◇すきま風◇
〜疾風怒濤からのおしらせです〜
(最終更新日:2005/9/25)
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トライアスロン・スキルコーディネーションのお知らせ
現在わたくし、トライアスロンに限定したスキルコーディネーションに取り組んでいます。
スキル・コーディネーション。
聞き慣れない言葉だと思います。
それもそのはず、私の造語です。
「メンタルサポート」という言葉があります。
スキルコーディネーションの目指すところは、一部これと共通しています。
と申しましても、メンタルサポートにはいろいろな分野からのアプローチがあり、
手法はさまざまで目的や方向性も十人十色です。
純粋な競技力向上を目指したり、組織内や部内での人間関係や協調性の向上、
「モチベーション」「リラクセーション」などという一般に「メンタルトレーニング」と呼ばれるもの、
競技起因のストレスやライフスキル(日常生活の技術)を扱うもの、
発育発達や健康、外傷傷害や病気の側面からのサポートなど。
そのそれぞれにおいて、またその他にもたくさんアプローチの手法が存在します。
それらはすべて「スポーツ心理学」で括られた分野であり、
各方面でさまざまな研究が行われ、いろいろな事例が発表報告されています。
また心理学の分野の外からのアプローチも存在し、
「メンタルサポート」という定義もミーティングの都度に異なり、
広義にいろいろな意味を持つようになってきています。
私の志すスキルコーディネーションは、これまでになかった方向からのアプローチによるサポートです。
その元になる研究分野は、
技術の習得とその方法、学習・経験や記憶の保持、その転移応用というような「運動学習」と呼ばれるものです。
要は、私のつたない研究やつたない知識・経験を元にした、総合的な競技活動の支援です。
指導者ともコーチとも少し違う、プランナー兼アドバイザーといったところです。
「コーディネート」とは「対等にする」「調整する」という意味の単語で、
経営や医療・服飾などの分野で「コーディネーター」といえば、
「複雑化した機構の中で仕事の流れが円滑になるように調整する専門職」です。
これをトライアスロンに当てはめたのが、このサポートです。
「スキル」とつけているのは、「技術的な」という意味合いを強調するためです。
私の研究領域はスポーツ心理学です、支援の主なアプローチは心理面です。
私の専攻である運動学習心理学に臨床スポーツ心理学を融合させ、
メンタル面と技術習得面に重きを置いて、
トレーニングやレース、それに則した生活に関連したプロデュースの構築を手助けしていくというコンセプトです。
心理面といっても、メンタルトレーニングやメンタルサポートの標準的な内容とはかけ離れています。
私はメンタルトレーニング指導士の資格は有していませんが(現在取得に向けて勉強中)、
要望があればそれらを施すこともできると思います。
トータルコーディネーションの内容は、以下のとおりです。
(1) 練習プログラムの開発
(2)身体の調整や管理
(3) 心理面・精神面における調整や管理
(4) 以上の技法の習得および適応
これらを選手の必要に応じて組み合わせ、サポートしていきます。
わかりにくいですね。
長くなりますが、以下のようなことです。
「メンタルトレーニング」や「メンタルサポート」などの心理面のサポートは、
「競技力向上」「競技復帰」に主眼が置かれたものがほとんどですが、
トライアスロンは競技スポーツであると同時に、生涯スポーツのひとつでもある以上、
トライアスロンに向けられる心理面のサポートは「競技力向上」「競技復帰」にとどまることはないはずです。
またプロのトライアスリートでもない限り、1日24時間をすべてトライアスロンに使えるような日はそうそうないと思います。
日々の勉強や仕事と両立させることがひとつの課題という方も少なくないでしょう。
そのあたりの兼ね合いや効率化を考えると、ただ単に「競技力向上」「競技復帰」を目指すサポートでは
実質的に役に立たないと私は考えます。
競技者一人ひとりによって競技力はもちろん、競技の目的や競技観や抱えている問題はまったく違います。
プロを目指す人、レースで上位を目指す人、レース出場や完走そのものを目指す人。
得意種目や苦手種目。
自身の中でのトライアスロンのあり方、とらえ方。
それらから派生するさまざまなストレスやトラブル、モチベーションやセンチメント。
トライアスロンライフに関わる心理面に焦点をあて、マネジメントやコーピングを目指します。
ここまでなら普通のメンタルサポートですが、私の目指す「スキルコーディネーション」とは、
問題解決や目標達成のための練習メニューやメソッド・プログラムの吟味・開発・構築、
選手の能力や状況を踏まえた現実的な身体面および心理面の調整や管理、それに関する技法の習得といった、
主に技術面に焦点を当てた複合的なサポートが特徴です。
メンタルサポートでタブーとされている「処方」という側面を含んでいます。
そのために私自身が精通しているトライアスロンに種目を限定しています。
それは具体的にはカウンセリングのようなものではなく、
長期的(たとえば1シーズン)に計画を練り、その人に合った目標設定に向けた3種目のトレーニングを積んでいきます。
内容はニーズによりさまざまですが、
効果的なトライアスロントレーニングパターンの提示により、多くは進行していきます。
トライアスロンって、たとえばとにかく出場費が高かったり、移動費がかさんだり、
ウェットスーツ、バイク、ランシューズやユニフォームなど、とにかく切実にカネがかかりますよね。
たとえば仕事や勉強で時間の束縛や疲労によって、トレーニングがまったくできない現実に直面している方々。
たとえばレースやトレーニングのたびにプレッシャーに潰されそうな心持ちになってしまう方々。
そんな問題を抱える方々に適切なプランやアドバイスを提供し、
最終的に、高いカネをかけて貴重な時間を費やして年間にいくつかのレースに出場するうちで、
ひとつでも「成功レース」を増やすような手助けができれば本望であると、私は考えています。
スキルコーディネーションは、一流選手のためのものだけではありません。
むしろ専門的なコーチやサポートを受ける環境にない、総合的なセルフケアが不可欠な一般選手こそ対象と考えています。
スキルコーディネーションは、セルフケアのひとつの手助けだと考えてもらって結構です。
もともとエリート選手と一般選手の境目も曖昧で、区切ることにどれほどの意味があるのかも疑問なのですが、
たとえば競技歴は浅く、レースでは入賞も望めない、あまたの一般選手であったとしても、
抱えている問題や気持ちの重みはエリート選手のそれと比較できるはずはなく、本人にとっての重みは同じだと思います。
ただ競技レベルの違いがあるだけです。
目的だって競技力向上だけではないですから。
もう少しだけトライアスロンを好きになりたい、などといったような誰もが抱くようなありふれた目標でも、
スキルコーディネーションはきっと力になれると思っています。
また、言葉のイメージから特別なことをするような印象を受けるかもしれませんが、
実際はそんなに新しいことを施すわけではないですし、
そのほとんどは日常生活や日常のトレーニングに則したものです。
構えずに、ちょっとやってみたいな程度の気持ちで充分です。
トライアスロンに関するすべての面倒を見たりガチガチに管理するというわけではありません、
基本的に依頼者の求めることしか関わりませんし、
自分からトライアスロンに取り組んでいこうという気持ちを大いに歓迎します。
正直申しまして私自身、メンタルトレーニング指導士の資格や免許は持っていませんし、
認知系および臨床系両方の知識も生半可ですし、実践的な経験も皆無に等しいです。
これまで溜め込んできた知識をどれだけ活かせるか、
これからどれだけ自分の可能性を示せるか、
私の体と頭に染み込んだトライアスロンの独特の特性に対する理解をどれだけスポーツ現場に取り込めるか、
また私はスキルコーディネーターとしてどれくらいの実践的な技量を持てるのかなど、
私自身に対してもひとつの試験的な実験であり挑戦であり下積みであり、
私にとってもいろいろな要素でトレーニングとなっています。
今はもちろんこれからも勉強を積んで、日々精進していく心構えです。
正直、効果のほどは、やってみないとわかりませんが、
願ってやまないことは、一人でも多くのトライアスリートの笑顔です。
スキルコーディネーションご依頼の方は、トップページ下部にリンクしているメール送信フォームからご連絡ください。
主に学生個人や大学のクラブを対象にしておりますが、一般個人競技者も受け付けています。
私は神奈川県在住ですが、遠隔地でも大丈夫です。
現在すでに、インターネットを駆使し、遠隔地サポートを展開中です。
経費などは一切かかりません。興味を持たれた方は、ぜひご一報ください。
平成17年9月 Dai Watano
・「スキルコーディネーション」の私個人的な理由および動機について
(さらなる理解を求める方へ)