「映画化」までされたこのあまりに有名な作品(現代ファンタジーの既に古典ともいうべき)について「解説」などしませんが、ひと言。
先日、その映画を観てきました。
感想は一言、「原作とは別物」で終りです。
今年の5月にフィルムを持って渡米し原作者のために試写会をし、試写終了後、ル・グゥインが、ジブリの宮崎、鈴木氏に語ったのも同じだった事を知りましたが、「別物」を認めた上で、後になって少々腹が立ってきました。
「ハリポタ」の映画化ならいざ知らず、あの「ゲド戦記」という少なくとも現代ファンタジーの「金字塔」を名前と形だけ借りて「別物」で映画化するのは、やはり許されることではないでしょう。
(「ゲド読者」はおそらく同感)
ただ、本屋としては、「この際、原作を読もう!」という人が最近続々と全巻を買っていかれる事は有り難い事です。映画を観た人も「口なおし」じゃないけれど、ぜひ本家本元の「ホンモノ」をお読みください。各巻とも読みはじめは少し抵抗があるけれど、途中から引き込まれ、その面白さ、深さ、壮大さに圧倒されとりこになります。
(J) |