『Fate』天抜き 「直球77本勝負第3弾」改訂版

作:White Snow

 



 下記の作品は、『Fate』を中心にした内容となっております。作中のネ
タバレを含んでおり、『空の境界』、『月姫』、『歌月十夜』、『メルティブ
ラッド』の関係者が多数出演しております。また、中には故意に若しくは必然
的に壊れたキャラが勃発しております。本作のイメージを崩したくない方はご
注意ください。

 〜作者から読者の皆様に〜
  当作品は、『Fate』をクリアされ、オールコンプを果たし、イメージを
崩されたキャラを見てもなお愛していけると、士郎のように宣言できる猛者に
お勧めします。
 コンセプトは、ゲームを振り返ってもう一度楽しもう、です。




 1.おはよう、シロウ 〜甘い一時〜

 士郎(――ああ、もうそんな時間なのか)
  ほう、と息をついて目蓋を開けた。

 ライダー「おはよう、士郎」
 士郎「……昨日の夢は凄かったよ」
 ライダー「いえ、喜んでいただいて光栄です」

  桜が起こしてくれるはずが……。


 2.おはよう、シロウ 〜人形遊び〜

 士郎(――ああ、もうそんな時間なのか)
  ほう、と息をついて目蓋を開けた。

 イリヤ「お兄ちゃん、おはようー!」
 士郎 「人形ニウツスノハ、ヤメテ」

  桜が起こしてくれるはずが……。


 3.おはよう、シロウ 〜熱血○林寺〜

 士郎(――ああ、もうそんな時間なのか)
  ほう、と息をついて目蓋を開けた。

 一成「さっさと起きんか、馬鹿者」
 葛木「行くぞ」
 士郎「……な、なんだぁ!?」
  士郎、お寺の皆さんに強制連行――。

 葛木  「呼吸が違うっ! そこっ、脇が甘い!」
 修行者達「アチョー!」

 士郎「いつからここは武闘派になったんだろう?」
  疑問に思いつつも修行する真面目な士郎君。

  桜が起こしてくれるはずが……。


 4.おはよう、シロウ 〜新婚さん〜

 士郎(――ああ、もうそんな時間なのか)
  ほう、と息をついて目蓋を開けた。

 遠坂「おはよう、ア・ナ・タ」
 士郎「ぐわーー!?」
  慌てて飛び退き後頭部を壁に強打。
 遠坂「あはははー、やっぱり士郎をいじるのってサイコー」(大笑い)

 士郎「――あかいあくまめっ!」

  桜が起こしてくれるはずが……。


 5.おはよう、シロウ 〜熊じゃありません〜

 士郎(――ああ、もうそんな時間なのか)
  ほう、と息をついて目蓋を開けた。

 バーサーカー「…………」
 士郎    「っ!!」
 士郎    (とりあえず、死んだふり死んだふり)
 バーサーカー「……うが?」

  桜が起こしてくれるはずが……。


 6.おはよう、シロウ 〜一番自然〜

 士郎(――ああ、もうそんな時間なのか)
  ほう、と息をついて目蓋を開けた。

 アーチャー「おい、早く起きろ」
 士郎   「あ、アーチャー? お、お前まで……」
 アーチャー「何を寝ぼけているかは知らんが、食事はできている」
 士郎   (不思議だ。一番自然で、ほっとするのはなぜだ?)

  桜が起こしてくれるはずが……。


 7.おはよう、慎二 〜没落の理由〜

 慎二(――う、もう……朝か)

 ??「起きんか、馬鹿者め! 起きんか、馬鹿者め! 起きんか、馬鹿者
    め! ……(エンドレス)」

 慎二「……何でお爺さまの声の目覚ましが?」
 臓硯「気に入ってくれたかな? カカカカカ、カカカカカカカ」
 慎二(腐ってやがる)


 8.おはよう、遠坂 〜夢の続き〜

 遠坂(…………うるさい。さっきから……何?)

 士郎「お〜い、遠坂!」
  爽やかな笑顔で走ってくる士郎。
 遠坂「あ、な〜んだ、これはさっきの夢の続きなんじゃない。シ・ロ・ウ♪」
  抱きつきに行く遠坂。

 士郎「お、おい、遠坂!! し、正気に、頼むから正気に戻ってくれ!」
 遠坂「ん〜ん、い〜や〜〜よ。士郎ってば、大胆!」
 士郎「おぉ〜おーい!!! な、何の夢見てんだよぅっ!!」
  あられもない格好ですがりつかれ、健康男児すぎて困る士郎くん。


 9.おはよう、セイバー 〜夢の始まり〜

 セイバー    「――今度の眠りは、少し、永く――」

 ベディヴィエール「王、いい加減にお起きくださいませ」
 アルトリア   「っな!」
  がばりと起きる。
 アルトリア   「……そ、そうか、私は……。――わかった、起きる」
 ベディヴィエール「朝食の準備はできております。と、申しましてもお昼ですが」

 ベディヴィエール「? 王、どうなさいました?」
          驚愕の表情、はっとした表情、平静の表情、落胆の表情、視
          線に気がついて狼狽する表情、罪悪感に苛まれたり、恥ずかし
          がったりする表情の百面相を見やって。

 アルトリア   「い、いや、何でもないのだ」
 ベディヴィエール「?」
 アルトリア   「サー・ベディヴィエール。兵糧攻めとは、かくも恐ろしいも
          のだな」
 ベディヴィエール「????」


 10.おはよう、先輩 〜甘美な一時〜

 士郎(――ああ、もうそんな時間なのか)
  ほう、と息をついて目蓋を開けた。

 桜 「おはようございます、先輩」
 士郎「む。だめだろう、桜」(かなり不機嫌顔)
 桜 「――え?」(狼狽)
 士郎「先輩じゃない、士郎、だろう?」(途端に甘い顔)
 桜 「え? あぁ……し、士郎」
 士郎「改めて、おはよう。愛してるよ、桜」
 桜 「士郎〜!!!」(ちょー感激)
  がばりと抱きつく桜。

 桜「――し、士郎? ん? あぁ、夢だったんだ……。先輩、切ないです」
   藤ねえがプレゼントしてくれた、特注の等身大士郎くんの抱き枕をひしり、
   として。


 11.おはよう、シロウ 〜敗者復活、ヒロイン争奪戦〜

 士郎(――ああ、もうそんな時間なのか)
  ほう、と息をついて目蓋を開けた。

 イリヤ 「あ、お兄ちゃん、起きたんだ。おはようぅ〜!」
 ライダー「わ、私には小事ですが、おはようございます」
 セイバー「おはようございます、シロウ。今日も、い、いい天気ですね」

 士郎  「ど、どうして皆がここに……それは置いといて、みんなボロボロ
      だけど、何でさ?」
 一同  「……いや、それは……」
 士郎  「そして、なぜこの土蔵は崩壊している?」
 一同  「……こ、これは……」

 士郎  「あぁ、夢なんだ。いや、夢でもなんでもいい。イリヤ、ライダー、
      セイバー。会いたかった」
  答えを得たような笑顔で胸打たれる爽やか笑顔。

 一同  (に、鈍いくせに、この不意打ちは効くぅ)
  士郎の一言に悩殺(コロ)された。



 12.衛宮士郎の因子

 士郎(……目覚めは暗い。夢は見ない性質なのか、よほどの事がない限り見
    るユメはいつも同じだった)
 士郎(……イメージするものは、常に包丁)

 士郎「――ほ、包丁!?」



 13.赤い料理人 〜語る料理人〜

 アーチャー「いいか、おまえは食べる側の人間ではなく、作る側の人間にす
       ぎん」

 アーチャー「――忘れるな。イメージするものは常に最高の料理人だ。食べ
       る人間を敵だと思うな。おまえにとって戦う相手は、己の料理に
       対する妥協だけだ」

 士郎   「……奥が深いな」



 14.衛宮士郎の心象風景 〜体は包丁でできていた〜

 士郎「……そうだ。俺に出来る事は唯一つ。自分の心を形にするだけだった――」

 士郎「――体は包丁でできている――

    ――両手に包丁、赤きエプロンは『唐変木』――
    ――中国料理は四千年――
    ――ただ一食のために――
    ――ただ一心に愛情を込めて――
    ――タイムサービスはここに独り――
    ――虎と獅子が家で待つ――
    ――ならば、わが存在意義は主夫か!?――

    ――この体は、無限の包丁で出来ていた――」

   世界は果てが見えない荒野に変わり、士郎のバックに炎が踊る巨大な中華鍋が。
   そしてその荒野には無数の包丁がつきたっていた。
   ここには全ての料理があり、おそらく何もない。
   故に、その名を『無限の料理製』。
   生涯を包丁として生きたモノが手に入れた、唯一の確かな答え――。



 15.無限の料理製 〜黄金の味王〜

 ギルガメッシュ「――固有結界。こ、これが貴様の能力か……?」
 士郎     「驚くことはない。ここはキッチンだ。おまえの言う、取る
         に足らない庶民の味と馬鹿にした本物の庶民の料理が出せる
         場所だ」

 士郎     「だがな、庶民の味が宮廷料理に敵わないなんて道理はない。
         おまえが宮廷料理というのなら、悉く凌駕して、その間違っ
         た料理観をくつがえそう」

 士郎     「いくぞ英雄王――――胃袋の準備は万全か」

 ギルガメッシュ「は――思い上がったな、雑種――!」


 16.無限の料理製 〜固有結界『満腹全席』〜

 ギルガメッシュ「お、おのれ――う、うぷ――、調子に、くっ、乗るなとい
         うのに、はぁ――く、小僧っ!!」
 士郎     「……、…………! ……、……い……! ……、ない……!
         ……、……なんかじゃない……!」
 ギルガメッシュ「く、何故だ……! 何故、庶民の料理がこんなに美味いっ!?」
 士郎     「間違い、なんかじゃ……ないっ!」
 ギルガメッシュ「おのれ、おのれおのれおのれおのれおのれっ! 庶民料理
         に、この我(オレ)が美味いなどと……!?」
 士郎     「逃がすかって、いうんだこの野郎! トドメは炎の料理人
         直伝、必殺『言峰マーボー』!!!」

 ギルガメッシュ「ま〜〜ぼーーーっ!!!!」
  世界は金色の光に包まれた。



 17.聖杯に願いを 〜疑問〜

 士郎  「純粋に聖杯で願いを叶えたかった奴、意外と少ないよな。よく考
      えると3人だけなんだ」
 セイバー「そ、そうでなんですか?」
 士郎  「うん。セイバーの願いは、王様放棄だったろ?」
 セイバー「……否定はしませんが、その直接的な表現はいかがなものかと」


 18.聖杯に願いを 〜愉快な仲間たち〜

 セイバー「で、他の二人と言うのは?」

 アサシン「脱・名無しのごんべぇ!」
 臓硯  「永遠じゃー、永遠じゃー、永遠じゃー……(エンドレス)」

 セイバー「!」


 19.聖杯に願いを 〜抵抗〜

 セイバー「そ、そんな。あのような者といっしょにされるのはおかしい。訂
      正を求めます、シロウ。さぁ、早くっ! 火急的速やかに!!」
 士郎  「い、いや、そんな事ないって。えと、遠坂とイリヤは、手段が目
      的になってたろ?」
 セイバー「そ、そうですね」

 士郎  「特に願いがなくてパートナーのために何となく参加賞してた、俺
      と葛木先生」
 セイバー「確かにそうでした……」

 士郎  「なんちゃって世界平和が、アーチャーだろ。結局のところ俺と同
      じで必要じゃなかった」
 セイバー「そうですね」

 士郎  「慎二はマスターであるという状態で魔術師であることの家の誇り
      を守っていると酔っていた。桜は戦うことを嫌い日常を求めていた
      し、キャスターは葛木先生との日常を望んでいた」
 セイバー「むむ」

 士郎  「聖杯の中身の方が欲しかった、言峰とギルの王様」
 セイバー「むー」

 士郎  「バーサーカーとライダーは、主人に守ることに全力を出していた
      忠義者。ランサーと小次郎は、戦いを求めていたっけな」
 セイバー「あぁっ!?」

 士郎  「ほら、聖杯戦争なのに聖杯で願いを叶えようとする奴が少ない」
 セイバー「――今度の眠りは、少し、永く――」(逃避中)


 20.聖杯に願いを 〜光明〜

 士郎  「あ、もう一人いた」

 セイバー「だ、誰ですか!? 記憶にないのですが……」
 士郎  「うん。俺も忘れていたんだけど、恐らく、聖杯を使ってでも叶え
      たいと願っていたと思うよ」
 セイバー「そ、それは……?」
 士郎  「出番を切実に願っているランサーの元・マスター(あれ、名前な
      んだっけ?)」
 セイバー「その者に騎士の栄誉を」(『夢の続き』のような安らかな顔)

 パゼット(このネタでいじるのはやめてぇー!!)


 21.聖杯に願いを 〜やっぱりニブチン〜

 遠坂「確かに聖杯を望んでなかったけど、本当の願いごとは違うわよねぇ〜、
    さ・く・ら?」
 桜 「ね、ね、ね姉さん〜〜!!??」
 士郎「? なんでさ」
 遠坂「ほ、本気!?」
 桜 (呆然)


 22.聖杯に願いを 〜もう一人追加〜

 黒桜  「うふふふ、先輩に気づいてもらうには聖杯に頼るしかないですね」

 セイバー「し、正気に戻ってください。気持ちはわかりますが……」



 23.シューティングゲーム 〜マジカルリンリン〜

 士郎「――もし、『Fate』がシューティングになったら……、きっとこ
    うに違いない!」

  使用キャラ、マジカルリンリン。世界平和のために魔王コトミネーさまを
  倒すために出陣。箒に乗って『ガント撃ち』。もちろんタメ撃ち有り。
  宝石を取ってパワーアップ。猫アルクよろしくデフォルメされた『アーチ
  ャー』、『士郎』、『セイバー』がオプション。
  アイテムの竹刀を取ると『チェストー』の叫び声とともに全画面の敵、消
  滅。マーボーをとると一定時間無敵状態に。双剣を取ると『いいから走れ。
  そのような泣き言、聞く耳もたん』のメッセージとともに敵味方問わない
  命中判定有りの剣の雨が。
  更にステージごとに現れる虎を撃つと、タイガースタンプが出現。それを
  40枚集めると、隠しシナリオへ。
  また一度クリアすると、色変えキャラであるマジカルルヴィーが隠しキャ
  ラとして使用可能に!

 士郎「い、意外に面白そうだ」
 遠坂「――覚悟はいい?」


 24.レースゲーム 〜ダービーライダー〜

 士郎「――もし、『Fate』がレースゲームになったら……、きっとこう
    に違いない!」

  サーヴァントルートと、マスタールートがあり、それぞれ目的が違う。サ
  ーヴァント  ルートは、特訓をして能力を高めてレースに勝つことが目
  的。マスタールートは、サーヴァントに賭けて資金を稼ぐことが目的。
  マスタールートは、資金が溜まればサーヴァントと契約でき、思うままに
  育成可能!
  資金を使って裏工作も可能。当然、他のマスターからの妨害有り。
  上級者モードをオプションで選べば、ボタン連打で選択したサーヴァント
  の走力を上げることができる。正式名称は知名度応援パワーと呼ばれるが、
  実際にはゴールまで必死に連打するのが辛いため脳卒中パワーと悪名高い。
  漢なら連射機能を使わないのが粋(イキ)だ。

 士郎  「君に賭ける!」
 ライダー「? 一体何の話ですか?」


 25.落ちモノゲーム 〜まんげきょう大戦〜

 遠坂「――もし、『Fate』が落ちモノになったら……、きっとこうに違
    いないわっ!」

  ゼルレッチの試練ということで、上空から落ちてくる宝石を同じ色を並べ
  て消す、消す、消す!
  連鎖をつくってコンボを決めれば、失敗ダイヤとして妨害の『石炭』を相
  手フィールドに送り込める。
  対戦モードではおなじみのキャラが使用可能。五連鎖を決めれば特殊技能
  発動! 遠坂なら虹色の宝石を召還し、どの色の宝石とでも消せ、その色
  の宝石が自分のフィールドから消せる。
  タイガー道場モードなら、ハイスピード、色数が多くなる地獄の特訓コー
  スが!

 遠坂「私の趣味にぴったり」(うっとり)
 士郎「おー、金のかかる女」
 遠坂「がーんと♪」


 26.シュミレーションゲーム 〜ライガの将棋〜

 士郎「――もし、『Fate』がシュミレーションになったら……、きっと
    こうに違いない!」

  夏休みのお盆において藤村の邸宅で、唐突に冬木市ご町内将棋大会が始ま
  るシナリオ。
  お約束の面々と将棋で戦っていく。
  中でも最後の砦――○の手を極めた切嗣が必見。彼はお盆ということで、
  暑中見舞いを兼ねて参戦。語るも涙の親子対決に!!
  いや、別に脱がなくていいよ、藤ねえ。○衣・麻○じゃないから。これは
  真面目なお話なんだから。

 士郎「いい話だけど、地味だなぁ」
 一成「いい。意外にいいぞ、衛宮!」


 27.アクションゲーム 〜七国○双〜

 士郎「――もし、『Fate』がアクションゲームになったら……、きっと
    こうに違いない!」

  剣の国、槍の国、弓の国、騎乗の国、魔法の国、暗殺の国、狂の国の七カ
  国の代表が世界統一を目指して斬って斬って斬りまくるのだ。
  一般兵にはデフォルトで、竜牙兵。千人斬りを目指せ。タイトル画面で強
  ・攻撃ボタンを連打しながらスタートボタンを押すと一般兵が『慎二』君
  に色変え可能。ぜひストレス解消に。プレイヤーキャラとの違いは、常時
  弱腰でいるのが本物。一度クリアすると現れるアンリ・マンユモードは、
  一般兵がみんなプレイヤーキャラとして最強のバーサーカーに変化。まさ
  に地獄。気を抜いたら瞬殺だぞ。
  キャラごとに条件を満たさないと『宝具』がゲットできない。セイバーの
  場合、回復アイテムであるタイヤキを一定時間内に十個完食しないと『○
  ○○○○○ー』の出現条件を満たさない。
  オリジナルシナリオで無双護衛兵として本編で有りえなかった夢のマスタ
  ー、サーヴァントのコンビが実現!! もちろん下克上モードで、マスタ
  ーで世界統一を目指すのも有り。玄人好みの葛木先生、いい。間桐慎二君
  でプレーするお茶目な君は、7つの玉集めの物語のS氏が武闘大会優勝並
  に最高難易度だ。
  セイバーと士郎でクリアすると、ド派手な必殺技有り、ハメ技多しの愛情
  過多な反則オヤジ――切嗣が使用可能に!

 士郎「ぜ、絶対にはまりそう……」
 セイバー「――やっぱり修行が足らないようですね」


 28.推理ゲーム 〜高校教師殺人事件〜

 士郎「――もし、『Fate』が推理ゲームになったら……、きっとこうに
    違いない!」

  穂群原学園の高校教師、葛木宗一郎氏が柳洞寺において何者かに惨殺され
  た。それは
  次々と起こる殺人事件の幕開けだった! そして再び起きる殺人事件。次
  の犠牲者は、穂群原学園の生徒であるが間桐慎二が。
  あぁ、出る登場人物みんな異様にアヤシイ!!! 挙動不審者ばかり。そ
  れに挑むは、生徒会長である柳洞一成。無事、解決できるか、喝!?
  選択肢次第では犯人を追い詰めながらも、返り討ちになるルートも。その
  ルートでは、それを引き継ぐ衛宮士郎。別の人物からの視線からによりな
  ぜみんなアヤシイ言動をするのか、裏に隠されたドラマを知ってぜひ驚い
  とけ。

 士郎   「ズバリ、犯人はあなた?」
 キャスター(ギクリ)


 29.ホラーアクションゲーム 〜人形館〜

 士郎「――もし、『Fate』がホラーゲームになったら……、きっとこう
    に違いない!」

  偵察任務が与えられたランサー。アインツベルン城に侵入した彼を出迎え
  たのは、襲い掛かる人形の群れ群れ群れ――。この洋館で何が行われてい
  た謎を探る。
  謎を暴き、そしてランサーは無事に脱出できるのか?
  なお、姉妹品に『蟲洋館』が。

 ランサー「ふん、任せろ。本編では明らかにされなかった活躍を今ここに!」
 遠坂  「あ、一応武器は現地調達だから」
 ランサー「本気か!? いやいや、はっはっは、無茶言うね。まあ、それで
      こそ燃えるというものだが」


 30.タイピングゲーム 〜タイピングマスター〜

 士郎「――もし、『Fate』がタイピングゲームになったら……、きっと
    こうに違いない!」

  各ステージごとのキャラがおなじみの台詞を吐いてくるので、こちらも負
  けじと同じ台詞で切り返していこうがコンセプト。
  オプションで、和風、洋風を選択できる。和風モードでは、ノーマルで小
  粋な言葉を吐くが、洋風モードになるとキャラが似非外国人となりタイプ
  対象の文字が英文に変わる。
  おまけとして、両方のモードをクリアするとタイガー道場が開き、藤ねえ
  と対戦可能
  だ。使用するのは顔文字。アナタは顔文字を自由自在に操ることができる
  か(^o^)/

 士郎 「おお、無性にチャレンジしたくなるな」
 藤ねえ「暇なの?」


 31.RPG 〜獅子太郎伝説〜

 士郎「――もし、『Fate』がRPGになったら……、きっとこうに違い
    ない!」

  お決まりのライオンの着ぐるみから生まれた獅子太郎が、士郎爺さんの家
  からあかい
  あくまを退治するために魔界に旅立つストーリー。
  キビ団子と仲間のどちらが大事か、と問われてキビ団子と迷わず答えた正
  直者が憎い。
  あかいあくまを倒してエンディングかと思えば、そのあかいあくまを操る
  黒い影が出
  現。表ルートよりも遥かに長いボリュームの裏ルートにそのまま突入!

 士郎  「無理やりながらもストーリーになってるなぁ」
 遠坂  「ガント、千発の計」
 セイバー「黒ひ○、やってみたかったんです」
 黒桜  「アンリ・マン湯に浸けてあげます」


 32.恋愛ゲーム 〜ときめけ鈍ロウ〜

 桜「――もし、『Fate』が恋愛ゲームになったら……、きっと、きっと……!」

  あらゆるゲーム中、最高難易度!! あのヒロインの思いは、卒業までに
  士郎先輩に通じるのか!?
  ハゲワシのごとく現れる恋のライバル達に負けるな! 油揚げを横からか
  っさわれるぞ。
  先輩が時折会話で話す「なんでさ」発言は要注意、まったく気づかれてい
  ないぞ!
  ボタン連射で視線に力を入れろ、でも睨みすぎは逆効果。相手はグラスハ
  ートだから怯えてしまうぞ。
  恋愛ポイントの他にストーカーポイントがあり、これが一定以上になると
  いきなりバッドエンドならぬ、調教ゲームになるから要注意だ。
 
 黒桜「――調教? とてもいいかもしれません」
 士郎「きゃー」


 33.導きゲー 〜リン眠(みん)〜

  アーチャー「――もし、『Fate』が導きゲーになったら……、きっと
        こうだな」

  深夜、突如目を覚ました凛は、フラフラと台所に向かった。その寝ぼけた
  凛を見かねたアーチャーが誘導するのだ!
  凛はランダムにフラフラと歩く。ライオンの等身大ヌイグルミを置いて進
  路を修正。
  大きいので三つまでしか持てない。経路を素早く見定め、無事に台所へ誘
  導するのが使命。
  一定時間経過と、違う部屋に着くこと、ライオンさんに挟まれ身動きがと
  れなくなると遠坂が目を覚まして理不尽に怒り出す!

  遠坂   「そ、そんなに酷くないわよ」
  アーチャー「凛、私がどれだけ苦労しているのか、知らないのか?」


 34.ゲームセンター 〜ますますマッスル腕王〜

 士郎「――もし、『Fate』がゲームセンターに進出したら……、きっと
    これだな!」

  バーサーカーと腕相撲。その迫力、まさに巌。その力、まさに壮絶!
  挑戦者はことごとく入院を余儀なくされ、この筐体を導入したゲームセン
  ターは必ず閉鎖されると言われる曰くつき。

 言峰「なに、腕が無くなってもまた移植してやるから安心して挑戦するがいい」
 士郎「誰がするかっ!」



 35.ゴルフ 〜迷キャディーさん〜

 士郎  「――投影、開始(トレース、オン)。ほら、できたよ、セイバー」
 セイバー「……なぜここで『全て遠き理想郷』(鞘)を渡すんです?」
 ゴルフボールと鞘を交互に見て。
 士郎  「それを使うんじゃないのか?」

 士郎  「いや、悪かったって。何もそれでひきこもらなくても……」
 セイバー、『全て遠き理想郷』を発動中。外界との交流完全途絶。



 36.再会 〜繋がっている〜

 士郎、遠坂との修行中で昏倒。
 遠坂「し、士郎しっかり」
 士郎「っは!? と、遠坂?」
 遠坂「良かった。目が覚めたのね」

 士郎「ああ、セイバーに会ってきたよ」(いい笑顔)
 遠坂「どこに逝(い)って来たのよ?」


 37.約束

 アーチャー「私を頼む。知っての通り頼りないヤツだからな。――君がささ
       えてやってくれ」
 遠坂   「うん、わかってる。わたし、がんばるから。きっと、アイツが
       自分を好きになれるように頑張るから。きっと、アイツが自分を
       好きになれるように頑張るから……!」

 アーチャー「じゃ、約束な。嘘ついたら剣千本の〜ます♪」
 遠坂   「アンタの場合、シャレにならないのよ!」



 38.前世と罪滅ぼし

 アルクェイド「――きっと彼女の生まれ変わりなんだよ」
 シエル   「――そうですね。お蔵入りになったことの罪滅ぼしで、今回
        はツインテールが活躍できるシナリオになったに違いありませ
        ん!」


 39.前世の答え

 さっちん「余計に惨めだよ〜!」


 40.現世の答え

 遠坂    「猫アルク繋がり、タイガー道場の落書キャラ」
 アルクェイド「っは!?」

 遠坂    「カレー繋がり、マーボー」
 シエル   「うぐっ!」

 遠坂    「――ちゃんと受け継がれているわね」(意地の悪そうな笑顔)
 猫アルク  「ぶーぶー、そこはいいのにぃー」
 シエル   「あまり嬉しくない継承ですねぇー」



 41.桜IF

 桜「もし、私が先輩の家に養子に預けられたなら――」



 42.禁忌仲間

 鮮花「あなたも兄属性ですね? 『先輩』より『兄さん』に心惹かれるもの
    があるのでしょう」
 秋葉「あなたには素質があります。いっしょにがんばりましょうね」

 桜 「は……はぁ」



 43.執事魂

 ルヴィアゼリッタ「本当に、シロウは――」
 遠坂      「――どこでもキャラ変わんないね〜」

 士郎      「…………」
  英国のキッチンにて無心で包丁、鍋を操る姿を見やって。


 44.キャラかぶり被害者

 士郎「一番の被害者は俺じゃないのか? 純粋に考えて2倍、いや2乗かな」



 45.強迫観念

 遠坂   「――自分を許してあげなさい」
 アーチャー「いやっ、これに関してだけは妥協することは許されない、存在
       意義の問題なんだ」

 遠坂「ア、アンタって……」
  失敗したホットケーキを前にして。



 46.失われし左腕 〜代行者の悪癖、伝統か?〜

 言峰 「あまり驚くなよ、衛宮士郎」
  拘束が解かれる。
 士郎 「言峰、これ、は?」

 言峰 「ふむ。よく似あうぞ」
 イリヤ「改造成功〜〜♪」

 士郎 「なんじゃこりゃー!!!???」
  ガトリング砲が火を噴いた。


 47.正義を貫いた男 〜ら○ぼー〜

 イリヤ「――かわいそうな、シロウ。そんな泣きそうな顔のままこれからず
     っと、自分を騙して生きていくのね」

 言峰 「――今のおまえは、衛宮切嗣だ。それが勝てない筈がない」

  判りきった結末を語ることはない。
  衛宮士郎は左腕をガトリング砲にしたまま、正義の味方になるだろう――

 士郎「元に戻せー!!!」



 48.『魔女・召還』 〜体は包丁でできていた番外編〜

 士郎  「え――――――?」
 ????「あは〜〜、貴方が私のマスターですよ〜♪」

 ランサー「本気か、七人目のサーヴァントだと! ……キャスター……なの
      か?」
 マジカルアンバー「もぉう、違いますよーだ! 魔法少女マジカルアンバー
          ですよ。今回は『セイバー』に変わって、新しいクラス
         『マホウショウジョ』になったんですよ。
          嫌ですねぇ、お客さん、きゃ♪ くす、言峰さんから聞
          いていないのですか?」

 ランサー「……!!!」(なぜ、そこでピンポイントで言峰の名前が出る!?)
 マジカルアンバー「くすくす」(キラリ)
 ランサー「駄目だ、アレは相手にしてはいけないものだ。――撤退する」

  闇社会、一部玄人マニアにおいて伝説になった英霊(悪霊?)マジカルア
  ンバー。ジョニーとともに、箒に乗って奇怪に妖艶に推参!!!


 49.『魔女・召還』 〜お掃除です〜

 マジカルアンバー「お注射ですよ〜♪」
  ――はれるや

 マジカルアンバー「お食事ですよ〜♪」
  ――うぐっ

 マジカルアンバー「へい、ジョニー軍団、カモーン♪ てーとく、やってく
          ださいまし」
  ――ざっざっざっ、ぴぃー、ぼんぼんぼん、ががーん、じゅー、じゅー、
    じゅー

 マジカルアンバー「やっちゃえ〜♪」
 翡翠      「ぐるぐるぐるぐるぐるぐるぐるぐるぐるぐる、あなた、
          を、シモベです」
  ――ハイ、ワタシハ、アナタノ、チュージツナ、シモベ。ポチ、ト、オヨ
    ビクダサイ

 マジカルアンバー「わんわんぱにっく、がくがくランドですよ〜♪」
 クルートー   「がお〜!!!」
 以下666の部下 「がくがくがく」
  ――はぐ、がく、がくがく、ぱお〜ん

 マジカルアンバー「志貴さん、アレを秋葉様に見せ……」
 七夜      「さぁ、殺しあおう」
  ――しゅぱ、しゅっ、ざくっ、ざん×17

 ミスター陳「出番アルね〜♪」
  ――アイヤー

 マジカルアンバー「むだむだ、ですよ〜♪」
  ――かん、かぃん、かきぃん

 マジカルアンバー「バージョンが上がって、メカ翡翠MarkVですよ〜♪」
 メカ翡翠MarkIII 「処刑、スルスルスルスルスルスルスルスルスルスルスル
          スル……」
  ――ひぃっ

 マジカルアンバー「秋葉様、豊胸剤が待ってますよ〜♪」
 G秋葉「がおー!!!」
  ――じーざす

 士郎「――あ、悪夢だ」
  この日、冬木市は一夜にて全滅した。


 50.錬金術師の日和見 〜悪夢の後で〜

 士郎「あぁあぁあぁ、お、俺を責めないでくれ〜!! 父さん、助けてくれ〜!」
  目の前の惨状に、あのトラウマで苦悩する士郎。

 シオン「――予測どおりです。ワラキアめ、よりにもよって『最笑(さいし
     ょう)の悪夢』を選ぶとは……、『最悪の悪夢』よりある意味恐ろし
     い……」
 士郎 「――誰だ?」
 シオン「今回の事件は誰にも防ぎようのない『最笑の悪夢』でした。そんな
     に気を落とさないように」
 士郎「しかし、これだけの被害となると……」
  本当に荒野が広がる冬木市。

 シオン「……ここでもう私のすることはない」
  目を合わさず即撤退――もとい旅立つシオン。

 士郎「どうすりゃいいんだ?」


 51.悪夢のパイプライン 〜セイバーの場合〜

 セイバー「――――はっ!? 今までのは、ゆ、夢? し、シロウ…………
      な、何て恐ろしい悪夢を見ているのですか?」


 52.悪夢のパイプライン 〜ランサーの場合〜

 ランサー「うぷっ。あ、赤い溶岩だった……」
  胸焼けする夢を見た後で。


 53.悪夢のパイプライン 〜ライダーの場合〜

 ライダー「シンジ、あなたの要望にお応えします」
 慎二  「あぁ〜!? 一体何さ?」
 ライダー「著しく不本意ですが、サーヴァントはマスターの命に服従するも
      の。ですから、本当に著しく、まことに不本意ですが、不肖、この
      ライダーがお相手を務めさせて頂きます」(不気味な迫力)
 慎二  「な、何だ、一体!?」(少し期待している)

 ライダー「そらそらっ!! 女王様とお呼びなさい!」
 慎二  「うっ……、く、はぁはぁ、期待してたのとは違うが……くっ、こ
      れはこれで、はぁ……OK……!」
  大人の世界(偏った大人の固有結界)のため詳しい描写はできません(笑)。


 54.悪夢のパイプライン 〜金色の王様の場合〜

 ギルガメッシュ「――――っは!? くく、くははははは……俺は生きてい
         るぞ」
  アンリ・マンユから生還した時と同じぐらいの達成感を感じている。

 ギルガメッシュ「しかし、あの夢は……中華料理店? やはり庶民の料理は
         理解できん」


 55.悪夢のパイプライン 〜辛党神父の場合〜

 言峰「――ふむ。やはりマーボーに勝るものなし」
  ギルガメッシュのごく普通の宮廷料理を食す夢を見て。


 56.悪夢のパイプライン 〜葛木先生の場合〜

 葛木   「キャスター、話がある」
 キャスター「何でしょう、宗一郎様?」
 葛木   「ふむ。お前の過去を夢で見た」
 キャスター「……!?」
 葛木   「別にそれでお前のマスターを止める気はない」
 キャスター「そ、宗一郎様……」
 葛木   「お前の望み、私が力になろう」
 キャスター「……そ、宗一郎様〜!!」(感激の表情)

 キャスター(ち、力になるとはこれのことですか……?)
 葛木   「キャスター、どうした? ピッチが落ちているぞ。男に騙され
       ないためにも心身を鍛えねばならん。これが終わったら滝での精
       神統一だ」
  走りこみをするキャスター。なぜかブルマー。

 キャスター「ち、違うのに〜!」
  ズレてる葛木先生。ある意味男らしいっス。


 57.悪夢のパイプライン 〜イリヤの場合〜

 イリヤ   「バーサーカー、貴方、ロリコン?」
 バーサーカー「うがーーーーー!!??」(照れ、暴れ)

 イリヤ   「パパ(はーと)」
 バーサーカー「…………!!!」
  ゴッドハンド、12回の試練(いのち)を使い切った憐れな大英雄――。


 58.悪夢のパイプライン 〜アーチャーの場合〜

 アーチャー「――凛」(もの凄く悲痛な表情)
 遠坂「な、何よ?」(どきどき)

 アーチャー「……本当に苦労しているのだな」
 遠坂   「な、何でアンタ、福沢諭吉を持っているのっ、と突っ込みたい
       ところだけど、何で私にお金渡すのよ!?」

 アーチャー「何も言わなくていい」
 遠坂   「だから何なのよ、親指立てて、そのいい表情はっ!!??」
  ――請求書の丘に一人佇み、虚ろな微笑を浮かべる夢を見た朝での出来事。



 59.美綴、彼氏のいない理由

 遠坂「貴女って、弟っていたのよね。ね、どんな子?」
 美綴「っ!?」
 遠坂「ね、教えなさいよ。黙っていたなんて水臭い」
 美綴「はぁ〜、これだから知られたくなかったのに……。うん、いい子よ、
    とっても。素直で可愛い子だし」
 遠坂「へぇ、ずいぶん可愛がってるんだ〜。ね、今度遊びに行った時に……」
 美綴「却下。あの子はワ・タ・シのなんだから」(殺気)
 遠坂(も、もしかしてブラコン!? 彼氏ができない理由の根本はそれなん
    じゃあ?)


 60.あぁ、愛しの弟

 美綴「昔からお風呂もいっしょに入ってたし、いっしょに寝てる。そんなの
    当然じゃない。基本よ、基本」
 遠坂「……冗談だったのに、これは相当重症ね」(重い溜息)
 美綴「最近は必死で逃げ回るし、部屋にも入れてくれない」(寂しげ)
 遠坂「そ、それは年頃だからでしょ? いい加減にしたら? なんだか可愛
    そう」
 美綴「素直だった頃もいいけど、嫌がるのがまた可愛いから仕方ないじゃな
    い。あなただってそういうこと衛宮で、してるじゃない」(ニタリ)
 遠坂「わ、わぁ〜、わぁ〜、な、何言っているのよ!!」(汗、汗)


 61.姉の悩み

 美綴「でも本当に最近あの子変なんだ。何か悩んでいるみたいなのに話して
    くれない。どうしたらいいのかな、遠坂ァ〜〜〜?」(慟哭)
 遠坂「あ、それで貴女、元気ないんだ」(納得)


 62.弟、不審行動

 遠坂「それは貴方が原因じゃないの?」
 美綴「あれはそんなんじゃない。何か隠している。それはわかるのよ。部屋
    でなんか独り言多いみたいだし、食事も部屋で食べること多いし。育ち
    盛りとは言え二人分は食べてるのに、やつれていくみたいだし……」
 遠坂「そ、それは変ね」
 美綴「それだけじゃなくて、出かけたはずなのに部屋に何か気配や物音がす
    るのよ。何か飼っているかな、と思って調べてみたけどアレが隠してあ
    っただけだし。痕跡が見つからないのよ〜!!!」
 遠坂(……あ、アレですか?)


 63.遠坂相談所 〜分析、経験則〜

 遠坂「それは女がらみね。しかも、その年で囲うようになるとは……」
 美綴「っ!!」
 遠坂「男の子が不審な行動をする時、士郎もそうだったけど、女がらみだっ
    たわっ!!!」
 美綴「うわ〜〜ん! あの子がとられるぅ〜!!!」(虎化)


 64.遠坂相談所 〜対策〜

 遠坂「今から伝授するから、よ〜く聞くのよ」
 美綴「た、頼もしい。よろしくお願いします」
 遠坂「よし、まずは言い逃れできないようにまずは証拠固めから……」
  ――講義が続く。
 美綴「ありがとう。さっそく実行してみる」


 65.遠坂独白 〜あんちょこ〜

 遠坂「役にたったわ……」

  『わたしの辞書に不可能はないですよー』著者 Mアンバー。
   あまりの内容に禁本として文部省をはじめたくさんの関係機関に駄目出
   しされ、挙句に魔術師協会に『封印指定』された限定出版589冊と言
   われる曰くつきの魔本。

   収録内容は、『主人の騙し方』、『跡取りのけしかけ方』、『胸のない
   人の操作法』、『朴念仁の遊び方』、『萌える監視術』、『人を煙に巻
   く話術』、『場を面白くする爆弾発言集』、『楽しい弱みの握り方から
   脅し方』、『ためになる毒草取り扱いから栽培法』、『癖になる拷問術』、
  『エキセントリックなトラップの仕掛け方』、『裏・財テク必勝法』など。
   他に、『メカ翡翠ちゃんキラキラカード』と『くるくる翡翠ちゃんカー
   ド』の二大特典付。

 遠坂「……この具体的かつ実践的な内容が気になるんだけど」


 66.遠坂独白 〜新しい楽しみ発見〜

 遠坂「今度、士郎の部屋、アレを探してみよう。面白そうだし」
   (悪魔の微笑み)


 67.遠坂独白 〜湧き上がる不安〜

 遠坂「へ、変なの出てきたらどうしよう。あぁ見えて実は……」
  青くなったり、深刻になったり、唸ったり、赤くなったり、最終的に決意
  した顔で。
 遠坂「これは断固として探すべきね」
  面白半分から、既に強制査察に決定事項。


 68.午後は○○ それっきりTV 〜竜の精霊ゲスト〜

 タイガ「は〜い、藤もん太の人生相談の時間です。今日のお客様は、あっ!? 
     先週のキャスターさんに続いて冬木市在住の竜平(仮名)君、12歳
    (推定)です」
 竜平 「初めまして。藤もん太さま」
  プライバシー保護の為、音声は変えて収録されております♪

 タイガ「あれま、礼儀正しい。しかも若い美少年。お姉ちゃんは、嬉しいよぅ。
     で、何の相談?」
 竜平 「えぇと、ボクはあれすの森で平和に暮らしてたんです。いつものよ
     うに樫の木の上でお昼寝してたんですけど、気がついたら船の上で。
     その時に拾われた今の養母のところでお世話になってるんですけど、
     その養母のことで……」

タイガ 「生い立ちからへビィな内容、お姉ちゃん、びっくりよ」

  *設定集――キャスターさんの宝具『金羊の皮』からの創作より。


 69.午後は○○ それっきりTV 〜竜の精霊の家出〜

 竜平「最近の養母のやることは酷いんです。実は……」
  語られる悪行の数々。なんだか先週のキャスターさんの話とダブる。

 タイガ「むむ、聞けば聞くほど不幸な身の上」
 竜平「ボク、耐え切れなくなって家出したんです。その時とても親切な方に
    拾われて、励ましてくれたんです。なおかついっしょに住まわせてくれ
    て。でも、このままじゃいけないし、どうすればいいでしょう?」
 タイガ「少年、がんばりたまえ。以上」
 イリヤ「フォローなしっすか!? あまりにヒジョー、サイコーです師しょ
     ー」(キラリ)
 タイガ「まだお昼食べてないから」

 竜平 (涙)


 70.歴史は繰り返してた 〜デ・ジャブ〜

   乾宅、お昼のお茶の間にて『午後は○○ それっきりTV』視聴後。
 有彦「……どこかで聞いたような話だな」
 一子「姉もいるんだったら笑えるな」
 有彦「そこまでいっしょだと、おー、いっつぱーてぃ、じょーく。しかし寒
    すぎて笑え、ナイ」

 一子「本当に笑えないな」

 有彦「有彦パンチ」
 一子「一子カウンター・フック、一子カカト落とし、一子ラリアット、続け
    ていくか? おい……返事がないな」


 71.励ましのお便り 〜拝啓同志さま〜

  「藤もん太の人生相談を見ました。その気持ち、わたしにはよ〜くわかり
   ます。辛いですよね。苦しいですよね。憎いですよね。ニンジン食べた
   いですよね。
   わたしもマスターに突然改造されたり、焼印されたり、煮込まれたり、
   叩きーの、殴られーの、蹴たぐられーのして本当に横暴ですよね、なん
   ちゃって高校生なのに。
   わたし、本当は心優しくて気高くてとっても偉い精霊なのに、息の臭い
   オジサンに触れって命令されて、セクハラですーと叫びそうになります
   し、あまつさえ青い目つきの悪いジャンキーや、とっても硬いア〜パ〜
   を刺せって脅すし、忘れ去られて川をどんぶらこして、いやそれは新し
   い新天地を見つけたので良かったのですが、ともかく更にやれ連射だ、
   やれジェット噴射だ、やれ合体だ、やれドリルだとか、本当にデリカシ
   ーないですよね、カレーですから。
   更に更に酷いのはニンジンを抜くんです、本当に、本当に酷い悪魔です
   よね、黄色の。
   でも負けないでください。負けてしまえば本当に地獄ですから、えぇ地
   獄ですとも。設定集の出番だけでもファンディスクで活躍できるかもし
   れないんですよ。これからも応援しています。 By 7」

 竜平「ボ、ボクは甘かった……! 神に感謝します、いえ、しなければっ!!!」


 72.新しいサーヴァント 〜ハンター〜

 一成「む、衛宮。どうした、こんなところに隠れて」
 士郎「!!! ほっ、遠坂じゃなかったか」
 一成「見ての通り柳洞一成だ。あのような者といっしょにするな。して、喧
    嘩でもしたのか?」
 士郎「な、何でもない。いや、じ、実は、理由はわからなかったりしてたり、
    トーサカサマは『ハンター』にお変わりにナラれて、俺をお殺しになる
    ラしいのダ。昨日から今にかけてガントで、ががーん、ト。ひ、必死に、
    必死にィーーーー!!」
 一成「わ、わけがわからんが、衛宮が錯乱しているのはわかる。落ち着け」
 士郎「……お、俺は、落ち着いていらっしゃるのだ! お、落ち着け〜、一
    成! HAHAHAHAHAHAHAHA!!」


 73.ハンター 〜英霊(?)トーサカサマ〜

 遠坂「ふふふっ、士郎ったら。こんなものを隠していたなんて……、変な考
    えにそれないように修行、厳しくしなきゃ。日本人は日本人が一番なの
    よ、士郎! セイバーに浮気したら許さないっ!」
  洋物のアレを目にした遠坂は……。

    クラス『ハンター』。
     特殊技能は狙撃と追跡に特化したクラスで、能力にかなり補正され
     る。遠坂の場合、黒化しているため現在の能力は狙撃B+、追跡EX。
     もはやどこにもニゲラレナイニゲラレナイニゲラレナイニゲラレナ
     イニゲラレナイニゲラレナイ…………。


 74.アーチャーへの転落 〜玉手箱〜

 美綴「あ、衛宮ク〜ン、こんなところにいたのかぁ♪ 遠坂さんが、探して
    たぞ。はい、これ♪」
 一成「? 美綴殿、いつになく陽気なところ悪いが……、衛宮はしばらく再
    起不能だ。これは入院を要する」
 美綴「ん? これを見せれば一発だ、とも遠坂さん言ってたんだけど……」
  手紙を空けると黒いモヤが一瞬漂う。

 士郎「!!」
  手紙を手渡され一読すると、白髪になっていく。
 士郎「逃げられないニゲラレナイニゲラレナイニゲラレナイニゲラレナイ……」
  呆然としながら立ち去っていく。

 一成「い、一体衛宮に何をしたのだ、あ奴は」
  怖いから追えない、日和る一成君。


 75.地獄への招待状 〜語る男の背中〜

 アーチャー「――その罪(つけ)は必ず、おまえ自身を裁くだろう」
      (士郎回想中)

 士郎   「……本当にそうだな」

  「林にて待つ。遠坂凛」
   短い普通の文面。ただし、その文字が『殺』の字で書かれている以外は。


 76.お姉さま覚醒 〜誤解、寺の跡とり〜

 一成「……して、なぜそんなに極楽浄土な顔をしておるのだ」
 美綴「もう一人弟ができたの」
 一成「な、何と!? め、めでたいのか、すごいのかは複雑ではあるが、お
    めでとうと言っておこう」
 美綴「んん、ありがとう。じゃ、あたし帰るから。待っててね、竜平く〜ん♪」

 一成「……年の離れた弟御、それは可愛かろう、喝」


 77.切嗣の遺産 〜遠坂、やっぱり大失敗〜

 藤ねえ「ねぇ、ここに置いといた段ボール知らない?」
 桜  「段ボール? 一体、何ですか?」
 藤ねえ「むむ、教育者として言うのはどうかと思うんだけど、まぁ士郎もい
     ないし、女の子同士だからいいか……」
 桜  「?」

 藤ねえ「実は、切嗣さんの遺品の中に外国のアレがあったのよ。――しかも
     凄いのよね、これが。流石、外国っ!」
 桜  「そ、それって!?」
 藤ねえ「そう、想像通りの『ブツ』よ」
 桜  「…………」(真っ赤)
 藤ねえ「士郎があまりに淡白だから、いつかアレで遊ぼうかと隠しといたん
     だけどなぁ〜」




  ※ 下記の文章は、当作品とはあまり関係はありません。
    私ことWhite Snowの私記です。作品の余韻を楽しみたい方はそのまま
    ファイルをクローズしてください。長いです。























 ミニミニ欄外天抜き

 〜終わりの会(別名、つるしあげの会と思う)〜

 女子生徒A「はーい、先生! White Snowさんは、間桐慎二君と、間桐臓
       硯君の扱いが最低で、いけないと思いーます」
 先生   「うむ。どうなんだ、White Snow!? 女子生徒Aは、あぁ言
       っているがお前の言い分はないのか? 確かに人間、差別はい
       けない。先生はだめだと思うが」

White Snow「はい。二人とも嫌いだからで、他に他意はありません」

…………ズバリ、直球!!!




 えぇ、そうですとも。二人は私の作品中の扱いが極端に悪いのは、真っ正直
に嫌いな人達だからです。理由は桜さんに対する仕打ちがあんまりなものです
から。他にもその不甲斐なさは何さ、と意見したくなる部分とか。
 それを考えると立派に悪役・嫌われ役を果たした名優さんたちだと思います。
でも、悪いことをした人達なので、良い思いはさせてあげない(ニヤリ)。そ
れに、他のカッコいい悪役、敵役との後味の良さに差があるために、どうして
もキャラに対する愛情に偏ってしまいました。

 お断りとして、私はこういうキャラの人間が嫌いなだけです。周囲を不幸に
する人間はどこか身勝手で自己中心的。嫌ですね、こういう人。自分の欠点を
他のせいにするか、自分で直す努力をするか、この違いが慎二君と士郎君の大
きな違いです。
 この分岐を左右するのはやはり環境ですかね。私の場合、友人で自分の中で
大きな転機が訪れた実体験があります。あまり認めたくはないですけど、あの
人に会わなかったら嫌な人間になっていただろうな、と思うからこそ私は慎二
君のような人間が嫌いかもしれないですね……。

 さて、話変わってType Moonさんが製作されるゲームは好きです。今作品の
『Fate』は正に最高傑作です。人間の見たくない部分をあえて浮かび上が
らせる事は、自己否定にも繋がる自問自答を促して読み手だけでなく、書き手
自身にもダメージを負いかねないことです。それをあそこまでの文章に昇華さ
せたものは記憶にほとんどないです。映像や音楽の雰囲気もGoodで、前作に続
いて良いゲーム、良い作品に出会えた事を感謝です。

 嫌な話題がつきまとう昨今ですが、学校や仕事、人間関係に疲れたら、一息
ついてみましょう。今は体力より精神を使う時代、精神にも栄養を。それには
自分の楽しいと感じる時間を作りましょう。そうしないとモチベーションが下
がっちゃいますから。モチベーションが低いと自分を見出せなくなりますよ〜。

 さいごに、小説などの『活字のト・リ・コ♪』になっている読者の皆様と、
この拙作の公開の場を提供していただいた当サイトの運営者しにをさんに深く
深く感謝致します。えぇ、本当にありがとうございます。
 ではでは、世界に百万の笑顔を目指す、こたつの好きなWhite Snowでした。


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