天抜き 其の十三






 六百一「互換性あり……か?」

 翡翠「ど、どうですか……、志貴さま?」
 志貴「ああ。
    へえ……、当たり前なのかもしれないけど、似合うよ、翡翠。
    うん、着物姿の翡翠もいいなあ。髪のリボンも可愛い」
 翡翠「…………ありがとうございます」(真っ赤)
 志貴「ねえ、琥珀さんみたく叱ってくれないかな?」
 翡翠「え?」
 志貴「ほら、よくこんな顔して言うじゃない」
 翡翠「ああ。ええと……、志貴さま、そんな事してはいけません」
 志貴「だいぶ違うなあ。今だけ、ね?」
 翡翠「志貴さん、そんな無理言って、翡翠ちゃんを困らせちゃダメですよ」
 志貴「はい。おお……、さすが」
 翡翠「何だか、恥ずかしいです……。
    では、朝御飯を作ってきますから、早く降りて来て下さいね」
 志貴「はい。……え?」

    ※二百八「可逆と不可逆」より“なってみました”で


 六百二「視野に入れど」

 翡翠「さあ、次は下を掃除しないと…………え?
    姉さんと……、志貴さま?
    ……なんで、二人とも服を着ていないの。
    志貴さまの首の、あれって……。
    姉さんが手にしているのも……。
    どうしよう。 
    ……。
    無視、絶対に無視。
    …………見てないったら、見ていません」(ちょっぴり反芻しつつ)

    ※五百七十「脇目も振らず」より“実は翡翠は気づいてて……”で


 六百二「視野に入れど」

 翡翠「さあ、次は下を掃除しないと…………え?
    姉さんと……、志貴さま?
    ……なんで、二人とも服を着ていないの。
    志貴さまの首の、あれって……。
    姉さんが手にしているのも……。
    どうしよう。 
    ……。
    うん、気づかない振り。
    …………わたしは、いつもそうなんだから。
    ふぅ」

    ※修正前Ver.



  六百三「微笑ましくもあり」

 琥珀「あら、志貴さんとレンちゃん。
    え……!?
    猫を人間扱いするの擬人化って言うけど、逆は何なのかしら。
    擬猫化かなあ。それにしても……」



 六百四「人でなし」

 晶「人殺しなんて絶対に駄目です。
   ……なんで皆さん、かろうじてセーフって顔をなさるんです?」



 六百五ノ一「色は匂えど」作:月詠さん

 鮮花「幹也、この際ですからはっきりと聞きますが、式とはどこまで行った
    のですか?」
 幹也「ん」
 鮮花「ん?」
 幹也「ん」
 鮮花「ん・・・・・?????」


 六百五ノ二「解けない数式」作:月詠さん

 鮮花「で、ではですね。その、AとかBとかでは、どうなんです?」
 幹也「A´」
 鮮花「(A´?・・・・・ソレってもう一周してしまってと言う事?
    それとも、AとBの間って事?ああ気になるッ!!)」



 六百六ノ一「二者択一・1」作:月詠さん

 橙子「さて、暇だな。どうだ黒桐、一つクイズでもしないか?」
 幹也「そんな暇無いです(きっぱり)」
 橙子「まあそう言うな。では、行くぞ。
    メガネをかけていなくて支払いの良い私と。メガネをかけていて支払
    いの悪い私。どっちがいいかね?」
 幹也「懐かしの究極の選択ですか?
    しかし、ソレは根本から破綻していますが?」
 橙子「ほう?」
 幹也「メガネをかけていない橙子さんが支払いが良い訳無いですからね(断言)」
 橙子「(何でだ、何故、こうも言い返せないのだ?この黒桐の言葉に)」


 六百六ノ二「二者択一・2」作:月詠さん

 橙子「では続いてだ」
 幹也「まだやるんですか?」
 橙子「当然だ。次は。
    巷でひそかなブームにもなっている礼園の制服を着た私と。矢張り女
    子学生と言ったらコレ、セーラー服を着た私。どっちがいいかね?」
 幹也「突っ込み所が有りすぎてどこから訂正して良いのか分かりませんが。
    とりあえず、その制服はどっから出てきたんです?(橙子が持ってい
    る制服を指し)」
 橙子「聞きたいか?聞きたいよな?男としてソレは聞きたいのは分かるがな、
    黒桐。
    いいのか?この訳を聞いても。聞いたらきっと後悔するぞ(とてもい
    い笑顔で)」
 幹也「後悔なら幾らでもしてますからいいですが。・・・・・止めときます」
 橙子「ああソレが賢明だ。で、どっちがいいのかね、君は」

   幹也を見る橙子。
   しかし既に興味を失い、黙々と書類と格闘している幹也。

 橙子「・・・・・・放置か・・・・・・」


 六百六ノ三「二者択一・3」作:月詠さん

 橙子「さてお次は」
 幹也「懲りませんね、所長も」
 橙子「ソレが蒼崎たる所以だよ、黒桐。
    では行くぞ。滅多に見られないから価値がある、式の礼園の制服と」
 幹也「(ぴくり)」
 橙子「和贔屓な式ならぴったりな巫女さんの式。どっちがいい?」
 幹也「式の・・・・ああ、でも。
    いやだからこそ、待て待て。・・・・・・しかしそれでは・・・
   (物凄く悩んでる)」
 橙子「(私の時とのこの差は何だ?黒桐)」


 六百六ノ四「二者択一・4」作:月詠さん

 橙子「随分と悩んだようだね、堪能したかい?」
 幹也「ええ、ソレはもう・・・(げっそりとして)」
 橙子「しかしまだ続くよ。
    エントリーナンバー3。礼園の制服を着てメイドの様に傅く鮮花と」
 幹也「(ふむふむ)」
 橙子「本職かと疑ってしまう程に似合ってしまっている女王様な鮮花」
 幹也「ぬをををををををっ!(何故だ、何故その姿を見てもいないのにこう
    もリアルにその情景を思い描けてしまうんだ、鮮花っ!?)」


 六百六ノ五「二者択一・5」作:月詠さん

 橙子「大丈夫か、黒桐。大分疲労が溜まっているようだが」
 幹也「はぁ・・・・(疲労困憊)」
 橙子「安心し給へ。コレで最後だ。
    清楚な中にも何処が被虐の匂いを感じる浅上と。
    冷徹な眼差しで人を見下す浅上、どっちがいい」
 幹也「所長。ソレも根本から間違っていませんか?」
 橙子「どこがだね?」
 幹也「藤乃ちゃんはいたって普通の女の子ですよ?
    そんな事はまったく無いと思いますが?(一切の邪気も無く)」
 橙子「(毒気が抜かれたような表情で)そう、か」
 幹也「そうですよ」



 六百七ノ一「ちちのちちにはちちがない」作:がんさん

 秋葉「……」
 琥珀「歴史的なところでは、旧日本軍のシベリア抑留者などで母乳が出た例
    があるようですね。これは、極度の栄養失調によるホルモン異常によ
    るものです。」

 秋葉「……」
 琥珀「実際に飲むほどの量となれば、女性ホルモン濃度をコントロールする
    必要がありますね。まずは乳腺を発達させて、その後……」

 秋葉「ねぇ、兄さん。」
 志貴「ん?」
 秋葉「これは何?」
 志貴「…………牛乳だろ?」


 六百七ノ二「ははのちちにはちちがある」作:がんさん

 秋葉「……」
 志貴「……」
 琥珀「……」

 秋葉「……」
 志貴「……」
 琥珀「……」

 秋葉「……」
 志貴「……」
 琥珀「……」

 秋葉「本当に?」
 志貴「…………多分」



 六百八「なんとか布団」

 志貴「うーん、冬なら暖かくていいのかもしれないけどなあ」



 六百九「外からはわからないから」

 志貴「秋葉は、まさかとか思うけど学校で弱い者いじめとかしていないよな?」
 秋葉「まあ、意図的には……。
    徒党を組んでとか、そんな真似はしませんよ」
 志貴「そうか、安心したよ」
 秋葉「逆は想定されないのですか?
    私が、他のクラスメイトに……、というのは」
 志貴「え、秋葉が?」
 秋葉「何です、その、完全に虚を突かれたといった表情は?」



 六百十「畳の上で」作:のちさん

 シオン「……ですから、情報は完全です」
 志貴 「いや、あのね」
 シオン「納得のいく説明をして下さい!」
 志貴 「あー、わかった、わかりました」

 シオン「し、志貴っ、助け……(ぶくぶく)」
 志貴 「だから、畳水練じゃ駄目だっていったのに」



 六百十一「プールサイド・びゅーてぃ」作:がんさん

 志貴 「プールだねぇ。」
 琥珀 「プールですよー。」
 翡翠 「プールです。」

 志貴 「スクール水着だねぇ。」
 琥珀 「スクール水着ですよー。」
 翡翠 「二着用意いたしました。」

 志貴 「スカートがないタイプなんだねぇ。」
 琥珀 「スカートがない紺色が一番ですよー。」
 翡翠 「背中側が U 字になっているトラディッショナル・タイプなのです。」

 志貴 「水泳帽も忘れちゃいけないねぇ。」
 琥珀 「水泳帽は白ですよー。」
 翡翠 「紺と白とのコントラストなのです。」

 志貴 「ひらがなの名前が縫いつけてあるねぇ。」
 琥珀 「ひらがなで名前は基本ですよー。」
 翡翠 「学年とクラスも必須です。」

 志貴 「水辺でしゃがんでるねぇ。」
 琥珀 「水辺でしゃがむと、プールの中からの眺めがすごいことになります
     よねぇ。」
 翡翠 「二人の水着姿に、志貴さまの視線は釘付けなのです。」
 
 志貴 「眼福だねぇ。」
 琥珀 「ちょっと恥ずかしいですよー。」
 翡翠 「志貴さまのためなら、翡翠は何でもいたします。」

 志貴 「水辺でしゃがみ込んで水面をつついてるねぇ。」
 琥珀 「水辺でしゃがみ込んで水面をつつきながら、涙目ですよー。」
 翡翠 「夏の日差しの下、水面と美少女の涙が織りなす光の共演なのです。」

 志貴 「こっち見てるねぇ。」
 琥珀 「『助けて志貴』って感じで見ていますよー。」
 翡翠 「庇護欲をそそる仕草は、まさに志貴さまのツボなのです。」

 シオン(…………うるうる)
 レン (…………うるうる)

 志貴 「二人とも、水に入れないんだねぇ。」
 琥珀 「このプール、女の子じゃ足が届きませんしねぇ。」

 翡翠 「以上、プール中央。足が届かなくて志貴さまにしがみついている翡
     翠と琥珀が、現地からお送りいたしました。」



 六百十二ノ一「泳げる?」作:MCさん

   アルクェイドはたぶんどうにかして泳ぐ。
   シエルは泳げないけど死なないので無理やり。
   秋葉は死徒ではないのでふつうに泳げる。
   弓塚さつきは泳げた。

 弓塚「『た』って……うー……」


 六百十二ノ二「泳げない?」作:MCさん

   翡翠と琥珀は泳げない。
   レンは猫なので泳げない。
   ななこは沈むので泳げない。
   シオンは流水とか吸血鬼とか関係なく泳げない。

 シオン「訂正を要求します!」
 志貴「えーと、でも泳げないよね」

 

 六百十三「食べ物ならね」

 志貴「お腹空いていると、何食べても美味しいな。
    いや……何にでも例外はあるよ、うん」



 六百十四「忘れていました」

 志貴「そう言えば、翡翠って男性恐怖症だったよね」
 翡翠「……」(真っ赤)
 志貴「(まあ……、いいか)」



 六百十五「しがみつくにも、理由は色々ありまして」作:がんさん
  
 志貴「アキラちゃんは泳げたはずだろ。なんでしがみつくの?」
 晶 「でも、さっき水着が流されちゃって、しがみついていないと、志貴さ
    んに見られちゃうんですぅ。」



 六百十六「腹上死」作:月影さん

 アルク「志貴、あなたは他の人間よりも遥かに死に易い身体をしているのよ。
     それをちゃんと分かってるの?」
 志貴 「あぁ、この身体との付き合いは長いからな…。
     それは自分が一番よく分かってるつもりだよ」
 アルク「じゃあなんでそんな無茶ばかりするのよ!!(涙目)」

    身体はガリガリ、性器だけがギンギンの志貴。
 志貴 「せめて死に方くらいは…自分で選びたいだけさ」
 アルク「志貴・・・(キュン)」



 六百十七「ごめんなさい」作:MCさん

 弓塚  「みなさんは、どうやって海を渡ってきたんですか?」
 アルク 「転移してきたー」
 ズェビア「現象は条件が整えば発生する。移動という概念にとらわれるのはタ
      タリとして実体をもった時だけだ」
 ロア  「私は死徒としてではなく魂のみが海を渡った。魂に対しては真祖ど
      もの枷といえど存在せぬも同じだからな」
 ネロ  「飛行機だ。 百年昔は死徒たる身が海を渡ることなどできなかった
      が……たとえ私の一部、ホオジロザメのジョーとて例外ではない」
 シエル 「……何で私がここに呼ばれているんですか?(怒)」
 弓塚  「え? 先輩だって町ひとつ滅ぼした大物さんだし、資格はあると思
      うけど」
 シエル 「貨物船で……教会は……偽造旅券しか……」
     (肩をふるわせながら)



 六百十八「見られるといろいろと」

 シエル「いつも感心しますけど、翡翠さんがこのお屋敷を綺麗に保っているの
     ですよね。掃除とか片付け、立派な技能ですねえ」
 翡翠 「え、その……」(誉められ慣れていない為、狼狽)
 シエル「私の部屋なんて酷いものですから」
 翡翠 「……志貴さまのお許しさえあれば、一度シエルさまのお部屋の片付け
     を致しましょうか?」
 シエル「わわ、嬉しいですねえ。
     ……。
     いえ、やはり、そういう訳にはいきませんね」(ぞっとした顔)
 翡翠 「そうですか……?」



 六百十九「その間は?」

 秋葉「瀬尾を義姉さんと呼ぶのはごめんだけど……。
    そうね、傷心の兄さんを慰めて、と言うのは良いシチュエーションよね」
   (晶がいたら泣き出しそうな笑みで)



 六百二十「切れない」

 志貴「うーん……」
 琥珀「あら、お肉硬かったですか?」
 志貴「ううん、焼き具合も調度良いし、美味しいですよ。
    ただ、ちょっと……」
 琥珀「あ、切れないナイフ出してしまったみたいですね。
    ごめんなさい、すぐ新しいの持って来ますから。
    ……でもなんで、志貴さんはあんな面白そうな顔でお肉に向かって
    いたのかしら?」



 六百二十一「好奇心、猫を……」作:水晶宮夢源さん

 琥珀「(部屋の片付け中)あら、レンちゃん。えっ?手伝ってくれるの?
    でしたら、そちらの方をお願いします。
    あ、でも、その黒い箱を開けてはダメですよ」
 レン「(こくこく)」

   5分後

 レン「(うっく、ひっく、えぐ、ひっ)」
 琥珀「……だから言ったのに」(←でも笑っている)



 六百二十二「猫だから」作:水晶宮夢源さん

 志貴「ただい、ま……レン?何してるの?」

   そこには毛糸に絡まっているレン(人型)が

 レン「…………(ものすごく悲しそうな目で)」
 志貴「……ん、分かってる。今助けるからそんな目をしないで」



 六百二十三「猫だから・2」作:水晶宮夢源さん

 レン「……」

   湯気を出している美味しそうな鳥のから揚げを前にして

 レン「……」
   手を出す
 レン「……(ビクッ!)」

 志貴「……(見てて飽きないな)」



 六百二十四「秋葉が胸ぽろ」作:がんさん

    ブラディアキハは、魔法の力で 18 歳に変身できるのです。

 秋葉 「ピピルマ(中略)アダルトタッチで、『夏のお嬢さん』になぁれ!」 

      :
      :

 秋葉 「えぐ えぐ えぐ」

 琥珀 「いまさら二・三年で、そんなに育つわけがないでしょうに。」
 シエル「見栄張って、『爆』サイズの水着に変身するから。」
 アルク「脱げちゃったりするんだよー。」

 秋葉 「えぐ えぐ えぐ」



 六百二十五「秋葉が胸ちら」作:がんさん

    ブラディアキハは、魔法の力で 18 歳に変身したのです。

 翡翠 「大丈夫です。水着がずれたのは一瞬でした。あのタイミングでは、
     志貴さまは見ておられないはずです。」
 志貴 「そうそう、ちっとも見えなかったから、安心しろ。な?」
 秋葉 「ぐすん」

 アルク(ねえ? 志貴ってば、ほんとに見てないと思う?)
 シエル(ちっとも「胸には」見えなかった、とか?)
 琥珀 (背中だと思っていらっしゃるとか?)

 志貴 「な?」



 六百二十六「秋葉が胸もろ」作:がんさん


    ブラディアキハは、魔法の力で 18 歳に変身しちゃったのです。

 志貴「本当に見てないから、水着がちょっとずれたことなんて気にするな。
    な?」
 秋葉「ぐす…… はい」

 志貴「裸なら、変身中にたっぷり堪能させてもらったから。な?」



 六百二十七「花嫁の父」作:鰯丸さん

    秋葉ルートの最後のほうと思いねえ。

 志貴「シキ!…いや、お義兄さん!秋葉を俺に下さい!」
 四季「……はぁ?」
   いきなり土下座してとんでもないことを言いだす志貴。
   秋葉のおにいちゃまとしては血刀を手にしたまま呆然としてみたり。
 志貴「真剣なんです!必ず秋葉は幸せにします!だから…!」
 四季「…ちょっとまて、なぜいきなりそういう話になる?」
   おもわず正気に戻る四季。膝詰めで説教モードへGO!
 志貴「いや、やっぱり身内には祝福されたいし、お前が『兄』にこだわるならと」
 四季「いや、あのな」
 志貴「実際に籍を入れるのは俺が高校を卒業するまで待つとして」
 四季「おいこら勝手に」
 琥珀「それまでは許婚として同居ですか。うわーロマンチックですねー」
 四季「琥珀?何故ここに!?」
 秋葉「シキ…、いえ四季兄さん」
 四季「秋葉まで!?」
 秋葉「私たち、幸せになります…」
   潤んだ瞳で、幸せそうに志貴によりそう秋葉。
   二人だけの世界をつくってます。
   それを琥珀と翡翠があたたかく見守っていたり。

   「うわああああああああああん!!」

   四季、泣きながら逃亡。
   地下牢に引き篭もって出て来なくなったとか。

   三年後

 秋葉「ほら坊や、伯父さまですよ」

 四季「うわあああああああああああん!!」

   再び逃亡。



 六百二十八「じっとして微笑んで」

 志貴「すまないな、秋葉」
 秋葉「いえ、兄さんのお役に立てるなら。
    しかし、珍しいですね、絵の宿題なんて」
 志貴「正確には、授業欠席で遅れた分を提出なんだけどな。
    まあ、人物スケッチ1枚で済むなら……」
 秋葉「では、普通より大切ですね。
    ふふ、でも私を選んでくれたのは、嬉しいです」
 志貴「そうか……。 
   (助かったのはこちらも同じだし、これは礼だ、秋葉)」
   (わずかに、丘陵のラインを丸みを帯びた物に書き足し)



 六百二十九「紙を書いて渡すだけならどんなにか」

 シエル「うん、琥珀さん、このケーキ美味しいです。
     レシピなんか教えて頂けると嬉しいのですが?」
 琥珀 「あ、いいですよ」
 シエル「ありがとうございます。
     自分でも家で作ってみようかなって思って」
 琥珀 「そうですか。
     それはよろしいで…」(何かを思い浮かべたように嘆息)
 シエル「?」



 六百三十「匂う秋の葉を見て詠める」作:がんさん
 
    妹(いも)が手を
     取らばや取らん
      兄(せ)の袖を
      妹迷ふらむ
       兄な袖振りそ 

 ・現代語訳その一
     兄さんの背中を見ながら歩いています。袖を掴むのなら、掴んでし
    まいましょうか。わたしが迷子になってしまいますから、そんなに腕
    を振らないで、私に掴ませてくださいね、兄さん。

 ・現代語訳その二
     兄さん、いまさら「愛してる」だなんていわないでください。いっ
    そ、応えてしまおうかと迷ってしまうではないですか。

 

 六百三十一「おや?」作:ASHさん

 シオン「・・・?」
 志貴 「どうした、シオン?」
 シオン「あの、志貴・・・これはお世辞にもあまり美味しいとは言いがたい
     のですが・・・」
 志貴 「何をいってるんだ。海の家のラーメンが不味いのは当然だろう?」
 シオン「そうなんですか?」
 志貴 「ああ」
 シオン(・・・なにか、酷く騙されているような気が)



 六百三十二「しろい」作:ASHさん

 シオン「・・・?」
 志貴 「どうした、シオン?」
 シオン「いえ、先ほどから妙にじろじろと見られているような気がして
     ・・・もしかするとこの水着のせいでしょうか?」
 志貴 「なにを言っているんだ。水泳と言ったらスクール水着と決まってい
     るだろう?」
 シオン「そうなんですか?」
 志貴 「ああ」
 シオン(・・・データベースによるとスクール水着というものは紺色だった
     筈・・・もしかして・・・いえ、志貴が嘘を言うはずが)



 六百三十三「ほらほら」作:ASHさん

 シオン「・・・これは?」
 志貴 「カキ氷という日本の夏の風物詩だ。暑いときはこれを食べるんだ」
 シオン「・・・(疑心暗鬼)」
 志貴 「おいしいぞ?」
     ・・・しゃく
 シオン「・・・あ」
しゃくしゃくしゃく
 志貴 「気に入ったみたいだね、シオン・・・あ、そんなに急いで食べると」
 シオン「〜〜〜〜〜〜〜〜〜ッ!?」 



 六百三十四「にやり」作:ASHさん

 シオン「・・・・・・・・・・・・・・・・・これは?」
 志貴 「花火という。夏といえばやはりこれだ」
 シオン「・・・・・・・・・・・・・・」
 志貴 「ほら、こうして」
    ぱちぱち
 シオン「・・・わあ」
 志貴 (これで機嫌がなおるのか・・・ちょろいな)
 シオン「志貴のばかぁーーーーーーー!ヽ( `Д´)ノウワァン」

 志貴 「・・・あれ?」

 シオン「・・・これで十中八九志貴は追いかけてくるはず。あとはそこから
     ・・・ふふふ」


  
 六百三十五「試してバッサリ」

 志貴 「ねえ、シオン。
     エーイライトを切断したら脳に云々て言ってたけど、あれ本当?」
 シオン「嘘は言いませんよ」
 志貴 「ならさ、切るのでなくて瞬間的に線を殺したらどうかな?」
 シオン「ふむ……。
     それは未知の領域ですね。うん、安易に結論が出ません」
 志貴 「そうか」
 シオン「では、実験してみましょう」
 志貴 「へ?」
 シオン「何も起こらないのか、やはり脳にダメージを与えるのか……。
     さあ、志貴」
 志貴 「ええと、あの?」
 シオン「早くして下さい」
 志貴 「う、うう……」(冷や汗)


  
 六百三十六「風邪ひきさん」

 琥珀「くしゅん、うぅ…、こほっ」
 志貴「大丈夫、琥珀さん?」
 琥珀「志貴さん……こほっ、こほっ」
 志貴「ああ、いいから、そのままで。
    何か欲しい物とかない?」
 琥珀「特には……。
    あの……、志貴さん少し傍にいてくれますか?」
 志貴「おやすい御用だよ」
 琥珀「ありがとうございましゅ、すんッ」
 志貴「何だか風邪のせいだけでなくて、琥珀さんが弱々しく見える」
 琥珀「それはそうですよ。
    こんな状態、私耐えられないです」
 志貴「すぐに良くなるよ」
 琥珀「わたし、どんな時でも自由に行動できるのを前提に物事を考えている
    から、心細くて……、うう……」
 志貴「ふうん」(どこと無く薄ら寒いものを感じている)



 六百三十七ノ一「未知との邂逅」作:権兵衛党さん


 メレム「今回の任務はシエルの監視かぁ……ふむ、あの服は運動着かな?」
 ???「ふふふ、アレは『ぶるまあ』と呼ぶのですよ…」
 メレム「誰だ!?(……そんな馬鹿な!この僕が気付かなかった!?)」
 ???「しっ!声を出しては気づかれます。静かに、そして精密にぃぃぃっ!」

     パシャパシャパシャパシャ

 メレム(……速さ、的確さ、かなりの手練だ…何処の組織かな…)
 ???「女子高生のぶるまあ姿、実にいいですなあ…」


 六百三十七ノ二「非情の任務」作:権兵衛党さん 

     パシャパシャパシャ

 シエル「……メレム、何してるんですか?」
 メレム「 写真機の使い方教わったから、さっそく経費で購入したんだ。
     今は試し撮り」
 シエル「……承諾を得ないで撮ったら盗撮ですよ」

 シエル「でもよくナルバレックが認めましたね、経費」
 メレム「二つ返事で了承したよ」
 シエル「……あのナルバレックが?」
 メレム「うん、任務が『シエルのぶるまあ姿を撮影しろ』に変わったけど」


 六百三十七ノ三「広がる波紋」作:権兵衛党さん 

 ナル 「ふむ、これが『ぶるまあ』の写真か。動きやすそうではあるな」
 メレム「その為の服だしね」
 ナル 「埋葬機関でも導入してみるか?試しに」
 メレム「……へ?」
 ナル 「早速発注しよう。女性用制服として…」


 六百三十七ノ四「誰か描いて見ない?」作:権兵衛党さん 

 ナル 「どうだ?まんざら…」
 メレム「……ノリノリの所悪いけど…下手な概念武装以上だね。
     二十七祖も裸足で逃げ出すよ」


 六百三十七ノ五「その結末作:権兵衛党さん」 

 シエル「ただいま…………なんです、ソレ…」
 メレム「……いや…つい口が滑って…男性用制服に指定されちゃって……」



 六百三十八「試験前のひと時」

 秋葉「兄さん、お勉強はかどっていますか?」
 志貴「ああ、何とかなりそうだよ」
 秋葉「頑張って下さいね。
    あの、コーヒーを淹れて来たんですが……」
 志貴「すまないな、少し切りがついたら頂くよ」
 秋葉「はい、では失礼します」

 志貴「嬉しいんだけどね。
    何でこう入れ代わり立ち代わり。
    いい加減腹ががぼがぼなんだけど……」
   (と言いつつ、カップを半分ほど呑んでしまい、またノートに向かう)



 六百三十九「黒猫でも白猫でも」

 志貴「ネズミ捕まえられるって?
    いや、いいから。うん、出来れば止めてくれないか」



 六百四十「残されて3人」作:MCさん

 秋葉「琥珀、たしか貴女の夢ってアンティークの喫茶店を開くこと、
   だったわよね」
 琥珀「ええ、そうですよ」
 秋葉「それなら、何でいまだにうちで働いているの……もう……
    いつでも夢は実現できるでしょう?」
 琥珀「そうですね……」
 琥珀「翡翠ちゃんはお屋敷の仕事が気に入っているようですし、私も
    秋葉さまや志貴さんといるのは楽しいですから」
 秋葉「琥珀……ありがとう」



 六百四十一「遠野と七夜」作:鰯丸さん

   「兄さん」
   「何だい、秋葉」
   「こんなに楽しいなんて思いませんでした」
   「うん、そうだな」
   「あんなに悩んだ自分が馬鹿みたいです」
   「俺も楽しいよ。秋葉と一緒だから」
   「私も、兄さんと一緒に……できる日が来るなんて」
   「…ずっと一緒にしような」
   「はい、兄さん。あ、頬に…」
   「……舐めるなんて、御行儀が悪いな」
   「うふふ」
   「(……………!………!?)」
   「何か言ってますね」
   「何か言ってるな」
   「何て言っているんでしょう」
   「たぶん『化け物』と言ってるんだろう」
   「しかた、…ありませんよねぇ」
   「ああ、『化け物』だものな」
   


 六百四十二ノ一「わかる人」作:倦怠感さん

 志貴 「ああ、まっずいなあ!」(笑みを浮かべて)
 琥珀 「海の家のラーメンはこうでなきゃいけませんよねー」(やは
     り笑みを浮かべて)
 シエル「ここでしか味わえない味ですよね」(微笑んで、粉っぽいカ
     レーを食べつつ)


 六百四十二ノ二「わからない人」作:倦怠感さん

 秋葉 「何故あの三人はまずいまずいと言いながらあんなに笑ってる
     のかしら……」(まずさに辟易し)
 シオン「……私には理解できません」(やはりまずさに辟易し)
 アルク「うー、志貴が作ったやつの方が美味しい……」(寂しそうに)


 六百四十二ノ三「例外」作:倦怠感さん

 翡翠「……(こんなに美味しいのに……)」



 六百四十三「早い安い美味い」

 シエル「カレーの屋台というのはどうかと思いついたんです」
 志貴 「先輩が全部食べちゃいませんか?」
 シエル「あ、そうですねえ。盲点でした」
 志貴 「盲点?」



 六百四十四「肩につかまって」

 秋葉 「まったく、堂々とこの家の敷居を……、え、兄さん?
     いったいどうなさったんです?」(狼狽)
 志貴 「ただいま。ああ、平気だ。ちょっと眩暈がして倒れそうになっただけで」
 アルク「それで、わたしが家まで付き添ったんだよ」
 秋葉 「そうでしたか。……それは失礼しました。
     今の無礼な態度について、お詫び致します」
 アルク「え、あ、いいよ。妹、そんな、頭なんて下げないでよ」
 翡翠 「ベッドの用意は整えてあります、早く志貴さまを」
 アルク「あ、そうだね。ええと、妹も手伝って」
 志貴 「そんな大袈裟な…、いや、秋葉、お願いするよ」(秋葉の顔を見て)
 秋葉 「はい、兄さん」

 琥珀 「何をしてそんなに消耗なされたんですか……って、まあいいですけどね」



 六百四十五「響くほどに音高く」

 秋葉「どうしました、兄さん?」
 志貴「いや、うん。正しい食べ方だな」
 秋葉「変な事を仰いますね」(そばつゆに、先端のちょんつけしながら)



 六百四十六「同じ過ちを」

 アルク「ごめん、志貴……」
 志貴 「……」(黙々と部屋を片付けている)
 アルク「ねえ、志貴、何か言ってよ」
 志貴 「……」(ジロリと見て、また床に目を向ける)
 アルク「……」
 志貴 「次はもう許さないからな」(怒りは見せないものの、冷たい声)
 アルク「う、うん」(慌てて)
 志貴 「……」
 アルク「(でも、そう言ってくれるの、もうこれで……)」



 六百四十七「属性」作:MCさん

 秋葉 「アルクェイドさんは猫ですね、気まぐれですし」
 シエル「そういう秋葉さんも猫ですね、わがままですし」
 アルク「シエルは犬だよね」
 秋葉 「はっ、犬というより狗ですね」
 志貴 「……」(秋葉は猫より蛇かなあ……ぶるぶる)

 

 六百四十八「たなとすのはな」作:MCさん

 翡翠「姉さんは猫です、マイペースですから」
 琥珀「翡翠ちゃんはネコですよねー」
 翡翠「///」
 志貴「……」(昨日の夢は……うああ……)



 六百四十九「出来たてよりむしろ」

 琥珀「いえ、シエルさんの為にカレーを作るのは構いませんよ」
 志貴「あれ、そうなの?」
 琥珀「ええ、喜んで食べて頂くのはむしろ嬉しいです。
    ただ、翌朝日が明ける前から食堂でお待ちになるのが……」
 志貴「一晩寝かせカレーか……」



 六百五十「高いのは高いけどね」

 志貴「良く考えてみると、ありがたいよなあ。
    比較的安く済んでくれるんだから。
    たまには奢らないと、男として格好がつかないし。
    それに、こっちが嬉しくなるほど喜んでくれるから。  
    ……。
    それにしても、年上なのに。
    うん、本当に可愛いよな、先輩って」(先に紅茶を飲みつつ)  



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