天抜き 其の二十九




 

 千四百一「知らぬ事ゆえに」

 凛 「アーチャーって、士郎だった訳よね」
 士郎「ああ」
 凛 「士郎について話した事って、全てアーチャーについて話した事に……」
 士郎「そう……なのかな?」
 凛 「ああ、ああああ」
 士郎「どうした、遠坂。おいってば」
 凛 「う、ううう……」(床ごろごろ)



 千四百二「曲がらず折れる」

 士郎「遠坂みたいなタイプってさ」
 凛 「わたしが何?」
 士郎「凄く強いけど、その代わりいっぺん屈服すると一転して弱くなったり」
 凛 「ふんふん」
 士郎「……しないんだよなあ」(溜息)
 凛 「ん、何が言いたいのよ」



 千四百三「言っておきたい」

 桜   「ライダー、先輩に嫌われるような事はしないでね」
 ライダー「ご心配なく。サクラに迷惑をかけるような真似は……」
 桜   「違うわ。ライダーが先輩に嫌われちゃうような事」
 ライダー「わたしが……ですか?」
 桜   「うん、そう」(ダメ? と問う目)
 ライダー「はい。わかりました」(和やかな目で)



 千四百四「怖い子」作:かがみゆうさん

 イリヤ「フンフーンフフーンフンフンフーンフーン♪」

 士郎 「…………」
 桜  「…………」
 士郎 「まさか、たった3日で……」
 桜  「主婦歴30年(レベルMAX)並の買い物が出来るようになるなんて……」



 千四百五ノ一「山と言えば、川」作:かがみゆうさん

      セイバーさんと言えば?

 士郎  「ハラペコ」
 凛   「ハラペコ」
 イリヤ 「ハラペコ」
 セイバー「■■■■―――!」

      修羅場


 千四百五ノ二「もう1つの 山と言えば、川」作:かがみゆうさん

   セイバーさんと言えば?

 士郎  「ハラペコ」
 凛   「ハラペコ」
 イリヤ 「ハラペコ」
 セイバー「■■■■■―――!」

      ウワーナゼカトツゼンバーサーカーガー!


 千四百五ノ三「山と言えば、皮」作:かがみゆうさん

    言峰綺礼と言えば?

 士郎 「怪しいよな」」
 凛  「怪しいよね」
 イリヤ「怪しいわね」
 言峰 「誰もマーボーと言ってくれない〜〜!」

     泣きながら逃走、夕日に向かって走れ



 千四百六「お目覚め」作:風原 誠さん


   「目覚ましが鳴る前に目が覚めるなんてね♪」

  上機嫌で窓際に立つ遠坂さん
  勢い良くカーテンを開いた南側の窓は


  西の空が明るかった



 千四百七「もしもこの世界が百人の志貴だったら」作:権兵衛党さん

 秋葉「パラダイス!」



 千四百八「修羅場になってみないとわかりませんが」

 橙子「もしも、黒桐が式に隠れて浮気などしたら、どうするね?」
 式 「幹也はそんな事しない」
 橙子「ほう、麗しい信頼関係だな。まあ、それは無いとしよう。
    だったら、心変わりしたら?
    両儀式より女らしく、黒桐の心と保護欲をそそるような存在が現れたら。
    排除するかね、それともいっそ黒桐を……」
 式 「……」
 橙子「ほう、想像しただけで、そこまで落ち込むか。
    変われば変わるもの……、ああ、あくまで仮定の話だから、式」



 千四百九「年の差なんて」

 橙子「実はひそかに年上の女性に想われていた、なんてシチュエーションはどうかね。
    年上ゆえに言い出せずに、彼女は悩んでいたんだ」
 幹也「恋愛ドラマみたいで、素敵ですね」(返事しつつ、まったく仕事の手は休めず)
 橙子「ふん」



 千四百十「支度するのを待つ間に」

 志貴 「お待たせ、先輩」
 シエル「あら、そんなに急がなくても良かったのに。
     お茶ご馳走様でした」
 琥珀 「行ってらっしゃいませ」
 翡翠 「お気をつけて。シエルさま、志貴さま」

 志貴 「琥珀さんたちとは何の話をしてたの?」
 シエル「学校のお話ですよ。わたしの事とか、遠野くんの事とか。
     何でもない、ただの日常の出来事を」
 志貴 「ふうん。随分二人とも熱心に聞いてたみたいだったけど」
 シエル「遠野くんには、わからないかもしれませんね。
     日常の事が、凄く非日常であると云う……」
     


 千四百十一「その顔は安らかで」 作:康平さん

 志貴「ただいま〜。あ、琥珀さん。え?翡翠を見なかったかって?
    いや、正門にはいませんでしたよ。 はぁ・・・、3時間前から待って
    いたと。・・・ええ。確かに、いませんでした。雪がかなり降ってきて
    ましたから先に戻ってたんじゃないですか?
    それより聞きたいんですけど、門の前の雪だるま誰が作ったんですか?
    誰も作ってない?  ・・・まさか」

    志貴を待ち続ける格好のまま、全身凍傷寸前で意識を失っている翡翠を
   雪だるまの中から確認。   



 千四百十二「ふとした発言」 作:康平さん

 志貴「・・・今朝も来なかったな。やっぱり怒ってるのか。すれ違っても無
    視だもんなぁ・・・。 
    『目覚まし時計買おうかな』って言っただけなのになぁ」 



 千四百十三「無題」作:karasawaさん
   ※『千百六十一 獅子の時代』より
 
 ネロ  「よし、勝負あり。
      今日より、ネロ・カオス組筆頭は獅子のセイバーだ」
 セイバー「ご飯を要求します!
       さぁ!すぐに!ハリーハリィハァァァリィィィッッ!!!」
 ネロ  「な!ち、ちょっと待て!
      ・・・ぎいぃぃいいやぁぁぁあああ!!!」(暗転)
 
     ・・・この後、27祖第10位を見たものは、誰もいなかった・・・



 千四百十四「cooking song」作:神有月出雲さん
   ※少々ダークなものになっています。
   

   お料理しましょうお料理しましょう たまにはちょっと一品料理(アラカルト)
   材料はどこかの街の何万人

   まずは軽く下ごしらえ 男の人は手足を千切って食べやすく
   綺麗な処女(おとめ)は無数の蟲に集らせて お年よりは大切にじっくり煮込
   んで出汁をとろう
   小さな子供も忘れずに頭蓋をぱかんとこじ開けて 甘くとろける脳みそを食べ
   やすいように並べましょう

   それが済んだらスープを作る 大きな大きな肉叩き
   ぐっちゃんぐっちゃん何千人 叩いて潰してぎゅっと搾れば真っ赤なスープが
   溢れ出す
   それに煮立った出汁を加えて コトコトコトコト煮込みましょう
   素材の旨みを逃がさぬように 生かさず殺さず苦しむように
   仕上げにちょっと表面を 強火であぶって焦げ目をつけたら 桜風特製スープ
   の出来上がり

   さあ姉さん さあ先輩 出てきて一緒に食べましょう
   活きのいい 恐怖と苦痛と絶望が たっぷり詰まった自信作 残さず食べてく
   ださいね
   姉さん泣くほど美味しいですか? 先輩おかわりよそいましょうね
   喜んでくれて嬉しいです
   今度はもっと豪華な料理 何億人で作りましょう……



 千四百十五「笑み」

 琥珀「わたしの事、とやかく仰られますけど、意外といらっしゃいませんね。
    自然に笑える方って」



 千四百十六「余暇の過ごし方」

 志貴「うん、翡翠も仕事だけじゃなくて、自分の楽しみがあった方がいい。
    何か趣味を持つとかしてさ」
 翡翠「趣味……ですか」
 志貴「ああ。そんなに難しく考えないでいいんだ。
    何でもいいから翡翠がやってみたい事……、どうかな?」
 翡翠「それなら、わたしはお料…」
 志貴「却下。……いや、その、そうじゃなくて。ああ、ごめん、翡翠。
    それでいいから。だから、そんな顔しないで、ね?」



 千四百十七「方法、聴きたいのかね?」

 ナルバレック「随分と代わり映えしない顔ぶれだな。
        少しは変化をつけるか」(執務中に)



 千四百十八「山と積まれた」

 藤ねえ「ふふん、これなら文句ないでしょ?」
 士郎 「毎日使うといえば使うけど。
     でもなんで大量に買って来るんだよ、……煮干を」


     
 千四百十九「毎朝、きみの作った味噌汁を」

 士郎「なあ、桜、なんでそんなに料理の腕にこだわるんだ?
    どこに出したって恥ずかしくないと思うけどなあ」(刻みつつ)
 桜 「自分より料理できない女の子なんてダメかなって、男の人は」(炒めつつ)
 士郎「ああ、なるほど」
 桜 「うん、万全です。先輩、そっちのお鍋、こっちに」
 士郎「お、いい感じだな。そら、湯気に気をつけろよ」

 凛 「二人とも料理に熱中して気づいてないわね。随分と微妙な会話なのを……」



 千四百二十「男の子ですもの」

 桜 「少し肩こっちゃいました」(体を曲げたりしてから、伸び)

 士郎「……」(完全に手を止めて、視線のみ動き)



 千四百二十一「似ている、似ていない」

 士郎「そうか、遠坂と桜が姉妹……」

 凛 「ねえ、桜、どっちにとって失礼な事考えていると思う、士郎は?」
 桜 「ええと……」



 千四百二十二「無駄知識」作:星詠師さん
   ※120万ヒット天抜きのお題より(No.42参照)

 ランサー「最近、猫飼ってんだけどよ」
 士郎  (へぇ、へぇ、へぇ)
 凛   (へぇ、へぇ)
 セイバー(へぇ)
 藤ねぇ 「6へぇ頂きましたー」
 ランサー「……む、これ位じゃ駄目か」
 藤ねぇ 「ハイ次の方ー」
 キャスタ「えー、私の持っている金の羊毛には精霊が宿っていて――」



 千四百二十三「性格の把握は大事ですよ」作:星詠師さん
   ※120万ヒット天抜きのお題より(No.70参照)

 ランサー「ウソだ、そんなことッ!!」(脱兎)
 バゼット「意外とすぐ騙されるタイプ、と。
      仮にも英霊が犬用首輪で召喚できる訳ないだろうに」



 千四百二十四「選択肢」作:星詠師さん

 凛「……いきなり全部なんて、見せてあげないんだから」

   1.ありのままの遠坂が好きだ。
   2.ニーソックスを履いていない遠坂なんて遠坂じゃないっ!

 凛「……ねえ、今ヘンな事考えなかった?」



 千四百二十五「もどき」

 シエル「どうですか、遠野くん?」
 志貴 「うん、カレー粉とかスパイスとか一切使ってないのに、凄い。
     どう味わってもカレーそのものだよ」
 シエル「ふふ、苦労しましたよ。
     さて、わたしも頂きましょう。うん……、美味しい」
 志貴 「よく考えると、いったい何の意味が……」



 千四百二十六「攻めと受けの違い?」

 藤ねえ「もしも、もっと年取ってわたしがまだ結婚してなくて、士郎も独り身なら」
 士郎 「うん、何?」
 藤ねえ「仕方ないから、結婚してあげる」
 士郎 「あ、ああ。お願いする」
 藤ねえ「うん」(任せなさいえっへんという顔)
 士郎 「……わたしを貰ってなら、少し考えたろうけどなあ」(小声)



 千四百二十七ノ一「同類」

 士郎「おじやと雑炊とおかゆとクッパとお茶漬けの違いか。
    そうだなあ、調理法は微妙に違うけど、味については……。
    え、試してみたいから、作ってくれ? 全部?」


 千四百二十七ノ二「同種」

 士郎「炊き込み御飯と混ぜご飯は、基本的に同じもの」(きっぱりと)


 千四百二十七ノ三「近似」

 士郎「かやくご飯? えーと……」
     


 千四百二十八「帰宅:翡翠」作:康平さん

  志貴「お前はお袋か・・・」
     自室の机の上に並べられた志貴のベッドの下の蔵書を見つめながら。


 千四百二十九「帰宅:秋葉」作:康平さん

  志貴「な、何があった?」 
    自室のベッドの上に散乱した大量の黒く長い髪の毛、青い髪の毛、金の髪の毛を目にして。   


 千四百三十「帰宅:琥珀」作:康平さん

  志貴「え・・・増えてる?」 
    ベッドの下の蔵書を取り出して。   



 千四百三十一「ぷろぽーしょん」作:MCさん

 凛  「くっ……なんとなく胸は負けてると思ってたけど……ウエスト……」
 イリヤ「姉妹なんでしょ? じゃ努力の差よね」



 千四百三十二「おしえてください」作:MCさん

 桜「どうしてもって言うなら」
 凛「お願い」
 桜「じゃ、これ。気をつけて飲んでください。歯を当てたりすると苦いですから」
 凛「う、何これ……生きてる?」
 桜「やだなぁ冗談、冗談です。本気にしないでください」
  (取り上げて)



 千四百三十三「もともとは行軍時の為に」

 セイバー「缶詰、私の時代にこのようなものがあれば……。
      戦場では苦労したものです」
 士郎  「なるほどなあ、あれば便利だよね。
      日持ちもするし、けっこういろんなモノがあるしね」
 セイバー「確かに種類が豊富ですね。
      え、シロウ、なんで袋に詰めてしまってしまうのです?」
 士郎  「非常用の買い置きだから、別に今食べたりはしないよ。
      残念だけどセイ…………、いいよ、ひとつだけ開けても」



 千四百三十四「魔眼封じ」

 凛 「似合うかしら?」
 士郎「え、ああ、ライダーの眼鏡か。うん、普段の遠坂と感じ変わるな」
 凛 「まあ、わたしが掛けても何の効果もないけどね」
 士郎「……不思議と威圧感が減っているんだけど。気のせいか?」



 千四百三十五「違い」

 士郎「どちらか一方なんて選べない。二人ともってのはダメかな?」
 凛 「仕方ないわね」
 桜 「そんなのダメです」



 千四百三十六「指先に神経を集中してね」

 アルク「ひとつ、ふたつ……。今度は緑に変えてみよう」
 シエル「やたらとカラフルにすれば良いというものではありませんよ」
 アルク「むぅ。あ、シエルのは地味すぎ」
 シエル「そうですか。いえいえ、出来上がってから驚きなさい」
 
 志貴 「琥珀さん辺りに教わったのかな。
     二人してビーズ細工って……、まあ、平和でいいかな」



 千四百三十七「状況に応じて」

 翡翠「では、志貴さま、何かあればお呼びください」
 志貴「ああ。
    今日に限って、お洗濯ものは他にはって訊かれなかったけど、まさかね。
    気づかれてないよな……」



 千四百三十八「歌われざるレクイエム」作:星詠師さん

 桜「……今日だけは、一緒にいてくれないんですね。
   私にお参りする権利なんて無いですけど、でも……」



 千四百三十九「幽霊でも帰ってきてくれるなら」作:いーのさん

   衛宮家の仏壇を壊している桜。

 凛「桜、よしなさい! 化けて出てくるわよ!」
 桜「先輩が……化けてでも帰ってきてくれるならっ!」



 千四百四十「揺れ幅が大きい」

 士郎「ふぅん、遠坂に似た女の子かぁ。
    ……でも、いったいどの遠坂だろう?」



 千四百四十一「ありのままの君を」

 士郎「欠点だらけで、遠坂にとても釣合わないけど、遠坂は俺でいいんだよな」
 凛 「ええ」
 士郎「ありがとう。
    ところで、もし俺が完全無欠だったら、遠坂、俺の事好きになってくれた?」
 凛 「……」
 士郎「何故、黙る」



 千四百四十二「そのままに愛す」

 綾子「ふぅん。結局、衛宮なんだ」
 凛 「悪い?」
 綾子「別に。でも、衛宮だと、けっこう……いらいらするんじゃないかなって。
    何しろ遠坂だから。その辺は平気なの?」 
 凛 「わたしは心が広くて寛大だから」
 綾子「否定はしないと。でも、悪口言うなら相手になるわよな顔か。
    なるほどねえ」



 千四百四十三「本当にすごいんです」作:がんさん

 アーチャ「凛の ぱんつは いいぱんつ♪」
 男声合唱「すごいぞー すごいぞー♪」

 セイバー「借りたぱんつは 白でした♪」
 女声合唱「すごいぞー すごいぞー♪」

 士郎  「ミニで跳ねても 覗けない♪」
 男声合唱「すごいぞー すごいぞー♪」

 桜   「脱ぐシーンでも 見せてない♪」
 女声合唱「すごいぞー すごいぞー♪」

 男声合唱「すごいぞ すごいぞ 凛のぱんつ♪」
 女声合唱「すごいぞ すごいぞ 凛のぱんつ♪」

 士郎  「まっしろ?」
 アーチャ「ひもぱん?」
 士郎  「しましま?」
 アーチャ「ねこがら?」

 全員合唱「みんな 覗こう 凛のぱんつ♪」



 千四百四十四「三秒ルート亜種」

 セイバー「今日も美味しいお味噌汁ですね、シロウ。
      毎朝、こんなのが飲めたらいいのに」
 士郎  「うん、それくらいならいいよ、いくらでも」



 千四百四十五「長い歳月」

 シエル「そう言えば、いつからでしょうね」
 アルク「うん、何が?」
 シエル「あなたと一緒に平気でご飯食べられるなんて」
 アルク「うーん、忘れちゃった」
 シエル「そうですか。きっと彼のおかげか、彼のせいなんでしょうね」
 アルク「そうだね」
 シエル「不思議な人でした……」
 アルク「……」
 シエル「おかわりいかが?」
 アルク「貰うわ」



 千四百四十六「やきもきとやきもち」

 式 「幹也はオレの恋人なんだよな」
 幹也「うん」
 式 「だったら、何で……」
 幹也「何、式?」
 式 「ところでもおまえ、嫉妬深い女をどう思う?」
 幹也「程度によるけど可愛いと思うよ」
 式 「そうなのか?」
 幹也「うん」
 式 「そうか」
 幹也「何なのさ?」
 式 「何だかおさまったから、もういい」
 幹也「……?」



 千四百四十七ノ一「茶会:事の発端」作:康平さん

 琥珀「茶会・・・ですか?」
 志貴「うん。俺の周りにいる連中って『奥ゆかしさ』とか『趣き』とか言うのが
    皆無でしょう? だから茶の道を知ればそれなりには、と思って」
 琥珀「はぁ。(気付いてないんでしょうけど、志貴さんってたまに物凄い暴言吐
    きますね)」


 千四百四十七ノ二「茶会:和服だからてっきり」作:康平さん

  琥珀「でも私、お茶の作法なんて知りませんよ?」 
 志貴「えっ・・・?(かなり意外な顔で)」


 千四百四十七ノ三「茶会:勉強します」作:康平さん  

 琥珀「わかりました。では、勉強しておきますね」 
 志貴「いや、そこまでしなくてもいいよ」 
 琥珀「いえ、『知らない事』とか『出来ない事』があるって。私にとって、けっ
    こう苦痛なんですよ」
 志貴「・・・なるほど」  


 千四百四十七ノ四「茶会:勉強しました」作:康平さん  

     離れにて。  
 琥珀 「と、言うことで。茶会を開かせて頂きます」
     静々とした動作で、お辞儀をする琥珀。
 志貴 「すごいね。もう憶えちゃったんだ」
 琥珀 「ええ。付け焼刃ですけど」
 秋葉 「ふーん。内装も変えたのね」 室内を見回して。
 琥珀 「はい。といっても、畳をくり抜いて炉を作っただけですけどね」
 アルク「なるほど、それでお湯を沸かすんだ」 
 琥珀 「はい」
 志貴 「へぇ・・・。あっ、活け花なんてのもあるんだ。風雅だな・・・・・?」
 琥珀 「どうしました?」 
 志貴 「いや、べ、別に」
     うじゃうじゃと蠢く原色の植物を見つめて。  


 千四百四十七ノ五「茶会:畳の縁を踏まない、とか」作:康平さん

     努めて活け花を見ないようにしつつ。
  志貴「じゃあ。始めようか」 
 琥珀「はい。では志貴さん。まず、あの活け花の事について私にたずねて下
    さい」 
 志貴「え・・・?」 
 琥珀「お部屋に入ったら、まず掛け軸や活け花についてたずねるのが作法な
    んですよ〜(笑顔)」 
 志貴「た、たずねるって」
     和室に飛んでいたハエを尋常ではないスピードで捕食する原色の植物
    を見つめて。


 千四百四十七ノ六「茶会:美しき譲り合い」作:康平さん 

 志貴 (おい!秋葉!お前やってくれよ) 
 秋葉 (嫌です!兄さんがおやりになってください!) 
 志貴 (俺も嫌だって!聞いたら絶対何かされる!) 
 アルク(私も嫌だな〜。あの琥珀の笑顔、何か企んでるのモロ分かりだし)
  琥珀 「さぁ、どうしました?(晴れ晴れとした笑顔)」


 千四百四十七ノ七「茶会:気を取り直して」作:康平さん 

 琥珀 「今日は、そこまで細かくやらなくてもよろしいでしょう」 
    「とりあえず、お茶の味だけお楽しみください」
      流れるような動作でお茶を点てる。 
 秋葉 「作法は気にしなくても良いのね?それじゃ・・・(紅茶を飲むよう
     に口へ運ぶ)」
 アルク「いただきま〜す。(ずずず〜っと一気に)」
 志貴 「おいおい、もっと静かに飲めよ。(一息で飲み干す)」
  琥珀 「どうですか?」
  秋葉 「悪くないわね」 
 アルク「う〜・・・苦い。けど、このお菓子と食べると美味しいよ」 
 志貴 「うん、美味しいですよ。おかわり貰えますか?」
 アルク「あ、私も〜」 
 秋葉 「では、私も頂きます」 
 琥珀 「あは〜、喜んでいただけて幸いですよ〜。ところで志貴さん?」 
 志貴 「はい?」 
 琥珀 「その抹茶、いくらだと思います?」  
     再度、流れるような動作で茶を点てる琥珀を見て。  
 志貴 「え、そうだなぁ。○千円位じゃないの?」
 琥珀 「いえいえ。桁が二つほど違います」 
 志貴 「なっ!?え・・・・っ!!?」  
     目の前に置かれたお茶を穴が空くほど凝視して。 
 琥珀 「あは〜。どうぞ♪」   


 千四百四十七ノ八「茶会:人間性の露見」作:康平さん 

 秋葉 「(先ほどより、やや時間をかけて飲む)」 
 アルク「(時々お菓子を口に入れながら笑顔で飲む)」 
 志貴 「(茶碗を手にしたまま微動だにせず)」  
 琥珀 「(・・・一番、『趣き』に遠いのは志貴さんですね〜)」 


 千四百四十七ノ九「茶会:その頃、屋敷にて」作:康平さん 
 
 翡翠「何故、私だけお留守番なのでしょう?」 
    居間で自作のお茶を飲みながら。 


 千四百四十七ノ十「茶会:その頃、屋敷にて2」作:康平さん  

 翡翠「あ、志貴様の・・・。どうですか?ご一緒に」
 レン(・・・・?)  

    数分後  
 翡翠「どうされたのでしょうか?」 
 レン(・・・・何で、抹茶が、紫、なの?)  
 翡翠の点てたお茶を飲んで、痙攣しているレン。 


 千四百四十七ノ十一「茶会:お開き」作:康平さん  

 琥珀 「それでは、そろそろお開きにいたしましょうか」 
 秋葉 「そうね。琥珀、後片付けお願いね」
 琥珀 「かしこまりました」 
 志貴 「あ、琥珀さん。俺も手伝うよ」 
 琥珀 「ありがとうございます」 
 アルク「ねーねー、まだあのお菓子ってあるの?」 
 琥珀 「はい。ございますよ」
 志貴 「ったく。お前は食うことばっかりか」 
 アルク「何よ〜」
 琥珀 「まあまあ・・・。ところで皆さん」
 秋ア志「?」
 琥珀 「何故、お立ちあがりにならないのですか?」
 秋ア志「あ、足が・・・」 
 琥珀 「あは〜♪」(面白いおもちゃを見る顔で) 


 千四百四十七ノ十二「お茶会:復讐」作:康平さん 
 
 秋葉 「こ、琥珀!やめなさい!」 
 アルク「レン!お願い!やめて!!」 
 志貴 「翡翠!悪かった!!別に仲間外れにしたわけじゃなくて!!」 

     琥珀、翡翠、レンに足を突付かれて。  


 千四百四十七ノ十三「茶会:これでも茶道部部長ですよ?」作:康平さん 

 シエル「というか、何で真っ先に私の所に来ないんですか?」


 千四百四十七ノ十四「茶会:その真相」作:康平さん  

 シエル「折角、カレー抹茶なるものを作ったのに」 
 ななこ「(だからですよ・・・)」  



 千四百四十八「どこが?」

 士郎  「なあ、虎ねえ、今夜のおかず何がいいかな?」
 藤ねえ 「うーん、和食で、お魚食べたいかな」
 士郎  「わかった。帰りに何か新鮮なの見つけて料理考えるよ」
 
 セイバー「……何やら変だったような。違和感が?」



 千四百四十九「秘して洩らさず」
 
 士郎「最近は、授業中とか間違っても居眠りできない」
 凛 「当たり前じゃない、そんな事は。今までどうしていたのよ。
    でも、何でできないの?」
 士郎「だって、寝言で何言うかわからないじゃないか」
 凛 「…………そうね」



 千四百五十「一方通行」
 
 凛 「士郎って、まず考えた事も無いでしょうね。
    わたしに浮気されるかもしれないなんて。違う?」
 士郎「え、ああ。そう言えば」
 凛 「そうでしょうねえ。ちょっと腹立つのは何故なのかしら」


二次創作頁へ TOPへ