんなところチェックしてどうなるっていうんだか:苦笑》
曲の終わりにさしかかり、びゅーちー歌いながら2歩3歩と後ずさり、そのままクルっと後ろを向いてゆっくり階段を上がっていく。
すかさず、双眼鏡でチェック(笑)。
左はまっすぐ、右は回し気味に……(爆)。びゅー友ごま嬢の言ったとおりだった。
両足回したら花魁だ〜(爆)。
暗転──。
スタッフによって長い白い布のついた鳥かごのようなものが運ばれる。布はステージ横一文字に伸ばされ、中央に鳥かご。
下手から老人登場。鳥かごに近づき何やら息(気?)を吹き込む。
サッと照明がさし、中から白い人影がゆっくりと起き上がる。
牢獄に捉えられた清らかな心をもつ娘マリーザ。
不安な目であたりをうかがっている。
ラップに乗せたVOICEが美しい。
その歌詞は、ラップ部分の詞が少し変わったような気がしないでもない。
ほとんど英語を聞き取れてないので自信はないけれど、耳に届く音がちょっと違っていたような気がする。
マリーザはやがて檻を抜け出し、何かを訴えかけるように踊る。
やがて、檻に戻ったマリーザの背後で、白い布が翼のように引き上げられてクライマックスを迎えるのですが、今回は一部引っかかったようになって上手く翼の形にならなかった。これもライブならではのハプニングでしょう。
びゅーちーによって先ごろ歌詞の意味が明らかになったマリーザの歌は、平和を願い、人の過ちの許しを乞う宗教的な内容。
ファンの求めに応じて「英語の訳だから大体の意味だけど…」と断りつつ歌詞を公開してくれるびゅーちーの気持ちが何とも嬉しい。細かいところまで丹念に作り上げてきたびゅーちーとしては、教えたくて、分かって欲しくてたまらないのかも知れない。
改めて思い出すとこんなイメージを受けました。
悲しみの淵にいる少女。
彼女の清らかな心は檻に閉じ込められその祈りの声を届けることも出来ない。
絶望の中で少女は祈りを捧げる。
──
やがて祈りの中で少女の心は開放され、牢獄を抜け出しては強く平和を訴える。彼女の心は神の翼になって空へと舞い上がっていく──。
4.小芝居(演説劇)
スクリーンには地球が映し出され、ドキュメンタリー映画のようなBGM。
下手(?)から登場の佐々木・フランチェスコ氏。
「ここは街の中央にある会議場(だったっけ:爆)……演説台に1人の男が現われ、演説を始めた。その名はサウス・ハルオ。」
階段の上に登場したびゅーがナレーションに合わせてポーズを決める。
派手な友禅風衣装。そして鍔広の帽子も健在。
佐々木:「彼は、ZERO CITYきっての予言者であった……。彼は民衆に向って切々と語り始めた……」
黒い帽子を目深に被ったびゅーが顔を隠すようにして帽子の唾を抑えつつ、斜めになって降りてくる。演台の前に到着するとオーバーアクションでサッと帽子を脱ぎ捨て、──
「お集まりのみなさん、私がかの有名な……サウス・ハルオでぇぇぇぇぇぇございます(爆)。」
このセリフ、ほとんど絶叫型になっている。(爆)
スケベラッキョ将軍の言葉を伝えるときの
「……という予言でありました〜〜〜!!!」
では、言い終わってからのポーズがほとんどバンザイのようだった(爆)。
コータローの野次に対して「待ちなさい!」というところでは思いっきりのカメラ目線(笑)。溜めのブルブルはやや押さえ気味だった。でも、至近距離の<ブルブル>、是非セルビデオでチェックしたいな〜。
今回ビックリしたのは、野次の声がグレードアップしていたこと!
この声、ある有名落語家とのウワサあり。(私にはよく分かりませんでした〜)
前日は、野次の声に対してサウス氏が、「師匠の言うことも分かります」。
なんて言っていたらしい(爆)。
女性の声も変わっていた。ホンモノの声優さんだろうか。
そして、びゅーは、最初ちょっと噛みつつも、笑いをとってクリア。
確か、「私は予言を布教する布教者です」って同じことを言って、『あ、間違った』って風で言い直しをされていたような。
えっと……正しくは何だっけ。「予言を??する研究者です。そしてそれを広める布教者です」か何かだったような…。
その後は、みるみる熱がこもり、その言葉ひとつひとつがぐんぐん観客を惹きつけていく。
少し声がかすれ気味なのがかえって聞いてる方の心に響いてくる感じ。
ZERO CITYの心無い若者によって無残に殺された老人の話に及んだとき、
「彼の死は自然死じゃない。殺されたんだ。」
の「殺されたんだ」というところで、少し声が裏返った具合が切なさが掻きたてられてよかった。。。
実は、「ZEROは100万を掛けてもZEROなり」
の名セリフのとき、実は私たちのいる2階席に顔を向けて言ってくれたのです。
ちょっと嬉しかったりした〜(笑)。
「戦いに勝ったZEROの人々はその勝利を自分たちのためだけに喜び、ともに戦った隣国や他の国のことはまったく考えない利己的な国民になってしまった。そして今では他人の痛みも感じない!
ここを変えなければこの国に明日はない。」
このメッセージは、そのまま現実の世界情勢に当てはまる。もちろん現実は理想には遠いだろうけれど……。
サウス氏の言葉が実現できたとき、それは人が神に近づけるときに違いない。
そして、「ZEROを守ることは地球を守ることでもある」という言葉にも、びゅーちーの熱い思いを感じたのでした。
ZEROを守ることとは、つまりはZEROの精神を守ること。なんでしょう。
こと平和のことになると、途端に現実的な考えになってしまうのですが、「ZEROの精神」これは日本人が本来持っている精神と相通ずるような気もする。
少しだけ、希望が見える……。
セリフに気持ちが乗って、しかもとてもスムースに心に入ってくる。
ますます上手くなっていて脱帽。
びゅーちーは言いながら自分でも感極まったんじゃないだろうか。
最後のたたみかけるところで、始めに
「あなたの愛を守ってくれ。」
と言ってしまった。
なので、最後の締めくくりが、
「あなたの命を守ってくれ」
になった。
びゅー:「そのためには、すべてのものは繋がっていることを忘れてはならない。」
<すべてのものは繋がっている> ──
この言葉……大好きだったりする。とてもびゅーちーらしい言葉だと思う。
しかし、──
サウスの言葉は受け入れられなかった。
次々と彼のまわりから去っていく。
「私の話を聞いてくれ…」
訴えるサウスの叫びが悲しい。
そして、途中から声が詰まって出ない風にうつむくびゅーがいい。演技?
それともぐっと来てた?
「ZEROは100万を掛けてもZEROなり」
象徴的なこの言葉が、再び悲しく響くのでありました。
下手より佐々木氏。
佐々木氏:「やがて、彼の演説台の周りには誰一人いなくなっていた。……秋の冷たい雨が容赦なく彼を濡らすのであった。……彼はZERO警察によって捕らえられ、そこを脱獄した。そして、予言者サウス・ハルオは指名手配となった。……あれから1年、未だ彼の予言は現実のものとなってはいない。」
4.「Far Away」より
やがて始まる、「Far Away」──
静かに秋の叙情がかもし出される。日本的な歌も最高だわ〜、びゅーちー。
演説であれだけ声を酷使しているのに、またかすれ気味だったというのに、なぜにこんな素晴らしい声で歌えるのだろう。
歌いながら再び、後ろへ下がると階段を上り始める。
上りながら歌う最後の ♪Far Away♪
のリフレインが身を斬るように切ない……。
今度はスタッフによって巨大なモニターが運び込まれる。
階段に現われたコータローが、トントントンとステージに降りていく。
階段から登場は今回からなんだろうか?
それまで見た限り、下手から出てきてたような気がしたけれど…。
しかし、大きなモニターだったんだ。2階からでもハッキリとコータローの表情が見える。
モニターに映し出されたコータローに本物のコータローが弄ばれるという楽しいナンバーです。
しかも今回はモニターの天上が見える!
バナナのときが最高でした。モニターコータローの動きに合わせて、小さな四角い穴から差し出されるバナナが見えたぞ〜(爆)。
スタッフも暗い箱の中で、指折り小節数えて、タイミングを取ってるんだろうなぁ。本当に大変だわ〜(笑)。
本物コータローが、カッコつけようとしたら照明にイタズラされるところは、あまりよく見えなかった。遠かったからかな。照明が消えるタイミングもちょっと早かったような気もする……。
しかし、今日もダンスはバッチリ決めておられました。さすがにやるときゃやる(笑)。
さてさて、お待ちかねの「AFFECTION」。
階段から登場のびゅーちー。(出方変わったかな??)
新しい衣装だ。色は黒。ガウンのような長い羽織もの。襟元から袷の部分にかけて切り替えのラインが走っている。
びゅーがステージに降り立つと、今度は壇上上手よりマリーザ登場。
ゆったりとした動きで椅子に腰掛ける。組んだ脚。流れる体のラインが最高に美しい。
やがて立ち上がって躍りに入る。微妙に振りが変わったように思うのは気のせいだろうか。
このときの照明は、「予感」に似ている。ショーとしては最高の見せ場だから、照明もとても華やか。
最初、忍び寄るように歌うところから、サビでは一転、高音域で切なく熱唱。
たまりません(爆)。
サビ部分の超個人的&マニアックなツボは、
♪忘れられ〜ない〜♪
の「い〜」の部分(爆爆)。
ちょっと苦しそうに顔をしかめて胸に響かせて歌うところがよい。
唇は引いても喉は緩めて体全体で声を出しているような感じ。
この日のびゅーは、マイクを持たない左手をベルトのバックル辺りにあてがって歌うことが多かった。名古屋もそうだったように思う。神戸では手は下へ落として、身体をひねるようにしていたのになぁ。アレ新鮮だったけど、その後やらないな。歌いにくかったのかな(爆)。
「浪漫飛行」
この日はゆっくり座って観賞。公式サイトで立つべきか座るべきか度々話題に上がったせいもあるのでしょうが、みんなが座ると決めていた感がある。
なんとこの曲では、金ちゃんが鉄琴を弾いている。(今まで気付かなかった:爆)。
間奏では、次の頭の入りを、「イェーーーー」と伸ばして入って来ていた。
この曲でやるのは珍しい。歌うことを楽しんでいるような感じで、実際びゅーはとても気持ちよさそうに歌っていた。
今回のツアーでは、「浪漫飛行」の復活は話題に上ることだろう。
「サアカス」の頃とは、ファンもびゅーちー自身も何か気持ちの整理がついたのかも知れない。私自身のことを言えば、「浪漫飛行」はある時期、聞きすぎてすっかり飽きてしまっていた。
今回AQIではすごく素直に染み込んでくる。何より、びゅーご自身がとても気持ちよさそうに嬉しそうに歌っているのを見るにつけ、心にじーんとくるものがある。
びゅーがステージを去った後、階段上の上手より、白いパラソルをさしたミナコちゃん登場。白い膝丈ほどのワンピースに黒い編み上げブーツ姿。少女のようでとってもキュート。
パラソルを階段の途中に置いて、ステージに降りてくる。
曲目は「あなたに届けたくて」。
ミナコちゃんの曲はCD持ってなくてあまりよく知らないのだけど、この曲はどこかで聞いたことがある。恐らく、大阪でのミナコちゃんのコンサートの時だろうか……。
女の子のひたむきな恋心をを歌った、とても前向きでキュートなナンバーでした。
途中、上手より老人(司祭?)が現われる。ミナコちゃんより一回り小さい白傘をさしながら。
ミナコちゃんは楽しそう彼と戯れている。
こういう演出はミナコちゃんの明るいキャラにホントぴったり合っるなぁ。小さいことだけど、こういうちょっとした工夫が嬉しい。
さすがはお兄ちゃん……。
歌い終わり、ミナコちゃんは階段い置いてあった傘を取るとそのまま上へ。客席に「バイバイ」と手を振って去っていきました。
金ちゃんのソプラノサックスが荒涼とした大地に寂しく響く。
上手より佐々木氏登場。
いよいよここから二人芝居だ〜。
佐々木氏:「サウスが消えた後、ZERO CITY
はパニックに陥っていた。一方ここはZERO CITY
から南東へ40キロ離れた砂漠地帯。人々はこの砂漠を『Deth
Desert』(死の砂漠)と呼んだ。……」
下手より、サウス・ハルオとノースアイランド・サブロー登場。
それを見届けて佐々木さん退場。
とぼとぼ歩く二人。
ノースはさっさと階段に腰掛ける。一方歩き続けるサウス。(もちろんセリフはすべて打ち込み)
さて、どこまで正確に書けるか分かりませんが、劇のセリフなど再現してみたいと思います。
5.ディスコ・タイム
さて、ナレーションで現われた佐々木氏がそのままステージに残る。
それまでの司会者口調はどこへやら。
「Ready Go〜!」
と煽りに入る(笑)。
ハルミちゃんとのナンバーだ〜。
ここ、……前日の打ち上げで、びゅー友セサミ嬢より聞いていた。ダンスをする佐々木さんをぜひチェックすべしと!
──
して、その佐々木さんのダンスや如何に……
おおおおお!!!佐々木さん〜〜 最高〜!!!
しゃっちょこばったボックスステップは重心移動がないためか(爆)。
客席を煽る手拍子は、ぎこちなくて枯れ枝のよう。
《あ〜なんたる暴言許してちょ〜》
ダンスを教えられるでもなく、「踊れ〜〜」って引っ張りだされたものと見える。……びゅーに
(爆)。
それでもノリノリで踊る佐々木さん、おいしすぎ〜〜!!
思わず、Bonを思い出してしまった〜。
名古屋では、ただ佐々木さんが踊ったことだけで驚き、拍手喝采だった。だから動きまでちゃんと見てなかったんだわ。
さて、この曲、びゅーの書き込みによると、本当は詞がついている曲らしい。
タイトルは「Always」。
また、楽曲として聞けるのを楽しみにしたい。
曲が終ると立て続けに佐々木さんが煽る。
「Are you ready? ディスコ〜〜〜キ〜〜ング!!」
階段には着替えを終えて白いスーツに見を固めたびゅーちー、マリーザ、コータローが現われ、ノリノリのディスコタイムへと突入だ〜。
「DISCO KING」ここで客席一斉に立ち上がる。
双眼鏡と、メモとエンピツぶら下げていてはダンスタイムはかなり不利(笑)。
双眼鏡を下へ置いて、ダンス参戦。
チャッチャッの2つ手拍子をついつい入れそびれる。いかん。まだまだ修行が足らない(笑)。
間奏での横並びのステップが好きだ〜。びゅーが脚を横に出すのも綺麗なのよね〜(笑)。
「Boogie Deep In Love」
誰かのソロになると、びゅーは階段を2〜3段目に移動する。
この曲では、コンダくんとテラシーがギターソロの応酬。コンダくんが頭の後ろにギターを抱えると、負けじとテラシーも抱え上げる。
煽るびゅーからは巻き舌も飛び出して、グルーブ感は最高潮。
ソロが終わり、びゅーが前へ出てくるとき、身体を半身にして斜め向きに出てくる。これがまたカッコいい。
そして、「OH!MY ANGEL」
前日ホテルでダンスの練習をしたにも関わらず、踊りが身体に入っていない(爆)。仕方ないので自己流ダンスを決め込んだ。やりだすとクセになるかも。
続いて、「我意」
イントロでのハルミ嬢の踊りがイッチャッテル(笑)。身体がバラバラになるんじゃないの!?っていうほどの激しさ。
6.「遠くへ…」
暗転──。
「ハァーーー」という深い息をつくびゅーちー。ここからMC。
「息上がってるようで上がってないんです(笑)。」
まずは今回のツアーについてのお話から──。
HALは、米米のノリの延長でこれまでの総決算という意味でのツアーだった。
AQIは、俺なりのステージを模索したものだった。これから、少しずつしっとりとした曲を増やしていきたい。なおかつ踊るときは踊れるようなライブにしたいと思ってる。
いままでの石井と、これからの石井。あえて2回に分けたのは、そういう意味があったんです。
やっと将来に向けてステージの方向性が見えてきて、ホッとしている今日この頃なんですけども……。
この間、レコーディングにまたろうとマチコが来てくれて、……何かやるって言ったらサッと集まってきてくれて、終ったらまた帰っていく……そういう姿を見ていると、俺たちは本当にいい解散の仕方をしたんだなって思いますね。友情を維持してるというか……。
ソロになって5年間、いいスタッフ、いいメンバーに恵まれたなって思います。そして全国のファンのみなさんに応援してもらって、……やっぱ1人のアーティストを育てるのにはそれなりの時間が必要なんですね。……みんなに育てられたと思ってます。本当にありがとう。
次に歌う曲は「遠くへ…」という曲ですけど、実は今年の7月におじさんが亡くなったんです。そのおじさんは結構いい大学をでたインテリだったんですけど、最後までカッコつけてたんですね。
時々詰まりながら話をする。
亡くなった後で、奥さんが出てきたとき、みんな結構腹を立てていたんですけど、奥さんは平気な顔をして出てきたそうで、「あの人ね……待ってるって」
って言ったそうなんです。
それを聞いて親戚中泣き崩れたそうなんですけど、男と女って時に肉親以上の関係になれるんだと思いましたね。もっと崇高なものなんだって思って、それからは自分の周りのスタッフとかメンバーとか、ファンのみんなに対してもこれまで以上に愛情を感じるようになりました。おじさんは僕に愛をくれたんだと思います。
みんなもきっと人生の中で別れがあったり辛いこともあるかも知れないけど、そんなときこの曲を聞いて少しでもみなさんが癒されたらと思います。
ほんのりと音が始まり、それに合わせて一本の照明がびゅーを照らす。
歌い出し「もっと遠くへ」の ♪遠〜くへ♪
で背後から数本のレーザーがびゅーを通して客席に差し込み、まるで希望の光が差し込むかのように見えた。
会場中にその声は広がり、あらゆる人々を包み込むようだ。
はるか彼方のステージに立つびゅーからものすごいオーラが放たれ、この巨大な会場を満たしている。
この感動は言葉にならない……。
そして、最後のリフレインで、思いを込めるように歌っていたびゅーちー。
何度聞いても思わず知らず涙が溢れてくる。
歌い終わると、丁寧に「ありがとうございました」と一礼。
熱い拍手がいつまでも続いていました。
7.エンジェル・ショータイム
拍手がいつのまにかアンコールの手拍子に変わる。
さすがに広いので、1階の音まで聞き取れない。
後ろの2人組が、手拍子の合間に「ヒュー」という声を入れて盛り上がっている。これだけ広いと手拍子をリードするのは至難の業だわ(笑)。
エンジェル・ショータイムはあまり時間をおかずに始まった。
下手より登場したびゅーちー。
衣装が変わっている。それまでの小豆色っぽい衣装ではなく、鮮やかな朱色のジャケットで登場。
ステージ中央の椅子に腰掛けると、金ちゃんのフルートが始まる。
「追いかけて」
この日は左腕に感情を込めていたような気がする。
マイクを持たない左腕。少し横へ伸ばしつつ肩を少し入れてる様が、切ない気持ちを表しているようだった。大袈裟な身振りはせずに、手をきゅっと握っては気持ちを込めている。それが何とも言えず心に響いた。
最後の♪それでもふたりは〜〜♪
で、びゅーの声だけが会場に響き渡る。そして沈黙。
く〜〜〜。たまらん。
沈黙の後の♪ は〜し〜い〜た〜(走った)♪
が、これまた!(爆)
吐息とともに発せられるひとつひとつの音……。
艶っぽい「い〜」の声。
ナルシストじゃなきゃ絶対ここまで歌えないだろうと思う(爆)。
そして、息継ぎの小さく吸い込む音をマイクが拾った〜〜。
どどどどお〜〜しましょう!(笑)
本当にねぇ……もういい加減にして欲しい(笑)。
どこまで人を壊れさせたら気が済むの〜(爆)。
歌い終わるとまたもや律儀にも<ゾンビ>になってハケて行かれました〜(笑)
ん〜、ナルシストのはずだけどなぁ(笑)
8.プレミアム・ショータイム
いつものように佐々木さんがメンバーを呼び込む。
ここでのお楽しみは、チョビ様命名の「糸巻きダンス」。
ドラスレメンバーの息もピッタリ合っている。切れがいい。
ところがその更に上を行く切れのよさを見せたのがコータロー兄さん。決めで必ず首が付く(笑)。首ちぎれるんじゃないかというほど!
シュパッと決めるその派手な動きに会場は大喜び。
そして、コンダくんとテラシーは顔を見合わせて遊んでいる(笑)。
佐々木氏:「さあ、それじゃ〜あの男を呼んでみよう!
あるときはサウス・ハルオ。またあるときはカール・ビューチー・テツ。またあるときは小泉純一郎……その名は、石井〜〜〜ビュ〜〜ティ〜〜〜!!」
究極のナルちゃん登場(笑)。
国フォだし、カメラ回ってるし、そりゃ気合入るでしょう(笑)。
ここで、ミナコちゃん登場。(ん?ソーゼツだけやったっけ?)やっぱりミナコちゃんの踊りはイイ。お兄ちゃんの後ろに隠れながら右に左に身を乗り出して客席にサービスしている。微笑ましい。
「ソーゼツ」では、ソロのところで大儀見さんがパーカッションを持ってフロントへ出てきた。ドラスレメンバーもハイテンションだ。
最後、「サンキュー」とびゅーが叫んでどん帳が下りる。手を上げてどん帳に張り付くびゅー(笑)。
やや時間を開けてどん帳が上がる。
階段の上に佐々木さん。やや下にミナコちゃん。そしてそのほかの全員が本ステージでの礼となった。コータロー小さく投げキッスをしている。かわいい。
再びどん帳の中央部が引き上げられて、生サンキューは
「東京大好き〜〜」
「また遊ぼうぜ〜〜」
でした。
再び幕。
すぐにどん帳が上がる。
なんと、びゅーは階段のところにヤンキー座りをしている〜(爆)。
《きゃほーー!!》
びゅー:「よっしゃーーー!」
客:「きゃーーーーー!」
ここでプロモーショントーク。
D-DREAM決定〜!
バラードを中心にしっとりとしたコンサートになりますから……
ART NUDE 決定〜!
札幌から福岡まで……。札幌と福岡しかやらないってわけじゃないですよ。ちゃんとその間もありますから。
なんてわざとらしくボケていた〜(笑)。
それじゃ、メンバーを呼んでみよう!!
その言葉を合図にドラスレメンバー、横一列に並んで、「ママママママ」の
♪僕をおいて〜、い・か・な・い〜で♪ のポーズをしながら登場。(←
古すぎ!米米初期のパーカッショニスト
マルのナンバーです)
びゅーちー、「何やってんだよ〜」と受ける。
びゅー:「もう声がらがらなんです。みんな手伝ってくれ〜。途中こうやってみんなに振るから……(笑)。」
そう言われると、「よっしゃ、よっしゃと胸を叩いてしまう、びゅーらー気質(爆)。
あなたに届くように歌います。
ということで、ラストの曲は「浪漫飛行」
ミナコちゃんとマリーザがサイドに立ち踊る。今度はみんな総立ちで昔のままの振りで「浪漫飛行」を楽しんだ。金ちゃんも思いテナーサックスを抱えつつ踊っている。なんか嬉しい。
途中何度も客席にマイクを向けるびゅー。
最後は、「みんな一生懸命生きようね〜〜!」
なんて思いがけなくあったかい言葉を投げかけてくれたのでした。
以 上
Thanks to レポートにあたり、お力をお借りしたみなさま。(50音順) ごまさま チャコさま チョビさま 桃チュウさま わっちゃん。さま その他のみなさま どうもありがとうございました。 |