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おすすめの本  〜2003年12月〜 バックナンバー
本と私 鶴見俊輔 (著) \740+税 岩波書店
岩波書店創業90年を記念して実施した原稿募集「本と私」の入選作19篇を収録した一冊。
5 月末日〆切の新聞記事を私も切り抜いて持っていたのだけれど…「本と私」あまりに近く、あまりに先が見えず残念ながら書けなかった。
少年時代の忘れ得ぬ一冊、本に囲まれた闘病生活、読書会の楽しみ――本と自分の関わりを考えてみるのにピッタリの一冊。 (2003/12/18)

急行 「北極号」 C・V・オールズバーグ (絵と文) 村上春樹 (訳) \1500+税 あすなろ書房

河出書房新社から出版されていたものが改訳版となってあすなろ書房から11月中旬に出版されました。サンタを待つ少年のもとにあらわれた白い蒸気につつまれた謎めいた汽車、急行「北極号」。そしてサンタクロースと出会う子ども達。クリスマス絵本の傑作。美しい絵本です。プレゼントにどうぞ。1986年コルデコット賞受賞。(2003/12/11 M)
花おりおり 愛蔵版  その一 その二 \2000+税 朝日新聞社刊
朝、新聞を広げると"天声人語”そして"花おりおり”に目をやっていた。なんと花の名前を知らないことか、と思いながらゆっくり花の図鑑をながめて――と心密かに思っていた。

花おりおりが一冊の本になり、11月にその二も出た。
これが楽しい。本を読んでいて"どんな花かなー”と思いつつ調べるところまでいかなかった花。ああこれなら知っている、と顔と名前が一致したときの満足感。又、見たことも聞いたこともない花もある。見慣れていた花も名前を知ると更に身近になる。 「名のない花」や「雑草という草」はないのですね。花や木や草のことを良く知っている人、尊敬します。(2003/12/8 M)
ちひろ美術館の絵本画家たち 松本 猛 (著) \2000+税 新日本出版社
松本猛さんは、いわさきちひろさんの一人息子である。ちひろさんが泣くなって3年目の1997年に世界最初の絵本美術館となる、いわさきちひろ絵本美術館(現ちひろ美術館東京)を設立。1997年、安曇野ちひろ美術館を設立し、館長に就任。

しかし、ちひろさんの息子だからこの事ができたのではない。親から自立して美術を学び、又世界中の優れた絵本原画作品の収集に力を注いでいる一人の青年の確かな足どり、眼力の養い方が語られる。21人の絵本作家の出会い、又別れ。ちひろ美術館の人気の秘密確かにここにありますね。そしてそれを超えた魅力を伝えてくれる一冊。(2003/12/8 M)
俳句力 〜ゆっくり生きる〜 山林 木造 (著) \1200+税 NHK出版
 

ふとしたきっかけで私は俳句をはじめて二ケ月ほどになります。ちょっとしたカミングアウト(大げさな!!)です。
で、俳句の本にチラリ、チラリと目がゆくのです。でもあまり影響を受けたくないので(生意気な!!)大家のものなどは遠まきにしていて、ふと目についたのが、この本。
漫画家小林木造さんがNHK俳壇誌に「俳句一年生」ということで連載をはじめ、俳句にはまり句会に参加し、吟行会に出かけの日々。築38年の木造(これが俳号)モルタルアパートに住んで25年以上。風呂なし、クーラーなしの生活。しかしアパートの前の小さな通路に咲く花、草、生き物、暮らしを緻密な四コマ漫画と俳句で豊に描いた本当にユニークな一冊です。(2003/12/6 M)

おまえうまそうだな 宮西 達也 (作・絵) \1200+税 ポプラ社
表紙いっぱいに描かれたきょうりゅうの絵。これだけで気の早い子は”これ買う”とこの本を手にとって離さない。ウム…オヌシ目が高いゾ。しかし、まって!帯をとって!見おとしそうな小さなきょうりゅう”うまそう”が主人公のなかなかひねりのきいた絵本なのです。お父さんに読んでもらってくださいね。お父さんがウルウルきちゃうこと受けあい!!です。(2003/12/6 M)
 

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