天抜き・月下繚乱篇 第二章
作:がん
その十四「ゆかい?」
天抜き八百五十五「誘拐事件」(作:潜戸さん)に材を取っています。
五十三「誘拐事件発生?」
琥珀 「大変です! 皆さん。さきほどこのようなお手紙が……」
「貴様らの恋人はあずかった。返して欲しければ……」
秋葉 「何を寝ぼけた事を。私ならここにいます。」
琥珀 「秋葉さまが『志貴さんの恋人』かどうかはともかく、わたしも翡翠
ちゃんもいます。」
美由希「誘拐される程、ヤワじゃないです。」
梓 「ウチも四人ともいるよ。」
楓 「千鶴姉さんなんか誘拐したら、犯人さんが可哀相……」
千鶴 「……どういうことかしら?」
初音 「お姉ちゃん、出刃包丁は仕舞おうよ。ね?」
秋葉 「『恋人』の心当たりについては、じっくり聞かせていただくとして、
助けに行く必要は有りませんね、兄さ…… ん……?」
おーる「誘拐されたのって、男三人かいっ!」
五十四「犯人は誰だ?」
千鶴 「こんな非常識な事をするのは、巨乳女でしょうね。」
秋葉 「全くです。巨胸女に善人無し。間違いありません。」
美由希「巨乳ねぇ…… 巨乳…… 巨乳…… あ、忍さんか。」
美由希「恭ちゃん、忍さんに『改造手術』されていないといいけど。」
五十五「犯人は貴様だ!」
志貴「あれ? 血相変えて、みんなどうしたの?」
耕一「え? 俺たち? トイレに行っていただけだけど?」
恭也「トイレに行く事は、そちらの琥珀さんに言っておいたはずですが。」
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琥珀「あはー、ちょっとした、おちゃっぴぃじゃないですか。駄目ですよ皆
さん、そんな怖い顔をして。美人が台無しじゃないですか。あらあら、
秋葉さまったら、せっかくの黒髪をそんな赤く染めちゃってもったい
ない。ほら翡翠ちゃんも、お姉ちゃんはトンボじゃないのよ。美由希
さん、なんですその糸? 0 番? わあ、人の首くらい簡単に切り落と
せそうですねぇ.柏木の皆さん、ちょっと爪が伸びすぎです。家庭的
な女はちゃんと爪も切るものですよ? そんな大型肉食獣みたいな爪
なんていけません。それから…… それから……」
琥珀「あーれーーーーー…………」
五十六「そもそも誘拐されるのは……」
志貴 「そもそも、誘拐されるってのは、ヒロインの仕事だろうに。」
女性陣「!」
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耕一 「みんな、いつの間にかいなくなっちゃったねぇ。」
志貴 「替わりに脅迫文がどっさり。」
「兄さんの大事な妹を預かっています。返して欲しければ、今日
20:00 にプロポーズの言葉を持って……」
「あなたの忠実なメイドを(以下同文)」
:
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五十七「それが許されるなら苦労はしない」
恭也「身代金の引き渡しの指定は 20:00 か。まあ『助け』に行ってやるか。
たっぷりと説教してやらないといけないしな。そっちは?」
志貴「秋葉が 20:00、翡翠も 20:00。」
耕一「千鶴さんも、楓ちゃんも、初音ちゃんも 20:00。」
志貴「これって……」
耕一「一人を選べってことなんだろうなぁ。」
五十八「あれ? 行かなかったの?」
琥珀「忙しい皆さんは放っておいて、わたしたちはのんびり温泉に浸かりま
しょうか。」
梓 「ごくらく、ごくらくー。月が綺麗だねぇ。」
琥珀「一杯どうです?」
梓 「月見酒か。いいねぇ。」
で、なんで「誘拐」されなかったの?
琥珀「普通の RPG ならともかく、18 禁のゲームで誘拐されたヒロインがど
うなるかっていうのを考えると……」
梓 「ちょっと遠慮したいものがあるよな。」
琥珀「経験者がいうと違いますねぇ。」
梓 「あははははは……」
梓 「ま、お一つ。」
琥珀「どうも、どうも。」
※ 知らない人のための解説
・巨乳
月姫には「二階の窓から入ろうとする、ばか女」がいます.
痕には「人の家の塀を乗り越えようとする、ばか女」がいます.
とらハには「メイドの右腕をロケットパンチに改造しようとする,ばか女」
がいます.
三人とも,おっぱい大きいです.
・鋼糸の 0 番
「鋼糸」は御神流の武器の一つ.番号が小さいのは細いワイヤー.ゲーム中
では美由希の母親が 0 番を使って,花瓶を真っ二つにしています.
・経験者は語る
梓にはそういうルートがありまして.
その十五「看護婦さんってどうよ?」
五十九「ドジ娘は、看護婦には向きません」
美由希「看護婦さんも憧れるよね。わたしって黒い服ばかりだし、たまには
白衣の天使ってのも……」
美由希「『はーい、恭ちゃん、お注射ですよー』とか。
『はい、恭ちゃん、あーん』とかとか。
『じゃあ、着替えましょうね』とかとかとか。
『下』の世話とかとかとかとか……」
美由希「あう!」
恭也 「美由希…… 妄想するなとも、踊るなともは言わんが、せめて何も
ないところで転ぶのは止めてくれ。」
六十「何科がお似合いだろう?」
耕一「初音ちゃんは、小児科。」
初音「ん? どこが痛いの? お姉さんに言ってみて?」
耕一「梓は、緊急外来。整形外科系かな?」
梓 「ほら男だろ。高校生にもなって、骨折の一つや二つで騒ぐな。」
耕一「千鶴さんは、内科の短期の入院病棟。」
千鶴「はい、今朝の体温はどうですか?」
梓 (耕一。ドジ属性がついていると看護婦は向かないって、今。)
耕一(短期ってことは、ちょっとした病気の若いヤツが多いから、少々の事
じゃ死なないって。ドジでも多分大丈夫。)
梓 (なるほどー。)
千鶴「ん?」
耕一「楓ちゃんは……」
楓 「ホスピス。」
耕一「……」
楓 「……」
耕一「……」
楓 「死にゆく人を、看るの。」
耕一「……」
楓 「……」
耕一「……」
楓 「来世、信じますか?」
六十一「看護婦以外ならどうよ」
志貴「琥珀さんは、薬局。」
琥珀「手に職がありますよー。」
志貴「翡翠は、経理。」
翡翠「申し訳ありません。志貴さま以外の男性には、触れる事ができません
ので、看護婦は務まりません。」
秋葉「私は?」
志貴「眼科。」
志貴「じゃあ、ご飯にしようか。」
琥珀「そうですね、自分で作らないお料理って久し振りです。」
秋葉「あの、もう少し花形っぽいものになりません?」
志貴「じゃあ、歯科技工士。」
志貴「ここは川魚が美味しいらしいぞ。」
翡翠「楽しみです。」
秋葉「あの、乙女に似合いっぽいものになりません?」
志貴「レントゲン技師。」
志貴「さあ、食べるぞー。」
琥珀「おー!」
六十二「秋葉には白衣が似合うそうな」
秋葉「ということですので、やはり白衣を着ている方向で。」
志貴「じゃあ、小児心臓外科医。」
秋葉「ですから、なぜにそう限定するのです?」
志貴「助けてくれただろ、俺のこと。」
秋葉「あ!」
志貴「な?」
秋葉「はい。」
その十六「なんで巫女でネコミミなんだろうねぇ?」
六十三「頭頂型二耳型猫耳娘の悩みとは」
ねこみみ ぴこぴこ
美由希「巫女服は、いつも着ているから慣れているんだけど……」
美由希「猫の耳は、初体験。」
ぴこぴこ
恭也 「その猫耳はどうしたんだ?」
美由希「陣内さんに借りたんだけど?」
ぴこぴこ
恭也 「動いていないか?」
美由希「そりゃそうだよ。本物だもん。」
恭也 「本物?」
美由希「うん、よく聞こえるのはいいんだけど、眼鏡がかけられないっての
が、難点だよね。」
ぴこぴこ
恭也 「……本物?」
六十四「似合いそうなんだけどなぁ」
志貴「例のポーズ!」
秋葉「しゃあー、食べちゃうにゃー!」
志貴「…………さ、巫女服、着替えような。」
秋葉「なぜですか? なぜですか? なぜですか?」
六十五「愛想を振りまかなくても可愛いよね」
楓「……………………………………………………………………………………
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……………………………………………………………………………………
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……………………………………………………………………………………
……………………………………………………………………………にあ」
※ 知らない人のための解説
・頭頂二耳型猫耳
猫耳の一分類.頭頂骨から側頭骨にかけての位置に猫耳型の外耳があります.
また,本来人耳がある位置には何もなく,通常髪で隠されています.
最も一般的な猫耳ですが,猫耳を動かす筋肉や,中耳・内耳がどうなってい
るのかという点で,解剖学的に謎が多いという問題が指摘されています.
・陣内美緒
『とらハ2』のヒロイン.猫耳と二股の尻尾があります.普段は,髪の毛の中
に耳を隠しています.
・眼鏡がかけられない
頭頂二耳型猫耳の場合,眼鏡のつるをかける場所がありません.『まじかる
あんてぃーく』のリアンのように,つるのない眼鏡を利用する必要があります.
……で,元の人耳はどうなったのでしょう?
・「似合いそうなんだけどなぁ」
参考:七百六十七ノ四「そりゃこうなるでしょ。秋葉の場合」
その十七「三つ年上の、おっとりお姉さん」
六十六「候補者を列挙してみました」
琥珀「“先生”とか。」
秋葉「一子さんとか。」
翡翠「啓子さまとか。」
琥珀「琥珀さんとか。」
志貴(いやぁ。)
秋葉「琥珀の戯言は無視するとして、
『おっとり』タイプはいないから大丈夫ね。」
翡翠「多くても安心です。」
琥珀「えー、わたしはおっとりですよ?」
志貴(いやぁ、いやぁ。)
六十七「『おっとり姉』って料理技能はどうなのでしょう?」作:がんさん
美由希「『おっとり姉』が時代の流れ……」
美由希「これって、とってもまずいよ……」
美由希「恭ちゃんのまわりだと、フィアッセが『おっとり姉』タイプ。しか
も、容姿・歌声・料理と天から三物を授かっているし、『子供の頃
の結婚の約束』という幼馴染み必須のイベントもこなしているし、
二つ年上だけど学年でいうと三つ上だし、なにより料理ができるし、
普段からほっぺにちゅーとかしているし、ともかく料理ができるし、
母親からの援護射撃がある唯一の娘だし、それより料理ができるし、
胸だってあんなに大きくてぱふぱふだし、そもそも料理ができるし、
これって、とってもまずいよ……」
さて、『とらハ』世界最強の『おっとり姉』というと、
第二作のメインヒロインである槙原愛さんなのですが
恭也 「その愛さんから、弁当を預かっているのだが。」
美由希「これって、とっても不味……」
六十八「ぱーふぇくとお姉さん」
千鶴「三つ年上・従姉・おっとりと三拍子揃っています。」
耕一「完璧だね、千鶴さん。」
千鶴「はいっ。完璧です、耕一さん。」
耕一「完璧お姉さんの、ほっぺをちょん。」
千鶴「やんっ。」
千鶴「そんないたずらっ子の、おでこをつん。」
耕一「あはははは。」
女将「あらあら、仲がおよろしいですねぇ。」
六十九「いや、だから料理技能は」
勝利条件:一定時間、千鶴の攻撃に耐える
耕一「あはははは。ちょん。」
千鶴「うふふふふ。つん。」
梓 (うまいぞ、耕一。)
楓 (そのまま、姉さんを押し切っちゃってください。)
初音(耕一お兄ちゃん、がんばって。)
敗北条件:千鶴が、料理完成前に厨房に入る
耕一「こーんなところも、ちょん。」
千鶴「やだえっち…… とかいいながら、反撃でつん。」
梓 (千鶴姉を厨房に近づけるなよ、耕一。)
楓 (そのまま、姉さんを押し出しちゃってください。)
初音(耕一お兄ちゃん、がんばって。)
ステージクリアボーナス:今晩のおいしい料理と、
耕一「やったなぁ。ちょん。」
千鶴「きゃあ。つん。」
梓 (副賞として、あたしら三人のサービスが付くからな。)
楓 (そのまま、私たちを押し倒しちゃってください。)
初音(耕一お兄ちゃん、がんばるね。)
七十「で、『おっとりお姉さん』とはどうだったのよ?」
手ほどきを受けたそうですね?
志貴「朱鷺恵さんから。」
耕一「従姉から。」
恭也「叔母から。叔父や父からも。」
それはいつ頃ですか?
志貴「●学生。」
耕一「●学生。」
恭也「●歳児。」
今では凄いそうですね?
志貴「『十七発』もこなします。」
耕一「『強姦魔』もへっちゃらです。」
恭也「『二刀流』です。」
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