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GLLERIHTI
− こぼれ話 −

 

■ HATIのあった建物へ再訪問

大変物好きですがHATIのあった場所をもう一度じっくり見てきました。
東京都渋谷区猿楽町18-8 ヒルサイドテラス F101 もちろん今は別のテナントが入っています。
住所からHATIがF棟にあったということは分かっていたのですが、念のためもう一度ヒルサイトテラスの案内板でその場所を確認^^
そこにもうHATIはないというのに何故だかワクワクしてきます。

 


赤丸部分がHATIの入っていたところ

 

お目当てのF棟に到着、まずはぐるっと周囲を回ってみました。
建物のディテールが違っているため、あれ、本当にここだったかな? と不安がよぎります。
HATIの入っていたところには、現在ウェディングドレス専門店が入っていました。
中には高級そうなドレスが飾られています。

 

かつてGALLERIA HATI のあった場所。
今はウェディングドレスの専門店になっていました。

上右は西から写したところ。
上左は北西から。かつてはここから塔の渦巻きが
見えました。
下は地下の入り口。昔と随分様子が違っています。




現在のF館に立ってみると、どれだけHATIが作りこまれていたのかがよく分かります。
それは、HATIのあったF棟に行ってみたとき、建物の外観が大きく変わっていたからです。
それで住所を確認してようやくそこがHATIであることを確信したのですが、違和感があったのは、白壁がなかったためだでした。
ヒルサイドテラスはかなりフレキシブルに内装をいじることができたようです。

HATIのなくなった後の建物を見ることで、当時は何気なく見ていてあまり意識しなかったことが見えてきました。


HATIのイメージ図
ガラスの箱の中に入れ子のように白壁が作られています。
この白壁もHATIのためのデザインでした

 

HATIはガラスの箱の中に、R型や角型に切り取られたデザイン性のある白壁が入れ子のように入っているような構造でした。その入れ子の部分(内壁)は、当初元々建物に作られているものだと思っていたのですが、実は石井さんのデザインなのでした。
ガラスの内側にのぞく表情のある白壁は、ところどころが切り取られていてそこから内部の様子を垣間見ることができるようになっています。

もちろん、床もHATIのために作られたものでした。
入口付近は木の床、そして周辺部分は御影石、中央はテラコッタ風の床でした。

塔やファニチャーなどはあらかじめデザインのイメージがあったのかも知れませんが、建物の構造ははやりこのガラス張りのF棟があったからこそ生まれたものだと思います。

ヒルサイドテラスF棟完成は1992年、HATIのオープンは93年。石井さんはここを会場に選んだときから、建物の特性を生かしてじっくりとデザインを考えたのでしょう。

LINK: こぼれ話(HATIの舞台となった代官山ヒルサイドテラス)

 

最終更新日:2004年8月21日

 

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