天抜き 其の六十五






 三千二百一「増加」

 一成「何度もと思うかもしれんし、それぞれ事情はあるのだろうが」
 士郎「あるんだ。あるんだ」(噛み締めるように)
 一成「何で増えていくのだ、次々と」
 士郎「本当になんでなんだろうなあ」
 一成「住みたいと言えば叶ってしまいそうだな」
 士郎「うん?」
 一成「いやいや」



 三千二百二「質と量」

 ランサー「途中から来たから良くはわからんが、要するにあれか、
      攻撃の手数を増やすか、ガツンと力込めた一撃にするか、
      そういう話だな」
 士郎  「似てるけど違う。
      今の電子ジャーだと足りないから、もうひとつ足すか、
      それともいっそ業務用の大きいのにするかって話」



 三千二百三「基礎」

 アーチャ「何だ、露骨に拙いところを見つかったという表情だな」
 士郎  「別に。ただ、少し走り込みしようとしてただけだ」
 アーチャ「ほほう」
 士郎  「もっと筋力なり体力なりつけた方がいいだろ」
 アーチャ「そうだな、それは確かに悪い事ではない。
      それをなんで、こそこそと行っている」
 士郎  「見つかったら、大事になりそうだからさ」
 アーチャ「ふむ。例えば、セイバーが……、ああ、なるほど」



 三千二百四「自由」

 志貴「これ、レンが見せてる夢なんだよね」
 レン「……」
 志貴「そうか」

 志貴「……で、結局何もしないまま、目が覚めたか」



 三千二百五「兄と妹」

 鮮花「どうかしましたか」
 橙子「いや、だいぶ熟達してきたなと思ってな」
 鮮花「ありがとうございます」
 橙子「これほどきっちりした弟子だとすると、わたしに仇なす者の
    標的になるのだろうな、魔術関係では」
 鮮花「……魔術関係では?」
 橙子「ああ。表の関係であるとすれば、従業員たる……。
    つくづく黒桐家の人間とは妙な関係にあるな」



 三千二百六「秋来たり」

 都古「スイカの季節が終わった……」

    カボチャを手に取りつつ。



 三千二百七「にゃあ」

 アルク「あれ、窓の外にレン」
 志貴 「もしかして迎えに来たのかな。
     そろそろ遅くなったし、帰るとするか。
     また、来るよ、アルクェイド」
 アルク「うん。ばいばい」
 志貴 「……しかし、よく考えるとかなり高い階なんだけど。
     猫の姿で登ったんだとしても」



 三千二百八「メイスとかもあるが」

 志貴 「先輩は普通の武器は持たないの」
 シエル「と言いますと?」
 志貴 「日本刀とか槍とか」
 シエル「教会に仕える者として必要以上の殺傷能力があるものは」
 志貴 「じゃあ、ええと……第七聖典は?」
 シエル「あれは聖典ですから」
 志貴 「屁理屈にもなってない気がする」



 三千二百九「異端」

 橙子「自分には当たり前に出来る事が、他人には行え無い。
    そしてそれを説明するのに苦心する。
    そんな経験はなかなか……、全員体験しているのか?
    そうか」



 三千二百十「爆ぜる」

 アーチャ「良い所に現れたな、セイバー」
 セイバー「何か用でしょうか」
 アーチャ「とりあえずそこに立っていてくれ」
 セイバー「いいでしょう。しかし、これが……くッ」(パシリ)
 アーチャ「さすがだな。とっさでも打ち払うか。
      いや、罠ではない。剣は収めてくれ」
 セイバー「何なのです、これは。……ふむ、栗ですか」
 アーチャ「藤ね…藤村大河がやって来て、焚き火に大量に投入したのだ。
      端に刻みを入れていない状態でな。
      それが、こうして、四方に飛び撥ねるという訳だ。焚き火から
      出たところを叩き落としているのだが、火の反対側までは手が
      回らなくてな。手伝っては貰えないかな。
      焼き栗は美味いぞ」
 セイバー「仕方ありませんね」(わくわくとした表情で)



 三千二百十一「賢い奥様」

 琥珀 「残り物のローストビーフを使ったお料理なんです」
 シエル「ローストビーフが余るんですか」
 志貴 「余るんだ。というか余るほど大量にあるんだよなあ」
 琥珀 「はい?」(反応が今ひとつ理解できず)
       


 三千二百十二「相性」

 セイバー「私がキリツグとは相容れないのだと思っていましたが、
      はたして、いたのでしょうか。
      あの時にキリツグとあうサーヴァントは?」



 三千二百十三「館につきもの」

 秋葉 「そんなにこそこそとアルバイトをするような真似をなさるなら、
     この家で行う仕事を用意しますけど」
 志貴 「家のお手伝いをしてお駄賃をか。まあ、それもいいか。
     閉めきった部屋の片づけでもすればいいかな」
 秋葉 「いえ、やって頂くのは、執事です」
 琥珀 「!」
 翡翠 「!」
 シエル「いい。いいところに目をつけましたね、秋葉さん」
 アルク「そうなの?」
 志貴 「俺がいちばんわからないよ」



 三千二百十四「クッキングなんとかとかね」

 志貴「へえ。料理作るゲームなんてのもあるんだ」
 琥珀「そうなんですよ」
 志貴「ふうん……」
 琥珀「何を考えたか当ててみましょうか」
 志貴「あ、それ、正解」
 琥珀「ははは」



 三千二百十五「シチュエーション」

 アルク「女の子が風邪ひいて男の子が看病するなんてシーンが
     けっこうあるのよ。
     これはいいと思わない、レン?
     志貴にお粥作って貰ったりして」
 レン 「……」(首を傾げている)



 三千二百十六「しょくざい」

 セイバー「贖罪」
 凛   「殖財」
 士郎  「食材。
      ……どっちかというとセイバーがこっちな気もするけど」



 三千二百十七「頻繁」

 志貴「秋葉の口癖というか、必ず話する時に兄さんって言うな」
 秋葉「そうですね、兄さん」(意識的に)
 志貴「うん」(何か虎の尾を踏んだかなという表情で)



 三千二百十八「導火線」

 アルク「うんうん、美味しい。
     これは美味しいわ、志貴」
 志貴 「そうか」
 アルク「何よ、気のない返事で」
 志貴 「おまえが必要以上に感心すると、何か起きそうな気がする
     だけだ。過去の経験からして」



 三千二百十九「宴の前」

 イリヤ「アインツベルンもマキリも、自分達の血筋で勝負できなく
     なった時点で、既に勝つための何かを失っていたのかも」
 士郎 「遠坂家が最後には勝っていたと?」
 イリヤ「それも頷けないのよね。
     今回の事が無かったら、終わっていたのかしら」
 士郎 「さあ」



 三千二百二十「虎の戦い」

 士郎  「また、藤ねえか。こんなにどっさりと。
      何で適量って言葉知らないんだ」
 凛   「戦術としては正しいわね」
 セイバー「確かに」
 士郎  「何の戦いなんだ、それは」



 三千二百二十一「粗食」

 セラ 「下賤な者達の家に入り浸っていると、心配して来てみたら、
     何とこのような貧しい食事を」
 イリヤ「それは、まあ、そうね。
     なんかねえ、これ食べてると痩せるんだって。
     シロウは、イリヤはいいって言うんだけど」
 セラ 「お嬢様」
 イリヤ「でも、美味しいのよ、これ」
 セラ 「もう少し、詳しく」
 イリヤ「う、うん」



 三千二百二十二「夜歩く」

 秋葉「夜中に、屋敷の周囲が暗くは無いかしら」
 琥珀「そうですねえ。でも防犯設備はばっちりですけど」
 秋葉「夜中に敷地外に出る人がいるでしょう」
 琥珀「いらっしゃいますねえ。
    んんん、秋葉様、夜間外出は厳禁ですよね」
 秋葉「もちろんです」
 琥珀「ならば必要ないですよね」
 秋葉「必要はないけど、必要ではないかと思うの」
 琥珀「わかりました」



 三千二百二十三「その行動」

 橙子「何だ、慌てて。黒桐がどうしたと言うんだ。
    鮮花と式の二人で尾行した?
    むしろ、その組合せになった経緯の方が興味あるが。
    わかった、聞く。聞くから話してみなさい」
 


 三千二百二十四「何の為の」

 凛   「何となく思っただけで根拠は無いんだけど。
      士郎の料理スキルって、自分一人でも生きられるように
      みたいな志向の表れだったりするのかしら」
 セイバー「でも、皆を喜ばせる為のものでもありますよ」
 凛   「うん、そうね」
      


 三千二百二十五「さらに先へ」

 小次郎「速さだけで言うならば、とこんな感じだが」
 士郎 「まったく見えない」
 小次郎「セイバーであれば見切るであろう。
     それで、刃の進む過程が省けぬかと思案している」
 士郎 「過程を省く?」
 小次郎「刀に手を掛け、抜き、斬るのではなく、斬ろうと思ったら
     既に相手が両断しているといった神速の技をな」
 士郎 「それ、宝具もなくやられたらランサーの立場が無いような」



 三千二百二十六「戦いの準備」

 士郎「遠坂の魔術って基本的に宝石類があるほどいいんだろ」
 凛 「まあ、そうね」
 士郎「その遠坂家が管理しているという事は、冬木って何か鉱脈が
    あったりするのかな」
 凛 「……」
 士郎「さすがにない、というより考えた事もないって顔だな」



 三千二百二十七「原因」

 凛「衛宮切嗣がいなければ衛宮士郎は存在しなかった。
   いろんな意味で、そうなのよね」



 三千二百二十八「眼と手」

 士郎「藤ねえはテストの採点は凄く速いらしい」
 凛 「へえ。何でかしら」
 士郎「回答欄ざっと見て、正解か間違いか見分けられるらしい。
    記号で答える形式なんかだと、2、3枚まとめてだって
    間違わないとか言ってた」
 凛 「さすが、と言っていいのかしら」
 士郎「でも、葛木先生はさらに上を行きかねないとかで対抗心
    燃やしてるんだ」
 凛 「……そうなんだ」



 三千二百二十九「日本酒」

 セイバー「ふうむ」
 士郎  「美味いのか」
 セイバー「素晴らしいですね、この大吟醸と言うのは」
 士郎  「ネコさんにお礼言っとこう」
 セイバー「しかし米粒ひとつひとつを磨きぬいて作るとは、
      どれほどの手間をかけているのか」
 士郎  「多分、セイバーが想像しているのとは違うと思う」



 三千二百三十「のどかな日々」

 アーチャ「不思議だな。
      いわゆる英雄でないサーヴァントの方こそ、自分の力を
      出す必要のない今が続く事を望んでいる」
 ランサー「不思議でもないだろ。
      まあ、俺は殺伐とした方がいいけどな」
 アーチャ「貴様は英雄であろうが」



 三千二百三十一「光と影」

 アルク「出たわね、志貴の偽者」
 七夜 「ご挨拶だな。俺は別に奴の偽者ではない」
 アルク「じゃあ、志貴の方が偽者なの?」
 七夜 「いや。それはそれで誤りのような気がする」



 三千二百三十二「材料」

 葛木「これで全部だ」
 一成「じゃあ、後でまとめて図書室へ返しておきます。
    他に借りる本があったらいつでも言って下さい」
 葛木「ああ、頼む」
 一成「しかし、遺伝学に宇宙開発、経済史に微生物、
    何を調べているのですか」
 葛木「よくはわからないが、大変参考になったと言っていた」
 一成「言っていた?」
 葛木「ああ、メディアがな」
 一成「なんだ。……いえいえ」



 三千二百三十三「少女と武具」

 橙子「時に、日本刀以外には興味ないかな、式は」
 式 「と言うと?」
 橙子「紛い物やらいわく付きやら、いろいろと洋物のものがあってな」
 式 「ふうん」(やや興味ありげに)
 橙子「これなんだが」
 式 「見事に雑多だな。レイピアにグラディウスに半月刀。
    これはでかいな。持ち上げるのがやっとか」
 橙子「なるほど。……うん、これはこれで、ありだな」



 三千二百三十四「どの部分に」

 シエル「冬はカレーうどんが美味しいですねえ」
 志貴 「…そうだね」
 シエル「僅かな間は何だったんでしょうね」(小声)



 三千二百三十五「我が家流」
    
 士郎「正月は遠坂もいるんだな」
 桜 「そうですね」
 凛 「それがいったい……あげないわよ、お年玉なんて」
 士郎「どういう発想なんだ。
    雑煮の事考えたんだよ」
 桜 「ああ、なるほど」
 凛 「雑煮って、それが一体……、ああ、わかったわ」
 士郎「結構難しい問題だろ」



 三千二百三十六「重箱の中で」

 イリヤ「でね、日本ではお正月におせちっての食べるの」
 セラ 「また、あのような家でいらぬ知識を」
 イリヤ「そんな事言ってると大変なのよ。
     食べるのに暗黙の了解ってのがあるんだから」
 セラ 「それなりに作法があると」
 イリヤ「最初に手を出しちゃいけないものがあったり。
     カマボコと煮物は補充されるからとか」
 セラ 「……」(何か言いたげに)



 三千二百三十七「記録」

 凛   「セイバー」
 セイバー「何です、凛」
 凛   「今、何をしたの」
 セイバー「何をしたと言われても。ソフトクリームを買いました」
 凛   「その後よ」
 セイバー「食べています」
 凛   「レシートを捨てたのよ、あなたは。
      信じられない」
 セイバー「?」
 


 三千二百三十八「痕跡」

 有彦「前はちまちまレシートしまってなかったっけ?」
 志貴「そうだったな」
 有彦「何でわざわざ千切って捨ててるんだ」
 志貴「まあ、これはどうでもいいんだけどさ。
    意識しないでもきちんと始末できるように習慣づけ」
 有彦「だから、何でだっての」
 志貴「何かで証拠掴まれたりしないように」
 有彦「そうか(つっこんだ質問はできない雰囲気だな)」



 三千二百三十九「最後まで」

 セイバー「打ち捨てられるものを見捨てず、拾い上げる。
      そういうシロウの精神なのですね」
 士郎  「そんな大したものじゃないんだけど。
      だいたい、魚のアラって美味いんだぞ。安いし」
 


 三千二百四十「窮屈羽織とも言う」

 式 「半纏か」
 幹也「温かくていいだろう。暖房費の節約にもなるし」
 式 「似合うと言えば似合うかもしれないな。
    しかし、こんなのまで黒一色なのか……」



 三千二百四十一「原因と結果」

 羽居「秋葉ちゃん、家から通う様になって、新しい癖ができたよね」
 蒼香「癖というか、何なんだろうなあ、あれ」
 羽居「思い出し笑い?」
 蒼香「笑いだけ見ても何だか多彩だけど、それだけじゃないな。
    何かを思い出してのリアクションが大きくなったというか」
 羽居「あ、そんな感じ。何を思い出しているんだろうね」
 蒼香「何かはわからないが、何なのかはあんまり知りたくないな」



 三千二百四十二「人間とは限らない」

 秋葉「瀬尾、あなた、何か漫画を描くのでしょう」
 晶 「ひぃぃぃぃぃッッッッ」
 秋葉「別に余暇に趣味を持ってもとがめはしないわよ」
 晶 「そ、そ、そうですか。それじゃ…」(後ずさり)
 秋葉「で、漫画というのは作者の自画像を用意するのでしょう?」
 晶 「それは必ずしもそうとは…」
 秋葉「瀬尾のは、どんななの?」
 晶 「え」
 羽居「あ、見たい、見たい」
 蒼香「そうだなあ、似たイメージか、あえて外してるのか」
 晶 「な、何なの、これ。なんなのォ……」(脂汗)



 三千二百四十三「リセット」

 橙子「関係性の人為的な改変というのはけっこう面白い試みだが、
    いっその事、記憶を奪ってしまうという手もあるな」
 鮮花「興味深い話ですね」
 橙子「魔術でも薬でも良いが、黒桐の記憶を消し去って、誰も知らぬ
    ところで世話をする訳だ。
    頼るものはなく、言われた事を信じるしかない」
 鮮花「なるほど、なるほど。
    それでだんだんと、いくらでも都合よくコントロールを。
    最終的に…………、素晴らしい。
    いえいえ、それで終わりでなく。
    あえて意図的に、真実の断片を。
    兄と妹だという事実に辿りついてしまった時の…………。
    ふふ、ふふふふ」(太陽のような翳りのない笑み)
 橙子「……ふう」



 三千二百四十四「アカルイミライ」

 志貴「ひとつ訊きたいんだけどさ」
 秋葉「はい」
 志貴「秋葉の言う通りに学生らしく学校に行って、遠野家の
    一員としての自覚をもった行動をするとしよう」
 秋葉「するとしよう……って」
 志貴「大学に行って卒業して、それからどうするんだ」
 秋葉「その後……」
 志貴「……」
 秋葉「……」
 志貴「何で泣くんだ。謝る、謝るから」



 三千二百四十五「真の力」

 凛   「追い詰められないと出ない力って本物じゃないわよね」
 セイバー「どうでしょう。普段出来ても本番で失敗すれば意味は
      無いのでは」
 凛   「なるほど、一理あるわね」
 セイバー「何を考えているのかはわかりませんが、普段の地道な
      鍛錬なくして実力も何もありません」
 凛   「はいはい。……教育計画練り直し」



 三千二百四十六「歴史」

 氷室「しかし、これだけの惨事の記録が多々残っていながら、
    呪われた地などとは呼ばれていないのだな、冬木は。
    ある意味、不自然と思える」



 三千二百四十七「属性」

 アーチャ「まあ、遠坂の血筋が機械、ことに電子機器が苦手なのは
     当然の事だ。
      遠坂に限らず魔術師として高い力を持つ家系もな」
 凛   「もったいぶった言い方するわね」
 アーチャ「火を放つ事も、凍らせる事も、空を飛ぶ事も、強い力を
      振るう事も出来ない、魔術回路を持たぬ者達が集まり、
     作り上げた魔術が、科学というものだからな。
      当然、他の魔術師とは相性が悪い」
 凛   「なるほどね。知らなかったわ」
 アーチャ「今、考えた事だからな」(消失)



 三千二百四十八「風が強い日」

 セイバー「これで全部です」
 士郎  「すまないな、手伝って貰って」
 セイバー「いえいえ、当然な事です。
      しかし、洗濯物を干すには少々風が」
 士郎  「ため込む訳にもいかないし。
      逆に乾くのが早くていいかもしれな…ああッッ」
 セイバー「あっ、シロウ。
      ……私より、遥かに速く反応した」



 三千二百四十九「美点と欠点」

 氷室「しかし、残念な女だな、汝は」
 蒔寺「凄い否定きたな。
    こう言ってはなんだが、格式ある呉服屋の生まれで、
    日本舞踏もたしなむ和装美女。それでいて穂群の黒豹と
    名を轟かせる陸上部のエースというギャップ。
    どこが残念なんだよー」
 氷室「それはまあ概ね認める。
    だからこそ残念だと言うか。
    それを持ってしても残念なのが残念だと言うか」
 蒔寺「むう、わからない」
    


 三千二百五十「果てし後」

 ライダー 「余がもっと生き続けていたらどうなったであろうな」
 ウェイバー「今度はアラビア遠征を考えていたとか言うけど、治世が続
       いていて、そうなるとローマがもしかして。
       また東方遠征企てたかもしれないし。
       うーん、影響力が大きすぎて答えるのが難しすぎる」
 ライダー 「何じゃ、つまらんのう」(と言いつつまんざらでもない)

 ウェイバー「……という征服王のマスターなんだよなあ」



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