天抜き・西奏亭風味

作:のち



 ※注意!
 激しくネタバレの場合もありますので、必ず、しにをさんのSSを読んでから見て下さい。

 50万ヒットおめでとうございますということで。
 しにをさんSSさんを元に、天抜き     御参考:二次創作頁




 1.「接触拒絶」 

 琥珀「ところで、志貴さん」
 志貴「はい?」
 琥珀「見えませんでしたか?」
 志貴「何が?」
 琥珀「ここは天井高いですからね〜。そこに蛍光灯をつけようとすれば……」
 志貴「……」
 琥珀「台にも乗っていることですしね〜」
 志貴「白でしたよ」
 琥珀「なるほど、え? 志貴さん?」
 志貴「じゃ、そういうことで」



 2.「兄さんではなくて」 

 琥珀「ねえ、翡翠ちゃん」
 翡翠「なんですか? 姉さん」
 琥珀「お姉様って呼んでくれない?」
 翡翠「……」
 琥珀「あ、あ、無視しないで〜。年上の憧れなの〜。翡翠ちゃ〜ん」



 3.「ワイルドカード ―シエルSIDE―」 

 シエル「うーん、うーん」
 ななこ「その日課、怖いですからやめましょうよー」
 シエル「何を言っているんですか! こんな機会はざらにはないんですから!」
 ななこ「でも、そういって、1年近くたつんですよー?」
 シエル「だから余計なんです! その間に私がどんな目に―――!」(絶句)
 ななこ「……志貴さん、鬼畜ですー」



 4.「ワイルドカード ―志貴SIDE―」 

 志貴「あんな約束が無くたって」
 志貴「俺がシエルのお願いを聞かないなんてことあるわけ無いじゃないか」
 志貴「なあ?」

 有彦「しらねーよ!」



 5.「だぶるえっくす」 

 秋葉「……ところで、兄さん」
 志貴「んー?」
 秋葉「あの後、お風呂に一緒に入ろうとしたりしたのは、習慣の名残、ですよね」
 志貴「う、うん、そうだよ」
 秋葉「やけにタイミングがいいのも、そうなんですか?」
 志貴「あ、あははは……」



 6.「Omnia fert aetas,animun quoque.
     〜歳月は全てを奪い去る、心もまた〜 」 

 秋葉「そう、そうやるんですよ」
 秋葉「ええ、お上手。えらいえらい」
 秋葉「ふふ、駄目ですねぇ……ここはこうするんです……」

 琥珀「うわ〜、今までやりたかったことを全部やってますねえ」
 翡翠「ええ」
 琥珀「翡翠ちゃんは、私に対してしたかった事ってある?」
 翡翠「山ほどに」(即座に)
 琥珀「……」



 7.「来訪者」 

 シオン「おかしいです」
 志貴 「え、どうして?」
 シオン「いくら魔術がかかっているとはいえ、形状変化は……」
 志貴 「そうなの? ……うーん」
 シオン「今まで、疑問を持たなかったのですか?」
 志貴 「……それで、いいんだってね、いつかきっとってね、思っていたから」
 シオン「は?」
 志貴 「いいんだよ、これで」
 シオン「理解不能です……」



 8.「頭寒足熱」 

 志貴「うう、こういう時はこの体が恨めしい……」

   秋葉、翡翠、琥珀のおかゆを前にして



 9.「期待無き処に失望なし」 

 シオン「不合理です」
 秋葉 「え?」
 シオン「やり直しを要求します」
 琥珀 「は?」
 シオン「何故、教えてくださらなかったのですか? こんな行事があることを」
 翡翠 「ああ、バレンタイン……」
 シオン「このような東国に、こんな呪法があるなんて……」
 志貴 「君も、アルクと同じかい……」



 10.「自己の中の秘めやかなる痛み」 

 有彦「ほれ、こうなってるんだぜ」
 志貴「うう……」
 有彦「だから、大丈夫だっての」
 志貴「そうか、そうだよな……ありがとう、有彦」
 有彦「ああ……男の悩みだからな」

 秋葉「何だか、いやなシチュエーションですね」
 一子「同感だ」



 11.「深夜の密会」 

 琥珀「ない、ない! ああ、どこにやっちゃったんだろう……」
 翡翠「姉さん!? どうしたんですか?」
 琥珀「うぅ〜、翡翠ちゃ〜ん、一生のお願い、探して……」

 翡翠「だから、もう少し部屋の片づけをした方がいいって……」
 琥珀「ひっく、ぐす……良かった、ありがとう、翡翠ちゃん……」(紙袋に頬摺りして)
 翡翠「……もういいです、それじゃ、仕事がありますから」
 琥珀「うん、ありがとう……」

 翡翠「でも、薬棚に置いておくのはどうかと思うんだけど……」



 12.「愛玩少女」 

 秋葉「そういえばあなた、同人誌をやっていたのよね……」
 晶 「はい……」
 秋葉「どう? あなたの淫らで、イヤらしいことを公開するのは……」
 晶 「……」
 秋葉「ふふ、あなたのそんなところをみんなに見られるのは興奮しない?」

 晶 「す、すいません、先輩! もうやってしまいました!」
 秋葉「なにぃ!」



 13.「古い皮袋に、新しい酒を」 

 秋葉 「兄さんが変じゃない?」
 翡翠 「そうですね……私に対してもちょっと変でした」
 シエル「私もです」

 琥珀 「だから、そろそろやめようって!」
 志貴 「琥珀さんもノリノリだったじゃん!」



 14.「地上最強の生物」 

 琥珀 「最近、庭掃除が大変になりましたね〜」
 シエル「す、すいません」
 アルク「ごめんねー」
 琥珀 「ものすごい勢いで、雑草が生えるんですよね〜」
 志貴 「栄養いっぱいだもんな……」



 15.「猫魅媚」 

 志貴 「いや、その、なんだ」
 アルク「う〜」
 志貴 「で、でも、よくわかったな」
 アルク「そのひっかき傷見れば、当然でしょ!」



 16.「君がいるから」 

 羽居「え〜ん、蒼ちゃんのばか〜!」
 蒼香「自業自得だろ」
 羽居「黙っててっていったのに〜!」
 蒼香「ふん……ところで遠野」
 秋葉「なによ!」
 蒼香「兄貴に揉まれても大きくならんな、お前は」

 蒼香「しまった、つい本音が」
 羽居「なんだか秋葉ちゃん、パワーアップしてる〜!」



 17.「キスキス大好き!」 

 志貴「ひょ、ひょっとはっは! ひははふっは」(ちょ、ちょっと待った舌が攣った)
 秋葉「あら、疲れましたか?」
 琥珀「それなら、私とキスしますか〜?」
 翡翠「志貴さま……」

 志貴「ん〜、ん〜!」



 18.「膝枕で耳掃除な午後」 

 志貴「早すぎるって、全然汚れてないからさ……」
 秋葉「……」
 翡翠「……」
 琥珀「……」

 志貴「だいたい、毎日は、やりすぎのような……」



 19.「キスキス大好き・大吟醸!」 

 秋葉 「……ところで」
 翡翠 「はい?」
 秋葉 「1日12回というのは、どうなの?」
 シエル「普通は、死にますね」
 アルク「そうなの?」
 琥珀 「ええ、まあ、普通なら、ですが」

   学校へ向かう志貴を見ながら



 20.「しきりょーじょく」 

 志姫「ぅん! はぁあぁぁ!」
 志姫「……あれ? どうしたのみんな?」

   ボロボロの5人を見て



 21.「哀・兄妹」 

 志貴「そういえば、翡翠はまだシナリオ書いてなかったな」
 秋葉「そういえばそうね、今度書かせてみようかしら」
 翡翠「……」

 志貴「……あー、次はどうするんだ?」
 秋葉「……兄さんはそちらの部屋で待機と言うことで」

 琥珀「妄想少女ですからね、翡翠ちゃんは……」




 22.「鑑賞人形」 

 ナルバレック「……」
 シエル「……」
 ナルバレック「……言いたいことがあるなら、言え」
 シエル「……ふっ」

   (あまりにも残酷なために、見せられません)

 ナルバレック「ぜーっ、ぜーっ」
 シエル「……ふっ」



 23.「華娥魅(臥)」 

 琥珀「うふふふ」
 翡翠「姉さん……」
 琥珀「えっ! ひ、翡翠ちゃん!?
 翡翠「ビデオを持ってなにしているんですか?」
 琥珀「え、えーと、そう、成長の日記をつけてるんですよ〜」
 翡翠「はあ」
 琥珀「ほら、翡翠ちゃんもとってあげるから、そこを歩いて」
 翡翠「こうですか?」

 琥珀「……これはこれで、興奮モノですね〜」

  ビデオを見ながら



 24.「華娥魅(果)」 

 翡翠「あぅん! んっ! んーーーっ!!」

 琥珀「翡翠ちゃんは今まで、そういうコトしませんでしたから……」
 志貴「こういう時の対処の仕方を知らないと……」
 琥珀「でも、こまりましたね……」

   廊下中に響く声を聞きながら



 25.「華娥魅(果)」 

 鈴木「しかし、まあ……」
 鈴木「あれでは、隠していることにならないと思うのですが」
 鈴木「それもまあ、良しでしょう」
 鈴木「……さて、そろそろ行くとしますか」



 26.「かうんとだうん」 

   「こんな夜中に、一体何事です?」
   「あ、先生、なにかのうめき声が聞こえて……」

 志貴「やば、声出し過ぎたかな……で、どこから逃げればいいんだ?」
 秋葉「……」
 晶 「……」
 蒼香「……」
 羽居「……」

 志貴「げっ、全員気絶してる! おーい、起きろー!」




 27.「前を向いて、手を伸ばして」 

 朱鷺恵「でも、また婚期が遅れちゃうなあ……」



 28.「サナギノショウジョ」 

 一子 「はあ、仕方ないよなぁ……」
 有緋子「どうしたんだ? 兄貴」
 一子 「いや、なんでもないさ、メシでも食いに行くか?」
 有緋子「奢りなら」
 一子 「ああ」
 有緋子「へ? いいの?」
 一子 「たまには、な」



 29.「Non statim pervenitur ad summum.
       〜人はただちに最高の高みに到達することはできない〜 」 

 橙子「なあ、黒桐」
 幹也「はい?」
 橙子「子供の頃の写真はないか?」
 幹也「実家に帰ればあると思いますが……」
 橙子「……ふむ、そうか」
 幹也「……また、何かたくらんでいるでしょう」
 橙子「式も鮮花も喜んでくれると思うがなあ」



 30.「原価0円のプレゼント」 

 琥珀「さて、ここに取り出したるお薬は……」
 翡翠「志貴さま、頑張りますからね」

 志貴「だから、自分で起きるってば!」



 31.「仰せのままに」 

 翡翠「……」
 琥珀「あ、あは〜、翡翠ちゃん、そんな怒った顔しちゃ駄目ですよ〜」
 翡翠「あれは、私の楽しみなのに……」
 琥珀「……」



 32.「あやとり遊び」 

 琥珀「また、変なこと考えたでしょう?」
 志貴「いや、その」
 琥珀「そんなこと考えていると、おしおきですよ〜?」
 志貴「ごめん、琥珀さん、謝るから」
 琥珀「こんな、見えるような糸を引くはず、無いじゃないですか」
 志貴「……え?」



 33.「腕に抱く卵」 

 秋葉「これで、いいのよ」
 秋葉「これで……」
 秋葉「犯した罪は、もう、取り返しがつかないもの」

 秋葉「……琥珀……」



 34.「指ヲ弄ブ」 

 志貴「ねえ、琥珀さん」
 琥珀「はい?」
 志貴「翡翠が指にこだわるのは何でかなあ?」
 琥珀「トラウマというか、インプリンティングというか……」
 志貴「やっぱり、あんたが元凶か」



 35.「宴の後で」 

 志貴「さてと、氷OK」
 志貴「台OK」
 志貴「カンナOK」
 志貴「さ、やるか」

 レン「……(カンナ?)」



 36.「宴の後のその後で」 

 秋葉 「兄さん!」
 アルク「志貴!」
 シエル「遠野くん!」

 志貴 「お、おい、なんだよ?」
 秋葉 「これはなんですかっ!?」

   昨夜の様子を録音したカセットテープ

 志貴 「いや、これはモノポリーを……」

 秋葉 「言い訳は聞きません! いい若い男女が密室にいたらすることはひとつ!」
 アルク「そうよ! こんな機会、私だったら逃さないわ!」
 シエル「そうです! 私もやろうとしてたのに!」

 志貴 「……おいおい」



 37.「教えてあげる」 

 琥珀「あ、志貴さん、お帰りなさい」
 志貴「ああ、ただいま、琥珀さん」
 琥珀「うふふ、どうですか、楽しんでいただけましたか?」
 志貴「……やっぱり、アルクに入れ知恵したのは琥珀さんか」
 琥珀「さっそく実行したんですねー、アルクェイドさんは」
 志貴「うん、ありがとう」

 琥珀「……志貴さん、濃いんですね……」



 38.「なんて――酷い 〜間奏〜」 

 晶 「ふふ、いいお湯でしたね、先輩……」
 秋葉「……」
 晶 「体、拭いてあげましょうか?」
 秋葉「いいえ、今は、その」
 晶 「遠慮なんかしなくてもいいんですよ……あら?」
 秋葉「それは?」
 晶 「……」

   軟膏のビンを前にして



 39.「こねるねこ」 

 レン「……」(こねこね)
 琥珀「あ、あは〜。レンちゃん、これは違うの」
 レン「?」
 琥珀「はい、手を洗って。よーくね」
 レン「……」(ごしごし)
 琥珀「今度、また一緒に作りますから待っててくださいね?」
 レン「(こくん)」

 琥珀「まさか、ヤバイ薬の丸薬作ってたとは、言えませんからね〜」


 40.「夜警」 

   コン、コン、スカッ

 シエル「やっぱり厚底ブーツだと目測を誤りますねぇ」



 41.「猫影」 

 シオン「ひとつの要素が存在すれば」
 シオン「ひとつの要素が存在できなくなる」
 シオン「当然の結果ですが……」
 シオン「……私は……」

 レン 「(こくん)」
 シオン「って、いるし!」



 42.「夜の街、走る車」 

   琥珀さんと翡翠にもチョコレートをもらったわけで

   でも、秋葉にばっかり気をとられて忘れていたわけで

   当然、二人とも怒っていたわけで


 琥珀「さー、行きますよー、志貴さん」
 翡翠「志貴さまをお仕置きです」
 志貴「ご、ごめんなさいいぃぃいーーーーーー!」



 43.「「シオン・キューブ ―錬金調教伝―」紹介」 

 シオンα「こ、こんなことは、その、ですから……」
 シオンβ「志貴、不合理なことはやめなさい。そもそも……」
 シオンγ「ふん、この程度のことで……。吸血鬼とは……」

 志貴「……ドルビーサラウンド」



 44.「安全毛布の中で」 

 蒼香「あ、また生えた……」
 秋葉「こっちは消えたわね……」
 蒼香「どうすりゃいいんだよ、これ」
 秋葉「アレみたいに気楽に考えられたらいいんだけど……」

 羽居「わー、エンドレスで楽しめるねー♪」



 45.「安全毛布の外から」 

 蒼香「私は、あんなハゲ予備軍じゃない!」
 秋葉「確かにアレは毛が細くて危なそうだけど」
 羽居「うすいしねー」



 46.「乾さんちのお姉さん」 

 一子「ふむ、こういうのもいいな」
 志貴「勘弁してくださいよ……」
 一子「いや、正直、そうなったらなったで面白そうだったんだがなあ」
 有彦「オリャノーマルだっての!」

 一子「ん? 職業不明の大学生って事だが?」
 志貴「……」
 有彦「……」



 47.「清冽な奔流」 

 琥珀「秋葉様……」
 秋葉「な、なに?」
 琥珀「いくら気に入ったからって、就寝前にその量はちょっと」
 秋葉「……」

   ごろごろと転がるビール瓶に囲まれて



 48.「扉を叩く音」 

 志貴「あー、良かった、本当に良かった」
 翡翠「何がですか?」
 志貴「うわっ、翡翠!」
 翡翠「ただいま戻りました。……ところで志貴さま」
 志貴「え、えっと、なんだい?」
 翡翠「このテープと取引しませんか?」
 志貴「えーと、それは?」
 翡翠「……お答えしかねます」
 志貴「……まさか」
 翡翠「それでは、今晩参りますので」



 49.「夜想曲」 

 志貴「翡翠、二人っきりで旅行に行こう」
 翡翠「え? ……私に気を遣ってくださってるのなら、そんな……」
 志貴「いや、行こう」
 翡翠「志貴さま……」
 志貴「じゃないと、死ぬ、死んでしまう」(マジな顔で)
 翡翠「……」



 50.「昼下がりの乙女達」 

 アルク「あっ、志貴ー!」
 志貴 「……」
 アルク「どうしたの? おびえた顔をして……」
 志貴 「よ、寄るなー! とにかく寄るなー!」
 アルク「え……?」
 志貴 「もう、女なんて信じないんだからーーー!」(ダッシュで逃げる)
 アルク「えっ、えっ?」



 51.「絶対安静少女」 

 志貴 「シエル……その大量の水は……?」
 シエル「こういう時は水分をとった方がいいんです」

 志貴 「秋葉……その大量のおかゆは……?」
 秋葉 「沢山栄養をつけないと、治りが遅くなりますから」

 志貴 「琥珀さん……」
 琥珀 「あは〜、ただの注射ですけど〜?」

 志貴 「ひ、翡翠〜〜!」
 翡翠 「私は志貴さまのメイドです。……主人のためならなんでもします」



 52.「しづ心無く・・・」 

 志貴 「ところで先輩」
 シエル「もう二人っきりの時はシエルでしょう?」
 志貴 「いや、ここは先輩と呼ばせてもらいます」
 シエル「は?」
 志貴 「……その、切れた時の対処を教えてください」
 シエル「あー……」



 53.「激しく、そして繊細に」 

 アルク「ということで、教えて?」
 秋葉 「……兄さん、何処です、出てらっしゃい!!!」

 志貴 「お前、聞くなって言っただろう……」
 アルク「うん、だから本人には聞いてないよ?」
 志貴 「え?」
 琥珀 「さて、志貴さん? 覚悟はいいですか?」
 志貴 「う、うわぁああぁあぁあ!」



 54.「嵐の夜に」 

 晶 「さて、続きを書かなきゃ」
 羽居「ふーん、晶ちゃんはこういうのが夢なのー?」
 晶 「は、羽居先輩! ……え、ええと」
 羽居「かなえてあげよっか?」
 晶 「えっ! そんなことできるんですか!? お願いします!」
 羽居「うん、わかったー。……ねー、秋葉ちゃーん」
 晶 「ひ、ひいいいぃぃぃっ!!!」



 55.「甲冑少女」 

 シエル「ところでナルバレック……」
 ナルバレック「なんだ?」
 シエル「会う度にペーパーナイフが新しくなっているのは何故ですか?」
 ナルバレック「……そ、それは」
 シエル「何故ですか?」



 56.「君去りし後」 

   情事後の朝、お風呂にて

 蒼香「はあ、なるほどねぇ……」
 羽居「なにがー?」
 蒼香「ほら、今入っている連中の体見てみろよ」
 羽居「あー、キスマークだー」
 蒼香「入る学校間違えたかなぁ」



 57.「ともだちのおねーさん」 

 一子「……なあ、有彦」
 有彦「あん?」
 一子「弟、欲しいか?」
 有彦「……」
 一子「どうした?」
 有彦「姉貴が冗談なら……いい」
 一子「はあ?」
 有彦「本気なら、……やめといた方がいい」
 一子「……わかってるよ」



 58.「囚われの王子様」 

 アルト「やり直しを要求する!!」
 アルク「へーえ、いい度胸じゃない」
 アルト「なによ! これくらいじゃ、へこたれないんだから!」
 アルク「……ヤり直し、してもらう?」
 アルト「……ごめんなさい」



 59.「逆しまに」 

 アルク「わかんないなあ……」
 琥珀 「……」
 アルク「そういうモノなの?」
 琥珀 「ええと、その……」
 アルク「? どうしたの?」
 琥珀 「いじめられる志貴さんって、いいなあって」
 アルク「……この人も、わかんない……」



 60.「兄さんとお出掛け」 

 琥珀「……だからね、秋葉様は……」
 翡翠「はあ、つまり、秋葉様は着物派になると、そういうことですね?」
 琥珀「えーと、ちょっと違うんだけど」
 翡翠「? ですが、下着をつけないお召し物といえば、着物ぐらいではないですか?」
 琥珀「うーん、どう説明したらいいんですかねー?」

 秋葉「だから、違うんだってばー!」



 61.「悩める乙女達」 

 蒼香「……」
 羽居「えー……」

 晶 「そ、それで、志貴さんが遠野先輩を外に連れ出して! それから、路上で―――!」

 蒼香「……」(鼻血を垂らす)
 羽居「……」(頭をグルグル回し始める)



 62.「おしおき」 

 琥珀「秋葉さまにはノーパン喫茶は無理ですねー」
 秋葉「なんでよ」
 琥珀「だって、アレは上も着ないんですものー」
 秋葉「だから、なんでよ」
 琥珀「私の口からはとてもー」



 63.「その行為の呼び名は」 

  とくん、とくんの心臓の音が聞こえる。

  先ほどの行為の後が、指をつたう。

  気が付けば、それを口に含んでいた。

  思い人の名を、思い浮かべながら。



 64.「心合わせて」 

 琥珀「えー、っと、その、これは、あの」
 志貴「……」
 琥珀「その、オカズ用にと、その」
 志貴「……」
 琥珀「志貴さーん、怒らないでくださいよぅ」
 志貴「泣きたいんだけど……」

   志貴の自慰行為の盗撮ビデオを見ながら



 65.「鬼の居ぬ間の」 

 琥珀「どれが一番でしたか?」
 志貴「……」
 琥珀「帰ってきたら、私と翡翠ちゃんが組んず解れつしていたことですか?」
 翡翠「ね、姉さん!」
 琥珀「それとも、その後志貴さんを誘ったことですか?」
 志貴「……」
 琥珀「やっぱり、秋葉さまに見つかったのが一番ショックでしたか〜?」

 志貴「って言うか、身体的に……」



 66.「放課後遊戯」 

 志貴 「じゃ、大学行ってくるから、秋葉はもう1年がんばれな」
 秋葉 「しまったぁ!」

 シエル「さ、今度は大学生になろうっと」
 秋葉 「裏切り者ーーー!!」



 67.「差出人不明」 

 琥珀「ひどいですね〜志貴さん」
 志貴「……」
 琥珀「アルクェイドさんへの仕打ち、一部始終見届けさせていただきましたよ」
 志貴「……」
 琥珀「さて、そんな志貴さんには、お仕置きです〜♪」
 志貴「一体、いつの間に……」

   遠野家地下王国・志貴さんの学校分室にて



 68.「玩具遊び」 

 志貴 「学校の生活は、俺にとって日常の証だったのに」
 秋葉 「あきらめてください、兄さん」
 志貴 「汚されてしまった……」
 シエル「遠野くんが、言い出したんですよ?」

 志貴「後悔先に立たずって、こういう事を言うんだなぁ」



 69.「初めての……、そして初めての……」 

 秋葉「ねえ、どうしたらいいと思う?」
 環 「どうしたらって……」
 秋葉「私が帰ってきたら、あんな事やってるのよ、入りにくいじゃない」
 環 「たしかに、そうよね……」
 秋葉「そういうわけで、環――――」
 環 「そうね、今日は私の部屋で……って、秋葉、それ!?」

   秋葉の股間にふくらむ剛棒

 秋葉「―――あなたに、入れさせてくれないかしら?」
 環 「ぃや、ゃ、ぁ、ぃいいぃやぁあぁぁぁぁぁあ!」



 70.「つちふで」 

 つかさ「本日未明、寮裏の雑木林から叫び声が確認されました」
 つかさ「不審に思った寮生達が見てみると、一人の女学生が倒れていました」
 つかさ「寮生達は、『またか……』といって、そのまま戻っていったそうです」

 晶  「……」(ぴくぴくと、けいれんしながら)

 つかさ「以上、現場からのレポートでした」



 71.「澱・檻・折」 

 琥珀「秋葉さま、九九を言ってみてください」
 秋葉「? いいけど、いんいちがいち、いんにがに、……」
 琥珀「……」
 秋葉「……ににんがし、にいさんがせいえき、にしがはち……」

 琥珀「……異常に気が付かないんですかねー?」



 72.「夜の訪問者」 

 志貴 「ところでさ、シオン。事前に手に入れたデータのニュースソースって」
 シオン「それは、琥珀……」
 志貴 「やっぱりか」
 シオン「翡翠、秋葉、真祖の姫、シエル、レン」
 志貴 「え?」
 シオン「乾一子、乾有彦、瀬尾晶、有間都子、有馬啓子、それから……」

 志貴 「ごめん、もうそれ以上言わないで、怖いから」
 シオン「はあ、わかりました」



 73.「協奏曲」 

  時は17世紀!
  魔女、魔術師が横行し、天地は揺るぎ、世は乱れた。
  そこに一人の女性が立ち上がり、謎の性技で、世を改める!

  シエル「という、由緒のある、ワザだったんですが……」
  志貴 「……」(悶絶)



 74.「狂想曲」 

 アルク「ねえ、シエル」
 シエル「なんですか?」
 アルク「今の私達って、3Pってヤツをやってるんだよね?」
 シエル「……そうなりますね」
 アルク「たまには、男女を入れ替えない? ほら、アレを使って……」
 シエル「は? ……いいですね」

 二人 「「じゃ、そういうことで」」
 志貴 「そういうことで、じゃなーい!」



 75.「やくそく」 

  路地裏
  誰も通りかからない、ひっそりとした空間に
  一輪、花がたたずむ
  そして、風が吹き

  花は、遠くへ、飛んでいった。



 76.「「月姫」EXシナリオ・弓塚さつき編解説(暫定版)」 

 さつき「……どうかな?」
 四季 「ああん? なんだこれは?」
 さつき「いいできでしょ。特に18禁の部分が、あぁ、遠野くーん!」
 四季 「……死んでから、妄想癖がひどくなってないか?」

 さつき「ほかに、なにをしろ、というのよ……」



 77.「小さな一歩」 

 さつき「あっ、遠野くんだ! えーと、えーと、どうしよう」
 さつき「やっぱり、手を振りながら、声をかけるのがいいのかな」
 さつき「それから、駆け寄ってくれるまで倒れてて、涙目で起きあがるのが萌えるかな?
 さつき「ううん、途中で転んで照れ笑いするのがラブコメの基本よね!」

 美弥子「さつき、『月姫』はラブコメじゃないぞ」
 さつき「なんで!?」
 美弥子「いや、なんでって言われても……」



 78.「灰は灰に」 

 琥珀「……そういうことで、私も摂取しなきゃいけないんですよ〜」
 志貴「……」
 琥珀「あ、でも、代用がききますから、安心してくださいね〜」
 志貴「……」
 琥珀「それでは……」

 琥珀「あはっ、だしちゃえ〜♪」

 さつき「そんなことのために、やったわけじゃなーーい!」(血涙)



 79.「花火」 

 志貴「 でもさあ……」
 さつき「なに?」
 志貴 「俺が死んだパターンなら、ヒロインも死んでるパターンもあるって事じゃない?」
 さつき「!! はやく行こう、志貴くん!」

 5人 「「「「「まて〜〜〜〜!!!」」」」」



 80.「とどかぬ指先」 

 琥珀「それじゃ私は、志貴さんに入っていたアナルビーズで我慢しますかね〜」



 81.「ユ・メ・オ・チ」 

 志貴「レン、レーーン!!」
 レン「?」
 志貴「レン、ずっと一緒にいようね……」
 レン「♪」
 志貴「レンがいれば、夢オチになるんだから……」



 82.「せめて夢の中で君を」 

   アーネンエルベ、そこに今回のヒロインたちが集まる。

 ネロ「ふむ」
 ロア「ちょっとこの場所にはあわねえなぁ」
 四季「俺なんて和服だぜ」
 有彦「まあ、いいじゃんか」
 エト「……」

 以下略

 ごめん、ヒロインじゃなくて、ヒーローだった。

 志貴「やめんか!」



 83.「残された妹達の情景」 

 秋葉「兄さん、私も恋人を見つけました」
 志貴「そ、そうか、うん」
 琥珀「おめでとうございます、秋葉さま」
 志貴「なんだか、嬉しいような、寂しいような、複雑な気分だなあ……」

 秋葉「と、いうわけで、翡翠と付き合うことにしました」
 翡翠「よろしくお願いします」
 志貴「……」(茫然自失)
 琥珀「……」(卒倒)

 秋葉「……あら?」



 84.「夜ニ彼ノ人ヲ想ウ」 

 式「……なんだ、このノート?」

  鮮花のオカズノート(シチュエーション1)と書かれてあったり

 式「……今度、やってみよう」

  参考にしてたり



 85.「大きいとか小さいとかじゃなくて」 

 式 「橙子」
 橙子「なんだ、式?」
 式 「身長を変えることは、できるか?」
 橙子「ふむ、……黒桐はロリータか」
 式 「み、幹也は関係ないだろう!」

 鮮花「それなら、私にも可能性が!」



 86.「鏡像対話」 

 式「幹也は、こんな、私の体でも……いいのかな?」
 鏡「もちろんですとも!」
 式「え?」

 秋隆「おもわず、声が出てしまいました」

  マジックミラーの裏側で



 87.「一番強い魔法」 

 橙子「式、鮮花、藤乃、霧絵などの異能者の女性を仲間とし……」
 橙子「敵を改心させる能力を持つ、か……」
 橙子「ある意味、魔法使い以上かもしれんな」

 幹也「それじゃ、神官になってしまうじゃないですか……」

   ...DALK(C)アリスソフト参照



 88.「星空の下で」 

 式 「そんなに好物だったのか?」
 鮮花「私も知りませんでした、いつからです?」
 幹也「たんに、食費節減のためなんだよ」

   カボチャの煮付けの山を前にして

 橙子「トナカイは、うまいらしいぞ?」
 幹也「勘弁してください……」



 89.「柔らかい光の下で」 

 琥珀「翡翠ちゃんもやりますねえ……」
 秋葉「ええ、侮れないわ……」

 琥珀「それなら私は、『和服で縛り』を!」
 秋葉「私は、『妹でおねしょを』!」

 琥珀「秋葉さま、それは違うのでは?」
 秋葉「う〜〜」



 90.「酒の肴」 

 秋隆「どうぞ、お土産でございます」
 式 「……どういうことだ?」
 秋隆「はい、以前酒席であった方から、娘にあげて喜ぶモノを教えていだたきまして」
 式 「……」
 秋隆「不肖、この秋隆、式さまを実の娘のように思っておりますので」

 式 「俺は、小学生じゃないんだぞ!」

   後にはバラバラにされたペコちゃんキャンディーが散乱していたのであった。



 91.「アルバム」 

     仮説1 分身の術が使える
     仮説2 6つ子である。
     仮説3 クローンがいる

 式 「どれもありそうなのが、イヤだ……」
 幹也「うん……」



 92.「兄さんのクラスメイト」 

 さつき「でも、秋葉さんがいい人でとっても良かった」
 秋葉 「……」
 さつき「本当に、感謝してます」
 秋葉 「……」
 さつき「そうそう、私のこと、『さつき』って呼んで下さいね?」
 秋葉 「……」
 さつき「その、『お義姉さん』でも……。きゃーっ」(顔を真っ赤にして)

 志貴 「いつまでもつのやら」
 琥珀 「それが問題ですねえ」



 93.「次は何を?」 

 式 「どうしてくれるんだトウコ!」
 橙子「なにがだ?」
 式 「お前が変なこと言い出したから―――」
 橙子「うん?」
 式 「幹也が変な趣味持っちゃったじゃないかーーー!!!」

 橙子「なるほど、その格好はそういうワケか……」



◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇

後書き 別名・単なる楽屋裏

 さて、これで終了。
 ……すごい数だった……。

「50万ヒット記念に天抜き50連発でもやろう!」
「あー、でもそんなに書けないなあ。よし、しにをさんのSSを元ネタに天抜きだ!」

 というのがもともとの始まり。

 しかし、フタを開けてみたら93本。
 しにをさんを甘く見すぎていました(笑い)。

 だって、だって、HP開設が2001年10月なんですよ?
 だいたい、20ヶ月なんですよ?
 こんなに沢山になるなんて考えてなかったんですよ。
 月平均、約5本の計算になるんです。

 書き始めてから、リストを見てひっくり返りました(笑い)。

 50万ヒットするわけだと、納得。



 いくつか抜けているSSもありますが、月姫・空の境界以外のはまず除外。
 それから、現在確認できないのも外しました。
 ご了承くださいませ。

 投稿SSは、作者の方々に承認を得るのが面倒だったので(笑い)、除外しました。
 それ入れるとさすがにしゃれにならない量になるので。


 さて、最後に。

 しにをさん、50万ヒットおめでとうございます。
 これからも頑張って下さい。

 草葉の陰から(笑い)応援しております。

 イヤ、また投稿しますけど。

 それでは。



  のち

  2003年5月17日







―――ぼーなすとらっく?

 こんなの書かれては返礼しない訳には……。
 あ、サイト開設時には既に、他サイト様のお祭りに参加して備蓄がありましたので。
 そんなに凄くないですよ。
 と雑談を前書きとしつつ……、では、スタート。


 一.「ある喫茶店にて」

   「どうぞ。
    わたしも紅茶を美味しく淹れられるようになったんです。
    姉さんにはかなわないけど。
    他にも、いろいろおぼえていいるんですよ。
    出来れば、美味しいよ翡翠って言って欲しかったけど……。
    ……。
    ゆっくり、この席で午後のお茶を楽しんで下さいね。
    お義兄さん……」


  
 二.「夢一夜」

    でも雪は積もって溶けて。
 
    地面にしみこんで、川に流れて、蒸発して空に戻って。

    そしてまた回りまわって白い雪になる事もあるんだろうな。

    あいつの処に降るのか、ここにまたやって来るのか。
 
    それはわからないけれど、でも……。
  


 三.「Smoking」

 一子「自分が吸い掛けを、有間の口に咥えさせればよかったんだ。
    なんで大人な説教モードに入ったんだ。くそー。
    前から誘惑するチャンスは何度もあったのに。
    あー、もう」


  
 四.「待ち合わせの付き物」

 志貴「でも、凄いのはあの人だよな。
    誰か一人でいる時ならともかく、こんな連中が勢揃いだったのに。
    知らなかったとは言え。
    え、はいはい、すぐに行くから……、ふぅ」
    


 五.「男と女」

 秋隆「…そのまま、胸に顔を埋めて眠りにつくのだった、まる。
    ふぅ、なかなかに会心の出来。
    でももう少しノーマルなプレイをなされた方が……。
    まあ、お嬢様も喜んでいますから、口を挟む事ではないですけどね」


 ...以上、蛇足は、作:しにを でした(2003/5/18)
 


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