バッチテストへの道

SIGスノーボード・ごーちゃん編 2000年1月16日


スノーボード365日

注、現在の鹿沢ハイランドのスノーボードスクールは他の団体に変わりました。この記事は2000年シーズン当時のものです。現在とは異なります。

いままではスノーボードのバッチテストと言えばJSBA(日本スノーボード協会)

 の主催するものの事を指しましたが、オリンピックでのスノーボードの公式競技化

 などの流れを受けて、SAJ(日本スキー協会)のスノーボードスクールでも、

 今年からアマチュア技術検定制度(バッチテスト)を開催することとなりました。

 

 SNOWBでお世話になってる猿谷(さるや)校長率いる鹿沢ハイランドスノー

 ボードスクールでも検定を行う事になり、全国のSAJスクールの先頭を切って

 この1月16日に第一回のバッチ検定が行われました。

 

 今回、このSAJバッチテストの2級を受検したので、その様子を受検記として

 書いてみようと思います。

 

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 2000年1月16日(日曜) 鹿沢ハイランドスキー場(群馬県) 天候(晴)

 

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 ゲレンデの放送でバッチテストの受験者は8:50までにスクール受付にて申し込み

 と言っていたので、数本滑ったあとにスクール受付前に向かった。

 

 バッチテストは1級から5級まで。もちろん数が少ない方が技術レベルが高い。

 受付でレベルの基準を聞くと、3級はロングターンと連続した小回りターンがこな

 せるレベル、2級はカービングによる切れるターン技術が必要で、1級だと、

 さらに正確な技術とドリフトターンの技術が必要らしい。

 さらに話を聞くと、受験級別の事前講習により受験級の変更も可能だということ

 なので、無難な3級では無く2級の事前講習を受けてから決めることにした。

 

 受検料金は1級は3000円(たぶん)、2級2000円、3級1500円(たぶん)

 で、この他に午前中に行われる事前講習の3000円がかかる。(必須)

 (合格すればさらに認定料が必要。)

 僕は2級受験なので5000円を支払った。

 

 事前講習は10時から、10分前に受け付け前に集合ということなので、それまで

 さらに滑る事にした。(この間にIGAさんと合流)

 

 9:50に受付前に行くと、級別にゼッケンを渡され(僕は12番、2級の2番目)

 簡単な説明の後ゲレンデで各クラスの講師の紹介(1級猿谷校長、2級金子講師、

 3級清水講師)や検定種目の紹介、準備運動などを行う。

 

 検定種目は、

 

 1級・・・ロングターン(4回転弧)、ショートターン、総合滑走(2技術種目以上)

      ドリフトターン(たぶん4回転弧)

 2級・・・ロングターン(4回転弧)、ショートターン、総合滑走(2技術種目以上)

 3級・・・ロングターン(4回転弧)、ショートターン

 

 と、なっている。

 たぶん、4級は連続ロングターンと直滑降からの制動、5級は直滑降からの制動

 および片側ずつのターンといったところではなかろうか?(受付前に書かれて

 いたがよく読まなかった。)

 

 事前講習では受検クラスのそれぞれの種目についての審査ポイントと各々の技術

 チェックに対してのアドバイスが与えられる。

 

 検定バーンはレストハウス前のフラットな中級バーン。

 斜度は20度くらいだろうか?

 ゴール付近はゆるいバーンとなっている。

 本来ならリフト右手のバーンで行うらしいが、今日は藤岡市のスキーの市民大会

 があるのでメーンゲレンデを利用するらしい。

 雪は鹿沢にしてはいいコンディションだが人が多いのが気になる。(普通のスキー

 場よりはましだと思うけど。)

 

 僕が受けた2級は4種目、講師の金子さんは北関東選手権のGSの昨年のチャン

 ピオンだったらしい。

 説明好きな先生だが、説明は理屈っぽく無くわかりやすく説明してくれるので

 好感が持てた。

 

 まずは、ロングターンの説明。

 検定ではスタート部分にセットしてある2本のスタートポールからゴール部分の

 2本のポールまでの間を決められた回転弧の数で滑らねばならない。

 たとえば、

 

  (           )

   )         (

  (           )

   )     や   (

資料画像

 

 の様に左右2回転ずつに仕上げなければならない訳だ。

 一つの弧を短くしてしまうと4回転では余ってしまうし、長くすると回転数が

 足りなくなる。

 

 またプレターン(直滑降から入った時などに最初のターンに入るためのコース変更

 のためなどの小さなターン)も1回転弧と数えられてしまうために注意が必要だ。

 また、ゴール部分でも制動の為のターンが回転弧に加えられる場合があるので

 最終弧と同方向で止まる必要がある。

 つまり、ブラインドサイド(背中側)を斜面の下にしてスタートしたら、フロント

 サイドターンの制動で仕上げなければならなくなるわけだ。

 通常はオープンサイドを前にして止まる事が多いと思うのでレギュラースタンス

 ならばスタート側から向かって右手から滑り出した方が止まりやすいということに

 なる。

 

 金子さんはグーフィーなので左手からのスタートで見本を見せてくれた。

 2級では立ち上がり沈み込みのターン技術が求められる。

 立ち上がって切り返し、沈み込んでエッジ加圧をする技術で、上下動のめりはりが

 重要になってくる。

 2級では速度コントロールが重要になってくるのでコントローラブルなこの技術が

 重視される訳だ。

 

 回転弧は、最初は長めに取り、最後の2回転でうまく調整するような方法がやり

 やすい様だ。

 最初の弧が小さいと後で回転数を調整するのが難しくなってくる。

 点数がやや下がっても最後に小さな弧を入れてしまえば取り敢えずは回転数は

 ごまかせるわけである。

 

 最初のロングターンの練習では、ニューボードの回転特性がつかめず、スライド

 で回転数を調整するような消極的(無難)な滑りになってしまった。

 「もっとエッジに乗った切れるターンにしなさい。」と言うアドバイスを貰った。

 

 次は、ショートターン。

 なるべくゴールまで直線的に早いリズムのショートターンで滑る。

 ここでの注意点はリズムに乗った上下動。

 エッジの切り替えに意識するより、バスケのドリブルをするような感じで上下動

 でターンを切り替えていく。

 早い切り替えよりも、自分のできるもっとも小さなターンを行うようにとの事。

 無理をして暴走したり転倒するよりしっかりとできる範囲でやれということだ。

 

 ここでも僕はまだボードの感覚がつかめずやや強引に弧を詰めた滑りをして

 しまったら「押さえて滑ったでしょ?」と指摘されてしまった。

 

 最後の種目は総合滑走。

 2種類以上の技術項目を使って決められた範囲で自由滑走をする。

 通常はロングターンとショートターンの組み合わせで2種目となる訳だ。

 種目数は2個以上ならいくら多くてもよいが、ロングターンの場合、左右を合わせ

 て2回転以上で1種目と見なされるので注意が必要だ。

 

 金子さんのアドバイスは自己表現のつもりで思い切って滑ることと、転倒しないこと

 の2つ。

 

 また、演技は逆三角形を描くように最初は幅広に、ゴール付近では細かく仕上げる

 ようにすると評価が高く見られるとの事。

 ただ、これは重要項目ではなく、より高得点を狙うならという感じみたい。

 

 僕の時は途中で登って来たパトロールのスノモに邪魔されてラインを崩してしまっ

 たが、伸び伸びしててロングターンやショートターンの時よりよかったとおだてら

 れた。

 途中フロントサイドのロングターンの時に流されて雪面に手をついたが、その程度

 ならリカバリー技術とみなされて減点対象にはならないとの事。(バランスを崩す

 原因がフォーム等にあれば、当然減点される。)

 

 このあと、各自の判断で練習種目を選び2回補習指導した後に時間が余ったので

 最後におまけでスクール的なショートターンの指導をしてもらって事前講習の

 終了となった。(全体的にショートターンが苦手な参加者が多いので気を利かせて

 くれた。)

 

 ちなみに僕の補習種目はロングターン。

 

 検定は午後1:30から開始との事で、その10分前に受け付け前集合ということ

 で昼休みとなった。

 

 (本番の検定は次回に続く)

 

 ご〜ちゃん


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