天抜き 其の十九





 九百一「姉らしく」

 志貴「で、イチゴさんは、姉らしくして欲しいなら弟らしくしていろって言
    ったんだよ」
 琥珀「含蓄あるお言葉ですねえ」
 志貴「……妙に感心しているんだね、琥珀さん」



 九百二「誕生日(1) 秋葉の場合」作:のちさん

 志貴「誕生日おめでとう、秋葉」
 琥珀「おめでとうございます〜」
 翡翠「おめでとうございます」

 秋葉「ありがとう……って、どこ見て言ってるのよ!?」



 九百三「誕生日(2) 琥珀の場合」作:のちさん

 志貴「プレゼント? ……ふつう、俺からあげるんじゃ?」
 琥珀「いえいえ、それは飲んで貰うために差し上げるんです」
 志貴「は?」
 琥珀「誕生日の願い事、叶えてくれますよね?」
 志貴「……えーと……」



 九百四「誕生日(3) 翡翠の場合」作:のちさん

 翡翠「……(ちゅ)」
 志貴「……うん? ……ああ、おはよう翡翠」
 翡翠「おはようございます、志貴さま」
 志貴「そう言えば、今日は翡翠の誕生日だったよね、何か欲しいもの、ある?」
 翡翠「いえ、先払いで頂きましたので」
 志貴「え?」



 九百五「連休の過ごし方(1) シエルの場合」作:のちさん

 シエル「さあ、やりますよ」
 ななこ「休日の度に同じことを繰り返すの、やめましょうよー」
 シエル「何を言っているのです! これは前回とはうってかわって独創的な……」
 ななこ「どちらにせよ、カレーじゃないですか……」
  


 九百六「連休の過ごし方(2) 秋葉の場合」作:のちさん

 秋葉「ふう、久しぶりに休めますね」
 志貴「ああ、そうだな」
 秋葉「兄さんもそう思います?」
 志貴「ん? ああ、そうだけど?」
 秋葉「そうですよね。まったく、人を使うのは大変ですからね」
 志貴「……あのー、秋葉さん?」



 九百七「連休の過ごし方(3) 琥珀の場合」作:のちさん

 琥珀「うー、秋葉さまがいると、いろいろできないじゃないですかー」
 翡翠「……」
 琥珀「まったく、主人、留守がいいっていうのは、本当ですねー」
 翡翠「……」
 琥珀「ね、翡翠ちゃんもそう思うでしょう?」
 翡翠「……同意を求めないで下さい」



 九百八「天気予報士」作:のちさん

 アルク「明日の天気です。明日は雷雨、大雪、強い風を含むでしょう」
 シエル「……は?」

    ぴか、どしゃーん、ざざざざ、ごぅごぅ

 志貴「……お前も連れて行って欲しかったら、そう言え」
 シエル「こんなことのために、世界の力を使うなんて……」



 九百九「男の語らい」作:のちさん

   ごっ

 志貴「と言うわけで、金借りていくぞ」
 有彦「いきなり殴りつけておいて、それか……」



 九百十「女の語らい」作:のちさん

 アルク「……」
 シエル「……」
 秋葉 「……」

 志貴 「無言で語られると、余計怖いんだが……」



 九百十一「主従の語らい」作:のちさん

 ななこ「待遇改善をようきゅうしますー!」
 シエル「……」
 ななこ「断固、我々はたたかいますー!」
 シエル「……」

    ずどん!

 ななこ「……申し訳ありませんでした。これからも、どうぞ、こき使ってくださいま
     せ……」
 シエル「そうですか。わかってもらえて、幸いです」



 九百十二「研究者の語らい」作:のちさん

 シオン「すなわち、この現象から推測される原因は……」
 琥珀 「あはー、ですからこのお薬とこのお薬を混ぜましてー……」

 志貴 「……話がかみ合っているんだか、いないんだか……」
 翡翠 「気は合っているようですけど……」



 九百十三「観点」作:のちさん

 シエル「ああ、なんと言うことでしょう!」
 秋葉 「ええ、大変ですね……」
 シエル「閉店セール、5時までだなんて!」
 秋葉 「ここにも不況の波が寄せているだなんて」



 九百十四「ファックス」作:のちさん

 琥珀「あんなの、ダメですよ」
 志貴「なんで?」
 琥珀「誰もいない時に入ってきたら、まずいじゃないですか」
 志貴「……また、なにか始めているんですか?」



 九百十五「紅葉」作:のちさん

 琥珀 「庭の掃除が大変なんですよ」
 翡翠 「洗濯物にかかって汚れてしまうのです」
 シオン「身を暖める、格好の材料です。タダですし」

 志貴 「殺伐としているなあ……」
 秋葉 「ええ……」



 九百十六「焼き芋」作:のちさん

 志貴「ほら、目の前で美味しそうな匂いがしたら、欲しくなるじゃない」
 翡翠「はあ」
 志貴「思わず手が出ちゃうものなんだよ」
 秋葉「そうですか」

 志貴「だから、その、出来心だったんです。お願いしますから、勘弁してください」
 琥珀「あはー、だめですよー」



 九百十七「扉」作:のちさん
   ※アニメ版参照

   ごぉん
   エレベータの扉が閉まろうとする。
   しかし、その閉じようとする瞬間、その間に黒い物体がほんの少しだけ挟まれる。
   それは巨大な爪の伸びた手と変わり、ギリギリと音を立てて両方の扉を掴むよう
   な形になる。
   そのまま、がぁ、と音を立てて扉が開き、そこにコートを羽織った厳つい男の顔
   が現れた。

    とす

 ネロ「な、に?」
 志貴「エレベータの扉は、勝手に開くだろうが!」
 ネロ「少年、だからといって、極死突っ込みはないぞ……」



 九百十八「日本の朝御飯」

 志貴「活きのいい魚、取れ立ての野菜、旬の果物。
    自家製の豆腐に、貰い物の高級海苔。
    見るからに美味しそうな素材をふんだんに使った……カレーライスね」



 九百十九「ひとつ積んでは……」

 シエル「ららら、カレーパン。
     カレーパンのカはカレーのカ、レはレコンキスタのレ。
     ーは、**×××のー。ららんらん♪」

 志貴 「いくら新発売のキャンペーンプレゼントで100個当たったからって。
     あんなに浮かれちゃって、まあ。
     あーあ、全部積上げようったって無理だよ。何度も何度も……。
     これって何だかと嫌なイメージが……、まあ、幸せそうだけどさ」



 九百二十「あきはいぢめ」作:MCさん

 志貴「無理。後が怖いし」
 琥珀「私だって秋葉さまにお仕えする身ですからね、しませんよ?」

 翡翠「……だ、そうです」
 


 九百二十一「経験者は語る」作:星詠師さん

 シエル 「どなたがギャグキャラ担当になるんでしょうねえ……」(遠イ目)
 Fate一同(びくっ)



 九百二十二ノ一「いーしやーきいもー」作:がんさん

 アルク「…………」
 シエル「…………」
 秋葉 「…………」
 琥珀 「…………」
 翡翠 「…………」
 志貴 「…………」

 志貴 「いやあ、ごめんごめん。なんか焼き芋食べたいなぁとか思ったら、
     急に腹の方がさ。」

 アルク「もー、志貴ったら。」
 シエル「遠野くん、ダメですよ。」
 秋葉 「兄さん。後で話があります。」
 琥珀 「あはー、いけない人ですねー。」
 翡翠 「志貴さまを、お下品です。」

 志貴 「あっはっはっは。」


 九百二十二ノ二「おいもっ」作:がんさん

 アルク(きゃあ! 志貴の前でなんてことを!)
 シエル(うっ。いけません。ここは皆さんの記憶を操って……)
 秋葉 (くっ。遠野秋葉、人生最大の失敗だわ。何とかごまかさないと。)
 琥珀 (あはー。)
 翡翠 (志貴さま、志貴さま、志貴さま、志貴さま……)

 志貴 (おいおい、今の誰だよ。って、女の子に恥かかせるわけにはいかな
     いよな。よし、ここは一つ俺が……)

 志貴 「いやあ、ごめんごめん。なんか焼き芋食べたいなぁとか思ったら、
     急に腹の方がさ。」

 アルク(ごめん、志貴。後で埋め合わせするね。)
 シエル(遠野くんったら、わたしの代わりに。やっぱりわたしのことを……)
 秋葉 (ああ、兄さん。やっぱり兄さんは私だけのナイトなのですね。)
 琥珀 (あはー。)
 翡翠 (志貴さま、志貴さま、志貴さま、志貴さま……)

 志貴 「あっはっはっは。」



 九百二十三「和洋折衷」作:10=8 01(と〜や れいいち)さん


 士郎  「セイバー。お前も、この家に住むんだから表札に名前書くけどいいか?」
 セイバー「構いません、シロウ」
 士郎  「そっか。うーん、名前、名前、和風建築だからカタカナじゃ変だよな」

      セイバー。
      サーヴァント。使い魔。精霊みたいなものか。
      女性。鎧。騎士。中世。十五世紀くらいか。

 士郎  「よし、これにしよう」

     『精婆』

 セイバー「却下します」

     しこたま殴られました。


 九百二十四「続・和洋折衷−名は体を現す−」作:10=8 01(と〜や れいいち)さん

      イメージ。
      最も優れたサーヴァント。強い。
      戦場を駆ける騎士。一騎当千の力。

 士郎  「じゃあ、こっちでどうだ?」

     『聖爆』

 セイバー「私は騎士であって、闘士ではありませんが」
 士郎  「似合っているのに………」


   注:岡田芽武先生の「影技」より引用。聖爆(セイバー)という技があるのです。



 九百二十五「鎧への期待」作:10=8 01(と〜や れいいち)さん

 士郎  「なー、セイバー」
 セイバー「はい何でしょう、シロウ」
 士郎  「その鎧って何て言うんだ?」
 セイバー「鎧は鎧ですけど、それが?」
 士郎  「………聖衣(クロス)じゃないんだ」
 セイバー「な、何でガッカリするんですか!?」



 九百二十六「金色」作:10=8 01(と〜や れいいち)さん

     サーヴァント。
     人知を超えた存在。使い魔。
     魔術師のパートナー。

 士郎  「よし! 行くぞっ、セイバー!!」
 セイバー「はいっ!」
 士郎  「ザケル!!」
 セイバー「…………………………」
 士郎  「…………………………」
 セイバー「あの、シロウ?」

      ぶつぶつと。

 士郎  「サーヴァントって使い魔だろぅ……魔って、魔物じゃないのかよぉう……」



 九百二十七「二刀流マキシマム」作:10=8 01(と〜や れいいち)さん

 凛    「アーチャーって名前の割には使うのは短剣なのね」
 アーチャー「誰の責任かは問わないがな」
 凛    「うぐっ……
       ま、まあ、いっそのことアーチャーからナイフに変えたら? 名前」
 アーチャー「おい」
 凛    「あ、二刀流だから複数形でナイブズ(knives)ね」
 アーチャー「言っておくが、人間台風な弟は私にはいないからな」



 九百二十八「人気便乗」作:10=8 01(と〜や れいいち)さん

 凛    「アレが新都と深山町をむすぶ大橋よ」
 アーチャー「成る程………」

      想像中。
      たなびく風。コートを着込むアーチャー。
      大橋の上で無線を使い叫ぶ。

 アーチャー『駄目ですっ! 大橋封鎖できませんっ!』

      さらに想像。
      無数の報道陣の前でアーチャー。
      深刻そうな表情で。

 アーチャー『今、遠坂署では血液が不足しています。
      お願いです。マスター、助けてくださいっ!』

      想像終了。

 アーチャー(にやにや)
 凛    (あれは、よからぬコトを考えている顔ね)



 九百二十九「これ、偽らざる本音」作:10=8 01(と〜や れいいち)さん

 イリヤ「こらーーーーーーー! 何ぼーっとしてんのよーーーー!」
 士郎 「だって………Fateにはメイドさんが出ないんだぞ」

     やる気ゲージDOWN。

 イリヤ「…………………………」



 九百三十「曲解」作:10=8 01(と〜や れいいち)さん

   校庭の上。
   月華の下。

   槍を何度も突くランサー。
   二刀流で立ち向かうアーチャー。

   突く。
   鋼は相手に一方的で衝動的な意思を持ち、刃によって洗練されて鋭敏に。
   月光を反射した銀が、何度も交錯。

   突く、突きまくる。
   両者、突き合う。

 凛「遠まわしの、告白ってわけじゃあなさそうね………」

   おつきあい。


 九百三十一「例えば、こんな邂逅」作:10=8 01(と〜や れいいち)さん

 セイバー「――――問おう。貴方が私のマスターか」
 士郎  「うわ、すげー! 金髪だよ、金髪! 外人さんだ!
      ええと、アイム・ノット・イングリッシュ・ダメー」
 セイバー「……あの」
 士郎  「おお! 外人さんが日本語を! すげー! 外人さんすげー!」
 セイバー「……そのですね」
 士郎  「ええと、ええとっ、アイ・ライク・マイケルジョーダンっ!!
      ああ、話が持たない! ど、どうしよう!」
 セイバー「とりあえず、黙ってください」

      しこたま殴られました。


 九百三十二「例えば、こんな命令」作:10=8 01(と〜や れいいち)さん

      令呪。
      三度だけ、サーヴァントに命令できる絶対命令権。

      問。
      あなたは、どんな命令をしますか。

      飯 風呂 寝る。
      一富士 二鷹 三茄子。
      早い 安い 美味い。
      きょじん たいほう たまごやき。
      肥後 寺門 上島。

 セイバー「以上が、過去の聖杯戦争で行使された命令の上位五組の組み合わせですが
      ―――質問は?」
 士郎  「ツッコミ所が多すぎて、質問できません」



 九百三十三「晩秋にて」

 レン「……」

 志貴「どうしたんだろう、なんだか動きが変」
 琥珀「寒くなって来ましたからねえ。
    可愛いですけど、お外には行かせない方がいいですね」



 九百三十四「毎日いつかと訊ねられるかな」

 志貴「寒いのは嫌、か。でも、お家にいれば暖かいからね。
    冬はこれからだからしばらく暖かくはならないんだ。
    そのうちコタツ……、は無いかなあ。訊いておこう。
    そうだ、クリスマスには大きなケーキが食べられるよ。
    琥珀さんが気合入れた凄いやつ」
 レン「……」(喜色)
 志貴「楽しみだね(まあ、けっこう先のことなんだけど)」



 九百三十五「背中に爪跡を」

 式「ごめん、幹也。つい……。
   ううん、違う、今回は私が全部悪い。幹也は悪くない。
   知らなかった、私がこんなに……、嫉妬深いなんて」
   


 九百三十六「挿絵はなかったし」作:星詠師さん

 式 「そう言えばトウコ。何で言語療法士がナース服を着てたんだ?」
 幹也「……え?」



 九百三十七「それは駄目」作:10=8 01(と〜や れいいち) さん

 シエル「遠野くん……今度の休日はここに行きませんか?」
 志貴 「ここって……カレー戦争? カレーのテーマパークみたいなものですか?」
 シエル「ええ、ナンジャタウンみたいな。ここのブラックカレーが美味しそうですね♪」
 志貴 「それ食べちゃ駄目ー!!」


  注釈:包丁人味平、カレー戦争編より。鼻田香作の作ったブラックカレー。
     麻薬入りのカレーで一度食べた人間をブラックカレー中毒にしてしまう、と
     いった色々な意味で危険なカレー。



 九百三十八「ここのところの不況で」作:がんさん

 志貴「なんだかここしばらくの食事、美味しいんだけどボリュームに欠ける
    気がするな。」
 志貴「遠野家、何かあったの?」


 九百三十九「おーきくなれよー」作:がんさん

 志貴「なんだかここしばらくの食事、美味しいんだけどボリュームが過ぎる
    気がするな。」
 秋葉「そうですね。何というか、

       マリーアントワネットをぶくぶく太らせて
       いざというときにドアから逃げられなくしちゃうぞ計画

    みたいな内容ですね。」


 九百四十「じゃあ、口移しで食べさせ合いっこしてみるとか」作:がんさん

 志貴「なんだかここしばらくの食事、美味しいんだけど、愛情が足りない気
    がするな。」
 秋葉「そうですね。何というか、らぶらぶ不足みたいな雰囲気ですね。」

 翡翠「いえ、その……、わたしの口からは何とも。」


 九百四十一「今までは、盛りつけは翡翠ちゃんがしていたんです」作:がんさん

 志貴「なんだかここしばらくの食事、美味しいんだけど外見が独創的すぎる
    気がするな。」
 秋葉「そうですね。何というか、前衛芸術みたいな外見ですね。」
 志貴「琥珀さん、何かあったの?」

 翡翠「いえ、その……、わたしの口からは何とも。」


 九百四十二「せきにんとれー」作:がんさん

 志貴「なんだかここしばらくの食事、美味しいんだけど酸っぱいものが多い
    気がするな。」

 志貴「琥珀さん、何かあったの?」


  ※注釈
   ・八百四十二「どうしたのやら」より
   ・「マリーアントワネットを……」:そういう暗殺計画もあったとか.



 九百四十三「おんなですもの」作:鰯丸さん 

    夕食後のひととき

 秋葉「……私って、嫉妬深いのかしら」

 琥珀「秋葉さまは、情が深くていらっしゃいますから……」
 志貴「秋葉は怒った顔も可愛いからね」
 翡翠「…………(無言で頷いて)」

 秋葉「考えてみると、誰も否定してないわね……」



 九百四十四「ベッドの上で」作:真さん 

    臨終の席で
 志貴「ごめんな、アルクェイド。また先にいっちゃうよ」



 九百四十五「花言葉」作:潜戸さん

 琥珀「わぁ。こんなに沢山のお花、どうするんですか? 
    あ〜、もしかしてプレゼントですか?やりますね〜、この〜。 
    それにしても綺麗な黄色ですね。
    ……そういえば黄色いアネモネの花言葉ってご存知ですか? 

    ――絶交ですよ」



 九百四十六「ブルマ賛歌」作:潜戸さん

 久我峰「遂に手にいれましたぞ。至高のブルマを。 
     素晴らしい。全てにおいて素晴らしい。 
     洗練されたこの形、絶妙な色彩、最高の手触り、

     ――そしてなによりこの履き心地!」



 九百四十七「シエルからの手紙」作:潜戸さん

 (あは〜、良い街緩和の最後ですよ〜。)

  その手紙は簡潔な物で二行もなかった。
  ただ、あの人の治療が終わったという文と、
  一年ほど本国に戻るから

  連れて帰ります。

  とかいうふざけた文。



 九百四十八「飾っておく方が勿体無いですよ」 

 秋葉「おそまつでした」
 志貴「うん、なかなか見事だったよ。
    細かい事はわからないけど、聴いてていい音色だなっ思った」
 秋葉「そう言って貰えるのがいちばん嬉しいです。
    もう一曲、聴いて貰えますか?」
 志貴「ああ、喜んで」

   嬉しそうに微笑み、ヴァイオリンの弓を構える秋葉

 琥珀「ああいう秋葉さまのお姿、似合いますよねえ」
 志貴「そうだね」
 琥珀「ところで、あのヴァイオリン。あれひとつで大きな家の一軒や二軒、
    建つそうですよ。平然と扱えるのもさすがですね」
 志貴「え、ええっ?」(音色に耳を傾けつつも、目が泳いでいる)
    

 九百四十九「摩って擦って」 
 
 秋葉「兄さんも、試しに弾いてみませんか。
    最初は音を出すのも難しいですけど、なかなか気分が…」
 志貴「いや、いい。いいよ。擦り切れて減るじゃないか」
 秋葉「え、減る……ですか?」(困惑)



 九百五十「事実と認識と」

 秋葉「兄さんに嫌な行為を強要させられそうになったりはしていないわね?」
 翡翠「はい。志貴さまは、そのような真似はなさいません」
 秋葉「そうよね。まさか使用人に破廉恥な行為をするなんて真似は……」
 翡翠「……」
 秋葉「あら、ノーコメントかしら?」(眉を顰めて)
 翡翠「いえ、その……、秋葉さまが仰った志貴さまの行為は、わたしの主
    観的なものか、別の物差しによるものか考えておりました」
 秋葉「琥珀、兄さんをここへ」
   

二次創作頁へ TOPへ