天抜き 其の四十五






 二千二百一「今夜は焼き魚」

 士郎「そう言えば、魚は殿様に焼かせろってことわざがあったな。
    セイバーは……もう一方の方かな」



 二千二百二「女の中に男が一人」

 士郎「もしかして、その中で俺が一番弱いのかな」



 二千二百三「あなたとどこかに」

 志貴 「アルクェイド、おまえ何見ても珍しいって言ってたよな」
 アルク「うん」
 志貴 「それと、志貴と一緒にいるだけで嬉しいとか言ってたよな」
 アルク「うん」
 志貴 「でも、どこか別な所に連れてかないとつまらないんだな?」
 アルク「うん」
 志貴 「……わかったよ。まったく」
 アルク「うん♪」



 二千二百四「出入り自由」

 士郎  「うちの合い鍵って誰が持ってるんだっけ」
 桜   「ええ、預かっています」
 藤ねえ 「持ってるよ」
 セイバー「ここに保管しています」
 凛   「ん? はい、これ」
 士郎  「一人違和感があるんだけどな。というか、いつの間に」



 二千二百五「夏の終わりに」

 セイバー「蝉の幼虫は食べられるのでしたか」
 士郎  「どうだろう。カブト虫の幼虫は食べたかもしれない」
 凛   「確か中華料理ならあるわよ。意外と美味しいって」
 セイバー「ほう、そうですか。
      だが、地上に出て僅かな日々しかない生き物を食すべきでは
      ないかもしれません。他に食べるものがあるのならば」
 士郎  「そうかもしれないな」
 凛   「蝉の死骸見てする会話としてはどうかとは思うけど」



 二千二百六「どちらを重視するか」

 セイバー「質と量……、軍の編成では頭を悩ませたものでしたが。
      両立するのが理想ではあるが、そうはなかなかいかない。
      いかないのだが……」(両手の刺身のパックを見比べて)



 二千二百七「物がたまる」

 凛 「藤村先生がいろいろと訳のわからないもの持ち込むとは言うけど」
 士郎「ああ、凄いだろ」
 凛 「士郎もいつまでも修理したりして電化製品とか長持ちさせてるわよね」
 士郎「む、それは別にいいじゃないか。物を大切にするのは大事だろ」
 凛 「そうだけど、新しいのが手に入ったら、古いのは捨ててるの?」
 士郎「まだ使えるんだ、そんな真似できない」 
 凛 「それで手入れしていつでも使えるように仕舞われる……か。
    家が広いのも考え物ね」



 二千二百八「侍女の仕事」

 翡翠「……」
 志貴「どうかした、翡翠?」
 翡翠「志貴さまは、お部屋に家具や道具など増やされないのですね」
 志貴「最初に揃ってたので充分だからなあ。
    それがどうかした?」
 翡翠「いえ、別に何でもありません。
    ただ、少しお掃除などの際に物足りないなあ、と」
 志貴「え」
 翡翠「あ、その、お忘れ下さい」(退室)
 志貴「荷物増やした方がいいのかな。
    でも、翡翠の仕事増やす為にって、何か違うよなあ」



 二千二百九「逆に考えるんだ」

 幹也「いい加減、物が増えすぎだと思うのですが」
 橙子「そうかね。
    ……まだ、余裕はあるだろう」
 幹也「余裕があるうちに考えておかないと。
    少し整理して減らすとか。所長のお仕事の関係ならとやかく言えませんが」
 橙子「しばらく物理的な削減は不可能だな。
    ああ、そんな絶望的な顔をしなくてもいい。大丈夫だ」
 幹也「と言うと?」
 橙子「部屋と階を増やすさ」(事も無げに)
 幹也「はあ(納得していいのかなあ、常識外の人だし。でも……)



>秋葉誕生日モノ2本

 二千二百十「待つ者」

 秋葉「……ふふ。
    何をプレゼントして下さるのかしら。
    あの兄さんが、秋葉をびっくりさせてやるからなんて言うなんて。
    それだけでも……うん。
    ……。
    まさかとは思うけど、何も無くてびっくりとか」



 二千二百十一「走る者」 

 志貴 「秋葉のプレゼント何にすればいいのか、わからないんです」
 シエル「そうですね、牛の頭蓋骨とか大砲などはどうでしょう。
     お部屋のインテリアとしてなかな…」
 志貴 「さすがシエル先輩だ、ありがとう。早速!」(疾走)
 シエル「あの、遠野くん……」
 琥珀 「あーあ、ダメですよ、シエルさん。
     煮詰まって判断力も無くなってる状態なんですから、志貴さん」



 二千二百十二「変貌」

 橙子「昔は素直で愛らしい少女だったんだ。純粋な使命感もあった」
 幹也「そうですか」
 橙子「そう気のない返事をするな。話は途中だ。
    真偽はともかく、それを前提として話を聞いてくれ」
 幹也「はい」
 橙子「その少女が今のわたしになっている訳だ。
    そこに至るまで、とんでもない何かがあったとわかるだろう?」
 幹也「なるほど」(深く、深く)



 二千二百十三「味噌にも勝つそうだ」

 志貴「闇鍋ならぬ闇カレーってどうだろうって思ったけど、意外と大抵の
    ものは受け入れますね」
 シエル「それがガンジスの奥深さです」



 二千二百十四「この一口が」

 琥珀「あの、お口に合いませんでしたか」
 志貴「とんでもない、凄く美味しいですよ」
 琥珀「でも……」
 志貴「料理の出来じゃなくて、その、別の問題だから。
    琥珀さん、今度から素材の値段を訊いても答えないで下さい」
 琥珀「はあ」



 二千二百十五「剣を見切る」

 士郎「セイバーとかから剣習うようになってわかったんだけどさ。
    藤ねえって本当に強いんだな」
 凛 「それはそうでしょう、冬木の虎なんだから。
    今までだって敵わなかったんって言ってたじゃない」
 士郎「そうだけどさ、なるほど強いって見えるようになったと言うか。
    言葉にはし辛いけど」
 凛 「ふうん、いっぱしの事言うようになったんだ」
 士郎「たださ、強さとは別にさ、藤ねえの剣って何か変だ。
    普通にきっちりと型の打ち合いしてても、時々変なんだ。
    なんだろうあれは……」
 凛 「さあ」
   


 二千二百十六「俗世に潜む」

 イリヤ「一人で隠れ家に潜むとか、逆に隠す必要もないほどレベルが隔絶
     してるならいいけど、普通の社会で暮らすなら凡庸さって大事よ」
 士郎 「そんなものかな」
 イリヤ「シロウの周りが異常なの。キャスターとか凛とか。
     まあ、わたしも人の事は言えないけど」
 士郎 「なるほどな」
 イリヤ「その点、シロウは素晴らしいわ。
     リンなんか魔術師だって全然気付かなかったんでしょ」
 士郎 「誉められてるのかなあ、それ」
 イリヤ「勿論」



 二千二百十七「強さを」

 アーチャ「くっ、はあッッ」
 凛   「鍛錬なんて今更役に立つの?」
 アーチャ「習い性でな。しなくても良くとも、した方が効果はある」
 凛   「ふうん。ところで、なんで二刀流なの」
 アーチャ「む?」
 凛   「その夫婦剣が一番馴染んでるというのは聞いたけど、
      二刀でというのは特殊じゃない。なにか切っ掛けでもあったの?」
 アーチャ「ああ。聞けば簡単な話だ。
      一本より、二本の方が強いだろう?」
 凛   「だろうって……本気なんだ。うわあ」



 二千二百十八「女の命」

 志貴 「もしもさ、髪を長く伸ばしたアルクェイドが見たいと言ったらどうする」
 アルク「そうね、本気かどうかまず確認して」
 志貴 「本気だったら?」
 アルク「殺戮とか戦闘とか殲滅とか、そんな類いの事態を起こすわね」
 志貴 「そうなのか」
 アルク「ええ。……まあ、見方を変えるとただの姉妹喧嘩だけど」



 二千二百十九「未来へ」

 志貴 「うーん……」
 シオン「納得いきませんか?」
 志貴 「いや、納得はした気がするけど、消化しきれてないだけ」
 シオン「未来予知のパラドクスを論破する方法は数多くの蓄積と洗練があるのです。
     が、あまりに鮮やかなものは却って納得しがたいのかもしれません。
     そうですね、反証ではなく自己矛盾を気付かせる方なら」
 志貴 「もういいよ」
 シオン「いいから。予め未来を知っているが為に、その結果をですね……」
 志貴 「あーあ……」



 二千二百二十ノ一「お買い得だったので」

 桜 「あッ」
 士郎「どうした桜、手でも切ったのか」
 桜 「いえ、ちょっと思い出して」
 士郎「何を思い出したんだ?」
 桜 「先週、いえもっと前かな、商店街で野菜の安売りしてたんです」
 士郎「あったな。結構重かった憶えがある」
 桜 「間桐の家にも置いて。でもそれから戻ってなくて」
 士郎「結構経つよなあ。でも冷蔵庫なら」
 桜 「入れてないんです。急いでて。後でいいかなあって」
 士郎「うわあ」
 桜 「せんぱーい……」


 二千二百二十ノ二「入れといたとしても」

 凛 「何の騒ぎ? え、野菜が惨状……、ああ、なるほど。
    駄目ね、桜。安かったとはいえ、無駄にしてしまうのは愚の骨頂よ」
 士郎「そういう遠坂は平気なのか」
 凛 「当然よ。きちんと冷蔵庫に入れておけばそうそう……」
 桜 「どうしました、姉さん」
 凛 「あれ、いつ以来戻ってないかしら。
    ええと、マリネか何か作ろうと思って魚があって、あれ?
    ちょっと待って。えっ、ええええーーーッッ」



 二千二百二十一「サイフォン式コーヒー」

 アルク「……」
 志貴 「じっと見てるけど、面白いのか?」
 アルク「うん」
 志貴 「ならいいけど。
     前にレンもじっと見てたっけ。
     出来たの飲ませてあげてから、興味なくなったみたいだけど」
 アルク「ふうん」
 志貴 「面白いのかなあ。まあ、いいか」



 二千二百二十二「お金のあるうちに」

 橙子「依頼がまとめて片付いてね」
 幹也「はあ」
 橙子「遅れ分含めて、五年分ほどだ。受け取ってくれ」
 幹也「あのう……」
 橙子「昇給分とボーナスも含めた。抜かりはない」
 幹也「そうじゃなくて」
 橙子「何が問題なんだ。何なら向こう十年分の給料先払いに変えるが?」
 幹也「普通に月払いにして下さい」



 二千二百二十三「誰が?」

 士郎「うーん」
 桜 「先輩、どうしたんですか?」
 士郎「渋柿がいっぱいあったんでそこに吊るしてたんだ」
 桜 「ああ、干し柿ですね。でも一個もないですよ」
 士郎「そうなんだ。
    まさか食べたのかなあと思ってさ」
 桜 「誰がで…ああ」
 


 二千二百二十四「角を崩さぬように」

 士郎「少しレパートリィを増やそうと思ってさ、中華に手を出してみた」
 凛 「ふうん、手袋叩きつけられたと解していいのかしら」
 士郎「よくない」
 凛 「冗談よ。なかなか良く出来てるみたいね、いただきます」
 士郎「どうだ?」
 凛 「うま煮とか、炒め物とかなかなかね。これは何?」
 士郎「麻婆豆腐だけど」
 凛 「嘘でしょ?」
 士郎「何で嘘なんだ」
 凛 「嘘よ」(首をかしげて食べながら)
 
 

 二千二百二十五「慣れぬ対応」

 幹也「橙子さんも、意外と可愛いところがあるんですね」
 橙子「……」
 幹也「あれ、怒るか冷笑浮かべるかと思ったのに」
 橙子「いや、ああ。……驚いて反応できなかった」
 幹也「(本当に可愛いかもしれない)」



 二千二百二十六「一応妻子がネックか」

 士郎  「聖杯戦争でセイバーは正体を隠してたよな。
      剣も見えなくしたりしてさ」
 セイバー「はい。それがどうかしましたか」
 士郎  「ええとさ、セイバーの正体がアーサー王だと知られたとして、
      何か不都合があったのかな」
 セイバー「何を言っているのです、シロウ。
      私の弱点をつかれれば敗北していたかもしれない」
 士郎  「だからさ、最優と呼ばれて、剣の腕は立っている。
      魔術に対してもほとんど効かない。何が致命的な弱点になったのか」
 セイバー「……」(当惑)
 士郎  「むしろ、敵を圧倒する勇名なんじゃないかと思う。
      変な事言ってるかな、俺」
 セイバー「むう」(返答しがたい表情)



 二千二百二十七「進路」

 式 「なあ、向いている仕事ってあるのかな?」
 幹也「ええと、式にかい。それは……えーと…………」(絶句)



 二千二百二十八「倫敦橋」

 幹也「いつだったか、鮮花に将来時計塔に行ったらどうかって言ってましたよね」
 橙子「ああ。才能を伸ばすのならという前提でだが」
 幹也「あそこって昔橙子さんが修行して、追われてるんですよね」
 橙子「そうだ。今でも関係者と顔をあわす事は、はなはだ危険だ」
 幹也「それでも行けと言うんですね」
 橙子「そうだが?」(何を言われているのかわからないという顔で)
 幹也「魔術師の思考回路は違うのかなあ」(呟き)



 二千二百二十九「魔術も似た様なものかもしれない」

 シオン「どうもこの国では練金術というものの持つ意味が良くないようですね」
 志貴 「そうだなあ。他の国では違うんだ」
 シオン「……」(痛みを堪える顔で)



 二千二百三十「ほかほか」

 士郎「いつからだっけなあ、こんなに何合もご飯炊くようになったのは。
    ……。
    これでも足りないと、もう業務用の買わないといけないな」



 二千二百三十一「何かの罰?」

 シエル「琥珀さんは料理に詳しいですよね」
 琥珀 「はあ、まあ、毎日お料理はしてますし」
 シエル「ニンジンの料理を教えて欲しいんです。
     出来るだけ不味くなる料理法が望ましいです」
 琥珀 「そうですねえ、ゆっくりと出汁にですね……不味くなる?」
 シエル「はい。
     あ、生の丸かじりは無しで」
 琥珀 「ええと……」



 二千二百三十二「虚を突く」

 復讐騎「新参の半端者と侮られている。
     しかしその事実が俺を守る楯であり、奴らを滅ぼす剣となる。
     ……なると良いなあ」(しみじみと)



 二千二百三十三「掌を暖める器」

 志貴 「日が傾くとだいぶ寒くなってきますねえ」
 シエル「冬も近いですから。すぐに暖かくなるから待ってて下さいね。
     それと、お腹も空きませんか?」
 志貴 「そうだなあ、少し」
 シエル「お汁粉なんてどうです?」
 志貴 「あ、頂きます」
 シエル「じゃあ温めます。遠野くんは小豆のがいいですね」
 志貴 「小豆のがって、お汁粉は……、ああ、ここのデフォルトは違うのか」



 二千二百三十四「その血統」

 橙子「前から興味があったのだが、君らの両親はいかなる人物なのかね」
 幹也「いたって普通の人間ですけど」
 鮮花「ええ、そうですね」
 橙子「どう思う?」
 式 「はなはだ疑問だ」
 橙子「そうだろう」



 二千二百三十五「重ね」

 志貴 「人の食べ方にとやかく言うつもりはないんだけどさ、
     カレーピラフにカレーかけて食べるのってどうかなあ」
 シエル「玉子かけご飯で親子丼とか天津飯にするのとは違いますよ」
 志貴 「(あまり違わないと思うけどなあ……)」



 二千二百三十六「お気に召すまま」

 士郎  「そうか、お好み焼きって拡大解釈すればこうなっちゃうんだなあ」
 セイバー「美味しいですよ?」



 二千二百三十七「もともと由来は和風シチューでしたっけ?」

 志貴「どうしたの、琥珀さん」
 琥珀「珍しく志貴さんからメニューのリクエスト頂いたじゃないですか。
    肉じゃがが食べたいって」
 志貴「そうだね。それで?」
 琥珀「シエルさんが通りかかったら……」
 志貴「ああ。それでカレーになっちゃったんだ。
    先輩がニコニコしながら待ってたけど」
 琥珀「あの方はいつでもカレールー携帯なさってるんでしょうか」
 志貴「さあ」
 琥珀「味付けしようとしていた所だったのに……」(恨みがましく)



 二千二百三十八「金勘定」

 凛「信託にしてたのがこれだけ、こっちの通帳は今月降ろさずにすんだと。 
   後はお釣り貯金の小銭ね。
   十円玉がひいふう…みいの…………心和む一時ね」



 二千二百三十九「喧嘩両成敗」

 士郎  「いろんな意味で不公平だと感じるんだけど、どう思う?」
 セイバー「そうですね。一方的なのはそもそも喧嘩とは言わない気もします。
      まあ、女性相手に本気になるシロウなど見たくもありませんが」
 士郎  「本気になったら、向こうは本気の本気になるけどなあ」
 セイバー「では背中を向けて下さい」
 士郎  「ああ。…痛ッ!」



 二千二百四十「デビーール」

 士郎  「無理して食べなくてもいいよ、セイバー」
 セイバー「むむ。やはりタコには抵抗があります」
 ライダー「あなたでも食べないものがあるとは。
      良い塩加減、美味しくできたマリネだと言うのに」
 士郎  「セイバーはイカは食べるのになあ。
      あれも外国ではあまり食べないんじゃなかったっけ」
 セイバー「イカは小さいですし、タコのような幻想種の姿とは違います」
 士郎  「そういうものかな」
 ライダー「……大王イカ」(ぽそり)
 セイバー「何か言いましたか、ライダー?」
 ライダー「別に」



 二千二百四十一「道」

 セイバー「はぁあああッッッッ!!!」
 小次郎 「はッ」
 
 セイバー「ことごとく斬剣を受け流されるとは。
      やはり恐ろしいまでの剣技の冴えですね、アサシン」
 小次郎 「何の、こちらも余裕は微塵もなし。さすがは騎士王の剣だ。
      その剣……、戦場を往来して極めたものだったな」
 セイバー「幾多の戦いで磨いたものです。それがどうかしましたか」
 小次郎 「わたしの剣は、そうして鍛えたものではないのでな。
      そうした中であったら、到っていたのだろうか。
      もっと早く死んでいたか、そこそこの腕で満足していたか。
      難しいものだな、剣というものは」
 セイバー「そこには同意します」
   


 二千二百四十二「支出」

 士郎  「で、大根が安かった。後は鯖が脂のって良さそうだったな」
 キャスタ「なるほど」
 士郎  「そう言えば、キャスターが買い物する時のお金ってどうしてるんだ」
 キャスタ「お金?」
 士郎  「なんで不思議そうな顔するんだ」



 二千二百四十三「今夜は焼肉」

 士郎「生で食べるのは良くないぞー……って、聞いてやしない」



 二千二百四十四「性格テスト」

 士郎「これは×。ええと、これは○かな。それから……」
 凛 「ふうん、意外。『困っている人を見過ごせない』で一瞬迷うんだ」



 二千二百四十五「背後より」

 有彦「ふうん、なかなかいけるな」
 志貴「うん。辛さはすっと抜けるけど深みのある味が残る」
 有彦「……」
 志貴「……」
 有彦「なんでさっきから後ろ何度も振り向いてんだ、お前」
 志貴「有彦こそ」
 有彦「先に帰ったんだから仕方ないって言ったの、俺じゃないからな」
 志貴「割引券あるから俺が誘ってくると言ってたよな、誰かさん」
 有彦「……」
 志貴「……」
 有彦「美味いカレーだな」
 志貴「そうだな」
   


 二千二百四十六「お城の晩餐会」

 士郎  「む……。遠坂は平気なんだな、テーブルマナーとか」
 凛   「当然よ。セイバーが少し戸惑っているのは意外ね」
 セイバー「時代が、時の流れが……」
 桜   「藤村先生はいつもと同じですね」
 藤ねえ 「うーん? 美味しいじゃない」
 イリヤ 「まだまだ出てくるからいっぱい食べてね、みんな」
 士郎  「あ、ああ。でもなあ」
 凛   「あの、物言いたげな目がね」
 セラ  「…………」(一挙一足に不機嫌そう)



 二千二百四十七「ひととき」
 
 シエル「お代わりはいかがですか?」
 志貴 「そうだなあ、半分くらい」
 シエル「はい」
 志貴 「ありがとう。
     ……しかし、こんな処で」
 シエル「再会するなんて意外でしたか?」
 志貴 「いえ、カレー作ってる先輩が凄いなと思っただけです。
     ごちそうさま。
     じゃあ、行きます。さようなら、シエル先輩」
 シエル「ええ、遠野くん。いえ、謎の目隠し魔人……殺人貴さん」



 二千二百四十八「少なくとも寒そうだ」

 士郎  「冬でもその格好?」
 ライダー「ええ」



 二千二百四十九「手付かず」

 カレン「食卓いっぱいのご馳走で、何から食べたら良いのか迷うタイプ?」
 士郎 「え?」
 カレン「それとも圧倒されて食べる前から満腹になるのかしら」
 士郎 「何なんだよ、それ」
 カレン「よりどりみどりと思っただけだけど」



 二千二百五十「何に対してか」

 シエル「翡翠さんにカレーの作り方を教えたんですよ、台所を借りて。
     奥深く深遠ではありますが、同時に簡単に作れる料理ですから。
     野菜切ったりはそれなりに翡翠さんも出来たんです。
     それでお鍋で煮込んでいて、ふと後ろを向いたら、琥珀さんが立ってて。
     ……。
     あんなに怖い目をした琥珀さんは初めて見ました。ええ」



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