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1997年 7月 7日 (月)


 自宅を朝7:30に出発し、まず、車で成田空港へと向かう。空港近くの駐車場に車を預けた後、バスに乗り換えて空港に入る。何度か海外旅行を経験している妻は落ち着いたものだが、私は、はじめての海外旅行、飛行機に乗るのさえ2度目という超初心者なので、これからどうすればよいのか内心ドキドキ。情けない話ではあるが、妻のリードの元で無事チェックインを済ませ、成田11:35発の全日空NH0201便でまず、ロンドン・ヒースロー空港へ向けて出発。ロンドンまで約12時間、禁煙席だったこともあり結構ツライ。(途中、我慢できず喫煙席付近で立ったまま煙草を吸っていたら、スチュワーデスさんが血相をかえてとんで来て、こっぴどく怒られてしまった。今、考えると赤面するほど恥ずかしい。)


 ヒースロー空港は街中にあるため、着陸時は急激に高度を下げる。ジェットコースターが大嫌いな妻は、目をつぶったまま私の手を握って耐えている。相当、恐かったらしい。ヒースロー空港で、ブリティッシュ・ミッドランド航空に乗り換えするのだが、思ったより広い空港だし、妻も自分たちだけでの乗り換え経験はないらしく不安が募る。長旅ですかっりニコチン欠乏症に陥っていた私は、とりあえず、ガラス張りの喫煙所の中で一服し、自分を落ち着かせる。案内板だけをたよりになんとかチェックインカウンターにたどりつき、搭乗手続きを済ませる。ヒースロー空港18:10分発のBD0727便でチューリッヒへ。チューリッヒ(クローテン空港)に20:45着。現地係員の車でホテルへ。すでに午後9時近くだというのに、外はどうみても、まだ夕方くらいの明るさ。「ヨーロッパに来たんだな」とへんな所で実感する。


 ホテルにチェックインを済ませた後、現地係員に路面電車やバスターミナルのことを質問するが、この現地係員「自分は使ったことないから」などと言い放ち、何も知らない様子。最終旅程までの全てのチケットとを我々に手渡し、「最終日に、ジュネーブに別の係員が迎えに参りますので」という言葉だけを残して、自分の仕事は終わったと言わんばかりにさっさと帰ってしまった。おいおい、仕事なんだからもうちょっと勉強しておけよ!!(怒)

       7月 8日(火)


 今日は、ルツェルン1日観光がセットされているので、バスターミナルを目指す。前の晩、ガイドブックなどでチェックした結果、路面電車で郵便局付近で降りればよい事が判明した。ホテル近くの路面電車乗り場で時刻表を見るが、何を書いてあるのかよくわからない。スイスは、はっきりした母国語というものがなく、州ごとにフランス語、ドイツ語、イタリア語、ロマンシュ語のいづれかの言語を公用語として用いている。チューリッヒはドイツ語が公用語らしいが、英語さえも満足にできないのに、ドイツ語なんて推して知るべしである。


 それでも、なんとか路面電車に乗り込み、窓の風景を目をさらのようにして眺め続けて、それらしい場所で降りる。散々歩き回ったあげく、やっとバスターミナルを見つけるが今度はどのバスに乗ればよいのかがわからない。そうこうしている内に、突然、トイレに行きたくなってしまった。バスターミナル内の公衆トイレに行くとこれが有料。昨日、両替したばかりでコインを持っていなかったので、まず、売店で「change money」などと小学生並みの英語で話し掛ける。最初は、理解してもらえなかったが、しつこくお願いを続けると、どうやら必死の形相が功を奏したらしく無事両替に成功。と思ったのもつかの間、今度はトイレの使い方がわからない。後から白人系の女性観光客が来たのでとりあえず、先を譲る。その女性観光客、先を譲ってもらったことに感謝してくれたらしく、トイレの使い方を丁寧に教えてくれた。ラッキー。しかし、人間、緊急の事態では思わぬ力を発揮するらしい。その時、なぜ、彼女が教えてくれた言葉が理解できたのか今でも不明である。(何語だったのかさえ憶えていない。)


 バスに戻ると妻が、ガイドさんらしき人と何やら話しをしている。どうも、乗るべきバスがわかったらしい。バスに乗って、ルツェルンに向けて出発。途中、大自然の風景を満喫するが、妻は長旅の疲れからかすっかり夢の中。ルツェルンに到着し、ライオン記念碑を見学した後は自由行動。2人でカペル橋を渡る。ここで、同じツアーのアジア系女性(多分?)イザベラさんと知り合いになる。彼女は1人で旅行しているらしいので、旅は道連れということで、今日1日一緒に観光することに。3人で、旧市街やホーフ教会、氷河公園などを回る。必死にイザベラさんとの会話を試みるが、なかなか言葉が通じない。ようやくわかったのは、彼女が歯医者さんで、休みを利用して1人でヨーロッパを旅行しているらしいということだけ。


 あっという間に時間は過ぎ、集合時間に。バスに戻る間に呼び込み(?)みたいな人に話し掛けられ戦々恐々とするが、イザベラさんが追い返してくれた。バスに戻り、チューリッヒへ。チューリッヒに到着すると、イザベラさんから手紙を頂き感動。イザベラさんとはここでお別れ。欧米式の挨拶で別れを惜しむ。明日は、旅の第一の目的地ユングフラウヨッホの麓の町インターラーケンへ移動だ。

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