天抜き 其の三十八






 千八百五十一「知恵の輪」

 凛 「そんなの簡単よ、貸してみなさい。
    ええと、こうやって……、あれ。違うわよ、ここをこうして……」
 士郎「投げるなって。ほら、こうして、こう」
 凛 「解析ってこんなのにも使える訳? ずるいわよ」
 士郎「ずるいって事はないだろう」
 凛 「士郎の癖に生意気よ」
 士郎「何だよ、それは」

 セイバー「ふむ……んん? むう……」(落ちたのを手にして、妙に楽しそうに取り組み)



 千八百五十二「梨狩り」

 士郎「林檎と違って梨は芯まで齧ると……おそかったか」



 千八百五十三「似合う」

 凛 「そうね、何着ても似合うと思うわよ、サイズ違いとかは別にして。
    だってわたしは素材が良いもの」
 桜 「何の躊躇いもなく言い切った」
 士郎「それも自慢とかでなくさらりと自然に」
 桜 「確かに言う通りかもしれないですけど」
 士郎「何かないかな。遠坂似合わなそうな服、衣装……。
    あ、そうだ」
 凛 「何?」
 士郎「…………いやいや、これはこれで」(何度も頷きつつ舐めるような視線)
 凛 「何故かひっぱたいてやりたくなってきたわね」
 桜 「いいんじゃないですか、遠坂先輩?」(そこはかとなく士郎に冷たい目)



 千八百五十四「足に包帯」

 桜   「ど、どうしたんですか先輩」
 凛   「怪我? 何をしたの一体」
 セイバー「またシロウはひとりで無茶な特訓をしたのですか」
 士郎  「いや、ちょっと不注意でさ。何でもないから。
     (言えない、投影したら取り落として足の上に落っこちたなんて……)」



 千八百五十五「闇に光る瞳」

 志貴「へえ、意外」
 レン「……」



 千八百五十六「唱」

 アーチャー「彼の者は常に独り 剣の丘で勝利に酔う」

 凛    「奇声を上げて走り回るのかしら」
 士郎   「くどくどと愚痴をこぼしてそうだな」
 セイバー 「酒瓶を抱えて泣き出し、木に説教をし」(思い出し&うんざり顔)
 
 アーチャー「慣用句だ。けちをつけるな」(心底嫌そうな顔で)



 ※以下、ハニワックさんの作品は東方シリーズ(「上海アリス幻樂団」様)の
 ネタを使っております。

 千八百五十七「そーなのかー」作:ハニワックさん

    月箱のケースより

 アルク「「聖者は十字架に磔られました」って言ってる様に見える?」
 志貴 「「人類は10進法を採用しました」って見えるな。」



 千八百五十八「吸血鬼とは」作:ハニワックさん

 志貴 「おまえアレだろ、ほら日光とか臭い野菜とか銀のアレとか
     夜の支配者なのに、なぜか弱点が多いっていう・・。」
 アルク「そうよ、病弱っ子なのよ。」



 千八百五十九「だって背景雪原だし」作:ハニワックさん

 秋葉 「こんな日はね、猫は大人しく炬燵で丸くなるものよ。」
 白レン「そういう迷信を信じちゃ駄目!」
 秋葉 (迷信だったのか・・。)



 千八百六十「完全で瀟洒な従者(男)」作:ハニワックさん

 アーチャー「貴様の武器も私のものだ、古風な魔女に勝ち目は、ない。」



 千八百六十一ノ一「世界一短い聖杯戦争」作:ハニワックさん

 遠坂  「ああもう、こんな雑魚倒しても何にもなりゃしない!
      さっさと黒幕の登場願いたいものだわ。」
 言峰  「くろまく〜」 


 千八百六十一ノ二「世界一短い……めるてぃ・ぶらっど?」作:White Snowさん

 志貴 「すぅすぅ……、や、やめ、翡翠、それは、それは食べられないから……!
     すぅぅ……」
 白レン「起きてよ、相手してくれないと寂しいじゃないっ!」


 千八百六十一ノ三「世界一短い聖杯戦争……」作:White Snowさん

 切嗣 「――士郎、紹介するね。この子が、君のお姉さんだよ」

 イリヤ「シロウ、よろしくねー」
 士郎 「!?」
 藤ねぇ「? ?? ??? ……、…………!!!???」

    …………10年後。

 士郎 「イリヤ、夕食は何がいい?」
 イリヤ「うん、ハンバーグ」
 士郎 「んん、了解」

 藤ねぇ「すっかり仲良しさんねぇ……」


 千八百六十一ノ四「世界一短い聖杯戦争:遠坂家の呪い」作:White Snowさん

 永人「……へっぷし! …………あ」

 ユスティーツァ「きゃー、魔方陣が!?」
 臓硯「永人っ、貴様!」
 永人「す、すまない」

    ――てんや、わんや。

 ゼルレッチ「……また、やってしまったのかね?」
 永人   「……面目ないです」



 千八百六十二「飼い…」

 セイバー「ほほう、秋刀魚の塩焼きと、洋風のソース仕立てですか」
 士郎  「ああ。大分安かったんで買い込んで来たんだ。どんどん出来るからな」
 セイバー「はい」

 凛   「何だろう、あの……、いっぱい食べて大きくなれよ的な士郎の眼」



 千八百六十三「学生の本分」

 鮮花「よしと。次は……」

 幹也「ええと、あれは何ですか?」
 橙子「ああ、何やら大量に宿題が出たらしい。
    問題をこなすのはまったく問題ないが、量が量で苦労しているようだ」
 幹也「ふうん」
 橙子「珍しいかね」
 幹也「はい。普通の勉強をしている鮮花か。新鮮だ」
 橙子「なるほど」

 鮮花「こんなのにいちいち……、うーん。面倒くさい」



 千八百六十四「初心者向きでもないのだけれど」

 シエル「カレー用のニンジンに、カレー用のジャガイモ。
     カレー用の特選タマネギに、カレー用に選り分けられたスパイスセット。
     美味しく出来る組合せなんだけど……、なんだかつまらないなあ」



 千八百六十五「虚空の亀裂」

 志貴「ふんふふふーーん」(鼻歌混じりに手を振り)
   「とぅーーーーーっ、と。ん……? 今、何を斬った?」



 千八百六十六「既出」作:うづきじんさん

 シオン「ワラキアは消えました。しかし、この街が一夜とは言えタタリの影響下に
     あったのは事実。
     遺憾ですが、近い将来厄災が発生する可能性は否定出来ません。
     故にアトラスとエルトナムの名に於て、あの死徒の後始末はこの私が……
     ……何が可笑しいのですか。真祖」
 アルク「別にー。ただ、どこかで聞いた話だなー、と思って(にやにや)」

 ななこ「……どこかで聞いた話ですよねー。ねえ、マスター?(にやにや)」



 千八百六十七「効率」作:ハニワックさん

 士郎  「エンジンってガソリンから発生した熱のうち3〜4割ほどしか
      動力にできないんだってな。」
 遠坂  「ええ、魔術の世界でも効率はとても重要よ。
      基礎体力の一要素みたいなもので、魔術の使用に必ず関わってくる。
      それに個人差もかなりあるわ、投影だけならピカ一って人もいるしね。」
 士郎  「遠坂、なんだよその目は。」
 セイバー「なるほど。ところでシロウ、おかわり。」
 士郎  「・・・・・・(無言でご飯を盛る)」

 遠坂  「世の中には1リットルのガソリンで1000キロ走るような
      とんでもない魔法使いもいるのにねえ。」


 千八百六十八「燃費効率」作:White Snowさん

 セイバー「……すぅすぅ、むにゃ」

 士郎  「むぅ、寝ているから消費量は少ないはずなんだけどな」
 セイバー「……シロー、ゴハン、ゴハンはまだです……か、むにゃ」

 士郎  「……まぁ、いいか。そんなコトは……(微笑)」



 千八百六十九「ひねもすのたり」

 士郎  「釣れないね」
 ランサー「そうだな」
 士郎  「すぐそこに魚が泳いでるのが見えるけど」
 ランサー「そうだな」
 士郎  「ランサーなら槍とかで突いた方が獲れるんじゃない?」
 ランサー「ああ。素手でもいける」
 士郎  「でも釣りにこだわるんだ」
 ランサー「そうじゃないとつまらんだろ」
 士郎  「そんなものかな」
 ランサー「ああ」(その間、手は微動だにせず)



 千八百七十「家事じゃないけど」

 志貴「家の中の探し物なんだけどさ」
 秋葉「はい」
 志貴「琥珀さんと翡翠、どっちにお願いするのがいいかな」
 秋葉「んん……、難しいですね。どっちでしょう」



 千八百七十一「科学とは時に」

 セイバー「ほう、瞬間湯沸かし機。
      つまり、一瞬で水をお湯に変えるのですね。
      魔術としか思えない」
 凛   「そうね。まあ現代の科学は凄まじいのよ」(畏怖するように)

 士郎  「……」(いろんな意味で突っ込みたい顔をしつつ、修理作業)



 千八百七十二「騎士の誇り」

 セイバー「さすがに落ちたものを拾って……など。
      さっと洗えば何とか…………いやいや」



 千八百七十三「幾星霜」

 藤ねえ 「うーん?」
 アーチャ「何かな?」
 藤ねえ 「それ、生まれつきじゃないよね?」
 アーチャ「髪の毛か。まあ、元々は違う色だったな」
 藤ねえ 「苦労したのね」(しみじみと)
 アーチャ「……」
 藤ねえ 「え、え、な、なんで泣くのよ」



 千八百七十四「人民の人民による」

 セイバー「なるほど、民衆が自分達の代表を自分達で選出する。
      それをきちんと体系化し、法として定めるのですね」
 士郎  「それが選挙制度だね」
 セイバー「そういうものがあったならば、私は……。
      と言うのは置いておいて、シロウがしてくれた説明と、凛のそれとは
      大分趣が違っているように思えるのですが?」
 士郎  「遠坂のは、裏側というか、暗黒面というか、ある意味現実的過ぎると
      いうか、何と言ったらいいのかなあ……」
 セイバー「何となくわかりました」




 千八百七十五「長距離夜行バス最後部席」作:春鐘さん

 凛   「……………」
 セイバー「イリヤスフィール、自分の席に戻りなさい」
 イリヤ 「いやよ。
      わたしの席はここだもの。
      ねっ、シロウ♪」

     ―――――ブチッ

 士郎 「と、とおさかっ!?」


 千八百七十五ノ二「長距離夜行バス最後部席 其の二」作:春鐘さん

 セイバー「……………」
 凛   「……………」
 セイバー「……………………………………………」
 凛   「な、なによ?」
 セイバー「…………凛ばかり、ずるい」
 凛   「しょうがないじゃない。
      さっきからこっちカーブばっかりなんだから………」



 千八百七十六「髀肉の嘆」

 ランサー「これはこれでいいんだがな。
      でもやはり手に馴染むのはこっちだしなあ」(釣り竿を槍に変え)
     「鮫か化け物みたいな魚でも現れたら、こう投げ……、うあ、しまっ…」

      じゃっぱぁぁぁあああん



 千八百七十七「閉じた扉」

 志貴 「いい加減、窓から入ってくるのはやめろよ」
 アルク「いいじゃない」
 志貴 「よくない」
 アルク「でも、そう言ってても、志貴ってば窓の鍵閉めたりはしないんだよね」
 志貴 「それは……まあ」(視線を外しながら)
 アルク「閉まってても外から開けちゃうけどね……ってのは言わない方がいいか」



 千八百七十八「千年城」

 アルク「……塵が大分積もってきたなあ」(寝ながら)



 千八百七十九「英霊の散在している町」

 アーチャ「何か事件が起ころうとも……、正義の味方なぞ不要だな」
 士郎  「うっ」


 
 千八百八十「問い」

 橙子「式、きみが黒桐に出会えたのとその逆と、どちらが幸福だったと思う?」
 式 「さあ」
 橙子「では、黒桐ははたして幸福なのかね?」
 式 「……」
 橙子「同じ質問を黒桐にしたらどう返事がきたものか……」



 千八百八十一「蒼を受け継ぐ者」

 鮮花「魔術師の家系は魔術回路を継承していくんですよね」
 橙子「ああ、そして次なる繁栄を求めていく。衰える場合もあるがね」
 鮮花「橙子師も伝えていくのですか?」
 橙子「…蒼崎の名を持つ者としては当然だな」
 鮮花「(今の微妙な間は?)そうですか」
 橙子「そうだ」
 鮮花「では、子供を作る為の相手を見つけ出して結婚して、子育てをして……。
    ダメ、想像できない。あ、でも、別に子供を作る方法は幾つもあるし。
    うん、そうよね、ありえなくはないんだ」
 橙子「何を納得している」



 千八百八十二「帰る家はなし」

 式 「幹也、おまえまだ勘当されたままなのか」
 幹也「そうだよ。このままかな」
 式 「じゃあ、入り婿で問題ないな」
 幹也「ん? さらりと何か言った?」
 式 「さあな」



 千八百八十三「人と人形と神と」

 橙子「……こんなものかな」
 幹也「なんて、凄い。でも、邪魔じゃないですか?」
 橙子「いや、別段構わんよ。集中すれば気にはならない」
 幹也「完成した人形の凄さはわかっているつもりでしたけど。
    創作過程も息を呑むほどです」
 橙子「魔術師相手には見せないがな。
    ただ、人形を相手にしていると少しだけ倫敦が懐かしくなる」
 幹也「そうですか」
 橙子「人と変わらぬ人形というのは、実のところ何を作っているのか。
    論理的に、神学的に、倫理的に、哲学的に。
    収穫は少ないがそういう論争も悪くなかった。
    今ならさらに楽しいかもしれん。こうして思考している自分を作り出した
    のは人形である……。さて、何か怖い考えになる前に仕事に戻るか」
 幹也「そうですね」



 千八百八十四「前進ですか?」
 
 幹也「へえ。やっぱり鮮花は僕の妹と思えないくらい優秀なんだなあ」
 鮮花「そうですか」(表情の読めない顔で)



 千八百八十五「本来ならば一番短い月姫」

 帰り道、アルクェイドに出会わなかった。



 千八百八十六「冷蔵庫」

 セイバー「夢とか希望を感じますね」
 士郎  「そう?」
 セイバー「はい」



 千八百八十七「野良犬相手に表道具は用いぬ」

 セイバー「剣が無くとも、そのまま素手で戦う事は可能です」
 士郎  「そうなのか」
 セイバー「ええ。凛のような技は良く知りませんが、単純に殴っても今の体で
      あれば相当な打撃となるでしょう」
 士郎  「なるほど。人間相手ならバーサーカーみたいなものだよな」
 セイバー「その例えは……、あまり歓迎したくない」



 千八百八十八「朝晩冷え込みが厳しく」

 秋葉「え、兄さんが風邪?」
 琥珀「はい。熱を出されて、真っ赤になっています。
    ご本人は大したこと無いって仰ってますけど、苦しそうですね」
 秋葉「それは大変。手当ての方は?」
 琥珀「先生をお呼びしています。」
 秋葉「変な所で無理するんだから、しっかりと休ませて」
 琥珀「はい」
 秋葉「弱ってる兄さんか…………」
 琥珀「……」
 秋葉「何?」
 琥珀「いえ、別に。何も言ってません、秋葉さま」(口元に笑みを浮かべて)



 千八百八十九ノ一「あおげば、とうとし」作:White Snowさん

 遠坂「…………見事なまでにツルツルね(笑)」
 一成「えーいっ、撫で回すでないわ(怒)!!!」

 士郎「……一成、卒業式に頭を丸めてくるなんて、本気なんだな」
 一成「左様、私はこれから仏門に生きるのだ」

 遠坂「ツルツルのツ〜ルツ〜ル(大喜び)♪」
 一成「……(怒り↑↑↑)」


 千八百八十九ノ二「じょりじょり」作:White Snowさん

 藤ねぇ「あはは、気持ちいいわね、士郎」
 士郎「やめろよ、藤ねぇ!」

 切嗣「ふーん、どれどれ? おぉ、気持ちいいぞ、士郎」
 士郎「……」
 藤ねぇ「な、何で切嗣さんだと大人しいのよ!?」

 士郎「う、うるさい!」
 切嗣「?」


 千八百八十九ノ三「遠い将来」作:White Snowさん

 慎二「……あぁ、僕はハゲるのか」
 臓硯「なんじゃ、藪から棒に?」


 千八百八十九ノ四「告白」作:White Snowさん

 アーチャー「……実はな、私のこれはカツラなんだ」
 士郎「なにぃ!?」
 アーチャー「抜けていくんだ、怖いぞ……」

 士郎「ハイ、僕、正義の味方やめます」


 千八百八十九ノ五「続・告白」作:がんさん

  アーチャー「そもそも、こんな色の髪の毛があるわけがなかろう。」
  ライダー  「まったくです。」
  イリヤ    「そうよねー。」
  桜        「そうですよね。」

  アーチャー「紫だの、銀だの、藤色だの。」
  ライダー  「まったくです。」
  イリヤ    「そうよねー。」
  桜        「そうですよね。」



 千八百九十ノ一「アーチャーさんの魔術講座」作:がんさん

        1. 魔術行使には、等価な魔力が必要
        2. 投影にも、当然魔力が必要
        3. ところで、髪の毛には、魔力が宿る
        4. 投影一回に等価な魔力は、毛一本
        5. そういえば、マチャアキ孫悟空も、毛を抜いて使っていたなぁ

  アーチャー「ということだ、分かったかね?」


 千八百九十ノ二「結果として、アーチャーさんてば、お肌つるつる」作:がんさん

  アーチャー「投影を行ったとしても、
              自分の魔術回路でまかなう分には、毛は抜けない。

              だが、自身の『分』を越える投影を行おうとすれば、
              等価な、脱毛は覚悟するべきだ。」

  アーチャー「まあ、『髪』の毛には限定されないから、
              うまく制御すれば……

              むだ毛の脱毛も可能だがな。」


 千八百九十ノ三「髪と魔力の相互変換」作:がんさん

  アーチャー「『髪の毛を回復させる』魔術というものもあり、
              等価な魔力を用意すればそれは可能だ。

              ただし、髪と魔力との相互変換は効率が悪く、かなりの量の魔
              力が必要だ。まあ、私には縁のないことだがね。」


 千八百九十ノ四「聖髪戦争」作:がんさん

  士郎      「じゃ、じゃあ……

              街の多くの人から、少しずつ髪の毛を奪っていた魔女とか
              学校の生徒全員から、一気に髪の毛を奪おうとした騎乗兵とか

              いたけど、あれって……」


 千八百九十ノ五「■液の魔力は、■子の鞭毛に由来」作:がんさん

  アーチャー「ちなみに、男の場合、

              『髪』の『毛』よりも、
              『種』が『毛』の方が先に消費される。

              注意したまえ。」 



 千八百九十一ノ一「現実には実現不可能な毛の色とか」作:がんさん

  志貴「俺のまわり、結構いるよなぁ……」

  琥珀「これは地毛ですよ?」
  翡翠「これは地毛なのです。」
  レン(これは地毛なの。)

  琥珀「証明できますよ?」
  翡翠「証明なのです。」
  レン(証明するの。)

  琥珀「『かつら』を使うことができないところの毛を見てくださいな。」
  翡翠「『かつら』を使うことができないところの毛を見るのです。」
  レン(『かつら』を使うことができないところの毛を見るの。)

        (しばらくおまちください)

  志貴「なるほど、確かに地毛だ。」
  レン(なの。)


 千八百九十一ノ二「現実には実現不可能な毛の色とか、動きとか」作:がんさん

  秋葉「地毛ですが、なにか?」


 千八百九十一ノ三「現実には実現不可能な目の色とか、動きとか」作:がんさん

  志貴「なにか?」



 千八百九十二「排他」

 アーチャー「同時に本物が二つ存在し得ないとしたら、
       おまえと私では、どちらが紛い物かな?」



 千八百九十三「姉なる者」

 ライダー「大河と凛ですか、似ていますね」
 士郎  「そうかあ?」
 ライダー「ええ、あんなものです」(しみじみと)
 士郎  「ううん?」



 千八百九十四一「原因と結果」

 橙子「多くの死を目にして、常人とは違うナニモノかを心に棲ませてしまったか。
    それは人の世では異物であろう。
    善悪でも良し悪しではなく。
    ただまあ、自ら芯を折った訳か、荒耶と違いこちらは……」

    自分の過去に作った素体の、今の姿を眺めながら。



 千八百九十五「騎乗スキル」

 士郎  「ライダーは自転車とか好きだけど、セイバーはあんまり乗り物には
      固執しないね」
 セイバー「そうですね」
 士郎  「騎乗のスキルは高いのに」
 セイバー「シロウ、能力があるのとそれを好むかはまた別の問題で……」
 士郎  「そうかもしれないね」(過去に何かあったのを察して)



 千八百九十六ノ一「ダメ亭主」作:GMRさん

 士郎  「今日の夕食はライダーが好きそうな物を沢山作るぞ!」

   (数時間後)

 ライダー「もしもし?今日はアヤコとお茶をしてから帰るので夕飯は不要です。」
     (受話器の向こうから)
 士郎  「………わかった、楽しんで来いよ。」(膝を折ってはらはらと泣く)


 千八百九十六ノ二「女房の友達」作:GMRさん

 ランサー「だから言ったろ!あんな女やめとけって!」(一升瓶をテーブルに荒々しく置く)
 小次郎 「まったく、無粋にも程があるな」
 士郎  「………でもライダーは良いやつなんだよ、今回のことは仕方ないさ。」
 ランサー+小次郎「くっ………健気な」(拳を握りしめてはらはらと泣く)


 千八百九十六ノ三「すでに世界の敵」作:GMRさん

 セイバー 「そこに直れライダー……息の根を止めてくれる。」(黒化)
 キャスター「あんないい子を弄ぶなんて! ヒネてグレて天にも運にも見放された人間になったら
       どうするのよ!」(色んな意味で号泣)
 ランサー 「何も言うこたねぇよ、ただし一発殴らせてもらうぜ。」
 バーサーカ「■■■■■■!!!」
 小次郎  「『亭主元気で留守が良い』とは言うが、おまえのそれはいくらなんでも行き過ぎだ。」
 アーチャー「………こうして変わっていったのだったか。」(えらい遠くを見つめる目)
 ギル   「おい、暇そうな雑種共、我のために今週のサソデーを買ってこい、勿論釣りはやるぞ!」
 藤ねぇ  「幸せにしてくれるっていったじゃない!ライダーさんのバカバカバカバカ!!」
 凛    「こればっかりは許せないわね……そう、許されることとそうでない事があるわ。」
 桜    「殺すわ。」(真っ黒)
 イリヤ  「お姉ちゃんが出来たと思ったのに……殺すわ。」
 その他  「「「「そーだそーだ!」」」」」

 ライダー 「……………」(真っ青)


 千八百九十六ノ四「溢れる愛 〜冬〜」作:GMRさん

 ライダー「士郎、その……」(満身創痍)
 士郎  「っ!ライダー、大丈夫か!?ちょっと待ってろ、すぐに手当てするから」
 ライダー「いいんです士郎、こんな傷なんて……
      あなたにどうしても言わなければならない、大事なことがあるんです」
 士郎  「俺にはライダーより大事な物なんてないよ、さ、早く手当をしよう。」
 ライダー「士郎、士郎……私はっ……」(号泣)
 士郎  「うん、とにかく手当をして、ご飯を食べて、話はそれからだな。」
 ライダー「士郎…………」(号泣)

     めでたしめでたし


 千八百九十六ノ五「やっぱりダメ亭主」作:GMRさん

 セイバー 「あなたも家事の一つは覚えるべきだ、傅かれるだけが細君のなす事ではない
       はずだ。」
 キャスター「男はいつでも綺麗な妻を見ていたいものなのよ、自分の服ぐらい選べるよう
       になったらどうなの?」
 ランサー 「立派な『もみじ』だな、あれだろ?弓道部の嬢ちゃんにやられたんだって?」
      (心底愉快そうに笑う)
 バーサーカ「■■■■■■■!!」
 小次郎  「うちのマスターと諍いを起こして仕事を干されたそうだな……あの少年も全
       く苦労が尽きんな。」
 アーチャー「1号自転車を川に落としたか……あれは骨が折れるものだぞ。」
      (どこか遠くを見ながら)
 ギル   「ハハハハ!炬燵で食すアイスこそ王の贅沢よ!おい雑種、勝手にチャンネルを
       変えるな!」
 藤ねぇ  「ライダーさん、柿を食べるの手伝ってあげてないんだって?だめよぅそんなの。」
 凛    「衛宮くんは口べたなんだから、少しはあなたが話をふってあげるべきじゃない
       かしら?」
 桜    「ライダー、先輩も男の人なんですから色々不自由させないようにあなたが頑張
       らないとダメよ!」

 士郎   「うん、ライダーだって欠点はあるよ。
       でも、それを含めてのライダーなんだから、今のままでも充分だよ。」
 ライダー 「士郎………」(号泣) 



 千八百九十七「荊の道」

 志貴「そうか、トゲだけじゃなくて花があるところがミソなんだ」
 琥珀「どうしました、しみじみと」
 志貴「我が身の境遇を振り返っていたところ」
 琥珀「そうですか。女性に囲まれて冥加に尽きると。
    何ですか、微妙な表情をされて?」



 千八百九十八「観音」

 カレン「士郎は罵倒するのと、罵倒されるのとどちらを望みますか」
 士郎 「どっちと言われても。何でそのどちらかなのさ」
 カレン「え?」(心底不思議そうに)



 千八百九十九「ホームメイド」

 キャスタ「……うまくいかないものね」
 士郎  「いい感じだったんだけど、ちょっと煮詰めすぎたな。
      でも、筋はいいと思うぞ」
 キャスタ「慰めはいいわ」
 士郎  「でもさ、こんな苦労するのなら、魔術の力で何とかならないのか?」
 キャスタ「魔術?」
 士郎  「ぱっとごちそうが並んだテーブル出したり……。
      うん、わかってるよ。自分の手で作るのに意味があるってのはさ」
 
 

 千九百「事の始め」

 凛 「そう言えば、衛宮くんは何で弓道部入ったの?」
 士郎「え?」(虚を突かれたように)
 凛 「あれほど忙しくなったのは後からにしても、何で弓を選んだのかなって。
    剣道とかならまだわかるんだけど。藤村先生がいたから?」
 士郎「そういう理由ならむしろ避けるだろ。
    む……、何でなんだろ。
    なあ、遠坂。何だか思い出さない方が良い気がするんだけど、どうだろう」
 凛 「なら、ほじくり返すのは止めておきましょう」
 士郎「……」
 凛 「……」
 士郎「お茶、煎れるか」
 凛 「あ、お願い」
 士郎「…………何だろう、この空気は」


二次創作頁へ TOPへ