王都人形騒乱録 登場人物紹介
タンジェス＝ラント
騎士を養成する士官学校の学生であるが、殺人の現場に遭遇し、その犯人と交戦するも敗退するという不祥事により、無期限の停学処分を受けてしまった。現在は学生寮を離れ、茜商会に下宿している。その間、商会主ファルラスの頼みで猫探しを引き受けたが、その成り行きで猫を操る魔術師と戦うこととなり、これを倒している。相変わらず暇を持て余しているが、剣の修行だけは怠っておらず、高い技量を維持している。学科の成績は中程度。武官を志している割にはかどやくせの少ない堅実な性格であるが、内に秘めた正義感は強く、いざとなると熱い側面を見せる。
ファルラス＝ミスト
人材派遣業「茜商会」の主。することもなく街をふらふらとしていたタンジェスに出会い、自分の店に招いた。温和でおおらかな性格。
サーム＝ミスト
子供ながら優しく、礼儀正しく、利発なファルラス自慢の一人息子。先日の猫探しの一件をそもそも商会に持ち込み、最終的には自力でその猫を見つけ出してしまうなど、行動力もある。大人や同年代の男の子からは信頼され、女の子からは好かれている模様。
エレーナ＝ラーズブルフ
茜商会唯一の常勤従業員。礼儀正しく真面目で仕事に厳しい。主であるファルラスに対しても遠慮のないところがある。
ノーマ=サイエンフォート
近衛騎士。かつて最強と恐れられた戦士のただ一人の弟子で、師匠から伝説の魔剣を継承している。自身も若くして既に王都屈指と言われる剣客であり、「黒騎士」の異名を持つ。タンジェスにとっては停学のきっかけとなった事件の夜に、敗北して殺されかけた彼を助けてくれた命の恩人でもある。至って善良な性格と美貌もあって、特に若い女性に非常に人気があるのだが、実は本人は女性が大の苦手。
ストリアス=ハーミス
将来を嘱望される優秀な若手魔術師であったが、とある事情により出奔している。
ティア＝エルン
王都施療院の神官。優秀だが、極めて無口。