天抜き 其の十一
五百一「作れって言うから作ったのに」
式 「……なんだ、これは?」
鮮花「酷いものですね、兄さん」
式 「どこをどうやれば、こんな色になるんだ。何を入れたんだ」
鮮花「一人暮らしをしているのだから、もう少し料理も出来るのかと思っ
てたけど、うーん」
式 「黙ってフライパン眺めて火を止めるだけだって、もっとマシな焼き
加減になるだろうな、これなら」
鮮花「変に凝った物を作って感心させようとか思っていたのでしょうね」
幹也「……わかったよ。じゃあ、代わりに出前でも取るから」
式 「誰が食べないって言った?」
鮮花「そうです。批評をしているだけです」
幹也「うーん?」
橙子「楽しい連中だな」(頑として幹也の料理を断り、コーヒーのみで)
シエル先輩お誕生日おめでとう編
五百二「あるいは1、2、3、たくさん」
志貴 「誕生日おめでとう、シエル先輩」
シエル「遠野くん……」
志貴 「ささやかだけど、お祝いしよう」
シエル「嬉しいです。
ところで、蝋燭は何本用意したんです?」(やや鬼気を湛え始めつつ)
志貴 「あ、1本にしたよ」(後ろを向いて気づかずがさごそと)
先輩が、先輩になってからの初めての誕生日だから」
シエル「え……」(意外な答えに呆然と)
志貴 「どうしたの?」
シエル「なんでもありません。…………ありがとう、遠野くん」
五百三「なんたら成皿」
志貴 「はい。カレー出来たよ」
シエル「遠野くんの手作りなんて嬉しいですねえ」
志貴 「あまり上出来じゃないけどね」
シエル「カレー許容は大きいですから、問題ないです。
それより、ダメですか?」
志貴 「あ、さっきの?
火傷するから嫌です」(あっさりと)
シエル「そうですよね」
五百四「一度きりじゃないから」
志貴 「ごめんね、たいしたプレゼントじゃなくて」
シエル「そんな事ありません。
こんなに嬉しく誕生日を迎えられて。
好きな人におめでとうと言って貰って……」
志貴 「ああ、泣かないでよ。
……当たり前の事なのにね」
シエル「そうですよね」
志貴 「回数を重ねて、本当に当たり前にしようよ」
シエル「はい。
それでも、毎回、嬉しくて幸せだとは思いますけどね」
五百五「また別なお祝いの姿」
志貴 「今日は何でもしてあげるよ。
普段、口に出来ないでいる事とか遠慮せずに」
シエル「そうですか? それではですね……」
:
:
:
志貴 「…………」(放心)
シエル「あの、遠野くん、お水ですけど……」
志貴 「ひ、ひいいぃぃぃッッッ」
シエル「ああ。やり過ぎたかなあ。
でも遠野くんだってあんなに喜んで……」
志貴 「うぁ…あ……」(ボタンを締めようとするが、何度となく失敗)
...以上です。
五百六ノ一「VSワラキア:何故飛ぶ」作:荒田 影さん
志貴「……一つ聞くけど」
ワラ「言ってみたまえ。
質問している余裕があるのならな」
志貴「どういう理屈で浮いてるんだ、お前」
ワラ「愚問だな。君に我らほどの知もないとはいえ、
想像から理論を創造できない者に未来を描くことなどできぬよ。
この私闘の未来も、所詮は計算の至る所か……」
志貴「……いいから答えろ、赤眼のタ○リ(※本家人気投票アイコン参照)」
ワラ「その例えは……いや、いいだろう。
君は浮遊に疑問を持っているようだが、
情報に重さがあると思うのかね?
事象へと変じ、物質との関わりを断たれたが故に、
私は重力の影響が薄いのだよ。
全くというわけではないがね」
志貴「――つまり、軽い男?」
ワラ「その言い方はやめたまえッッ!」
五百六ノ二「VSワラキア2:軽いな」作:荒田 影さん
シオン「ネロ・カオス、七夜志貴、遠野秋葉、
アルクェイド・ブリュンスタッド……。
噂に流されるタタリとしてのあなたは、
確かに軽い男のようです――」
ワラ 「カ、カットカットカットーーッ!!
すでに意味を取り違えているではないかッッ!!」
シオン「――しかも、男女の別なく」
志貴 「ううわっ! こっち来るなッッ!!」
五百六ノ三「VSワラキア3:逃げ」作:荒田 影さん
ワラ 「ク――好きなように嘲るがいい。
軽薄であろうがあるまいが、
その口は間もなく閉ざされるのだからな」
志貴 「あ、逃げたな」
シオン「論議から逃げましたねタタリ」
橙子 「――目的のない逃走と目的のある逃走。
一般に前者を浮遊と呼ぶ。
ならば最初から逃げていたというべきだな」
「「「誰ッ!?」」」
五百七ノ一「体液といっても成分が重要」作:がんさん
(編註:裏紫苑祭の「深夜の訪問者」など読むと味わいが増すかと……)
シオン「死徒が血液を必要とするのは、壊れてゆく遺伝情報を補充するため
とされています。しかし、人間の血液の血球のうち,赤血球と血小板
には核がなく,核 DNA を補充するための役には立ちません。」
シオン「ここで、味覚というものは、その生命が必要とするものをより美味
と感じるよう進化しているのが基本です。つまり、死徒にとってより
『美味しい』のは、遺伝情報の密度が高い体液であるのが妥当なので
す。」
シオン「ただし、密度が高いだけでは『味』が良いだけであり、十分な量が
なければ満足感を得ることはできないでしょう。」
シオン「そこで志貴にお願いしたいことなのですが、とりあえず私の分とし
て 100 ml 程の白…… 志貴?」
五百七ノ二「ご協力をお願いします」作:がんさん
シオン「志貴には逃げられてしまったのです。」
レン (……)
シオン「貴方から、志貴に頼んでみてはもらえないでしょうか?」
レン (……)
シオン「なお、志貴は疲労のため、睡眠時間が 53 分長くなると予想されま
す。ご協力願えませんか?」
レン こく
五百七ノ三「白衣の天使達、その蠱惑の微笑み」作:がんさん
シオン「あれだけ逃げ回っていたくせに、朱鷺恵嬢とレンさんが看護婦服を
着ただけで嬉々として捕まるとはどういうことなのか。志貴の行動は、
理解に苦しみます。」
五百七ノ四「ご協力ありがとうございました」作:がんさん
シオン「白血球成分献血ですが、それがなにか?」
五百八「罪と業」作:hitoroさん
ぱたんと日記を閉じる。
「私が私でなくなっていく」
「以前に醒めたのはいつだったか」
「それすらもはや覚えていない」
「分かっている、これが・・・これこそが遠野の業」
「罪を犯した私はどうなっても構わない」
「幼い子供を陵辱する狂った男に未来〈サキ〉はない」
「―――だがせめて、四季と秋葉だけは幸せになって貰いたいものだ・・・」
「もはや叶わぬ夢かも知れぬが・・・」
この二日後、遠野槙久はその命を終えた。
五百九「まあ高ければ良いわけでも……」
シエル「遠野くんのどこが良いのかですか?
そうですねえ、確かに足し算方式だとちょっと点が辛くなりますね。
高得点とはとてもとても……。
でもまあそんな計算では表せない処が魅力でしょうかね」
五百十「共通の話題」
志貴「あ、秋葉帰って来た……ってシエル先輩と一緒か、珍しいなあ。
話も弾んでいるみたいだし、あれで結構仲良いのかな。
ちょっと迎えに行って来るね」
琥珀「はい。お茶の用意しておきますね。
……。
自分達を置いてとっとと帰宅してしまった誰かさんを俎上に載せての
話が盛り上がっていたんじゃないか、とかは全然考えていないんでしょ
うねえ。まあ、志貴さんらしいですけど」
五百十一ノ一「VSメカヒスイ:メカっ!?」作:荒田 影さん
MH (ウィーーン……)
志貴 「琥珀さん……なんで、こんな――」
琥珀 「いやですねぇ。今更ですよ、志貴さん。
計画は一度走り出したら、もう止まらないんです」
志貴 「だからって、これは無いじゃないか!
だって琥珀さん――」
シオン「――志貴、無駄です。どのパターンを計算しても、
彼女は徹底抗戦の姿勢を崩しません」
琥珀 「ええ、そちらの方の言う通り。
ほら、もう動き出しちゃいますし……」
志貴 「違うッッ!! 俺はそんなことが言いたいんじゃないッッ!!」
シオン「――志貴?」
志貴 「だって……だって琥珀さん、あんた――」
(“メカ”ヒスイを差しつつ)
志貴 「――あんた“薬剤師”のはずだろッッ!!?」
琥珀 「それも今更ですよ〜♪」
五百十一ノニ「VSメカヒスイ2:めかっ!?」作:荒田 影さん
シオン「落ち着いてください、志貴。
彼女はタタリのバックアップを受けているんです」
志貴 「いくらなんでも、もともと無い技能を使えるわけ無いじゃないか!
……いや、もし琥珀さんがそっちに明るかったとしても、
こんな短期間であんな見事な二足歩行ロボットを作れるはずが――」
シオン「――ですから。落ち着いて考えてください。
志貴、あなたも公園で体験したはずです。
切り裂かれたゴミ袋が人の死体になったでしょう?」
志貴 「つまり、あれはそう見えてる何かだって言うのか!?
けど、あれは動いてるんだっ!!
琥珀さんの言うことを聞いて、自分の意志で動いて、
こっちを攻撃してこれるようなものなんて――」
じょに〜「きしゃーーっ!!」
志・シ((――“アレ”かッッ!!))
五百十一ノ三「VSメカヒスイ3:めかぁ!?」作:荒田 影さん
志貴 「い、いやちょっと待った!!
いくらなんでも“アレ”を人の形に見間違えるなんて……」
シオン「確かに――動きが違いすぎます」
志貴 「……と、いうより“アレ”を翡翠と見間違えたなんて思いたくない……」
シオン「しかし、そうすると他に候補は――」
MH 「ワタシ・ハ・ヒスイ・デス。
ニセモノデハ・アリマ・セン――」
志・シ「「まさか」」
五百十ニノ一「安産毛布・発覚」作:がんさん
秋葉「せめて、理由だけでも聞かせてくれないかしら?」
蒼香「……妊娠した」
秋葉「えぇっ?」
秋葉「ちょっと、蒼香。毛布に潜っている場合じゃないわよ。相手は誰っ?
ってそれよりまず、出てきなさい、蒼香っ。蒼香っ。」
五百十ニノニ「安産毛布・運行」作:がんさん
蒼香「毛布ごと簀巻きにしておまえさんの屋敷に連行か。こっちは妊婦なんだ
から、少しは優しくしてほしいが?」
秋葉「馬鹿言っていないで! あそこなら誰にも知られずに堕ろせるわ。」
蒼香「……」
秋葉「事情は今は聞かないわ。今晩、あなたが眠っている間にすべて終わって
いるから、話は明日の朝にしましょう。」
蒼香「……」
五百十ニノ三「安産毛布・恫喝」作:がんさん
秋葉「……という訳なのです。兄さんの力で『殺して』もらえませんか。」
志貴「秋葉っ、気安くそんな言葉を口にするな!」
秋葉「す、すみません、兄さん。でも……」
志貴「とりあえず蒼香さんと話をさせてもらえないかな。女性には聞かれたく
ないこともあるだろうし。逆に男に話したくないことは、後で琥珀さん
に頼むとして。」
秋葉「分かりました。じゃあ、兄さん。蒼香を頼みます。」
五百十ニノ四「安産毛布・再会」作:がんさん
志貴「秋葉の親友だったんだ……」
蒼香「遠野の『兄さん』だったとはな……」
志貴「君のこと、ずいぶん探したよ。」
蒼香「あたしは会いたくなかったね。」
志貴「俺の子供。」
蒼香「違う! あんたなんかの子供なんかじゃないっ。あんたみたいな唐変木
なんか…… あんたみたいな…… あんた……」
志貴「蒼香ちゃん。」
蒼香「ぅわあああああああああああああああぁぁぁぁ。」
五百十ニノ五「安産毛布・選択」作:がんさん
志貴「どうしたい? 蒼香ちゃんが望むなら、俺なら、痛みもなく記憶すら消
して無かったことにしてあげられる。」
蒼香「あんたはどうしたいんだ。」
志貴「蒼香ちゃんが幸せになれるのが、俺の希望だよ。」
蒼香「そうか、なら……」
五百十ニノ六「安産毛布・命」作:がんさん
七夜「お母さん、この毛布ってなんなの?」
蒼香「それは、母さんの思い出なの。母さんの大親友と、七夜のお父さんとの
思い出なの。」
蒼香「七夜がまだお腹の中にいたときにね、母さんがお父さんに『お姫様抱っ
こしてほしい』っていったら、お父さんったら、『お腹を冷やすといけ
ないから』ってこの毛布を巻いたまま抱っこしてくれてね。もう、抱っ
こなんだか、蓑虫なんだか。(くす)」
七夜「えへへー、お父さんも、七夜のことが大事だったってことだよね?」
蒼香「ええ。七夜にも、お父さんみたいな素敵な人が現れるわよ。きっと。」
五百十三「金米糖」
橙子「ほう、珍しいな」
幹也「貰い物ですけど」
橙子「この素朴な味わいは良いものだな。
ところで幹也、この金米糖たらしめる要素を無くすには、とんがった部
分を取ってしまう方法、削ったり舐め溶かしたりするのと、逆にとんがっ
た部分の周りを埋めてしまう方法とがある」
幹也「そうですね。……で、それが?」
橙子「…………」
幹也「橙子さん?
もしかして何か含蓄ある事を言おうとして浮かばなかったとか……」
橙子「……」(顔を背ける)
五百十四「のすたるじー」
志貴「そうだなあ、給食のカレーもあれはあれで美味しかったな。
後は、カレーシチューとか言ったっけ、うーん、有彦でもいれば憶えて
いるかもしれないけど、そーいうのがありましたよ。
あれは外ではちょっとお目にかかれないかもしれないな。
あの、先輩……、さすがにその格好は無理があるから」
五百十五「強さだけが条件じゃないものの」
アルク「面白い映画だったねー」
シエル「話に深みのない娯楽大作でしたけど、それだけに何も考えずに観てて
楽しかったのは確かですね」
アルク「ヒロインが何度もピンチになってはらはらしちゃった」
シエル「その度に、主人公が颯爽と登場して」
アルク「うん、それでヒロインを助けて……、いいよねえ」
シエル「女の子の憧れみたいな処はありますよね」
志貴 「そう、意味ありげな眼で見られても。
翡翠や琥珀さんならともかく、俺よりずっと……」
五百十六「葉桜」作:のちさん
アルク「ほら、こういうのも風情があるっていうじゃない」
秋葉 「そうですよ、新緑の強さがとても良いじゃありませんか」
琥珀 「ええ、この逞しさは、満開の時にはありませんから」
翡翠 「次への、一歩を踏み出す強さ、ですね」
シエル「……皆さん、何故私を見ながら言うんですか?」
他一同「……さあ?」
シエル「わ、私はまだ散っていません、散ってませんったら!」
他一同「えー」
五百十七「世紀の発明」作:のちさん
アルク「ほら、これで大丈夫だよね?」
志貴 「……」
アルク「前の時は道具がなかったから、ご飯、炊けなかったけど」
志貴 「……」
アルク「ちゃーんと、専門店で買ってきたんだもん」
志貴 「……」
アルク「ね、ね、ね? 作ってよ、ね?」
志貴 「……できるか、この、ばかおんなー!」
かまど、お釜、薪、団扇を前にして。
五百十八「黄金の国」作:のちさん
アルク「だーかーら、牛乳を飲むの!」
シエル「違います! フルーツ牛乳です!」
シオン「ふむ」
アルク「Tシャツにタオル、短パンこれは絶対!」
シエル「いいえ、浴衣です!」
シオン「ふむ」
志貴 「……それで、その荷物?」
シオン「ええ、温泉を堪能するための七つ道具だそうですが」
志貴 「……日本はまだ、間違って伝わっているんだなあ……」
五百十九「世界色々」作:のちさん
アルク「ごちそうさま」
志貴 「さすがに、現地の人だな。綺麗に食べる」
アルク「そう? でも私、人じゃないけど」
シオン「これは、こうやって……」
志貴 「ふーん、なるほど。いろんな料理があるもんだなあ」
シオン「私も、日本に来て驚きの連続でした」
琥珀 「やっぱり、和食は落ち着きますねー」
志貴 「うん、でも箸の使い方とか上手だね」
琥珀 「やだ、誉めても何もでませんよ?」
シエル「どうかしましたか?」
志貴 「……いえ、なんでも」
五百二十「秘密の花園」作:のちさん
蒼香「……ま、そんなもんだ」
羽居「えー? まだまだだよー?」
秋葉「ちょっと、二人とも!」
志貴「もう二度と、行くもんか。女子校なんて……」
五百二十一「のたのた進むのが」
晶 「あれ、志貴さんは行列嫌いなんですか」
志貴「そうだね。待つの自体は平気だけど、どうも好きじゃない」
晶 「わたしは好きなんですよ。
そこでしか手に入らないかもしれないモノを求めて、もしか
してダメかもって不安を打ち消しながら少しずつ進んで、あと
少しって時のワクワク感と手にした時の感激……、嗚呼」
志貴「ふーん、そんなに凄いものなんだね、アキラちやんには。
そうだね、それなら好きになるかもしれない」
晶 「はい(何を求めてかは、口が裂けても言えないけど……)」
五百二十ニ「白地に薄い黒とか」
アルク「ねえ、これどうかな」
シエル「どれ……、センスが無いですね、あなたは」
アルク「ええー。じゃあシエルはどれが良いって言うのよ」
シエル「これなんか、まだシンプルだけど映えると思いますよ。
または、意外とこういうのも」
アルク「うん……、そうね。なるほど。
でも、もう少し薄手のやつの方がいいかなあ」
シエル「そうですね。あまり露骨だと興醒めですけど……」
秋葉 「何を目的にという点は置いておくとして……、何故わざわ
ざ私のいる前でこれ見よがしにランジェリーの通販カタログ
の品定めなんてしなくちゃならないんです!」
五百二十三「魂と肉体の糧として」
シエル「ああ、満足。
私はカレーがある限り生きていけそう」
志貴 「うん、論理的には正しい」
五百二十四「クロネコの宅急便」作:水晶宮夢源さん
志貴「ん?何だい、レン?えっ?咥えて運んでくれ?何で?」
レン(何か期待に満ちた目で)こくこく
五百二十五「ネコふんづけちゃったら」作:水晶宮夢源さん
志貴「あのさぁ、レン」
レン(?)
志貴「レンはネコ化したとき、服はどうしてるの?」
レン(///!)
琥珀「あら、志貴さん。どうしたんです?ソレ・・・・今お薬出しますね」
五百二十六ノ一「おしながき」作:水晶宮夢源さん
志貴「ん?レン、何を持って来たんだい?」
レン(少し赤くなった顔で紙を渡す)
志貴「何々?」
そこには、身近にいる女の人全員の名前が
志貴「・・・・・これって・・・・淫夢用の?」
レン(こくこく)
五百二十六ノニ「選択」作:水晶宮夢源さん
志貴(・・・・どうしろと・・・・んっ?何か端っこに小さく書かれて・・・・)
レン(ジ――)
志貴(くすっ)「それじゃあ、このレン≠頼もうかな?」
レン(次の瞬間、顔を真紅に染めて)こくこく
五百二十七「人としての不安」作:のちさん
琥珀エンド後、春も終わりの頃
琥珀「ふう、これで、最後っと」
琥珀「ようやく捲き終わりました」
琥珀「……でも、ちゃんと、育つんでしょうか……」
琥珀「ううん……きっと、大丈夫ですよね」
琥珀「ね、志貴さん」
五百二十八「汚れる仕事」作:のちさん
翡翠グッドエンド後
七夜「よいっしょっと……」
翡翠「あ、それは私が」
七夜「いいの? ゴミ出しだから、汚れちゃうよ?」
翡翠「うん、これからは、私もやるから」
七夜「……そう? それなら、お願いしちゃいましょうか」
翡翠「うん、姉さんも、一緒に、ね」
五百二十九「春眠暁に」作:のちさん
朝
レン「くー」
昼
レン「くー」
夜
レン「くー」
志貴「俺も猫になりたい……」
五百三十「家宝」作:のちさん
シエル「な、な、何をしてるんですか!」
アルク「何って、生活費を作ってるのよ」
シエル「それらを売ってですか!?」
アルク「そうだけど?」
シエル「ああ、人類の宝が……」
アルク「? あ、そうそれじゃ、それで売るわ」
シエル「あー! 待ちなさい!」
アルク「それじゃ、またねー」
シエル「あ、ああ、あ……」
五百三十一「手伝い」作:のちさん
志貴 「ほら、お前は台所やっておけよ」
アルク「うん、志貴は洗濯物お願いねー」
志貴 「洗濯……物?」
アルク「うん、ほら」
志貴 「全部同じ服じゃないか」
アルク「お気に入りだもん」
志貴 「……」
五百三十二「定番」作:のちさん
志貴「琥珀さん、これはやめようよ」
琥珀「えー、和式でいいじゃないですかー」
志貴「この立派なトイレにこれはちょっと」
琥珀「そうですかねー?」
壁に掛かる、日めくりカレンダーを見て。
五百三十三「連休明けのお父さん」作:のちさん
有彦「よう遠野、久しぶりだな!」
志貴「ああ……」
有彦「どうした、連休中はゆっくり休むんじゃなかったのか?」
志貴「うちには、相手をしなきゃならないやつらが沢山いるんだよ……」
五百三十四「季節感」作:のちさん
橙子「暑苦しい」
鮮花「たまには、ねえ……」
式 「洗濯が面倒なんじゃないか?」
幹也「?」
長袖の黒一色姿で。
五百三十五「季節」作:のちさん
四季 「やっぱり、繁殖に上げたりするのか?」
ロア 「親子分けもするのか?」
さつき「発情期もあるの?」
ネロ 「む……」
五百三十六「未成年」作:のちさん
アルク「やっぱり、ここは」
秋葉 「ええ、そうですね」
シオン「実際、その通りですし」
翡翠 「見た目からしても」
琥珀 「引率者ですものね」
シエル「……納得いきません!」
五百三十七「乱れ和服」
秋葉「な、なに、どうしたの、その姿」
琥珀「志貴さんに、無理やり……」
秋葉「なんですって…」(立ち上がりかけ)
琥珀「……」
秋葉「…無理やりどうされたのかしら?」(ふと、振り向き)
琥珀「ええと……」
秋葉「ど・う・さ・れ・た・の・か・し・ら?」
五百三十八「無口で没頭して」
アルク「あ、妹」
秋葉 「だから、そうでは……、で、どうなさったんです?」
アルク「志貴、いないんだもの」
秋葉 「兄さん、出掛けたのですか、もう……」
アルク「せっかくおみやげ持って来たのに」
秋葉 「おみやげ?」
アルク「うん、もう最後だからって公園で呼び止められたんだ。
妹でもいいや、ほら」
秋葉 「あら?」(物珍しげに)
志貴 「ただいまあ。
……なんだ、二人して俯いて?
天津甘栗?」
五百三十九「立つな、振り向くな、喋るな」
アルク「さあ、次はどれに乗ろうかな。
あれ、志貴ったらスピード出るアトラクションとかダメ?
もう疲れた顔して……、大丈夫?」
志貴 「……おまえが羽目外して、ひやひやさせなきゃな」
五百四十「遊びだと思うとペンキ塗りも楽しく」
志貴「これが義務だとけっこう地獄かもなあ」(ふと律動の動きを止めて)
五百四十一「所詮は…ね」
秋葉「敵の敵は味方って言うけど、本当かしら」
琥珀「違いますよ」(即座に)
五百四十ニ「ふとやってみたくならない?」
志貴 「よし……。
意外と上手くできたかな。
ありがとう、シオン、変な頼み聞いてくれて。
え、なんだ秋葉。
口ごもってないで……、おまえも三つ編みにして欲しい?
兄さんが嫌じゃないならって、いいよ。
ほら、じゃあここ座って」
短髪S「ずるい……」
五百四十三ノ一「最後の夜」作:天戯恭介さん
志貴 「……朱鷺恵さん」
朱鷺恵「なに……志貴君」
志貴 「気持ち……これでも変わらない?」
朱鷺恵「……ええ」
志貴 「そう……」(翳りを秘めた笑みを浮かべる。)
朱鷺恵「ありがとう志貴君……愛してるわ」
志貴 「――――――なら!!」(熱情をぶつけるような悲痛な声)
朱鷺恵「ごめんなさい……私これ以上貴方の気持ち受け取れないの」
志貴 「……………。」(やりきれないような表情をする)
朱鷺恵「幸せになって志貴君……私も、幸せになるから……」
(何かに耐えるような表情の朱鷺恵に何も言えなくなる志貴)
五百四十三ノニ「決心」作:天戯恭介さん
志貴「………………。」(ふてくされた顔)
有彦「……んで、君はふられて泣きに家に来たと……」
志貴「別にふられてなんかねーよ」(無理矢理表情を作る)
有彦「やめてくれよ、そのモテモテ君にしかできない悲痛な顔する
の……腹立つぜ」
志貴「悪かったな……」
一子「ホントだな、今の有間は見てて腹が立つな」
志貴「イチゴさん……」
一子「惚れた女が他の男に取られるのを黙って見てる奴は男じゃね
ーんだ、男ならバシッと決めろバシッと!!」
志貴「イチゴさん……でも俺……」
一子「フン、こういう時は頭で考えるものじゃない…有間、躰で考
えろ……」
志貴「……ありがとう一子さん」
(何かを吹っ切り、決意したような笑み)
五百四十三ノ三「迷走」作:天戯恭介さん
宗玄 「のお、朱鷺恵……本当にいいのか?」
(娘のウエディングドレスを見ながら)
朱鷺恵「何が?」
宗玄 「わしはあの小僧と結婚するとばかり思ってたんだが……」
(落胆した顔をする)
朱鷺恵「……じゃあ、気が変わって今から志貴君と結婚するって言
ったらどうする?」
宗玄 「……娘をよろしく頼むと頭を下げるよ……」(真顔で)
朱鷺恵「……お父さん」(困った顔をする)
五百四十三ノ四「突撃」作:天戯恭介さん
牧師が誓いの言葉を述べていく
牧師(何故かネロ)「――貴方は永遠に妻、朱鷺恵を愛することを
誓いますか?」
久我峰「誓います」
ネロ 「では、朱鷺恵――貴女は……」
ぶおおおおおん!!キキキーーーーーー!!どっかああああああん!!
式場の閉じられた扉から激しいエキゾーストノートを轟かせ一台
の車が扉を突き破って現れた。
秋葉 「あ、あの車……まさか」
翡翠 「う、うそ……」(唖然)
琥珀 「志貴……さん?」
車種はMR2(SW20)
ぐっしゃぐっしゃになったMR2が式場に乱入してきて唖然とす
る参加者
朱鷺恵「………嘘、ここまで」(思わず涙ぐむ)
MR2のドアを開け、志貴が出てきた。
志貴 「……あんたを振り向かせるまでどれだけかかったと思って
るんだ!!
もう、知らない、お前の気持ちなんか知るもんか!!」
朱鷺恵「志貴君……」(涙がポロポロ零れ出す)
志貴 「あんたが嫌がっても俺は言い続けるよ……何度でも!!」
「愛してるって!!」
朱鷺恵「う……志貴ーーーーーーーー!!」(感極まって走り出す)
志貴 「朱鷺恵ーーーーーーーーーーー!!」(両手を広げる)
そして志貴の胸に飛び込む朱鷺恵……
朱鷺恵「ごめんなさい、もう離れたりしないわ!!」
志貴 「ああ、もう俺はお前を離したりなんかしない!!」
LOVELOVEモード全開の二人を呆れながら……。
久我峰含む一同『やってらんね〜〜〜!!』
五百四十四「その拳に込めしもの」
志貴「都古ちゃんは何で拳法の修行なんてしているの?」
都古「強くなりたいから」
志貴「そう」
都古「嫌?」
志貴「そんな事は無いけど、女の子だしなあ」
都古「おにいちゃんが言ってくれたら……止める」
志貴「俺が? 何をかなあ」
都古「言わない(言ったら意味無いから。
だから自分の手で取り戻すの、絶対に)」
五百四十五「カレーうどんに付き物の悲劇」
シエル「今日はカレーうどんの日ですからね。
朝から楽しみにしていたんですよ」(割り箸ほきん)
志貴 「そうなんだ(本当に嬉しそうだなあ)」
シエル「おうどんで食べるのもまた味わい深いですよね」
志貴 「俺も好きですよ。ただ、カレーうどんは気をつけていても、
汁がはねて……って、先輩ッ」
シエル「はい?」(宙を舞う飛滴を尽く受け止めつつ)
志貴 「いえ、何でもないです」(ずずずーーッ)
五百四十六ノ一「飼い主に似るとか」
橙子「……ふむ。お見事、合格だ。
しかし理解が早いな、鮮花は」
鮮花「ありがとうございます。
苦労しているから、嬉しいです」
橙子「そうだな、努力している様はよくわかる」
鮮花「これまで何でもさほど労せずにこなしてきましたから。
だから、凄く新鮮です」
橙子「嫌味に聞こえないな。
私もそうだったな、小さい頃から」
鮮花「そうなんですか」
橙子「ああ。その辺はさすが師弟だ、似ているな」
鮮花「……はい」(ちょっと同意をためらうように)
五百四十六ノニ「飼い主に似るとか2」
橙子「才あって、でも本当に欲しいものには手が届かない。
そんな処は似ないと良いがな」(独り言めいて)
鮮花「何か仰いましたか?」
橙子「いや、別に……」
五百四十七「言葉無く」
志貴「秋葉、風邪引いて声がまったくでないんだって?」
秋葉「……」(頷く)
志貴「ふうん、それじゃしばらくお小言貰わなくてすむな。
ははは…は…………、卵酒でも作ろう、かな」
秋葉「……」(まだ睨んでいる)
五百四十八「テレパス」作:のちさん
志貴「じゃ、行ってくるよ。ところで今日の夕飯は何?」
翡翠「……」
志貴「翡翠?」
翡翠「平目のムニエルと、シーフードのサラダ、ポタージュにするそうです」
志貴「そう。……ところで翡翠?」
翡翠「はい、なんでしょうか、志貴さま」
志貴「何時、聞いたの?」
翡翠「今ですが?」
志貴「……」
五百四十九「底辺×高さ÷2」作:のちさん
秋葉「そう、私の勝ちなのです!」
志貴「……なにが?」
琥珀「高さが同じなら、容積で勝っている、ということでしょう」
志貴「……大人げないなあ……相手は子供なのに……」
琥珀「ええ……」
五百五十「リモコン」作:のちさん
志貴「本当に、この屋敷は電化製品がないなあ」
秋葉「それはですね……」
翡翠「姉さんが、よけいな電波を受けてしまうからです」(真顔)
志貴「……」
秋葉「……」
志貴「……あ、翡翠も冗談いうんだ……」
秋葉「……」
翡翠「……」
志貴「……」(汗)
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