捏造多めなので、解説も兼ねて。
また今回、『ここのこれはこういうことですよ』的なことをちょっと細かく書いてみようと思います。
書き手の演出意図や解釈については知らなくていい、またセルフツッコミはちょっと…、という方は、ご覧に
ならないでください(´▽`;
全部で三ページ。いちばん下から続きにリンク貼ってます。
■寒い夜(おやすみなさい)
八月になった。夏休みまだまだ序盤。
といっても、十一日から大会一次予選が始まるので、あまりのんきに構えてもいられないのだが。
(これ思いついたのが去年の夏くらいかな?スガさんが旭にしどけなく足を絡ませるシーンが見たいとか思って、
お泊りでこのシチュエーションなら、と思いついて、それで最初は完成作品同様に夏休み設定にしてたんですが
書き終わらないうちに原作のテスト勉強の話がきて。だったら、夏休みは夏休みでこういうお泊りイベントを差し
挟めない状況に原作がなっちゃうかもしれないし、テスト勉強でお泊り、に設定変えるか、と、書き直し始めて、
けどそうこうしてるうちに原作が夏休みになってしまって、そしてちょうど合宿終わってから大会開始までに
ちょっと間があるな、それに真夏じゃなかったら、クリーニングに出してるから布団がない、という設定が不自然、
というわけで、結局夏休み設定に戻ったという紆余曲折を経ています(苦笑))
『ね、あさひ』
『予選が始まる前に、ちょっと集中して宿題やっちゃわない?』
七月下旬、関東での合宿を終えた帰り道。スガが笑顔で提案。
(上のカッコ内をご覧いただいてもわかるように、私は一文を長く書いてしまいがちなので、今回は意識して
一文を短く、あとちょっと変則的な言い回しを使ってみたいなということで、こんな感じに)
練習後、自室にひとりでいると襲ってくる睡魔と戦うのがたいへんだから一緒にいて、ということらしい。
(中略)
だったら、近々両親がお祝い事のために早めの盆休みを取って親戚の家に行き、東峰の家は自分と妹だけに
なる、一緒に勉強するなら、どうせなら泊まりでどうかと言ったのだ。
(自分内設定では、旭の家族は、両親と、あと高校生の妹がひとり、ということにしています)
そしてそのことを部活の休憩中、他の部員たちと雑談していると、会話を耳にした烏養が、
『じゃあその日は休養も兼ねて早めに練習を切りあげるか。
残ってる宿題が気になって練習に身が入らないとか試合中に集中できないとか、夏休みの終わりに徹夜して
体調がグズグズになるとか、そんなことにならないためにも宿題は早めに片付けておけよー』
と、スケジュールに空きを作ってくれて。
(運動部に所属したことがないので大会前ってどれくらいみっちり練習するのかわかんないんですけど、けど
最近は休息も重視されてるだろうし、大地もテストのとき徹夜してグダグダあかんと言っていたので、まあこう
いうこともあるかなと(苦笑))
そんなわけで、今、ふたりは、東峰家への道を、少し足早に歩いているのだった。
(旭は徒歩での通学を想定しています)
「あ、そうだ、スガ」
「ん?」
「うちに着いたら、先に風呂使って?」
「え?俺?」
「うん、その間に俺、俺の洗い物とスガの洗い物を洗濯機に入れてまわしておくからさ」
(料理はさっぱりですが、洗濯機は全自動なので大丈夫な旭。火とか油とか危ないものもないしね(笑))
「あ、うん、ありがとう、わかった」
「でさ、そのかわりに」
スガが首を傾げると、旭はちょっと言いにくそうに苦笑して、頭をかきながら。
(言いにくそうなのは旭がスガにびびってるから(苦笑))
「夕飯の用意はしてってくれてるから、それを、俺が風呂に入ってる間、あっためなおしててほしいんだけど…
いいかな?」
スガが少し目を見開いて、それから、少し笑う。
「いいよ、まかせといて」
「ありがとう、頼むな」
「ふふ、なんだか深刻そうな顔するから、なにを頼まれるのかと思った」
「深刻そうって…、だってほら、スガは、お客さんだしさ」
「気にするなよ、そんなこと。こちらこそ、夕飯ご馳走になるんだし、それくらいのお手伝いはさせていただくよ」
「はは、そう言ってもらえると助かる」
(会話文を書いていて、このキャラはこういう口調でものを言うかな…?、と迷ったとき、私は基本的に、
声優さんの声で再生してみて違和感がなければOK、という手法を(どのジャンルでも)取っています。
(その声が自分のイメージとちょっと違うときはしないけど)。ハイキューはスガも旭もイメージ通りなので
アニメ化してくれてほんとモノ書きやすくなりました…(苦笑) ありがたい…(´▽`)
どうしたしまして、と、微笑んだスガが、ふと、空を見上げる。
(見上げる、に限らず、いろんなところで、漢字の表記が統一されてませんが、これはわざとです。
漢字が多いと堅苦しい印象になるけどここでそういうふうにはしたくない、等、そのときどきの雰囲気に合わせて
変えてます)
「なんだか少し、雲が出てきたね」
風も少し、冷たい。
(夏、どかっとした雨が降る直前て寒いよね?(・∀・;
「そういえば、夜は降るって天気予報で言ってた」
「そうなの?じゃ、急ごう」
「うん」
(中略)
スガは鞄を開けて中から着替えと、今日一日練習で使用したウェアやタオルを取り出し、それは旭が指した
籠に入れる。
(ジャージはいいか、行き帰りにしか着ないし)
(と、私は思ったんだけど、もしかして毎日洗うものなのかしら!(´▽`;
するりと両足を抜いたジャージのズボンは鞄に詰め、残った着衣を体から取り去り、籠に入れると、スガは
浴室に入った。
(するり、というところでスガさんのお肌のすべすべ感を出したかった(´▽`)
旭は二階にある自室にあがって、ジャージを脱いでハンガーにかける。鞄から、汗くさくなってしまった衣服を
(汗くさいなんて表現は美しくないとイヤがられるかしら…と思ったけど汗かいた感を出したかったので(苦笑))
取り出す。階下におり、廊下から、そっと、脱衣所の気配を探った。
(もういいかな…)
(裸を見ちゃったら失礼かなと旭は考えてるのですが、たぶんうちのスガさんそんなん気にしない(笑))
スガはもう、服を脱いで、中に入っているようだった。シャワーの流れる水音が、さあさあと聞こえる。
旭は、入るよ、と念のためひと声かけ、静かに扉を開けた。
「旭?いるの?」
「うん、洗濯しにきた」
「あ、ありがとー、ごめんね、もうすぐ出るから」
(旭を待たせてるというのもありますが、基本スガさんは風呂が早いイメージ)
「え、そんな、慌てなくても、ゆっくりでいいよ」
「ううん、出る」
「そう?じゃあ、今、ドライヤーも出しておくから」
「うん、ありがとう」
「鞄も、ついでに運んでおこうか?」
「あ、ごめん!」
旭は手にしている自分のぶんと、籠の中のスガのぶんを全自動の洗濯機に放りこみ、棚からドライヤーを取り
出すと、洗面台脇のコンセントにプラグをさす。そしてスガの鞄を手に取って。
(改めて調べたら、さすほうがコンセントじゃなくて、さしこまれるほうがコンセントだった…(苦笑))
「あれ?そういえばスガ、ジャージはどうした?」
「かばんのなかー」
「あ、そうなんだ。どうする?出してハンガーにかけておこうか?」
「あ、それは、自分でやる」
(鞄の中を見られるのはちょっと恥ずかしいスガ(笑))
「あっ、そうだな」
(旭はデリカシーのある子なのでそこらへんのことはすぐ察します)
じゃ、このまま上にもっていくから、と、旭は脱衣所から出て行った。
スガが髪や顔から雫をぬぐう。
(こう、なんか、水滴がスガさんのすべすべのキレイなお肌の上をすべってるような雰囲気を出したく…!)
誰もいない脱衣所に出て体を拭き、清潔なTシャツとハーフパンツを身に着け、ささっとドライヤーの風をあてた。
(旭はブラシも使ってブローしそうだけど、スガさんは、乾けばいい、みたいな感じ)
短い髪は、すぐ乾く。
「ふう」
さっぱり小綺麗になって脱衣所を出たスガが、旭を探してうろうろする。
(スガは旭の家に何回か泊まりにきたこともあって、それでもう家の中のことはだいたいわかっててひとりで
うろうろしたりもする…みたいな感じなんですけど…あーけどこれ本文のどこかに入れておいたほうが親切
だったね…!すいません…(;▽;)
「あさひー?」
(なんかちょっと甘えたい感じのときとかは”旭”じゃなくて”あさひ”とひらがな)
あ、ここー、と声がするほうに向かうと、そこは食卓も備え付けられた広めの台所。旭が冷蔵庫から麦茶の
(いわゆるダイニングキッチンなんですがなんか横文字使いたくなかった(苦笑))
ボトルを出しているところだった。
(中略)
旭がテーブルの上に目線を移動させる。
そこには、ぴん、ときれいにラップのかけられたおかずののった皿や、ご飯の盛られた茶碗。
(ご飯が茶碗に入っているのは、お母さんが炊飯器の中を空にして洗ってから出かけたかったから。
ところで外に出しっぱなしだけど朝炊いたご飯でも夕方まではもつよな…?とりあえずうちは大丈夫な感じ
なので冷蔵庫には入れなかったんだけど…!(´▽`; (きっと仙台は大阪より涼しいだろうし)
おかずは出かける直前(三時前後。午後遅くに家を出て夜に親戚宅に着くカンジ)に作ってるという設定に
してるのでたぶん大丈夫…だと思う(苦笑) きっとちゃんと荒熱取れてからラップもしてる(´▽`;
(中略)
旭が、階下から、ごはん一緒に食べるかー?と妹を呼ぶ。
今ちょっと具合悪いからあとで自分でやるー、と、少ししんどそうな声が、返ってきた。
(高校一年の妹が生理痛で寝てるという設定)
「えっ、だいじょうぶ?見に行ってあげたほうがいいんじゃない?」
「大丈夫だよ、自分でやるって言ってるし」
夏休みだから夜更かしでもしたんだろ、と、旭はなんでもないことのように言う。
実の兄がそう言うのなら大丈夫だろうと、スガもそれ以上は言わない。
(中略)
男ものの大きな茶碗がふたつ。旭の家を訪れたとき、何度か見た、旭の茶碗はどちらだったか。
(何度か茶碗見てる、だけじゃやはり、何度か泊まったこともある、ということのほのめかしとしては弱いかな…
精進します…(´▽`;
しばし考え、そうだこっちだと思い出し、それではないほうの茶碗に、手を伸ばす。
(自分のを先にして、旭のは出来るだけ食べる直前にあっためなおしてあげたいという愛です)
(旭には、アツアツで)
自分のぶん旭のぶんとあたため終え並べ終え。
鍋の中を玉杓子でぐるぐるかき回していたスガが、人の気配に振り向く。
(エプロンさせたかったけどただあっためなおすだけでなあ…と思い却下(苦笑))
髪をゆるく縛った旭。自分と同じように、Tシャツとハーフパンツを身につけて。
「どう?なにか手伝うことある?」
「ううん、あとは味噌汁入れてもっていくだけだから。座ってて」
(奥さんぽい感じにしたかったし、スガ自身もそういうつもりでやってる)
「そう、じゃ」
ガタリと椅子を鳴らして旭がテーブルにつく。スガが湯気のたつ椀ふたつを手に歩いてくる。
ふたりは食卓で向かい合い、箸を取った。
(テーブルと食卓、人やものが直接接触するときはテーブル、場所という意味で使いたいときは食卓、と、なんと
なく分けてますがあんまり統一性はないです。そのときそのときの雰囲気や文章のリズムによる(苦笑))
「いただきます」
そして、
「ごちそうさま」
(食事のシーン書くの嫌いじゃないけど足を絡ませるのが目的なので省略。それと、くどくなるかと思ったので
ひとつしかセリフ書いてないけど、ここはふたりで一緒に言ってるってことでお願いします…(´▽`;
手を合わせ、旭にまた冷たい麦茶を入れてもらって食休み。
(この人たちの年齢なら大丈夫かなとは思うけど、食後ちゃんと休憩しないと胃を悪くしちゃうから…(苦笑))
食事中に打ち合わせたこのあとの家事のこと。
旭は洗濯物を室内干しに、スガは食器を洗いに。よし、じゃやるか、と、立ちあがる。
(洗濯物を室内干しに、ってなんか語呂わるいなと思ったけど、かといって説明に一文使うのもなあ…という
ことで(´▽`;
各自仕事を終え、一緒に階段をのぼり、旭の部屋に入った。
(中略)
「気分転換に、ちょっと空気を入れ替えようか」
旭が立ち上がって窓を開ける。さっと入ってきた夜気が驚くほど冷たい。ひゃっ、とおかしな声をあげて、旭は
開けた窓をまたすぐ閉めた。
(夏を仙台ですごしたのって子どものころだけでもうずいぶん昔なんですけど、雨の日はけっこう寒かった覚え
ある。たぶんこれくらいは気温下がるんじゃないかなと思うんですけど、地元の方から見ておかしかったら
すいません(苦笑))
スガが、両手で自分の肩を抱く。
「そういえば、なんかちょっと、寒いかも」
「え、」
「ごめん、旭、なにか、上に着るもの貸してもらっていい?」
「いいよ、ちょっと待ってて」
壁にかけてあるジャージ。行き帰りしか着ていないとはいえ、風呂に入って綺麗になった体に羽織るのは少し
抵抗があるのだろう。タンスの中から予備の烏野黒ジャージを出してスガに渡した。
(自分で書いておいてなんだけど、ほんとはスガさんそんなこと気にしてなくて、ただ旭の服が着たかっただけ
かもしれない…(苦笑))
「ありがとな、旭」
スガがさっそく着こむ。だぶだぶと余る袖にむっとした顔をするのにふきだしてしまわないよう気をつけながら、
(旭とスガならたぶんLとMくらい差があるよね?)
旭も、七分袖のパーカをひっぱり出して腕を通した。
(中略)
しばらくして、スガが、ふあむ、と、あくびを噛み殺した。
(そういえばここ、私が眠くなってしまったんだった(´▽`;
けど、当初、眠くないスガさんが、同衾後えんえん旭と会話するので、(少し下のほうに書いてある、柔軟剤や
シャンプーのこと、キレて拗ねるとこ等)、そしてそこで収集がつかなくなって書くのを中断したりもしてたので、
もうスガさんも眠いってことにしよう、と決めて本当によかった…(´▽`;
(中略)
「俺もだよ、わかんないとこ教えてくれて、助かった」
「ふふ」
(スガさん的には実はこれが主目的でした。旭の宿題の進捗具合がちょっと心配だったんですけど、それを
そのまま言っちゃうと旭がまたしょんぼりするから、自分が困ってるから、という言い方をしたんです)
「じゃあ俺、下から布団もってくるから。スガ、悪いけど、このテーブルたたんで廊下に出しといてくれる?」
(テーブルよけないと布団敷くスペースがないので)
立った旭を、スガが見あげる。
眠いのか、少しぼんやりした顔で、それでも愛想のいい笑みを浮かべながら、うん、と、頷く。
(眠くてむにゃむにゃしてるスガさんは本当にかわいいと思うので、アタシあのとき眠くなってほんとによかった
な(´▽`)
長い袖からちらりとだけ覗く指先が、とても幼い。
(このシリーズでは、『〜のようだ』って言い回しは極力使いたくなかったんですよね。(なんでそう思ったのかは
わかんないけど(苦笑))。だから、幼い子どものようだ、にはしませんでした)
旭は思わず、しゃがんで、スガと目線の高さを合わせた。大人が、子どもにするように。
「それが終わったら、先に歯も、磨いておいて」
「うん」
(ここらへんまではまだ旭もかっこいいのにな…(´▽`;
素直に頷くのを見届け、旭は部屋を出る。
スガはテーブルの足を丁寧に折り、廊下の、邪魔にならない端のほうに立てかけると、歯ブラシを手に、とん
とんと階段をおりた。
(↑↓このスガのシーンから旭のシーンにいくところで少し時間が戻ってるんですけど、今読み返すとちょっと
わかりにくかったかも…!(゜△゜;
これだと、スガのあとから旭が階段降りたみたいですよね。反省してます…(;▽;)
スガに気づかれないよう注意しながら冷えた両手首を忙しなく擦る。先に階下におりた旭は廊下を奥に進み、
客間の襖を開ける。
息子の友人が宿泊する際、いつもここに母親が客用の布団を出しておいてくれるのだ。
(中略)
仕方がないので毛布でも、と、あちこち見渡してみても、それもない。
(スガが推測した通り、暑くなったのでクリーニングに出しました。とはいっても、実は全部じゃないんですが、
(このときみたいに急に寒くなったら困るから)出さないぶんは出さないぶんで修繕等したかったお母さんが
別のところに移してて、旭はそれを知らなかった、ということにしています。
けどこういうことって作中の登場人物が知らないと説明しにくい…(´▽`;
三人称だから出来なくはないけど、けどこの話はそこが一人称的になってることが多いし、なので登場人物の
誰のものでもない神視点の話は入れ辛くて…(苦笑))
「えっ…、どうしよう…」
自分のものを貸したくても、旭も、ベッドの上にのっているのはタオルケット一枚しかない。夏だから。
「あー…、とりあえず、もってくか…」
出されていた寝具をひと揃い、よいしょと両腕に抱える。
階段をあがって布団を自室におろしたところで、歯を磨き終えたスガが、ありがと旭、と、戻ってきた。
(なんか歯磨き長くね?(・ω・) と思ったけど、旭が布団取りに行ってる間にスガさんはテーブル畳んだりとか
しててそれからだからいいのか。ああここらへんの違和感ほんとなくすように気をつけないと…!(苦笑))
「あっ、スガごめん、上にかけるの、これしかなくてさ…」
旭がタオルケットを持ちあげて、見せる。
「探したんだけど、見つからなくて…」
困り顔の旭に、スガが明るく言う。
「大丈夫だよ、そのタオルケット、毛足長いし」
(実際そういうのがあるのかはわからないけど(苦笑)、こう、ふわふわで厚手な感じで(´▽`;
「そ、そう?」
「うん」
にこりと頷くのに、旭もほっと、胸を撫でおろす。
「もしかしたら、ふとん、クリーニングとか、綿の打ち直しに出しているのかもしれないね、夏の間にさ」
うちも出したりするよ、とスガが笑う。
「ああ、そうかも…」
「自分で敷くから。旭も歯、みがいてくれば?」
(眠たいのでもうきちんと漢字で喋れないスガさん(笑)。ひらがなにすることで舌足らずな感じ出ればなと)
「あ、うん、ありがとう」
部屋を出る旭を見送り、手にした歯磨きセットを鞄に仕舞い、スガはぼすりとタオルケットに顔をうずめた。
「柔らかい…、いい匂い…」
(作中に入れようかなと思ってたけど入れられなかった設定に、旭の妹は柔軟剤やシャンプーの香りにうるさい
というのがありまして。
タオルケットがいい匂いすることだとか、あとスガさんと旭の髪は今は同じ匂いがするね的な会話とか、させよう
かなと思ってたけどスガさんが眠たくなったし足を絡ませるのが目的なのでカット(苦笑))
そしてふかふかしている。これをしっかり首までかぶれば、寒さを辛く感じることもないだろう。
このままうとうとしてしまいそうになるのをぐっと我慢して、立ち、布団を広げて整え、旭のジャージを脱ぎ、
ひょいとハーフパンツから足を抜き、両方たたんで枕元に置く。
Tシャツと下着だけになって、ぱたとうつ伏せる。
(ジャージをハーフパンツ脱いだ時点でシャツと下着なのはわかるかなと思ったけど、ここはスガさんの格好が
どんなもんかわかっていていただかないとのちのちややこしいかなと念のため(苦笑))
綺麗に洗われ乾かされたシーツや枕カバーが、素肌にとても心地いい。
(寝ちゃいそう…)
(寒いとジャージを借りたわりにはほとんど裸で転がってるな!?(゜▽゜; とあとから気づいたけど、まあもう
眠くて寒いとかよくわかんなかったってことで許してください(´▽`;
練習疲れ、勉強疲れも手伝って、うっとりと夢見心地で枕に頬を押しつけていると、旭が戻ってきた。
「スガ?」
「ごめん、ふとんがあんまりきもちいいから、先にねっころがってた…」
「はは、いいよ、俺ももう寝る」
ほら、ちゃんと掛けないと、風邪ひくよ、と、旭が、足元にたたまれたままのタオルケットを、スガのむき出しの
腿や、薄いTシャツ一枚の背中に、するすると這わせる。
(このときはまだなにも意識してなかった、という対比で、むき出しの腿、と、そこをあえて強調してます)
「あ、ありがとう」
「どういたしまして」
旭もスガ同様、Tシャツと下着だけになり、カーテンを閉め、髪をほどき、電気を消し、ベッドに体を横たえた。
「おやすみ、スガ」
「うん、おやすみ、あさひ」
■寒い夜(こっちにおいでよ)
「おやすみ、スガ」
「うん、おやすみ、あさひ」
遮光性のないカーテン。外光が柔らかく透けて通る。薄暗い室内の中、スガは目を閉じる。
(真っ暗だと怖いので遮光性のないカーテンを使っている旭(笑))
眠りに落ちようとしたとき、衣擦れと、それからベッドがぎしりと軋む音に、また、意識が、ふわと浮上した。
(なんだ…?)
隣りのベッドが空だ。足元に人が通る気配。扉が開く音閉まっていく音。
(のちのち旭の部屋の設定が出てくるかもしれないので、それがドアでも引き戸でも対応できるように今は
『扉』という表記で統一してます(苦笑))
(トイレかな、寒いし)
うつ伏せに押し当てた耳に、枕越しに伝わるかすかな振動。それは遠のいて、聞こえなくなり、また再び耳を
(布団に横になってるときって意外と床の振動が耳に伝わってきません?)
震わせる。ああ、戻ってきた、と、スガは思った。
(中略)
じっと、耳を澄ましても、電話をかけているような人の声は聞こえない。
(なんとなく家の電話を使うものとして書いちゃったけど、小さいころから携帯電話があった世代はやっぱり
救急車も携帯で呼ぼうと思うものなのでしょうか(苦笑)(まあここはどちらにしても旭が携帯もって出ていって
ないので使うなら家の電話なんですけど))
(中略)
じじっ、とファスナーをあげる音のあと、旭がころりとベッドに横になる。壁に向かって、寒そうに、体を丸めて。
「あさひ」
(ここは甘えたいというよりも優しい柔らかい感じで)
肘で体を起こし、名前を呼ぶ。旭はわっと声を上げ、暗い中でもはっきりわかるくらい、大きく、肩を揺らした。
「ご、めんスガ。起こした?」
旭はくるりと体を半回転させてこちらを向くと、ベッドの際で腹ばいになり、おどおどとスガの顔を覗きこむ。
(ここふつうに、くるりと寝返りをうってこちらを向くと、で、よかったかもしれない…(゜▽゜;
(中略)
「うん、タオルケットいちまいじゃ、寒くて寝られないって言うから」
「そう…、えと、妹さん、旭のだけで、足りたみたい?」
「うん、寝かせて、かぶせてやったら、これで大丈夫だ、って」
(妹は、シャツとパンツだけの兄の姿にも微塵も動揺しないし、寒い中、兄のタオルケットを奪うことになっても
ちょっとは気にするけど、けど服着て寝るからいいよと言われたらまったく遠慮しない子(笑))
大丈夫、の声音が笑みを帯びる。スガも安心して、優しく、そう、よかった、と、呟いた。
(旭は笑いながら言ってるんですけど、笑ったとスガが判別できるくらい明るくはないので、声がそういう感じ
だった、という書き方にしてます)
「じゃあさ」
もし、まだ足りないようなら、今自分が使っているこれも、と、申し出ようと思ったけれど、必要ないなら。
「じゃあさ、旭」
「ん?」
「こっちで、一緒に寝よう」
(旭のベッドじゃなくてスガの布団なのは、ベッドだと落ちる危険性があるから)
「えっ?」
驚きに揺れた前髪が顔にかかる。慌しく耳にひっかけ、薄闇の中、旭はじっとスガを見つめた。
「そ、んな…、悪いよ、スガはお客さんなんだし、気にしないで、ゆっくりして。俺は大丈夫だから」
(うちの旭は別にスガさんのこととくに好きなわけじゃないのでこういう反応(苦笑))
スガが、自分の体に掛けているタオルケットをはらりとまくりあげる。
「そんな格好で寝たら、風邪ひくだろ」
「け、ど」
「いいから。早く、枕もって、こっちきて」
旭のためにあけた場所。手のひらで、ぽんとはたく。
(あけた、は、空けた、なのでしょうけど、この字だとなんか空虚な感じするかなと思ったのでひらがな(苦笑))
旭は、少し黙りこんだあと、
「じゃ、じゃあ…」
と、枕を抱えてベッドからおり、むき出しになった白いシーツの上に、おずおずと膝をついた。
「あ、旭」
「なに?」
「服、着て寝たら、たぶんちゃんと体が休まらないと思うから、それ、脱いで」
「…!」
スガは小さく笑って、旭の喉元に指で、触れ、
「もしファスナーの金具が当たったら、痛いし」
とも、付け加える。
「…わかった」
(スガさんは旭と素肌を多く出した格好でくっついて寝るのは望むところなんですけど、旭はさほどでもないので
少々微妙な反応(苦笑)
けど、そんな格好で寝たら風邪ひくとか、服着たままとリラックスできないとか、スガの言うことももっともだなとも
思うので、従ってます)
頷き、旭は枕を置いた。着こんでいたジャージを脱ぎ、くると丸くまとめてこちらはベッドに置く。
スガは満足そうに、うん、いいよ、と言った。
「それじゃ、ごめん」
「謝るなよ」
旭が、シングルサイズの布団のその半分に大きな体を小さく縮めて横たわる。
(ふたりが寝るのは大きな布団ではない、ということを言いたくてのシングルサイズ、なんですけど、けどこれ
ベッドならともかく布団には使うかな?とちょっと迷ったけど、通販のカタログにそういう記載があったからまあ
いいかなって(苦笑))
スガは苦笑しながら、タオルケットをかぶせた。
(中略)
くすくす笑いながら、スガが、旭のすくめっぱなしの肩を軽くたたく。
あたたかく、快適に眠ってもらいたいから、呼んだのだ。だからもっと甘えてくれていい。甘えさせてあげたい。
「ほら」
スガが旭を促すように、少し体をひく。
(ひっぱるときのひく、は、引く、後退するのひく、は、ひく、で統一してる、はず。たぶん…(´▽`;
「あ、うん」
旭は遠慮がちに、そろそろと、力を抜いて、体をきゅっと縮ませるのを、やめた。
「もっとこっちにこないと、布団からはみ出しちゃうだろ」
「けど、スガが」
「俺は大丈夫だから」
痩せたし、と笑って、また少し、体をひく。スガの背後は、もういくらも残っていない。それでもいい。策はある。
(あ、ここも旭菅SSの『ストレッチ』と微妙に繋がってます。けどわからなくてもさほど困らない、はず(苦笑))
「ほら、スキマが空いてると、寒いから」
(カナなのは、アニメ2クール目のOPのアーティストさんを意識したかもしれないししてないかもしれない(笑))
「うん…」
じりじりと、旭が体を動かした。うん、うん、と、スガが頷く。
(スガさんが頷いてるのは、大人が小さい子どもに、うんうんそれでいいよー、と言ってあげるみたいなそういう
ニュアンスで(苦笑))
(中略)
目を閉じて、足の甲ですねを辿っていく。うんと伸ばしてみても、せいぜい足首のあたりくらいまでだ。
「あ」
旭が小さく声をあげる。ぎくりと体を強ばらせる気配。さっと足がひかれる。
(足が冷たいと心配かけちゃうからバレたくないのです)
「う、あ、ごめん、くすぐったかった?」
スガが目を開けて、申し訳なさそうに眉尻を下げた。
「あ、う、あ、いや、うん、気に、しないで」
暗くて表情はよくわからないが、このどもり具合、目は泳ぎ冷汗ダラダラかいてる顔のときの声だ、と、スガは
思った。
「なんか、ヘンだよ」
スガはすっと息を吸いこむと、ずぼりとタオルケットに潜って逃げていった足を追う。あ、スガ、だめだって、と、
(だめだってとか受けか(苦笑)(けど旭ってこうだよなあ(苦笑))
押し殺した声で制止するのも聞かない。足を、足に、くっつけた。
「あ、冷たい」
「…っ」
すぽりとタオルケットから顔を出し、スガはもう一度、今度は旭の顔を見ながら言った。
「旭。足冷たい」
(階段、廊下、キッチンすべて板張りだからということで)
「す、す、スガの足が、あ、あったかいんだよっ」
「だとしても冷たいことには変わりないだろ」
あっ、ハイ、すみません、と、旭がしゅんと小さくなる。
「あ、ごめん、旭、怒ってるわけじゃないんだ」
そう言って、スガはまた、旭の額や頬に落ちてしまった彼の前髪を、優しく、指で払いのけた。それからその
手で旭の肩をしっかりと掴んで。
「あさひ」
「なに」
「足、かしてね」
「え?」
スガはするりと旭の脚に脚を絡め、膝の裏と膝の裏をひたとくっつけて引っぱり、自分の脚の間に引き寄せ、
はさんだ。
(実際には膝の裏と裏をぴったりとはくっつけられないでしょうけど、まあそこは雰囲気で!(´▽`;
「あ、スガ…」
(受けか(苦笑))
なにか言いたげな旭を、だめだろ、と、肩を掴んだ手に少し力を入れることで遮る。
「だめだろ、旭は、何度も跳ぶのに。冷やしたら、痛くなるかもしれない。関節」
「あ、うん、ごめん…」
「片方だけだけど、しないより、マシだと思うから…」
あ、だけど、こうすればそっちの足も少しはあったかいかな?と、スガが、上にのせているほうの足を、ときどき
はさんでいないほうの足に伸ばして、そっと触れさせてみたり、軽く擦ってみたりする。旭が小さく息をついた。
(気持ちよかったのでため息つきました)
「スガ、ごめん」
「いいよ、気づいてよかった」
(中略)
目蓋が重い、もう、目を開けていられない、とスガは思う。体に力が入らない。旭の肩に置いていた手をおろす。
おろした指先が、旭の手首に触れた。
「!」(旭のことならすぐピンとくるスガさん)
眠気が飛ぶ。目が開く。狭いふたりの間。旭の腕が逃れられる場所はない。そのまま、スガの指に触れられて
いるより他なく。
(中略)
旭の両手首をそっと手に取り、抱える。抱えて、胸に押しつける。
(胸を押し当てることで、旭が性的に自分を意識してくれないかと期待してる部分がなくもないスガさん)
「スガ、ちがうんだ」
「ちがわないよ、ごめん、旭」
補欠のセッターが、エースにこんなこと、許されない。スガは申し訳なさでいっぱいになった。泣きたい。
(中略)
あとで自分で、と言っていた、おかずや、ご飯。そういえば、テーブルの上に出したままだった。
合点がいったらしいスガに、旭は安堵して続ける。
「あれを片付けに、行ってて。いくら寒くても、夏だし、さすがに出しっぱなしはまずいかなって」
(うーん、けどこれはもうアウトかも。だいぶ時間経っちゃったしなあ(;▽;)
とりあえずこのぶんについては翌日帰ってきたお母さんが確認してみて食べられそうなら食べるし無理なら
廃棄する、という感じで)
「そうだね」
「皿と茶碗はそのまま冷蔵庫に入れられたけど」
「うん」
「鍋は入らなかったから、お椀に移して。空いた鍋は、もう今ついでに洗っちゃえと思ってさ」
「そうだったんだ」
水はちょっと冷たかったけど、けど俺、給湯器の使い方よくわからなくて。ふだん手伝いしてない、そのバチが
当たっちゃったかな、と、旭は苦笑して言う。
(スガを気遣っての嘘ではなくてガチでわからなかったという設定…なんだけど、どうだろう?男子高校生って
どこらへんまで水回りのこと理解してるもんなんだろう…(´▽`;
けど食器洗いとか頻繁にしてないのならわからないよね…?(あ、夕飯後のスガさんは水で洗ってます))
(中略)
よくないよ、と、スガは思う。片付けている音が聞こえなかったと言われて喜んでいる旭に切なくなる。
そりゃたしかに、残った夕飯を仕舞うなんてわざわざふたりですることではないだろうけど、それでもなにか、
頼って欲しかった気持ちは、あるのだ。
(それでキレて拗ねるシーンもあったけどあんまりいろいろやると収集がつかなくなるのでカット(´▽`;
しかしもう、これ以上なにかを要求して旭を困らせたくない。服を借りたせいで、と落ちこむ自分に、そうじゃない
と、鍋を洗っていたからだよと、優しい気遣いを見せてくれる旭の気持ちを、無下にしたくない。
「スガ」
「え?あ、なに?」
「手、あったかいよ。ありがとうな」
両手両足を拘束され、動かせるのはここくらい。旭は、ふふと笑って、額を、スガの前髪の生え際に、こつんと
あてた。
「あさひ」
「へへ」
「ありがとう、そう言ってもらえると、嬉しい」
嬉しい、すごく、泣き出してしまいそうなくらい。部屋が暗くて本当によかったと思う。
スガは少し笑って、返事するように軽く押し返す。旭もまた、ふふふと、今度はちょっとくすぐったそうに笑った。
(自画自賛だけどここ自分でも書いててすごいかわいくて好きです(´▽`)
「おやすみ、あさひ」
「うん、おやすみ、スガ」
(ここで終わっておけばふたりとも幸せだったね!!!(゜▽゜;
(いや、それも考えなかったわけではなかったんだけど、赤ちゃん抱いてるスガさん書きたかったから…(´▽`;
(14/07/29)
(14/08/03 加筆) |