8.さらば甲子園


「ご来場くださいまして ありがとうございました」この文字を見ると、
毎回「よし、また来年来るぞ!」という気にさせる。

 すべての試合が終わり、それを待っていたかのように雨が強くなってきた(途中から小雨は降っていた)。球場
を出て甲子園駅へ向かった。改札付近は激しい混雑となっている。観客の大半は阪神電車で家路につくの
だから当然であろう。さらにその大半は梅田(大阪)方面に向かっているので、梅田行きの電車はラッシュ時の
ような混雑になる。この時点でまだ19時前と少し時間がある。そこで反対方向の三宮(神戸)方面の電車に乗り、
三宮でちょっと1杯引っかけてから大阪に戻ることにした。

 三宮方面のホームに上がると意外と混雑している。それでも反対側のホームほどではなかった。先に急行電車
がやって来たが、とても座れそうにない。時間は掛かっても構わないので、その次の普通電車に乗った。特急や
急行なら20分ほどで三宮に到着するが、普通だと途中後続の特急などに路を譲ったりして、40分ほど掛かって
ようやく三宮に到着した。


9.アフター甲子園
 三宮に到着して、JRと阪急の高架下に集まる飲食街に向かった。寿司屋やラーメン屋が立ち並ぶのを横目
に、ガード下の串かつ屋に入った。もう何回か来ている店なので、何の気兼ねもなくゆっくりできる…はずだった。
どうも以前と雰囲気が違う気がする。カウンターに椅子がある点はともかく、それにしても何かが違う。カウンター
の上をよく見ると、ソースが入ったバットがない。本来串かつというのは、バットに入ったソースを直接浸けて、
キャベツを同じくソースに浸けてつまみながら食べるものである。それなのにソースが容器に入って置いてある。
衛生上の問題なのだろうが、やはり”串かつ通”としては物足りない。もう少し開拓する必要がありそうだ。それは
ともかく、熱戦の後の生ビールのウマいこと。串かつ6本と生ビールで1000円でお釣りがきた。一瞬計算間違い
かと思ったが、ビールが思ったより安かったようだ。ちょっと得した気分になって店を出た。

 三ノ宮(JRの駅名はこの表記)から新快速で一気に大阪に戻った。ビールと串かつでお腹が膨れたとはいえ、
まだ物足りない。軽くうどんでも食べておこうかと、以前行った立ち食いの店を目指した。ところがなかなか見つか
らない。どこにあったかもうろ覚えなので、どこを目指していいのかわからない。10分ほど大阪駅構内をウロウロ
して、ようやくその店を見つけた。月見うどんを頼んで貪るようにかきこむ。やはりうどんは透き通った汁に限る。

 腹ごしらえも済み、予め予約しておいたホテル(ホテルグランヴィア大阪)に向かった。大阪駅構内に入口が
あるそのホテルは、6年前にも泊まった大阪での”定宿”である。部屋に入るなりすぐに、浴衣に着替えてベッドに
寝転がった。実に2日ぶりに横になった瞬間である。かなり疲れがたまっていたこともあって、いつの間にか眠り
に就いていた。

今回宿泊したシングルルーム。翌朝起きたとき撮ったので、シーツにシワが寄っている。




このまま東京へと思いきや、ちょっと寄り道