みんな仲良く

作:しにを

            




 志貴はしばし躊躇した挙句に、ようやく言葉を口にした。
 保たれていた沈黙の空気を破るには決意と勇気とが必要だった。
 それでいて勢いだけの不用意な言葉を発してしまうのは拙い。何でもいいか
らとはならない。慎重に、考え考えしながら喋らねばならない。
 いったいこれはどういう状態なのかと問うた。そんな質問をやっと述べるた。
 なるべく平静を装っている。あるいは装おうとしている。その意図は傍から
も見て取れた。痛いほどに。
 しかし、あいにく声は志貴の思いを裏切っていた。精一杯声の震えを止めよ
うとしてはいたが、その必死さは報われず、明らかに上ずっていた。
 それでもようやく、発すべき言葉を終わりまで投げ終えた。
 少しの安堵、しかし次の瞬間には答えに対しての強い緊張感に変わる。

 志貴の必死な問いの言葉に対し、すぐには返事はなかった。
 それが決して良い予兆で無い事を、志貴は瞬時に悟った。
 もともとが疑問の態をなしてはいたが、確認作業めいた質問ではあった。
 より端的には、自分が危機的状況にあるのだよねと、恐る恐る訊ねる意図。
 そして、雄弁なる沈黙は問いの答えであった。

 即ち―――、肯定。

 では、看過し得ぬ危機に対してどう対処すればよいか。志貴は外から窺える
よりずっと激しく脳細胞を駆使し始めた。
 眉間がじんじんと熱を持つ
 しかし、何も浮かばない。
 焦りだけが生まれるが、建設的なものは誕生の予兆すらない。
 
 それは当然だっただろう。何しろ目の前にいるのはずらりと揃った面々。
 アルクェイドであり、翡翠であり、レンであり、シエルであり、琥珀であり、
シオンであり、秋葉であり……で一通り。
 ゆっくりと順々に視線を動かすのでなく、順不同に視線が舞っていた。
 それでも、いちばん怖れを感じる対象が最後に回されたのは恣意的であった
だろうか。
 とにかく、およそまとまった行動など起こさぬ面々が、揃って現れただけで
も威圧感が生じていた。極めて強い圧迫感。
 さらに、考えの読めぬ表情を一様に浮かべている。
 直接的に思い当たる節の無い事が、かえって恐怖に駆り立てる。
 むしろ皆で怒った顔をしている方がまだマシだったかもしれない。
 とにかく、何かまずい事になりそうだという予兆のみが胸に満ちてくる。

 どうすればいいだろう。
 なまじはっきりとした負い目があったり、それを責められたりしていないだ
けに、かえって思考が袋小路に向かう。
 謝ればよいのか。でも、何についてを?
 と、志貴が無言の圧迫に限界を迎えそうになった時に、すっと秋葉が一歩前
に出て口を開いた。
 にこりと微笑む様は、救いの女神のそれにも見えて、束の間志貴は安堵する。
 そう、安堵する。
 束の間だけ。

「皆で兄さんを愛する事にしました」

 端的にそれだけを声にすると秋葉は口を閉じた。
 先ほどと同じ慈母の如き笑みを浮かべたまま。
 それなのに、志貴はぞくりとした。
 秋葉の言葉を噛み砕きつつ、視線を左右に走らせる。
 アルクェイドが頷いている。シエルが頷いている。
 翡翠も琥珀も。レンもシオンも。
 一様に、にこやかに、志貴に笑顔を向けている。
 意思の統一の確認をして、しかしそれが理解できない。
 何だろうこれはと志貴は呆然とした。
 そして窮じた挙句に秋葉を見つめると、それを待っていたようなタイミング
で、秋葉が再び柔らかい声を出した。

「もう一度言いましょうか。
 皆で兄さんを愛する事にしました」
「皆で?」

 やはり理解できない。
 志貴の戸惑いに対し、秋葉はまた言葉を口にした。

「そうです。兄さんを同時に愛するのです。皆で、一緒に」
 
 それが合図。
 抵抗する間もなく、ふいに志貴の視界が奪われた。
 複数の手の所業。
 魔眼封じが取り去られる。
 恐慌を起こしかけた志貴の眼が掌で塞がれる。
 そして、その幾つもの目隠しは、柔らかい布に代わった。
 拘束は眼だけでなく、全身に。
 手足も何も、全て誰かの手がまとわりついている。
 きつく押さえつけられている訳ではない。しかし、何十本もにも感じられる
手がそこかしこに絡んでいる。
 そもそも抵抗を完全に無効化する拘束は、アルクェイドやシオンならば簡単
な事だった。
 こうされると、志貴としてはおとなしくしているより他は無い。
 身動きままならぬ拘束はそのままに、他の手が志貴の体に触れる。
 手に、足に。肩に、胸に、腹に、腰に。
 布越しの愛撫にも似た柔らかさ、くすぐったさ。
 志貴はたまらず身悶えするが、逃れる事は出来ない。
 
 やがて、そこかしこに触れるだけだった手が動きを変えた。
 シャツの合わせに、ベルトに、ジッパーに。
 志貴の着ていたものが取り外されていく。
 ボタンが外され、袖を脱がされ、ジッパーが音を立て、ずるずると腿を厚手
の布が動いていく。
 瞬く間に、何もかもが志貴の身から離れてしまった。
 シャツもズボンも、下着も、靴下すら。

 略奪行為の終わりを持って、一旦彼女らの手は引っ込んだ。
 動転から少しだけ正気を取り戻し、志貴は小さく抗議を、あるいは控え目な
異議申し立てをしようと試みた。
 彼女らの誰に対しても、自分の裸の姿を見せた事はある。
 恥ずかしがる相手に対して誇示するような真似すらした。
 けれど、ぐるりと囲まれているであろう状態、しかも目隠しでどうなってい
るのかわからない状態。
 その中にあって、一人身包み剥がされた姿になっている。
 これは志貴を心細くさせていた。
 何やら熱っぽい視線がそこかしこに絡んでいるらしい気配を感じるだけに。
 しかし、志貴の言葉への直接的な言語による反応は無い。
 ただ、溜息や、感に堪えないような呼気が志貴の耳に届くだけ。
 それは、むしろ志貴に恐怖をうっすりと感じさせる。
 普段なれば雄々しき姿を見せる屹立が、縮こまってしまうほど。

「ああ、志貴、こんなになっちゃって」
「慰めてあげなくてはいけませんね、遠野くんを」

 やっと声が聞こえた。
 けれど、それは志貴の問いに答えたというより、無視しての会話ではなかっ
たろうか。
 志貴がなおも声を出そうとした時だった。
 それは始まった。

 再びの手の襲来。
 無数の手が体に這いずり始める。
 先のように衣服に守られてはいない。
 剥き出しの肌。何もかもを晒した状態。
 胸をすべる柔らかい手。
 乳首をつんつんと突付く指先。
 脇腹をそっと嬲るように軽く撫でる掌。
 マッサージするように足を腿をほぐす手の動き。
 内腿を探るように撫でてくる指。
 シーツと背の間を滑る手。
 頬を撫で、耳を弄ぶように弄る指。
 喉を軽く引っかくように滑る爪。
 そうこうしているうちに手の動きが放埓さを増していく。
 胸から足までを縦断したり、右手から左手へと伝ってったり。
 その為、手だけでなく、腕が触れる。
 腕だけでなく、柔らかい胸が触れてくる。
 何人もの女体が重なるように志貴の体に触れてくる。
 柔らかい胸。
 張りのある大きな胸。
 可愛い小さな膨らみ。
 乳房とは違うつんと突き出た硬さ。
 布越しではあったが、その甘い感触は志貴に不安も何も忘れさせていく。
 さっきのような柔らかくもはっきりとした拘束とは違うが、今も振り払おう
とも無理だろう、そんな気分が芽生える。
 この甘美な檻から、好き好んで逃げ出すのか。少なくとも積極的意志はいつ
の間にか消え去っていた。

 しかし、それだけくんずほぐれつの様であれば、下にいる志貴はかなりの重
みを、圧迫を受ける筈。しかし、不思議と志貴に苦しい感じはない。
 確かに軽い重みは感じるものの、それは密着のアクセント程度。
 まるで、志貴の体に触れていない部分は存在していないような軽やかさ。
 故にまったく苦痛は感じない。
 ただただ、決して慣れる事無く次々と触れる肌の感触も何も違う、甘美なる
接触を味わい続けるだけ。
 僅かな違和感も疑問も、不安と共に消え去っていった。
 それを反映して、体も変化を遂げていく。

 これまで不自然に何の干渉も受けていなかったペニス。
 既に触れれば達しそうなほどの漲りを見せていた。

「そろそろ、志貴も物足りなくなってきた事でしょう」
「そうね、兄さんは慎み深いから自分から何とかしろなんて仰らないけど」

 そんな事はないと反論しても良かったが、その少女達の声に潜む艶に志貴は
黙ったままでいた。
 待っていれば、何かがもたらされるとわかっていた。
 きっと期待していて間違いでない何か。
 そして、それは正しく報われた。

 直立してひくひくとしたペニスを根本から、上へと向ける指。
 その幹を支える指。
 そして、真上からやって来た、濡れた温かい感触。
 鈴口から垂れた先触れで濡れた亀頭を、張っている亀頭の括れを、優しく舐
め探る舌の快美感。
 後は、どうなっていったのか志貴にも全ては掴めなかった。
 ただただ、先ほどまでとは違う局所への愛撫が繰り返されていった。
 無数の手と口とによる淫技が重ねられていった。

 役割分担で言えば、先端の部分はアルクェイドと秋葉なのであろう。
 亀頭の表面をぬらぬらとさらに唾液を塗りたくっている。
 裏筋を丹念に舌先で擦り上げているのは翡翠の舌。
 幹を交互に唇で吸いつつ、上がり下がりしているのは琥珀とシエル。
 根本から睾丸までを音を立てながら啄ばみ舐めているのはシオン。左側のど
ことなく弱さを感じるのはレンだろう。
 唇と舌だけでなく、誰のものとも知らぬ無数の指が触れている。
 揉みくちゃにされるような指の動きと、柔らかな口戯。
 無数の唾液と、さんざんこぼしてきた志貴の先触れ液が混じる。
 ぬちゃぬちゃと音が響く。

 ない混ぜになった混沌たる悦楽に、志貴は呻き声を上げた。
 しかし動きは止まらない。
 クライマックスへ向け、さらに加速する。

 性器のありとあらゆるところを、愛撫されながらも、唯一残されていた先端。
 傷口にも似た鈴口が、ぷくんと開く。
 
 どびゅ、ぴゅるる、ぴゅゅるるる……。

 それまで受けた快楽の総量に比例するような、爆発のような迸り。
 ほぼ、真上に向けられたペニスから、滝の逆流の如く精液が噴射し続けた。

 ぴちゃ、ぴちゃ、ぴちゃ。
 ちゅる、ちゅるる。
 ぺろ、ちゅぷ、ちううーー。
 
 幾つもの似た音が、到る所で聞こえる。
 足で、手で。
 胸で、腿で。
 腰で、腹で。
 何より、真上に飛んでそのまま落ちるに到ったモノが一番多かった陰部に。
 無数の触手が群がっていくように。
 全ての舌が、精液を舐め取っている。
 全ての唇が、精液を吸い取っている。
 綺麗にしたら次へ。より多く付着している処へ。
 誰にも邪魔されぬ処へ。
 射精後の甘い痺れが上乗せされていく。
 もう少しで苦痛に転じる一歩手前の、何ともいえぬ心地よさ。
 志貴は時折堪えきれず声を上げながら、存分にその悦楽を享受していた。

 とりあえずの満足を得たのか、それとも一滴たりとも残っていない状態とな
って諦めたのか。
 志貴の股間を生ぬるく濡らしていた群れは遠ざかった。
 荒く息を吐きつつも、志貴は小休止を取る。
 ひとり虚脱している志貴を、周りの面々はさらに追い立てるような真似はし
なかった。
 離れてしまっている訳ではない。
 腕や腿、胸や頬の柔らかさが志貴のつま先から頭まで触れている。
 ただそれは、志貴をなだめるような癒すような動き。
 揺りかごの如き休まりを志貴は得ていた。

 このまま休んで眠りにつきたいという思いが生まれる。
 それはそれで甘美なる誘惑。
 けれど、それを阻む存在が二つ。
 ひとつは他ならぬ志貴自身。
 女体に揺られ、心地よい魅惑の匂いに包まれ、股間のものは早くも次の刺激
を求めようとしていた。
 そしてもうひとつは、その回復を見て、囁きあい、明らかに様子の変わった
周りの面々。

「今度は、わたし達が志貴さんに楽しませて頂いてもよろしいですよね?」

 誰への問いだろうか。
 志貴へか、あるいはこの家の主へか。
 しかし、特に答えはない。
 答えは無いが、特に気にされる事は無かった。
 自明の理のように、志貴を置き去りにしての会話が始まった。

「最初は公平に味わいましたけど」
「後は早い者勝ちと言いますか」
「好きにしましょう」
「どうしましょうかねー」
「志貴さま、お望みの事があれば仰って下さい」
「凄い、またあんなに、志貴のが」
「……」
「さあさ、最初はどうしましょうね」
「慌ててはダメですよ、まずは……」

 言葉の応酬はそこまで。
 志貴の体に緊張が走った。自分に殺到するようなアルクェイドや琥珀らの姿
を想像して。
 だが、そんな騒動は何も起こらない。意外に思っている志貴の耳に、何かの
音がした。
 布が擦れる音。
 パサリという音。
 体の動いている音。

 ああ、着ている物を脱いでいるんだ。
 さっきまでは自分だけが全裸だったけど、今は……。
 否応無く志貴は脳裏に思い浮かべた。
 一人一人であれば、それこそ隅々まで見た事のある、それぞれに魅力的な彼
女達の肢体を。
 素晴らしいラインを誇り、輝く白い肌が眩しいアルクェイド。
 ボリュームではそれに勝るとも劣らず、肉感的な魅力のシエル。
 数字上では二人に完敗なれど、別種の魅力となまめかしい肌を持つ秋葉。
 小さめながらバランスのよいスタイル、恥かしげな表情が堪らない翡翠。
 似た姿ながら、まったく違う艶やかさを見せて目を楽しませる琥珀。
 いたいけな少女の姿でありながら、間違いなく女であると示すレン。
 普段の理知的な姿からは信じがたい、男を惹きつける姿態のシオン。
 その彼女らが一同に会している。
 想像しても、想像しきれない。
 そうだ、ひと目でも、この目で……。

 しかし、志貴が手を動かそうとした一瞬前。
 準備が終わったのであろう。
 殺到した。
 四方八方から。
 志貴の到る所へと。
 手が、指が、口が、腕が。
 見えていても志貴には自分がどうなっているのかわからない程に。
 無数の触手にまとわり付かれ、弄ばれるかのごとく。
 ただ、ただ、志貴の体が求められていた。

 さっきとはどこか動きが変わっている。
 手で胸に触れる、性器に触れる、そんな行為は同じ。
 だが、ある者は志貴の乳首を舐めている。
 前振り無く舌をはねさせ、唇で摘む。その度に志貴が反応するのにくすくす
と笑う。
 舌先で転がされるのに順応すると、歯で甘噛みしてみたりもする。
 柔らかく志貴を撫で、包む手もまた違う。
 志貴の漲ったものの熱さを、大きさを確かめるようにそっと握ったまま止ま
ったり。
 反った強靭さや硬さを確かめるように指で押し、突付き、撫でてみたり。
 何本かの指は、尻の谷間をくすぐり、肛門にちょんちょんと触れる。
 志貴に楽しませて貰うというより、志貴で楽しむ行為。
 しかし同時にそれは志貴にとっても大きな喜びであった。
 むずむずとする感覚。体の自由を半ば奪われ、目隠しをされ、好きに弄ばれ
ている状態。それでいながら体には甘美な刺激。
 思わず喘ぐと、その声も吐息も吸われてしまう。
 代わりに甘い唾液が舌伝いに注がれ、志貴は躊躇い無く飲み下す。
 睾丸を複数の手で争うように弄られ、二つの球をもみくちゃにされるのが堪
らなく興奮を誘う。
 
「舐めて下さい、遠野くん」

 柔らかく濡れたもの。
 かろうじて触れない距離。
 目を塞がれた志貴には見えないが、息の当たる感じが、独特の匂いが告げる。
 口元近くをに何かが覆っているのを知覚できた。
 何より、ぽたりと口に落ちる蜜液の感触。
 もしも視覚が活きていたとしたら、志貴を飲み込まんばかりに迫るのが見え
ただろう。
 真っ赤に充血して、既にもう滴り落ちるほどに濡らしたいやらしい秘裂が広
がっているのが。
 志貴は言われるままに舌を差し出した。
 しかし何も触れない。
 けれどもう少しという気配を感じて、もっと舌を伸ばす。
 果たして、濡れた柔肉が志貴を迎える。
 ぬるぬるとして、生々しくも甘い香りとも味ともつかぬ刺激が舌から伝わる。
 志貴は首を上げて舌を伸ばしつつ、上へと動かした。
 粘膜とは違う感触、そして何かちょこんと飛び出た僅かに硬いもの。
 志貴は、そこを中心的に舌先で弄った。

「ああ、遠野くん。いい、いいです、もっと……」
「あ、ずるい」

 ふっとその皮を被った肉の突起が遠ざかり、また戻った。
 同じように志貴は弄ぶが、すぐにさっきのものとは違うと悟る。
 匂いも、味も、形も、何もかも違う。
 視覚を奪われて集中している今は、はっきりとわかる。
 今触れている肉芽は、さっきより突き出た感じがした。
 舌で舐め、唇にも触れたので、擦るように動かしてみた。

「転がしちゃやだあ」

 拒絶のようで、その声は嬌声となって甘く響く。
 アルクェイドの声。
 しかし、逆に志貴は誘われるように舌先で肉芽をくすぐる。
 甘い声が弾ける。
 決して拒否などではない、歓喜の声。
 その証拠に、アルクェイドは離れるどころかもっと押し付けてくる。
 志貴は鼻面を濡らしながら、そこを優しく甘噛みした。
 悲鳴混じりの甘い声。

「次は……」

 アルクェイドもすっと去り、また別の匂い、別の感触が志貴に迫る。
 志貴は新たな欲望を持って、シエルとアルクェイドの愛液に濡れた舌を伸ば
した。舌の粘膜と女性器の粘膜が触れ合う。
 舌が温かい熱を感じる。
 僅かな空間に満ちる濃厚な牝の匂いを感じる。
 ぴちゃと少し音を立てると、もぞもぞと腰が動く。
 入れ替わる新しい誰か。
 僅かに触れる恥毛の感触。剃り落としてまた生え始めたそれは確か……。
 それもまた、変わる。
 まだほとんど潤みのない媚肉が押し当てられる。

 そうしている間、ただ顔だけで接触している訳ではない。
 周りから触れられている。
 無数の手、無数の指。
 もちろんここには一人や二人ではなく、片手の指では足らぬほどの数の少女
がいる。
 だが、それ以上に体に触れる指や手の数を多く感じていた。
 そもそも、動き自体があまりにも入り組んでいる。
 快楽の中で、志貴の心に僅かに疑念が生じる。

 これはシエルの唇。
 では同時に脇腹をくすぐる舌は誰のものだ。
 足の指を厭う事無くしゃぶっている双子は、何故に同じくくすぐったい耳朶
を競うように舌で愛撫しているのか。
 何本の手があれば、こんな事が可能だろう。
 ただ、同時に志貴は体のどこに触れる手にも違和感を持っていなかった。
 どれも、馴染みのもの。
 翡翠であり、アルクェイドであり、シオンであり。
 しかし、どんな状態で。
 どんな不自然な体勢で。
 まるで手だけがずるずると伸びたり増えたりしているのか。
 自分は秋葉達ではなく、違ったものに好きにされているのではないか。
 快楽の最中の僅かな放埓な思考の流れが、志貴の頭の中に何か得体の知れな
いものを描き出そうとした。
 
「兄さん」

 そのタイミングで甘く囁き、柔らかい唇が押し当てられる。
 舌が絡み合い、妹の唾液がとろりと志貴の舌に甘く広がると、無駄な思考は
溶け消えていった。
 ただ快楽の虜となって何も考えずに悦びに浸っていたくなる。
 しかしまだ僅かに燻っている。
 本当に、血の通った手に触れられているのか。そんな疑問。

 手を広げ、僅かに自由な手首を動かす。
 それをどう取ったのか、腕に絡んでいた手が外れ、志貴の掌に這い寄った。
 志貴は小さな手の感触を覚えると、誰かかはわからないその手を握り締めた。
 安堵が生じる。
 それは確かに誰かの手。
 手だけでは無い。
 その先に繋がる腕が、体が感じられる。
 馬鹿馬鹿しい夢想は消える。
 志貴は手を口元に近づけ、口付けした。
 そのまま、指を咥える。
 手の持ち主の声が弾ける。
 翡翠だったかと志貴は心の中で呟き、その細い指を舐めしゃぶり続けた。
 志貴の残った手や足までも、ただ遊んではいない。
 濡れたあたたかい処へ導かれ、柔らかい膨らみに誘われる。
 志貴がしたのとは逆にキャンディーのように舐められしゃぶられもする。
 
 そして、どれだけ経ったのだろう。
 志貴の股間を弄っていた混沌たる手の群れの動きが止まった。
 ただ一人の手のみが残る。

「こんどはこちらで志貴さんを」

 琥珀の声が耳元で囁く。
 と、同時に、天を突く屹立の先に触れる熱く濡れた感触。
 眼を奪われているが為に、より鋭敏に感じる。
 確かにこれは琥珀だと、志貴は確信する。
 きつく、それでいて柔らかく包み込む相反する膣道には覚えがあった。
 ずぶずぶと飲み込んでいくのは、琥珀のそこも既に濡れて蕩けるほどになっ
ているのだろう。

 息が荒げられ、甘く洩らす声が志貴の耳に届く。
 ぐいと、腰を上に。僅かな動きだが、完全に自分の動きだけに徹していた琥
珀が悲鳴を洩らす。
 力が抜けたのか、そのまま串刺しにするように志貴は琥珀を貫いた。
 脱力したように琥珀はじっとしているが、それでも秘裂は勝手に動くかのよ
うに志貴に絡む。
 
「志貴さま。次は、わたしにもお情けを」

 翡翠の声。
 琥珀の腰が上がると同時に翡翠に飲みこまれる。ほとんど間髪入れず。
 普段は挿入するのに、それなりの手順が必要なのにと、志貴は少しいぶかし
げに考え……すぐに脳裏から消し去った。
 琥珀の後だけに感じられる翡翠ならではの感触。
 遥かにこなれていない初々しさがある。
 必死でしがみつくようで、隘路の締め付けぶりがまるで初めてのよう。
 琥珀とはまるで違っていて、それでもどこか似た部分が感じられる。あるい
はそんな気がする。

「私もお願いします、志貴」

 慣れていないという点では翡翠に勝るとも劣らないシオンの初々しい秘裂が
取って代わる。
 痛みの耐性や、こういう点でも学び己が物としようとする姿勢故に、琥珀の
ようにリードしようとは試みている。
 けれど、どこかぎこちなさと、やはり捨てきれぬ戸惑いがあり、それがまた
志貴には可愛く感じられる。
 そろそろと体重を掛けてシオンの腰が沈むのを、ただただ堪能する。
 なかの粒々になったところに亀頭が擦れるのが身震いするほど気持ちよい。

 そして、シオンもまた、しばし志貴を悦ばせると、離れてしまう。
 代わりに、レンが入る。
 あまりにも狭すぎる感覚。最初はうまくいかないで先端を滑らせていた。
 痛いほどなのに、それかまた快美感に転じていく。
 貫かれているレンとて決して楽ではあるまい。
 なのに健気に動いている。
 きつきつで身動きままならぬ膣道を志貴は自分の動きでなく、行き来する。

 次は秋葉が。そして……。
 どんどん続いていく。
 一巡すると、また順不同で。
 志貴はただ寝転んでいるだけ。それしかできない。
 それなのに、今までに無いような異常で、それでいて圧倒的である快楽を与
えられ続けていた。
 どうやったらそんなに入れ替わり立ち代りで挿入が出来るのだろうか。
 呻き声を洩らし、快感に身を捩りながらも、志貴は頭の片隅でそう考える。
 あくまで片隅ではあったが。
 他の部分はそんな些細な事でなく目の前の重大事に向けられていた。
 一人一人決して同じ物が無い谷間と膣を比べる事。そして甘美なる感触と生
み出される快感を味わう事に。
 
 異常なほどの興奮。
 さっき放っているとはいえ、いかに次々入れ替わるとはいえ、それぞれが魅
惑の体験。
 とっくに誰かの中に激しく射精していて当然だった。
 しかし終わらない。漲り、びくびくと根本から震えている有り様なのに、最
後までは至らない。 
 何かの薬の力だろうか。それとも誰かの力が働いているのか。
 志貴は切れ切れの思考で考えようとしてうまくいかず、結局放棄してしまう。
 射精寸前にまで到る悦楽を延々と与えられ続ける蛇の生殺し。しかしながら
それが苦痛ではない。緩急のつけ方が絶妙で、圧倒的な心地よさが続く状態。
 そんな中で余計な事など頭に浮かべていられなかった。
 ただ、こうしていられる限りいつまでも波に揺られる木の葉のように翻弄さ
れ続けた方が良い。
 志貴は愛撫に身悶えを余儀なくされていた。
 また入れ替わった誰かの膣の締め付けに。脇腹をくすぐったくない程度に撫
でられる羽のようなタッチに。柔らかい舌が思いもよらぬ処を蹂躙する様に。
 それはいつまででも続けていたくなる愉悦、快美。
 そうだ、こうしていたい。
 何でも構わない。
 だから、もっと、ずっと……。
 志貴は歓喜の中でそう思った。
 
 けれど、それでも終わりは近づいてきた。
 志貴の声が跳ねる。
 断続的に感触が変わり続け、もう限界だった。
 ふっと、誰かの濡れた肉襞が志貴のペニスを根本から擦った。
 ぬめぬめと幹を上へと。
 くびれにまとわりつくように、傘の反った部分をさらに反らせるように。
 大量に糸引きつつ先端をくすぐり、そしてそのままちゅぽんと抜け出る。
 完全に直立したペニスが根本から揺れる。
 何人分かの愛液が、ペニスを葛で包んだように濡れ光らせていた。

 切なそうな志貴の声が口から洩れる。
 絶頂を直前に迎えた状態にあったのに、温かく濡れた狭間から追い出されて
しまった。その境遇への悲嘆。
 びくんと動く肉の棒も、強く抗議をしている。
 
「独り占めは不公平ですからね。志貴さん、ちょっと待っていて下さい」
「そうです、兄さん。皆で兄さんを」
「たっぷりと喜ばせますよ、志貴」

 その声が志貴の顔の近くで聞こえているうちに、もう志貴のものは彼女らに
よって弄ばれ始めていた。
 先ほどまでとは違う行為によって。
 ペニスに触れた柔らかいもの。
 その柔らかさに、何か別のものが加わる。
 唇の感触であり、舌の踊る感触。
 誰のものと志貴が思い巡らす間に、答えは不明になった。
 増えていた。一つでなく二つに、そして二つから三つに。
 自分達の膣液と、志貴自身の洩らした腺液にどろどろのペニス。
 それを厭う事無く、ゼリーかマシュマロのようなお菓子を思わせる唇が張り
付き、動いている。
 擦るように唇が這い、舌が舐め、ちゅっちゅっと吸い上げる。
 根本を。幹を。くびれを。亀頭を。裏筋を。
 どの感触も志貴を溶かしていく。口と鼻から洩れる呼気、甘い声が、ペニス
の回りを渦巻く。
 幹を這う唇に、小刻みなキスをされる。
 横咥えするように唇に挟まれ、しゃぶられる。
 唾液を塗りたくるように、舌で大きく舐め回される。
 千差万別とも思える動きで、幹がほぼ何処もかしこも刺激を受けている。
 深く吸い込まれ、喉奥を付くようにして口戯を受けるよりは、密着度が少な
い筈。なのに、そんな事を感じさせない。
 ただし、上部の鋭敏なる部分には刺激が足りない。
 幹の刺激により漲り、先端の穴よりちゅぷちゅぷと透明な液を零し、傘状の
表面をてらてらと光らせている。
 そこは、今は誰の手も、いや誰の舌も触れていない。

 既に志貴が味わっているとろけるような快美におさおさ劣らない柔らかい感
触が触れた。それも一つでなく、同時に二つ。
 また、別な唇が触れてきた。
 幹も傘もなく動く唇の隙間に入り込むように、舐め吸い付く。
 今この瞬間も堪能している二人のものともまた違っているのがわかる。
 麻痺するほどに快感が持続しているのに、より鋭敏になったように、新たな
ぬめりに息を荒げる。

 さらに、加わる。
 もう、幹も亀頭も唇で埋めつくされていたが、まだ残った部分。
 根本の少し下。
 グロテスクでもあり、珍妙でもある部分。
 ぷらんとする玉袋に、花のような可憐な唇が押し当てられた。
 皺を全て湿らせるように舌が這う。
 軽く啄ばみ、玩具のように引っ張ってみせる。
 袋に執着したと思うと、一転してそそり立ったペニスの根本と、芯が埋もれ
た部分を丹念に舌で探りもする。
 四人の唾液が伝い落ちるのも厭わず、ぺろりと舐めてしまう。
 そして、示し合わせたように、二人でぶら下がる睾丸を口に含む。
 堪らず悲鳴を上げる志貴。
 二人は構わず、陰毛を鼻に擦るようにして、もごもごとその歪んだ柔らかい
球体を舌で転がし、軽く吸う。
 それは、少しばかりの圧迫による痛みを与え、恐怖にも繋がっていく。
 しかし、同時にそれは異種の快感を志貴の体に湧き起こさせていった。
 ぞくぞくするような快感。
 そもそも、その温かく濡れた口でじゅぷじゅぷと唾液に包まれているのは何
とも気持ちよいものだった。
 しかも、ただぬるま湯に浸るのでなく、舌で弄られ、頬や顎の内側で絶えず
刺激される。
 間違って肉へと歯を立てられたり、潰されかけたら、悶絶する痛みが襲うの
は確か。だが、そんな怖れはまた、身震いを伴う陶酔へと到らせる。

 しばし無秩序な秩序とも言うべき七人がかりでの口戯に志貴は翻弄され続け
たが、その動きに変化をが生じた。
 七つの唇が志貴の幹に集中する。
 幹だけを覆うように、環を作るように密集する。
 言わば唇と舌で作られた甘美なる締め付け、狭道。
 それだけでも堪らない、今までに感じた事もないような快美感が志貴の腰全
体を痺れさせる。
 しかも、それは単なる締め付けだけではない。
 うねうねと自ら動き、擦りあげる、熱く、濡れた、異種の性道。
 そう、唇はそれぞれが志貴の幹を吸いつつ上へ下へと動いてた。
 それが七つ、同じく動いている。
 志貴はほとんど動けない。
 激しく動くのは、膣壁であり、襞であり、陰唇であった。
 同時に根本へ、先端へと、志貴をそれそぞれ愛撫しつつ全体としての動きを
とる。
 膣道を行き来する動きが、限界寸前のペニスを突き入れ戻す動きが、志貴は
じっとしていて行われている。
 一糸乱れぬとはいかない。
 しかし、僅かな不調和までもアクセントになっていた。
 
 何回。何十回。
 その異種の快美の果てに、志貴は激しく精を放った。
 何度も射精寸前にまで到った果ての果て。
 精液の迸りは、何度となく続いた。
 恐らくは、皆、顔に弾けたものにぐっしょりとなっていただろう。
 しかし志貴が激しく放ち終わってなお、唇による後戯は、ゆるゆると続けら
れていた。
 爆発したような満足感と、全て空っぽになったような喪失感。
 志貴は快感の残滓を堪能しつつ、下半身をさせるままに、彼女らに委ねて脱
力していた。

 そうしていると、志貴だけでなく、周りの女性陣も快楽追及の動きを止めた。
 それは、志貴を気遣ってでもあっただろうが、今の爆発的な射精の余波、あ
るいは連鎖のせいもあったろう。
 満足げな吐息。何かを堪え、そしてそれが破れた甘い声。志貴の名を呟く夢
見心地な声。
 それだけで満たされ、なかには一緒に絶頂を迎えた者もいたのだろう。
 視覚が遮断されているが故に、他の感覚が鋭敏になっている志貴には、ぼん
やりとしつつもそれが感じられた。
 声や息だけではない。
 甘い匂い。生々しい女を感じさせる匂い。
 触れている肌の熱さ。
 こすりつける太ももの濡れて糸引く感触。
 
 見てみたいなと志貴は思った。
 どんな状態だろう。
 満足そうに横たわる彼女達を眺めるのは、自分が満足させた異性を確かめる
のは、男としての満足感をいつも感じさせた。
 今回はほぼ受身だったとは言え、シオンやレン、翡翠まで一堂に会して折り
伏している状態。
 それを眼で確認するのは、堪らないだろう。

 荒い息がようやく整ったが、周りはまだ倒れたまま。
 強引にしがみつかれた手を払って目隠しを外しても良いのだが、何となく躊
躇われる。
 でもちょっとだけでも……と考えていると、ふと、志貴は目の拘束が緩くな
っているのに気がついた。
 目隠しされてから、いろいろと顔を動かしたり振ったりしている。
 その為だろうか。
 もっとも緩んだとてまだ、視界はふさがれている。
 だが、顔を強く振ればずれ落ちそうだった。
 それならば自らの手で毟り取った事にはならないだろうと志貴は考えた。
 せめてひと目だけでも。志貴はその誘惑に耐えられなかった。
 
 ずるりと目隠しがずれた。
 半ばは隠れているものの、上目遣いで顔を上にすれば回りが見て取れる。

 さあ、秋葉は二人の時のように無防備に歓喜を露わにしているのか、それと
も澄ましているのか。
 犬猿たる間柄のアルクェイドとシエルはどうなっているのか。
 翡翠と琥珀の姉妹は互いの性交の跡を眺めあっているのか。
 シオンはどうだ。普段の理性を束の間無秩序な快楽に委ねているのか。
 レンは、さっきいっぱい吐き出した精液を嬉しそうに舐めていたのだろうか。

 既に志貴の頭からは、この信じがたい饗宴の最中に何度か湧き起こった疑問
は消え去っていた。
 信じがたいと言うより、ありえないと思える行為の数々。
 とても七人だけでは追いつかぬような愛撫。
 そして七人共には実行不能な幾つかの淫戯。
 その矛盾はどういう形で整合が取られているのか。

 志貴の眼に、彼女らの姿が目に入る。
 彼女ら?
 そう呼んでも間違いではないだろう。
 志貴の眼が大きく開かれる。
 いつの間にか、彼女ら、あるいは彼女は陶酔から回復していた。
 笑う、彼女ら。
 そして彼女らの、彼女らの無数の……。
 志貴を再び求めて。
 それはさながら……。

 志貴の口から絶叫が洩れた。















「夢か……」

 ぼんやりと志貴は呟いた。
 まだ、局部が締め付けられている気配にぎょっとして視線を向けた。
 理由は明快。レンを貫いたままだった。
 小さな体が志貴に乗ったまま。それでいて深く繋がっている。
 そんな状態のままで眠ってしまったのか。
 それとも、先に寝入った志貴に対し、レンの方から結合を求めたのか。
 確かめようにも、レンもそのままで可愛い寝息を立てていた。

「もしかして、レンがさっきの……?
 いや、レンも一緒に寝ちゃったみたいだしな。
 おっと」

 志貴はレンの体を押えながら、深く結合したペニスを抜いた。
 ずっと収まっていたからだろう。
 抜く動きに強い抵抗がかかる。
 むず痒くもぞくりとくる快感が背筋に走った。
 なんとか結合を解くと、まだ勃起しているペニスに掻き出されるように、ご
ぽりと白い粘液が一緒にこぼれだした。

「眠ったまま出しちゃったかな?」

 そうだとすると、これも夢精になるのか。
 ならないよな……、なんだか馬鹿みたいな。
 それより、あの夢だよ。
 なんであんな夢を。
 そう志貴はいぶかしむ。
 
「いや、あんな夢も見るよな」

 片手で眠ったままのレンの体をそっと離したものの、志貴の体はまだ自由に
なっていなかった。
 もう一方の手をアルクェイドとシエルとが共にしっかりと掴んでいる。
 ぴたりと体を密着させていて、二人の胸に押しつぶされている状態。
 足には、琥珀が絡んでいた。
 他に、秋葉達もその辺に倒れ伏しているのだろうと志貴にはわかっていた。
 何がどうなったのかも定かならぬ入れ替わり立ち代りの終わり無き一夜。
 それが色濃く夢に現れたのだとすれば。
 何ら淫夢を見る事に不思議は無い。
 淫夢だただろうか。
 ふと志貴の心に疑問が湧く。
 しかし、それも束の間。

「もう少し眠っておこう」

 ふぁと欠伸をすると志貴は眼を瞑った。
 すぐに、呼吸は静かになり、やがて寝息となっていった。

  了
 











―――あとがき

 本作は、某所での触手モノのお祭りに寄稿したものの、手直し版です。
 ある意味卑怯な夢のお話です。でも夢ならではこそのお話に……なってい
るかな。なっているといいなあ。
 とりあえず文章だから成り立つけど、絵とはなり得ないような光景にした
つもりです。
 何しろ書いた本人にもどうなっているのかよくわかりません。

 そもそも触手モノなんでしょうか。
 ただ、イメージは「Gガンダム」のDG細胞大暴走なんですけど。
 うねうねといろいろな部分が……。

 お楽しみ頂ければ幸いです

  by しにを(2003/12/16 → 2005/11/24)


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