尿カルチョ

            



 某月某所のチャットで、しにをさんへの誕生日プレゼントは何がいいか、と
いう話題になりました。
 「尿がいいんじゃないか?(笑い)」ということになったのですが、それだ
けですとあのしにをさんを満足しきれないだろうと。
 そこで出てきたのが、某所で行われた伝説の『乳カルチョ』。もはや語りぐ
さになっているあの企画だったのです。
 そんなわけで、『尿カルチョ』。笑って読んで下さい(笑い)。

 登場人物は基本的に『空の境界』からです。
 式、鮮花、藤乃、橙子、黄路、霧絵、売人のお姉さん……そして、しにをさ
んのためのプラスα(笑い)の計8名です。
 黄色く染まった世界をご堪能ください(笑い)。
 なお、作成に当たってSyunsukeさんの許可は取ってあります(笑い)。
                               (のち)



※編注
 と言う事で、のちさんより頂きました。
 掲載したものか何度か確認を取った上で、この様に日の目を。
 表に出ているのちさんの素敵な作品群からは、こんな作品が出るのは不思議
かもしれませんが、のちさんは…(検閲)

 とりあえず、解答編は伏せておいて後日掲載とします。誰が誰なのか考えて
一挙八篇をお楽しみ下さい。








◆尿、いち。

 触れると名残が残っていた。弛緩しているそこを指で弄ると、彼女は溜め息
をつく。指先がいつもよりも奥へと届くのが楽しくて遊んでいると、急に手首
を掴まれた。見ると、眉を顰めて首を振る。静かな拒絶。だけど逆に、悪戯心
が芽生えてしまった。
 指の腹で強く押す。手首が痛いほど力を入れてくる。行為の最中で緩んだ涙
腺が、また解け始めている。そんな顔がとても可愛い。さらに強く押すと、今
度は力が緩んだ。
 隙を逃さず、指圧する。こりこりとする所を。また握る力が強くなったが無
視して遊ぶ。穴になっていることを、改めて知った。
 そこがどこだか、直感的に分かっていて、これから起こる事も予測できて
いた。それを促すために、今度は優しく撫ぜると、今までよりずっと強い力で
握られて、そして開いていた太ももが僕を挟んだ。
 震えるのと、溢れるのは、どちらが早かったのか。体温に暖められた液体が
僕の指を濡らす。ちょろちょろと湧き水のように出てくるそれは、彼女らしく
大人しかった。
 顔を上げると、彼女は顔を手で隠している。よっぽど恥ずかしかったのか、
薄闇の中でも首が赤く染まっているのが見て取れた。軽い嗚咽を聞きながら、
僕は暖かな後悔を噛み締めていた。







◆尿、にぃ。

 匂いが充満している。思っていたよりも結構、キツイ。その感想を口にする
前に、僕の唇は塞がれていた。
 それも当然のことだろう。僕が見たいといったものを見せてもらっているの
に、変な事を言おうとしたのだから。湯気が立つのではないと思うほどに熱を
持った液体。それが勢いよく出ている。
綺麗なアーチを作って、僕の手のひらの上で踊っていた。
 そして、終わったかと思うと、彼女の手のひらは僕のものと僕の下腹部に置
かれた。唇を塞ぎながら、擽るように弄ってくる。一瞬、唇を離して、軽く笑
みを浮かべた後、僕も、と目で促した。
 魔眼に魅入られた僕の男は、言われるがままに力を入れて急激に締りを緩く
した。少し痛みを感じる付け根から、何かが登ってくる快感。慌てて戻そうと
思ったら、今度は尿道に爪を入れられて、悲鳴を上げた。
 それと共に、僕は漏らした。飛び出したというほうが正しいかもしれない。
気がつけば白い腹に、黄色い液体が飛び込んでいた。
 彼女は薄く笑って、出ているものを見ながら、指で軽く掬い取る。そしてそ
のまま自分の唇に入れてから、唾液の混じったそれを僕にも含ませた。
 終わる頃には、僕も舌に、苦いものを味わわされてしまったのだった。







◆尿、さん。

 ほっそりとした体がシルエットになって浮かんでいる。そのまま彼女は部屋
を出て行く。どこに行くのだろうかと足音を潜めてついていったら、廊下の脇
にある小さな個室の扉にから細い明かりが見えた。
 そこがどこだか判りそうなものだったのだけど、僕はよほど寝ぼけていたの
だろう。いきなり前兆無しに、思いっきり扉を開け放してしまったのだから。
 彼女はこちらを向いて座っていて、膝を合わせてそこに手を置いていた。上
にシーツを纏っただけのほとんど全裸の格好で。
 体を重ねた後だったっけ、なんて思っていると、ちょろちょろ、という音が
聞こえて、彼女は、あ、あ、と小さな悲鳴を上げた。
 最初は小さかった水音は、あっという間に大きなものになっていく。耳を澄
ませていると、彼女は顔を真っ赤に染め上げて慌てて僕に手を伸ばしてきた。
 そうすると、腰が上がって出しているものが落ち着かなくなる。ぅぁ、なん
て可愛い声を上げてから彼女は座り、また腰を上げたりして、おろおろしてい
た。
 終わるまでの時間は、思っていたより短かったようで、だけど長く感じられ
た。緊張感溢れる時が流れた後、彼女はゆらりと立ち上がり、浅い胸を思いっ
きり開いて平手を加えてくれた。







◆尿、よん。

 情事の後、気怠い体を抱きしめあって休んでいる。触れている部分が暖かく
て、それだけで微睡みに沈んでいきそう。それなのに、彼女が僕の腕から逃げ
ようとしたので、しっかりと腕で包んでしまった。
 すると僕の胸をぽかぽか叩く。本当に嫌みたいでびっくりする。目で聞いて
みたけど、顔を伏せるだけで答えてくれない。仕方ないので腕を緩めて、さっ
きまで受け容れてくれた所を優しく撫でた。
 びくんと震えて、ばか、なんて言ってくる。どういう事なのか分からない。
よっぽど慌てているみたいで、いつもの冷静さが全くない。不思議に思いなが
らも眠気に負けて、手触りをもう一度味わうと、そこは濡れていた。
 布の下から湧いている。愛液と違って、ものすごい勢い。ぷしゃっと音を立
て、滲み出るだけでなく、裾からはみ出てきた。
 何か分からなかったけれど、彼女が手を当てているので同じようにしてあげ
る。だけど止まらず、太股にまで滴ってベッドの上に水たまりが出来てしまっ
た。
 気が付いたときにはもう終わっていて、残ったのはびしょびしょに濡れた彼
女の下半身とベッドだけ。
 どうしたものかと困って、とりあえず頭を下げてごめんと言ったら、頭を踏
みつぶされてしまった。







◆尿、ごぉ。

 白魚のようにとはこのことなのだろう。その肌は透き通ってしまいそうなほ
ど。手のひらで味わうと、それよりも、と唇を貪ってきた。
 ぎこちない口づけは、舌の使いかも知らないみたい。舌を入れてあげると、
真似するように突いてきた。
 体を見るとシーツを被って肌を隠している。勿体ないと思ったけど、恥ずか
しいのなら仕方がない。胸は触れないので、見えている下半身に手を滑らした。
 しっかりと濡れていたけど、まだ入り口は固い。もしかしたら初めてなのか
もしれない。優しくしなきゃと思ったら、積極的に腰を突き出してきた。
 スムーズとはいかないけど、中に入っていく。生暖かい肉壁が指を食べてい
く。続けていた口づけがおろそかになったので、また口の中を虐めてあげた。
 あれ、と思った時にはもう遅かった。濡れていると思ったのは、違ったよう
だ。彼女も気が付いてなかったようで、慌てて僕に被せるように手を置いてく
る。僕は、いいから、とそのままにしてあげた。
 彼女のそれは、あまり匂いがしなかった。出そうと思ったんじゃないからだ
ろう。意識するところとは別の、お漏らし。それが可愛くて、そのまま愛撫を
続けてあげると、きゅっと抱きついてくれたのだった。







◆尿、ろく。

 大人っぽいけど年下の彼女は、この手の事には疎いようだった。だから、こ
れが普通の行為だと言われてしまえば、受け容れてしまう。
 今のもその一つで、目の前でしゃがみ込んで、前を隠しながらも出そうとし
ているところだった。
 こんなことをしていても彼女は気高く美しい表情をしている。眉を顰めた顔
はやはり綺麗。少し冷めた瞳で、床に置かれた洗面器を見ながら、絞りだそう
としていた。
 頬をほのかに染めた顔に、一瞬苦悶の表情が走り、く、と溜息のような声が
漏れたと思ったら、軽い音が器の表面で弾けた。一度出たら、もう止まらない
らしく、すぐに湧き水は奔流へと変わる。
 雨漏りの音から水音へ。変化する間、僕は彼女の顔と液体に注視していた。
湯気が立つのまで見えてくれる。奇妙な興奮と臭気に包まれながら、最後まで
見守っていた。
 結構飛び跳ねていて、器の端にも水滴が付いている。床に零れそうなのを、
指で擦って無くしていく。人差し指が湿ったところで、彼女を見ると、彼女の
手も濡れていた。
 前を隠していたから、跳ねたのだろうか? 彼女は汚れた手を拭こうと布を
探していた。
 僕はそんな彼女の手を取って、ものを言わせぬままに、汚れを舐め取ってい
た。







◆尿、なな。

 くすくす笑って僕を見る。からかうような瞳孔が楽しげに揺れている。享楽
的な声で僕を虐めながらも、優しく髪の毛を撫でてくれた。
 それから押さえ込み、寝かせつけてから、顔に跨ってくる。体温よりも暖か
いものが唇に付き、まりものような感触が鼻をくすぐる。息を止めてから、ふ
ーっと吐き出すと、笑って開いてきた。
 失礼な話だけど、思っていたよりも綺麗な色。目の前で開かれたそれは、既
に濡れていた。
「いいのかな?」
 なんて聞いたら笑われた。そして目を瞑って、始めたみたい。ゆっくりと力
を込めていくのが、分かる。クレバスの入り口が少し閉まり、切れ目のところ
が持ち上がっていくので、分かる。引き絞っていく弓のようで、どこまでいく
のかな、と考えている内に、ぴゅっと吹き出てきた。
 唇は半開きだったから、溢れてしまう。慌てて開いたけれど、鼻の中に入っ
て噎せてしまった。
 そんな様子が可笑しかったのだろう。思いっきり、笑われた。でも今は、目
の前のものを飲み込むのに忙しかった。
 終わった頃にはびしょびしょで、目にも入ったらしく、涙が出てくる。目を
しばたたかせていたら、彼女は顔を近づけて、ぺろんと自分のものといっしょ
に舐めてしまった。







◆尿、はち。

 69で彼女にのしかかっている。あまりない膨らみが、腹に当たって気持ち
いい。彼女の口は男で黙らせた。こっちは女で黙らされている。押しつけられ
ている秘所はてらてらと光っていて、淫ら。息苦しいほどの匂いに圧倒されて
しまう。
 彼女が熱心にしゃぶっているのは、反撃のつもりなのだろうか? それは逆
にこちらの攻勢を強めることになる。そのことを教えてあげるために舌をもっ
と伸ばして思いっきり舐っていると、面白いものを見つけてしまった。
 ひくついていたのは孔。きゅうっと締まっているけど、舐めるとひくつく。
擦ってあげたいけど唇は届かなかったので、孔の中に入るように舌先で嬲って
あげた。
 ぢゅうぢゅう吸ってくる。男が飲み込まれていく。それに負けないようにこ
ちらも虐めていると、孔が開くとともに、苦いものが喉に飛び込んできた。
 のど仏を直撃した後、食道へと流れてくる。逆らわず、思いっきり飲んであ
げる。潮吹きかな? と思ったけど、それにしては時間が長い。ごくごくと喉
を鳴らせるほど、それには量があった。
 飲み終わったら、噛まれた。悲鳴を上げて体を上げると睨まれる。恥ずかし
かった? と聞いたら、鈍感と言われて、また噛まれてしまった。


















※解答編※

 そんなわけで解答です。
 なにぶん初めてなもので、難易度設定が分からなかったのですが(苦笑)。
 一応、作者なりの根拠を添えて。
 勿論、全体としてもそのように書いたつもりですが(苦笑)。










1.藤乃
 実は、これにはあまりそういうものが入っていません。
 対応から想定して、あとは消去法で、という想定で書きました。
 某チャットの面々はすぐに判ったみたいですが(笑い)。


2.橙子
 あとで追加した売人のお姉さんと間違えるかもしれません。
 とは言え、『魔眼』という単語に気が付けば、比較的わかりやすかったのではないかと。
 できるだけ年上の女性のようには書いていますが。


3.鮮花
 追加の秋葉はトラップということで(笑い)。
 『ほっそりとした』『浅い胸』である程度、予測できるようにしたつもりです。
 最後の平手は式とも間違える場合もあるかもしれませんね。


4.式
 最後の頭を踏みつぶすあたりでしょうか。
 あとは『ばか』ですかね。
 基本的に式、藤乃、鮮花は、どれかが決まったら消去法に、という選択をさせ
るような作りになっていると思います。


5.霧絵
 長年病院で暮らしていたので、『白い肌』『ぎこちない舌使い』(経験がなさ
そうなので)というあたりで。
 あとは、基本的に、年上ながらも経験のない女性、という感じで描きました。


6.黄路
 『大人っぽいけど年下』でしょうか。基本的にこの手の情報が少ないキャラな
ので、イメージとしては一番薄いかもしれません。
 最後に残った選択肢だから、と言う形になるんじゃないかと予想しました。
 最大の難関かもしれません。


7.売人のお姉さん
 ここら辺の並び方はどうかとも思いましたが(笑い)。
 それはともかくとして、『享楽的』と言う単語でしょうか。
 あとはお姉さんらしく描いて、橙子との差を出したつもりです。
 ここら辺はそれぞれのキャラに対する解釈が出ているかと。


8.秋葉
 トラップです(笑い)。
 実は相手も幹也ではなく、志貴なので、一人称の違い(俺、僕)が出ないよう
にしました。
 それに気が付けば、わかりやすいんじゃないかと。
 あとは胸の無さかな?(笑い)
 それと、鈍感ですか。




 そんなわけで、解答編。
 どれぐらいできたかというのは、実は問題ではなく、単純に楽しまれたら作者
としては一番嬉しいです(笑い)。
 さて、この辺で。
 それでは。

 END


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